俺は普通の高校生なので、

雨ノ千雨

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2章 バイト先で偶然出逢わない

2章06 4月30日 ②

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 弥堂は席を立ち部室の出口へと向かう。

 廻夜からの指示どおり、施錠をするためだ。


 ガチっとドアのロックを下ろした時、背後でシャッと音が鳴る。

 廻夜が再び窓のカーテンを閉めたようだ。


 そして光量の減った部屋の中央で二人はまた席に座り直した。


 廻夜は机に両肘をつき――


「――さぁ、もう一度言ってみなさい。弥堂君」


 顔の前で手を組み、その唇の動きを隠した。


「はい、実は――」


 弥堂は先程も口にした言葉を淀みなく繰り返す。


「――推し変の許可を頂きたいのです」

「…………」


 廻夜はすぐには答えずただ「ふぅ……」と深く息を吐き、それから背もたれに寄りかかって天井を見上げる。

 今度はよく膨らんだ腹の上で手を組んだ。


 それから何秒間か、沈黙が続く。

 廻夜は人差し指一本だけを動かし、組んだ手の甲を「トン、トン、トン……」と叩いている。

 一定間隔で鳴らされるその音は、精神の安定を図る為のものなのか、または腹の奥底でマグマが煮え滾る音なのか――

 弥堂には判断出来なかった。


「……まさか、ね――」


 ようやく廻夜が口を開く。


「――まさか、キミの口からそんな言葉を聞くことになるとは思わなかったよ……」

「恐縮です」


 弥堂は反論をしない。

 相手のこの反応は予想出来ていたことであるし、過失は自身にあることもよく理解していたからだ。


「僕はね、キミが軽薄に冗談や嘘を吐く男だと思っていない。だけどね、弥堂君。念のために確認するよ。もしかしたら僕の聞き違いかもしれないからね」

「はい」

「それは『キミが推し変をするつもりである』と、そのように受け止めていいのかな?」

「その通りです」

「…………」


 廻夜は天井を見上げた姿勢のまま、もう一度息を吐いた。


「……実を言うとね、弥堂君。僕は気付いていたよ。キミのその心変わりに……」

「やはり――ですか……」

「あぁ。なにせ僕とキミとの関係だ。この僕がキミのその心境の変化に気が付かないわけがない。でもね、僕はキミにそのことを聞いたりはしなかった。何故だかわかるかい?」

「……わかりません」

「いい返事だね。だけど、実のところ僕自身にもよくわかっていないのさ。キミの方から言い出してくれるのを待っていたのか。キミが心変わりしたなんてことを認めたくなかったのか。どっちか……。もしかしたらどちらも――なのかもしれない。他の理由かもしれない。それは僕にもハッキリと申し上げることが出来ないのさ。それは許して欲しい……」

「……しかし、何故お気づきに?」


 弥堂がそう問うと廻夜は「ふっ」と笑い、ようやく顔を弥堂の方へ向けた。

 その表情はどこか寂しげな笑みのように弥堂には見えた。

 だが、彼は今も尚、大きなサングラスをつけている。

 だから気のせいかもしれない。


「そんなに難しいことじゃないよ。なにせ、キミのゲーム内プロフィールにある“お気に入り編成”の中にさ、いつまで経っても【期間限定SSR】愛花 芽衣【胸騒ぎの新学期】が追加されることがなかったからね。あのガチャが始まったのはもう半月ほど前。そして今日がその最終日だ。それは……、そういうことなんだろう?」

「はぁ」


 何故今ここで、スマホ用アプリゲーム『魔法少女プリティメロディ☆ドキドキお~るすたぁ~ず』の話を?

