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第269話 第二期期末試験⑮~マイナスをゼロに~
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僕の将来の夢は医者になる事だ。
その為に、日々医学知識の本を漁り知識を貯めては、タツミ先生の元に行き質問をしたりしている。
タツミ先生は、ほとんど毎回面倒がって相手をしてくれないが、必ずヒントの様な事は残してくれるのでそれを元に知識を補ったりしている。
あぁ見えて、意外といい先生だと僕は思っている。
僕はそれ以外の事に関しては、あまり長所と言う長所がない。
同じクラスのルークやニックの様な、物凄い威力がる魔法を使える訳でもないし、ヴァンやガウェンみたいに魔力分類の何かが特化している訳でもない。
更にはノルマの様に、何でも器用にこなせる事もない。
そう、ただ医者になりたい、医学の知識があると言う事が僕にとっての唯一の長所であると思っている。
僕はクラスの皆を物凄く尊敬しているし、自分より凄い人だといつも思っている。
その理由は、僕がこの学院に入れたのは運が良かったと思うからだ。
勉強も物凄くできる訳でもないし、試験の時に魔法とかもこれと言って特質してない普通の事をしただけだったので、勝手に僕がそう思っているのだ。
そもそも、僕が医者になりたいと思ったのは何か凄い医者に診てもらったとか、憧れているとかではない。
ただその時、ちょっと興味がある事だったと言うだけなのだ。
そう、ただそれだけの事だ。
だが今となっては、他に夢と言える夢もないし、意外と学んでいて楽しいとも思えるので、案外悪くはないなと思っている。
だけど、僕が医者になるにあったて大きな懸念が1つある。
それは、僕が使える魔法だ。
僕は『追跡魔法』と言う、ヒビキ先輩の残留思念を読み取る魔法に近い物が使える。
しかし関しては、特に何も問題ないし公表している事なのでいいのだが、問題なのはもう1つ学院にも公表してない僕が使える魔法だ。
それは幼い時にから使え、それがきっかけで医療分野に興味を持つことになったと言えるが、一番嫌悪している魔法である。
その魔法の名は『ウイルス魔法』だ。
と言っても、それは僕がそう呼んでいるだけで、本当の名前など知らないし、この世にそんな魔法があるともどこにも何も書かれていない為、僕がそう名付けている。
簡単に『ウイルス魔法』と言うのは、指定範囲の全対象の能力を一時的に低下させる魔法だ。
能力だけ見ると、凄そうに見えるがこの魔法には使用時の代償が存在する。
それは使用中に、骨がきしむような痛みや肉が引きちぎられる様な痛み、更には体中を誰かに殴られているなど様々な苦痛状態に陥るのだ。
その状態に耐えている時間のみ、魔法を使用できると言う物だ。
じゃ、何でそんな魔法を『ウイルス魔法』と呼んでいるのかと言うと、この魔法を掛けられた相手は体の抗体能力さえも下がってしまうのだ。
つまり体調を悪くさせる最低最悪の魔法なのだ。
だから僕はこの魔法を『ウイルス魔法』と呼んでいるのだ。
そんな魔法を持った奴が医者になるのは、本当にいいのだろうかと考える日もある為、僕にとって大きな懸念と言う訳なのだ。
しかし『ウイルス魔法』は暴走などはせず、僕の意思でのみ発動しない為問題はないが、いつ知らずに暴走するかもしれないと思うと、人の命に携わる事に関わるべきではないのではないかと思うのだ。
なので僕は自分が出来る事をやり続けると決め、密かに毎日自分の体に対して『ウイルス魔法』を使って制御練習をし続けている。
結果、ある程度人体に影響が出ない範囲で能力低下を使える様になったのだ。
それはいつまでも見ぬふりをしない為、どうにかしてマイナスの魔法をゼロ地点へとする為に行い続けていた努力の結果であった。
そして今、この窮地の状況でそれが役に立つ場面が巡って来たのだ。
ガードルがベックスの応急処置を終えると、ベックスはすぐさま私の近くにやって来た。
「どうするクリス? このままじゃ、状況的に圧倒的に不利だ。俺は負傷、ガードルは戦闘向きじゃない、相手は全員戦闘タイプ」
「……でも、このまま逃がしてくれる雰囲気でもないだろ」
「そうだが、このまま真正面から当たったらうちが全滅する可能性が高い」
ベックスの言う事は最もだと私は分かっていたが、ここで逃げ出しても相手は確実に仕留めて来ると思っていた。
仮に戦ったとしても、数や状況から見て私たちがいずれは負けるだろうと薄々私は考えていた。
ベックスの負傷が地味にいたいな……もしかしてガウェンは、それを見越していた? いや、今はそんな事考えてる状況じゃない。
これからどうするかだ。
退くにしても、相手を少しでも足止め出来る何かがないとダメだ。
私がゴーレムで引きつける? いや、たぶんニックに直ぐに潰される。
大型の物を創るにしてもそれを創る時間をニックたちは与えてくれないだろうな。
っ……ダメだ。
何を考えても、マイナスなイメージが先行して打開策が思い付かない。
