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6.鼎ちゃんの部屋
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その日の夜、お隣さんにお呼ばれされた。
俺と鼎ちゃんの入学祝いと、陽子の進学祝いをするためにお寿司を両親と親戚が用意してくれたのだ。
鼎ちゃんの要望としてこちら側は唐揚げを持参して祝いの場へと馳せ参じた。
鼎ちゃんはコの字に配置されたテーブルの上座に座り、テーブルには既に寿司が並べられていた。
母さんは揚げたての唐揚げをすぐに鼎ちゃんの前へと置いて一礼して下がった。
鼎ちゃんの表情はほっこりしている、そんなにまた食べたかったのか。
「では座ってくれたまえ」
それぞれ座布団に座り、鼎ちゃんの言葉を待つ。
「今日は祝いの場を設けてくれて感謝する。みなと食事をするのは久しぶりであるな、それぞれ飲んで食べて楽しんでくれ。それでは、乾杯!」
鼎ちゃんがコップを掲げるとそれぞれコップを掲げて、口の中へ。
俺と陽子のはオレンジジュースだ、鼎ちゃんのは……何だろう? 透明だけど、水? 水だよな、水であってくれ。
ぷはーって、なんかすごく満足そうだな。水ってそんなに美味しかったっけ?
「しかし鼎様が高校生になるとは驚きですなあ」
「董弥くんの願いらしいのう」
「鼎様の制服姿を拝められるとは思わなかったわねえ」
誰も鼎ちゃんが高校生になることに疑問は抱かない。
鼎様ならなんでもありといった受け入れ方を感じる。もはや疑問に思っても無駄な体力を消費するだけなのかも、疑問を抱くのを諦めたくなってくる。
「村では鼎様が不在になると聞いて不安になる者もおったが、問題はなかろう」
「ああ、前は妙な連中がやってきておったが最近は全然だし、奴らも諦めたのかもしれん」
「どうだろうかのう」
「おいおいー、祝いの場はもっと楽しい話をしようぞー。ほれほれ、わたしの制服姿、もっと拝めい拝めい」
何やら妙な話をしていた親戚達に、鼎様はすっと腰を上げて無い胸を張った。
「おおう、そうだのう、ありがたやー」
「董弥くんの願いごとのおかげでいいもの見れたわねえ」
「いやあ……どうも」
にしても鼎ちゃんは制服が気に入ったのかまだ着ていやがる。
こっちはもう着替えちゃったぞ。なんだか俺も制服で来たほうがよかったんじゃあないだろうかとも思えてきた。
面倒だから着替えはしないけど。
それにみんな鼎ちゃんの制服姿に喜んでいるのであって、きっと俺の制服姿を見ても特にこれといった感想も湧かないだろうよ。
飲んで食ってわいわいとして、ようやく落ち着いてきた頃。
「さて、ここらで一つ、明日も良き日が続くよう、鳴らそうではないか」
鼎ちゃんが銅鐸を取り出すとそれぞれ喋るのをやめて祈りだした。
俺と陽子も、とりあえず両手を合わせる。
コォォオンと銅鐸の響く音が鳴った。
「いやあありがたいありがたい」
「鼎様の銅鐸をまた聞けて嬉しく思います」
それからは自然と解散の流れになってきたので、残ったお寿司を見つけては口へ運ぶのを繰り返して食べ残しのないようにした。
いやね? お寿司って中々食べる機会が無いからこういう時は貪欲に行かないとさ。
ちなみに俺が好きなネタはサーモンだ。炙りサーモンなんかもう最高。
「董弥、陽子、折角だからわたしの部屋に来い来い」
「えっ、いいんですか?」
「いいぞう~」
なんか鼎ちゃんの上体が左右に揺れている。
頬も赤い、目はとろんとしている。
足取りは少しふらついているけれど、大丈夫であろうか。これは、酔っているという状態ではなかろうか。