 弥堂はそんな疑問を浮かべたが、上司がやたら確信に満ちた口調で喋っているので、万が一でも彼に恥をかかせてはいけないと、指摘はせずに生返事だけしておいた。


 そして同時に――


(――そういえば忘れていたな)


 4月16日の新ガチャ実装日に件の【期間限定SSR】愛花 芽衣【胸騒ぎの新学期】を入手すべくガチャを回したのだが、それを入手する前に手持ちのwebマネーのプリペイドカードを使い切ってしまったのだ。

 その時点で10万円以上使っていたが、弥堂は廻夜に『推しをお迎えするまで天井知らずに資金を投入しろ』と強く言い付けられていたため、後日追い課金する予定だった。

 このサバイバル部は部をあげてこのスマホゲームを始めとした『魔法少女プリティメロディシリーズ』を買い支えることを義務としている。


 だが、その後で、弥堂はリアル魔法少女の件で忙しくなり、このガチャのことをすっかりと忘れてしまっていたのだ。

 この場で廻夜が話題に出したことでそのことを思い出した。


「どう考えても不自然だからね。キミはこれまでに実装された全ての“めいたん”をお迎えし、全て完凸させてきた。そしてそれらの多種多様な“完凸めいたん”を並べた脳死廃課金デッキを“お気に入り編成”としてプロフィールに表示し、他のプレイヤーたちを威嚇してきた――そんなキミほどの男がだよ? 今回の【期間限定SSR】愛花 芽衣【胸騒ぎの新学期】をスルーするはずがない。あれはどう考えてもぶっ壊れだもの。これはきっと、のっぴきならない事情でもあったのだろうと、僕は心配していたんだよ弥堂君」

「はぁ」


 廻夜は立ち上がると大仰な仕草でバッと腕を振った。


「だけど、わからないことがある。病的なまでの性能厨であるところのキミがだよ? もしも推し変をするのなら――それは現在の推しである“めいたん”以上の性能を持った魔法少女が現れた時だけだ。そうだろ?」

「それは……」


 そんなことは全く考えたことはなかったが、言われてみれば確かにそうだなと弥堂は納得した。

 記憶の中に記録された最強の魔法少女――ステラ・フィオーレがきゅぴんっと変身後にポーズをキメた場面が浮かぶ。


「――と、いうことはだよ? 弥堂君。その“めいたん”以上の魔法少女が実装されたということになる。しかしここで僕はまた不可解さに首を傾げてしまうよ……」


 まるで推理をする名探偵のような振舞いで喋りながらウロウロと歩いていた廻夜は、腕組みをして態とらしく「う~ん」と首を傾けてみせた。


「恐れながらもこの僕は。『魔法少女プリティメロディ☆ドキドキお~るすたぁ~ず』のガチ勢を名乗らせてもらっている。“edge”でのゲーム情報のSNS投稿、“edge tube”での攻略動画のアップ、ブログの更新だって欠かしたことはない。そんなこの僕がだよ? “めいたん”以上のユニットの存在を知らないわけがない。そうは思わないかい?」

「……なるほど。その通りですね」


 ここでようやく弥堂は廻夜の意図を察した。


 何故急に魔法少女の話をしだしたのかと上司の正気を疑ったが、そうではなかったのだ。

 アニメやゲームの魔法少女の話をしていると見せかけ、実際には彼はリアル魔法少女のことを示唆しているに違いない。


 万が一この部屋に盗聴器が仕掛けられていたり、聞き耳をたてられていても情報が漏れないように、彼はこのような暗喩をしているのだ。

 特にそういったモノの気配を弥堂は感じないが、それでも部長は自身の行動を緩めたりはしない。

 物事を徹底するとはこういうことを言うのだと弥堂は強く感心した。


「――ということは、弥堂君……?」

「はい。俺は出逢ってしまったのです。“めいたん”以上の魔法少女に……」

「……そうかい。それで? それは一体どの魔法少女のことなんだい?」

「ふっ、お戯れを」

「えっ?」


 それは言えないし、言ってはいけないというのがこの場のルールなはずだ。

 なのにわざとそれを聞いてくるというのは、彼らしい皮肉のきいたジョークだなと弥堂は口元を緩めた。


「び、弥堂君……? あの――」

「――そういうわけです。俺は推しの魔法少女を変えたい。いえ、変えました」

「そ、そう……? で? それは一体――」

「お戯れを」

「そ、そっか……」


 バズりネタを掴んだとぬか喜びした廻夜はシュンと肩を落とし、弥堂からその名を聞き出すことを一旦諦めた。


「わかったよ……。キミが教えてくれなかったことはショックだけれど、ここは僕が一旦引き下がろう。このゲームは対人コンテンツやランキングだってあることだしね。キミが僕にも教えてくれなかったことはショックだけど、情報を秘匿することは戦略上間違っていない。キミと僕との関係でも教えてもらえないのはすごくショックだったけど、僕だってこれでも配信者の端くれだからね。理解するよ」