何か、何かないか……この状況を、少しでも変えられる何か……
と、私やベックスが苦しい表情で考えているとそこにガードルが話し掛けて来た。
「2人共、僕ならほんの少し、本当に少しだけだけどこの状況を変えられるかもしれない」
突然の申し出に、私とベックスは驚いてしまう。
何を考えてもニックたちに先に潰されるであろうこの状況を変えられると言うのだから、私は藁にも縋る思いでガードルにそれが何かを問いかける。
するとガードルは強く拳を握りしめながら、少し視線を下に逸らしながら答えた。
「……上手く行かないかもしれない。いや、もしかしたら何も変わらないかもしれない……それでもいいかい?」
ガードルは最後には視線を上げて私とベックスの方を見て来た。
それを聞き、何か私たちが知らない事をやろうとしていると分かり、同時にそれはあまり使いたくないものだろうなと私は勝手に理解していた。
しかし、それをガードル自ら言い出したという事は、試験の為だけではないのだろうなと私は思っていた。
なので私は直ぐに返事をした。
「それでもいい。自分から言い出してくれたガードルを、俺は信じる」
「……分かった。俺もお前の策に乗る。だから、頼むガードル」
「2人共……ありがとう」
そう言うとガードルは、私たちより少し前に立つと右腕をニックたちに向け、左手で右肩を掴む体勢をとる。
するとニックたちは、私たちが何か仕掛けてくると分かり直ぐに動こうとした直後だった。
ガードルが伸ばした右手で指を一度鳴らすと、ニックたちの周囲を囲む様に魔法陣が現れ身動きが取れなくなる。
「っ!? 何だ、これ!?」
どう力も入れてもその場から動く事も指すら動かす事も出来ず、完全にその場に固定されてしまう。
その状況に私とベックスも目を疑う。
私は何が起きているのかガードルに問いかけようとすると、ガードルが突きだしたままの右腕が徐々に黒くなっている事に驚いてしまう。
「!? ガードル! 腕が!」
「まだ大丈夫だ。何の問題もない」
「まだって、どう言う事だよ」
「何をするつもりだ、ガードル」
私とベックスの問いかけには答えず、ガードルはただ右腕が完全に真っ黒になるのをただただ無言で待ち続けた。
「(僕は、いつまでもこの魔法を重りとして抱えるんじゃなく、それを変える為に、乗り越える為に僕はこの魔法を使う)」
そして、完全に右腕が黒くなった所でガードルは再び指を鳴らすと同時に、小さく呟くのだった。
「『ウイルス魔法』発動……」
すると、ニックたちを囲っていた魔法陣が赤く光りだすのだった。
その為に、日々医学知識の本を漁り知識を貯めては、タツミ先生の元に行き質問をしたりしている。
タツミ先生は、ほとんど毎回面倒がって相手をしてくれないが、必ずヒントの様な事は残してくれるのでそれを元に知識を補ったりしている。
あぁ見えて、意外といい先生だと僕は思っている。
僕はそれ以外の事に関しては、あまり長所と言う長所がない。
同じクラスのルークやニックの様な、物凄い威力がる魔法を使える訳でもないし、ヴァンやガウェンみたいに魔力分類の何かが特化している訳でもない。
更にはノルマの様に、何でも器用にこなせる事もない。
そう、ただ医者になりたい、医学の知識があると言う事が僕にとっての唯一の長所であると思っている。
僕はクラスの皆を物凄く尊敬しているし、自分より凄い人だといつも思っている。
その理由は、僕がこの学院に入れたのは運が良かったと思うからだ。
勉強も物凄くできる訳でもないし、試験の時に魔法とかもこれと言って特質してない普通の事をしただけだったので、勝手に僕がそう思っているのだ。
そもそも、僕が医者になりたいと思ったのは何か凄い医者に診てもらったとか、憧れているとかではない。
ただその時、ちょっと興味がある事だったと言うだけなのだ。
そう、ただそれだけの事だ。
だが今となっては、他に夢と言える夢もないし、意外と学んでいて楽しいとも思えるので、案外悪くはないなと思っている。
だけど、僕が医者になるにあったて大きな懸念が1つある。
それは、僕が使える魔法だ。
僕は『追跡魔法』と言う、ヒビキ先輩の残留思念を読み取る魔法に近い物が使える。
しかし関しては、特に何も問題ないし公表している事なのでいいのだが、問題なのはもう1つ学院にも公表してない僕が使える魔法だ。
それは幼い時にから使え、それがきっかけで医療分野に興味を持つことになったと言えるが、一番嫌悪している魔法である。
その魔法の名は『ウイルス魔法』だ。
と言っても、それは僕がそう呼んでいるだけで、本当の名前など知らないし、この世にそんな魔法があるともどこにも何も書かれていない為、僕がそう名付けている。
簡単に『ウイルス魔法』と言うのは、指定範囲の全対象の能力を一時的に低下させる魔法だ。
能力だけ見ると、凄そうに見えるがこの魔法には使用時の代償が存在する。
それは使用中に、骨がきしむような痛みや肉が引きちぎられる様な痛み、更には体中を誰かに殴られているなど様々な苦痛状態に陥るのだ。