そんな足取りながら、トタトタではなくトタタトタながら、二階へと上がっていく。
陽子と顔を見合わせて、少し苦笑いをお互いに浮かべてついていった。
鼎ちゃんの部屋は二階の廊下を真っ直ぐ行って右側。
「おじゃましま~す」
「おじゃまします鼎様!」
中に入ってみて――
「おお~」
と二人して同じ反応をする。
普通に、女の子の部屋だ。
ピンクの目立つ、女の子の部屋。金魚ねぶたの大きいぬいぐるみ(金魚ねぶたとはいってもただの金魚にしか見えない)まである。
「こういう部屋に憧れていたので頼んで用意してもらったのだぁ」
「いいね、うん、とてもいい」
「ソファまであります!」
ソファに飛び込む陽子。
ベッドへ飛び込む鼎ちゃん。
俺はどこに飛び込もう。
とりあえずピンクの座布団に飛び込むとするか、いや、飛び込んだら膝を痛めるから普通に座ろう。
「今までは和室であったからな、洋室はこれまでと違って高揚する!」
「いいですね、こういう部屋」
「女子の憧れって感じの部屋!」
「ふふんっ、今風の女子についてそれなりに勉強させてもらったのだよ。雑誌を色々と読ませてもらった」
ああ、なるほど。
なんか既視感があるなと思ったらよく雑誌に載ってるグラビアアイドルやらが部屋で撮っている写真のような風景と似ているのだ。
「わたしの部屋は狭いからソファを置くところがないので羨ましいです!」
「いつでも来てよいからな~」
「うわーい!」
ふと本棚に目がいった。
古そうな書物から新書まで様々な本がびっしりと本棚に収められている。
「本の数すごいですね」
「乱読家なのだよわたしは。さて、着替えるかなっ」
「えっ、うっ、ちょ、ちょっと!」
するといきなり制服を脱ぎだす鼎ちゃん。
下着姿が露わになってしまった。
「ひゃー! 鼎様大胆!」
「恥じるほどの体ではないのだぁ!」
「少しくらい恥じらいは持ってください!」
制服を壁にかけて、ベッドに置かれていた部屋着へと着替える。
その間俺は後ろを向いていたが、なんというか衣擦れの音が生々しく心臓の鼓動は激しく脈動した。
「じっくり見ても構わんのに」
「見れませんって!」
着替えの終えた鼎ちゃんは黒猫の着ぐるみパジャマ姿だった。
……めっちゃ可愛い。どこで買ってきたのだろう。
曰く、これも雑誌に載っていたのだという。誰も彼もがそんな部屋着ではないとは思うのだが。
「明日からぁ、よろしく……頼むぞぉ」
「あ、はい……って眠そうですね、歯磨きしておきましょうか」
「うむぅ」
よく食べてよく寝る人だ。
洗面台まで連れていって歯磨きと洗顔をさせるとした。
明日から鼎ちゃんと一緒の高校生活が始まる。
俺の願いごとは、このような形で叶うとは。
世の中分からんものだね。
俺と鼎ちゃんの入学祝いと、陽子の進学祝いをするためにお寿司を両親と親戚が用意してくれたのだ。
鼎ちゃんの要望としてこちら側は唐揚げを持参して祝いの場へと馳せ参じた。
鼎ちゃんはコの字に配置されたテーブルの上座に座り、テーブルには既に寿司が並べられていた。
母さんは揚げたての唐揚げをすぐに鼎ちゃんの前へと置いて一礼して下がった。
鼎ちゃんの表情はほっこりしている、そんなにまた食べたかったのか。
「では座ってくれたまえ」
それぞれ座布団に座り、鼎ちゃんの言葉を待つ。
「今日は祝いの場を設けてくれて感謝する。みなと食事をするのは久しぶりであるな、それぞれ飲んで食べて楽しんでくれ。それでは、乾杯!」
鼎ちゃんがコップを掲げるとそれぞれコップを掲げて、口の中へ。
俺と陽子のはオレンジジュースだ、鼎ちゃんのは……何だろう? 透明だけど、水? 水だよな、水であってくれ。
ぷはーって、なんかすごく満足そうだな。水ってそんなに美味しかったっけ?