「……恐縮です」


 一つの台詞の中で「教えてもらえなかった」という恨み節を三回も捻じ込んでくるのはちょっとしつこいなと弥堂は感じたが、相手は上司なので口には出さずに恐縮しておいた。

 廻夜は椅子に座り直すと深呼吸をして気を落ち着かせる。

 改めて弥堂の方へ視線を向けてから冷静な声音を発した。


「だけど弥堂君。僕が常々キミになんと言っていたか――それを忘れたわけじゃないよね?」

「は。“推し変”は許されざる行為で、悪である――と」


 弥堂も真っ直ぐに見返しながら、正直に答える。


「…………」


 廻夜は何も言葉を続けない。

 机に腕を置き顔を俯かせている。

 だが、よく見るとその腕がブルブルと震えていた。


 その震えは段々と大きくなっているように見える。

 普段は温厚な彼も弥堂の犯した禁忌への怒りが抑えきれないのかもしれない。

 伸ばしっぱなしにしている不潔な長髪が顔を覆うように垂れた。


 やがて、廻夜は震える左手を顔に持っていき、サングラスの端を掴む。

 覚束ない手つきでそれをゆっくりと外した。

 長い前髪が彼の顏を隠しており、その目と表情は窺えない。


 そして、最大限に苦労をして冷静な口調を心掛けている――それがはっきりとわかるような震え声を発した。


「――この中で、推し変くらい別にいーじゃんとか思ってるアンポンタンだけ部屋に残りなさい……」

「……?」


 そこまで言ってから、廻夜は前髪の隙間からチラっと弥堂の顏を窺う。

 彼は不思議そうな顔をしていた。


 ネタが伝わらなかったことを理解した廻夜は、そのことがバレないようごく自然な手つきでサングラスをスッとかけ直す。

 そして何事もなかったかのようにまた喋り出した。


「いや、うん。いいんだ。誤解しないでくれ。僕はね弥堂君。何故それが理解出来ないのか、わかっていながら何故言ってくるのかと、そうやってキミを責めるつもりはないよ? 何故なら――」

「――あの、部長? アンポンタンとは一体……」

「え? アンポンタン? 悪いけど弥堂君。僕はね、ドイツ語はわからないんだ。そんなことより“推し変”の話だ。そっちの方が僕にとってもキミにとっても重要なことだ。そうだね?」

「はぁ……」


 廻夜は「ドイツ語?」と首を傾げる部下を勢いで押し切り話を戻す。


「――何故なら弥堂君。僕はキミがそれを禁忌だと理解しながら、しかし覚悟を持って告白したことを正確に理解しているからだ」


 廻夜は長机の上の封筒に目線を遣る。

 その白い封筒には黒いマジックではっきりと三文字が書かれている。


 廻夜は封筒を手に取り、自身の目線の高さにその文字を合わせた。

 そこに書かれているのは『退部届』――


――ではなく、『いしょ』だ。


「確かに僕は“推し変”は悪だと言った。軽々しい気持ちで『推す』だなどと言うべきではない。生涯をかけて『推す』、そのくらいの気概を持って臨むべきだと主張している……」

「はい」

「僕はね、キミが簡単に“推し変”をしただなんて言いだすような軽薄な男だとは思っていないよ。だけどね弥堂君。いや、だから、キミは今回その生命を賭してでも“推し変”をしたい。そう僕に伝えたいんだね? それほどの強い覚悟と意思を持ってこの僕の前に立った。そうだね?」

