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扉を開けたら…
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お母さんが言ってたっけ。
『由美、今日は私も会社でどうしても外せない仕事があるから帰る時間が遅くなってしまいそうだからごめんけど先に晩御飯と風呂にお湯を入れて置いてね。』
勉強をしていたらもう7時を回っている。
早くしないと。
由美はまずキッチンで料理を作る。
今日は冷蔵庫に卵とケチャップが結構あるからオムライスにしようかな。
冷蔵庫から卵とケチャップを取り出し、炊飯器のご飯が硬いのかを確認する。
丁度いい硬さだったからしゃもじでご飯を大きなお皿に入れた。
次にフライパンに油を少々つけてご飯とケチャップを入れて微塵切りにしておいた玉ねぎとソーセージを入れて混ぜ合わせる。
終わったら、フライパンを洗ってまた油をつけて溶き卵を入れて蓋を閉める。
溶き卵が焼き終わった。
よし、あとはご飯の上に乗せて完成だね。
お腹も空いて来たし、風呂にお湯を入れたら早くオムライスを食べよう。
そしたら突然…
ピンポーン、ピンポーンピンポーンピンピンピンピンポーン!!
何度も急いでインターホンを鳴らし続けているのでえっなに⁉と慌てて玄関へと向かった。
そして恐る恐る鍵を開けて扉を開けたら……青白く痩せ細った女性がものすごい力を込めて由美の肩を引っ張ってくる。
「痛いってば!!離してよ!!?」
突然の激痛に耐えながら女性の腕を強く引っ張る由美。
しかし、女性は腕の力を緩める事なくギリギリと力を強めていく。
さっきよりも強い激痛が遅いかかり由美は激しく叫び始める。
しかも、ほんの僅かに開いた扉の外は別世界の入口の様な薄い霧に覆われていていて、霧の中には不気味な人影が辺り一面に漂っている。
初めてみた不気味な光景に恐怖を感じていてしまう由美は必死になって叫ぶ。
「イタイイタイイタイイタイイタイ!!痛いよお母さん早く帰って来て!!お母さん、お母さん助けて‼怖い女の人に連れて行かれてしまう!お願い助けて‼」
まだ帰る予定のないお母さんに由美は激痛に必死になって耐えながら助けて欲しいと叫ぶ。
それでも由美の肩を引っ張る女性の腕の力は増すばかり。
強く掴んだ女性の手の爪が由美の肩に食い込み由美はまたしても叫び声を上げる。
由美の服の肩の部分には血が流れている。
「痛い!!辞めて!!助けてお母さん!!助けてーーー!!」
目には涙が溢れている…。
そして由美の肩は……
ボキィッグランッ、と骨自体が完全に折れて動け無くなってしまっていた。
その瞬間、周囲の視界が緩み由美の意識が朦朧としてくる。
折れて動けなくなった肩の痛みの感触が無くなっていくと共にふらふらと少しずつ意識が薄れてしまい、目の視界が合わなくなっていく。
悲鳴を上げたり、逃げる勇気も無くなっていく…。
ドサッと座り込んでしまう由美。
魂が抜ける様な感覚に襲われて酷く俯いた状態になる。
すると由美の肩の骨を折った女性はニタッと不気味な笑顔を見せる。
『来ナイ……ワタシ達ノ所ニ……。』
背筋が寒くなる程のゾッとする声に由美は返事をせずに足をフラフラしながら立ち上がる。
立ち上がった由美の目には黒く濁っていてゾンビみたいいな歩きで女性へと近づく。
女性はまたしても笑みを浮かべて後ろに向いて不気味な人影に向かって歩き出す。
由美もまたフラフラとついて行く。
由美の背後からスゥー―――と魂が抜けていった。
その瞬間…バタン!!
扉の閉まる音がした。
この日から由美は二度と戻って来なかった。
『由美、今日は私も会社でどうしても外せない仕事があるから帰る時間が遅くなってしまいそうだからごめんけど先に晩御飯と風呂にお湯を入れて置いてね。』
勉強をしていたらもう7時を回っている。
早くしないと。
由美はまずキッチンで料理を作る。
今日は冷蔵庫に卵とケチャップが結構あるからオムライスにしようかな。
冷蔵庫から卵とケチャップを取り出し、炊飯器のご飯が硬いのかを確認する。
丁度いい硬さだったからしゃもじでご飯を大きなお皿に入れた。
次にフライパンに油を少々つけてご飯とケチャップを入れて微塵切りにしておいた玉ねぎとソーセージを入れて混ぜ合わせる。
終わったら、フライパンを洗ってまた油をつけて溶き卵を入れて蓋を閉める。
溶き卵が焼き終わった。
よし、あとはご飯の上に乗せて完成だね。
お腹も空いて来たし、風呂にお湯を入れたら早くオムライスを食べよう。
そしたら突然…
ピンポーン、ピンポーンピンポーンピンピンピンピンポーン!!
何度も急いでインターホンを鳴らし続けているのでえっなに⁉と慌てて玄関へと向かった。
そして恐る恐る鍵を開けて扉を開けたら……青白く痩せ細った女性がものすごい力を込めて由美の肩を引っ張ってくる。
「痛いってば!!離してよ!!?」
突然の激痛に耐えながら女性の腕を強く引っ張る由美。
しかし、女性は腕の力を緩める事なくギリギリと力を強めていく。
さっきよりも強い激痛が遅いかかり由美は激しく叫び始める。
しかも、ほんの僅かに開いた扉の外は別世界の入口の様な薄い霧に覆われていていて、霧の中には不気味な人影が辺り一面に漂っている。
初めてみた不気味な光景に恐怖を感じていてしまう由美は必死になって叫ぶ。
「イタイイタイイタイイタイイタイ!!痛いよお母さん早く帰って来て!!お母さん、お母さん助けて‼怖い女の人に連れて行かれてしまう!お願い助けて‼」
まだ帰る予定のないお母さんに由美は激痛に必死になって耐えながら助けて欲しいと叫ぶ。
それでも由美の肩を引っ張る女性の腕の力は増すばかり。
強く掴んだ女性の手の爪が由美の肩に食い込み由美はまたしても叫び声を上げる。
由美の服の肩の部分には血が流れている。
「痛い!!辞めて!!助けてお母さん!!助けてーーー!!」
目には涙が溢れている…。
そして由美の肩は……
ボキィッグランッ、と骨自体が完全に折れて動け無くなってしまっていた。
その瞬間、周囲の視界が緩み由美の意識が朦朧としてくる。
折れて動けなくなった肩の痛みの感触が無くなっていくと共にふらふらと少しずつ意識が薄れてしまい、目の視界が合わなくなっていく。
悲鳴を上げたり、逃げる勇気も無くなっていく…。
ドサッと座り込んでしまう由美。
魂が抜ける様な感覚に襲われて酷く俯いた状態になる。
すると由美の肩の骨を折った女性はニタッと不気味な笑顔を見せる。
『来ナイ……ワタシ達ノ所ニ……。』
背筋が寒くなる程のゾッとする声に由美は返事をせずに足をフラフラしながら立ち上がる。
立ち上がった由美の目には黒く濁っていてゾンビみたいいな歩きで女性へと近づく。
女性はまたしても笑みを浮かべて後ろに向いて不気味な人影に向かって歩き出す。
由美もまたフラフラとついて行く。
由美の背後からスゥー―――と魂が抜けていった。
その瞬間…バタン!!
扉の閉まる音がした。
この日から由美は二度と戻って来なかった。
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