その状態に耐えている時間のみ、魔法を使用できると言う物だ。
じゃ、何でそんな魔法を『ウイルス魔法』と呼んでいるのかと言うと、この魔法を掛けられた相手は体の抗体能力さえも下がってしまうのだ。
つまり体調を悪くさせる最低最悪の魔法なのだ。
だから僕はこの魔法を『ウイルス魔法』と呼んでいるのだ。
そんな魔法を持った奴が医者になるのは、本当にいいのだろうかと考える日もある為、僕にとって大きな懸念と言う訳なのだ。
しかし『ウイルス魔法』は暴走などはせず、僕の意思でのみ発動しない為問題はないが、いつ知らずに暴走するかもしれないと思うと、人の命に携わる事に関わるべきではないのではないかと思うのだ。
なので僕は自分が出来る事をやり続けると決め、密かに毎日自分の体に対して『ウイルス魔法』を使って制御練習をし続けている。
結果、ある程度人体に影響が出ない範囲で能力低下を使える様になったのだ。
それはいつまでも見ぬふりをしない為、どうにかしてマイナスの魔法をゼロ地点へとする為に行い続けていた努力の結果であった。
そして今、この窮地の状況でそれが役に立つ場面が巡って来たのだ。
ガードルがベックスの応急処置を終えると、ベックスはすぐさま私の近くにやって来た。
「どうするクリス? このままじゃ、状況的に圧倒的に不利だ。俺は負傷、ガードルは戦闘向きじゃない、相手は全員戦闘タイプ」
「……でも、このまま逃がしてくれる雰囲気でもないだろ」
「そうだが、このまま真正面から当たったらうちが全滅する可能性が高い」
ベックスの言う事は最もだと私は分かっていたが、ここで逃げ出しても相手は確実に仕留めて来ると思っていた。
仮に戦ったとしても、数や状況から見て私たちがいずれは負けるだろうと薄々私は考えていた。
ベックスの負傷が地味にいたいな……もしかしてガウェンは、それを見越していた? いや、今はそんな事考えてる状況じゃない。
これからどうするかだ。
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私がゴーレムで引きつける? いや、たぶんニックに直ぐに潰される。
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っ……ダメだ。
何を考えても、マイナスなイメージが先行して打開策が思い付かない。
何か、何かないか……この状況を、少しでも変えられる何か……
と、私やベックスが苦しい表情で考えているとそこにガードルが話し掛けて来た。
「2人共、僕ならほんの少し、本当に少しだけだけどこの状況を変えられるかもしれない」
突然の申し出に、私とベックスは驚いてしまう。
何を考えてもニックたちに先に潰されるであろうこの状況を変えられると言うのだから、私は藁にも縋る思いでガードルにそれが何かを問いかける。
するとガードルは強く拳を握りしめながら、少し視線を下に逸らしながら答えた。
「……上手く行かないかもしれない。いや、もしかしたら何も変わらないかもしれない……それでもいいかい?」
ガードルは最後には視線を上げて私とベックスの方を見て来た。
それを聞き、何か私たちが知らない事をやろうとしていると分かり、同時にそれはあまり使いたくないものだろうなと私は勝手に理解していた。
しかし、それをガードル自ら言い出したという事は、試験の為だけではないのだろうなと私は思っていた。
なので私は直ぐに返事をした。
「それでもいい。自分から言い出してくれたガードルを、俺は信じる」
「……分かった。俺もお前の策に乗る。だから、頼むガードル」
「2人共……ありがとう」
そう言うとガードルは、私たちより少し前に立つと右腕をニックたちに向け、左手で右肩を掴む体勢をとる。
するとニックたちは、私たちが何か仕掛けてくると分かり直ぐに動こうとした直後だった。
ガードルが伸ばした右手で指を一度鳴らすと、ニックたちの周囲を囲む様に魔法陣が現れ身動きが取れなくなる。
「っ!? 何だ、これ!?」
どう力も入れてもその場から動く事も指すら動かす事も出来ず、完全にその場に固定されてしまう。
その状況に私とベックスも目を疑う。
私は何が起きているのかガードルに問いかけようとすると、ガードルが突きだしたままの右腕が徐々に黒くなっている事に驚いてしまう。
「!? ガードル! 腕が!」
「まだ大丈夫だ。何の問題もない」
「まだって、どう言う事だよ」
「何をするつもりだ、ガードル」
私とベックスの問いかけには答えず、ガードルはただ右腕が完全に真っ黒になるのをただただ無言で待ち続けた。
「(僕は、いつまでもこの魔法を重りとして抱えるんじゃなく、それを変える為に、乗り越える為に僕はこの魔法を使う)」
そして、完全に右腕が黒くなった所でガードルは再び指を鳴らすと同時に、小さく呟くのだった。
「『ウイルス魔法』発動……」
すると、ニックたちを囲っていた魔法陣が赤く光りだすのだった。
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