「その通りです」

「……わかったよ。ならば僕も真摯に応えよう。キミのそのお悩みに」


 廻夜は重く頷いた。


「しかし、弥堂君。その前にキミに言っておくことがある。キミの主張はわかった。それにはしっかりと答える。だけどね、これはないんじゃないかな?」


 ヒラヒラと顔の横で封筒を振りながら廻夜は言った。


「これに関して言いたいことがいくつかある。まず、『遺書』くらい漢字で書こうよ。いや、ね? キミが漢字を苦手にしていることは考慮するよ? でもさ、弥堂君。キミ前は遺書の『書』は書けてたじゃない? なんで全部平仮名に退化させちゃったのかな? まずはそれを説明してごらんよ」

「は。実はですね。気付いてしまったのです」

「ほう」

「『書』と一文字を書くよりも『し』と『よ』の二文字を掻いた方が実際の労力が少ないことに」

「……んん? ど、どういうことだい?」

「はい。漢字というのは複数文字の平仮名を一文字で纏め、効率を上げる為の文字ですよね?」

「い、いや、漢字とは決してそのようなものではなかったはずだけど……、まぁいい。それで?」

「えぇ。だけど今回の『書』のように平仮名のまま書いた方が実はコスパやタイパに優れるものがあります。決して少なくはない。つまり、漢字とは俺を騙して無駄な労力を払わせようとする敵なのではないかと。そう考えたのです」

「……うん。わかった。一旦わかったよ。僕は決してキミを頭ごなしには否定したりなんかしないよ。だけどね弥堂君。漢字は別に悪ではないし敵でもない。彼らにキミを騙そうだなんて心づもりはこれっぽっちだってないんだよ? それはわかって欲しい。だから絶対に生産地に対して嫌がらせや報復をしようだなんてことを考えてはいけないよ? それは本当にシャレにならないからね? それだけは約束してほしい。いいね?」

「はぁ」


 強く平和を呼び掛けてくる上司に弥堂は曖昧に頷いた。


「じゃあ、次だ。キミさ。こうやって事あるごとに『遺書』を提出して自殺を仄めかしてくるのはやめてよ! 普通に怖いでしょ⁉」

「はぁ、恐縮です」

「まずさ、こういう封筒見せられたら『え? まさか退部届⁉』ってビックリするでしょ? それでよく見たらそうは書かれてなくて『あ、なんだ、よかったぁ』って安心するじゃん? でもさ、一回落ち着いたところで『は⁉ 遺書⁉』ってまたビックリして二度見するわけじゃん? いい加減慣れてもきたんだけど、やっぱり心臓に悪いよ!」

「恐縮です」

「……いやね? わかってるよ? キミにそんなつもりはないことは。だけどね弥堂君。こうやって自分の生命を盾にして要求を通そうだなんて振舞いは、僕は感心できないよ」

「ですが、使えるものは使うべきかと」

「実にキミらしい答弁だ。それには敬意を表するよ。だけどね弥堂君。生命とは減らすものじゃない。消費するのではなく全うするものなんだ。時と共に目減りしていくのではなく満ち行くものなのさ。満ちて終わる。それが生命であり人生だ。僕は常々言ってきた。人の生命は大事だと。キミに散々説いてきた。そうだね?」

「はい。そう思います」

「全く心のこもっていない同意をありがとう。いいかい、弥堂君? 僕はね、なにもキミが他人に酷いことをするのを止めようだとか、そういうつもりで『生命を大事に』と言っているわけじゃあない。いやゴメン。それもある。けっこうある。というか、僕はキミの普段の行いを見て『この人年内には人殺っちまうんじゃ』と割と本気で心配してる。だから僕は今嘘を吐いた。どうもすいません! はい謝った! だけどね弥堂君。決してそれだけじゃあない。僕は何よりキミの幸せを思って生命の大切さ、人類愛を語っているのさ。それというのもね弥堂君――」

「…………」


 弥堂は自分のしたい話とは違ったので、廻夜の言葉に興味が湧かなかった。

 そもそも“推し変”の相談をしようとしたのに、その説明すら出来ずにスマホゲーと魔法少女と生命の大切さについて聞かされる。

 どうしてこうなったと嘆きたくもなった。


 弥堂は耳から入ってくる声を記憶の中に記録しつつ、線路について思いを馳せながら廻夜の話を聞き流した。
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