「しかし鼎様が高校生になるとは驚きですなあ」
「董弥くんの願いらしいのう」
「鼎様の制服姿を拝められるとは思わなかったわねえ」
誰も鼎ちゃんが高校生になることに疑問は抱かない。
鼎様ならなんでもありといった受け入れ方を感じる。もはや疑問に思っても無駄な体力を消費するだけなのかも、疑問を抱くのを諦めたくなってくる。
「村では鼎様が不在になると聞いて不安になる者もおったが、問題はなかろう」
「ああ、前は妙な連中がやってきておったが最近は全然だし、奴らも諦めたのかもしれん」
「どうだろうかのう」
「おいおいー、祝いの場はもっと楽しい話をしようぞー。ほれほれ、わたしの制服姿、もっと拝めい拝めい」
何やら妙な話をしていた親戚達に、鼎様はすっと腰を上げて無い胸を張った。
「おおう、そうだのう、ありがたやー」
「董弥くんの願いごとのおかげでいいもの見れたわねえ」
「いやあ……どうも」
にしても鼎ちゃんは制服が気に入ったのかまだ着ていやがる。
こっちはもう着替えちゃったぞ。なんだか俺も制服で来たほうがよかったんじゃあないだろうかとも思えてきた。
面倒だから着替えはしないけど。
それにみんな鼎ちゃんの制服姿に喜んでいるのであって、きっと俺の制服姿を見ても特にこれといった感想も湧かないだろうよ。
飲んで食ってわいわいとして、ようやく落ち着いてきた頃。
「さて、ここらで一つ、明日も良き日が続くよう、鳴らそうではないか」
鼎ちゃんが銅鐸を取り出すとそれぞれ喋るのをやめて祈りだした。
俺と陽子も、とりあえず両手を合わせる。
コォォオンと銅鐸の響く音が鳴った。
「いやあありがたいありがたい」
「鼎様の銅鐸をまた聞けて嬉しく思います」
それからは自然と解散の流れになってきたので、残ったお寿司を見つけては口へ運ぶのを繰り返して食べ残しのないようにした。
いやね? お寿司って中々食べる機会が無いからこういう時は貪欲に行かないとさ。
ちなみに俺が好きなネタはサーモンだ。炙りサーモンなんかもう最高。
「董弥、陽子、折角だからわたしの部屋に来い来い」
「えっ、いいんですか?」
「いいぞう~」
なんか鼎ちゃんの上体が左右に揺れている。
頬も赤い、目はとろんとしている。
足取りは少しふらついているけれど、大丈夫であろうか。これは、酔っているという状態ではなかろうか。
そんな足取りながら、トタトタではなくトタタトタながら、二階へと上がっていく。
陽子と顔を見合わせて、少し苦笑いをお互いに浮かべてついていった。
鼎ちゃんの部屋は二階の廊下を真っ直ぐ行って右側。
「おじゃましま~す」
「おじゃまします鼎様!」
中に入ってみて――
「おお~」
と二人して同じ反応をする。
普通に、女の子の部屋だ。
ピンクの目立つ、女の子の部屋。金魚ねぶたの大きいぬいぐるみ(金魚ねぶたとはいってもただの金魚にしか見えない)まである。
「こういう部屋に憧れていたので頼んで用意してもらったのだぁ」
「いいね、うん、とてもいい」
「ソファまであります!」
ソファに飛び込む陽子。
ベッドへ飛び込む鼎ちゃん。
俺はどこに飛び込もう。
とりあえずピンクの座布団に飛び込むとするか、いや、飛び込んだら膝を痛めるから普通に座ろう。
「今までは和室であったからな、洋室はこれまでと違って高揚する!」
「いいですね、こういう部屋」
「女子の憧れって感じの部屋!」
「ふふんっ、今風の女子についてそれなりに勉強させてもらったのだよ。雑誌を色々と読ませてもらった」
ああ、なるほど。
なんか既視感があるなと思ったらよく雑誌に載ってるグラビアアイドルやらが部屋で撮っている写真のような風景と似ているのだ。
「わたしの部屋は狭いからソファを置くところがないので羨ましいです!」
「いつでも来てよいからな~」
「うわーい!」
ふと本棚に目がいった。
古そうな書物から新書まで様々な本がびっしりと本棚に収められている。
「本の数すごいですね」
「乱読家なのだよわたしは。さて、着替えるかなっ」
「えっ、うっ、ちょ、ちょっと!」
するといきなり制服を脱ぎだす鼎ちゃん。
下着姿が露わになってしまった。
「ひゃー! 鼎様大胆!」
「恥じるほどの体ではないのだぁ!」
「少しくらい恥じらいは持ってください!」
制服を壁にかけて、ベッドに置かれていた部屋着へと着替える。
その間俺は後ろを向いていたが、なんというか衣擦れの音が生々しく心臓の鼓動は激しく脈動した。
「じっくり見ても構わんのに」
「見れませんって!」
着替えの終えた鼎ちゃんは黒猫の着ぐるみパジャマ姿だった。
……めっちゃ可愛い。どこで買ってきたのだろう。
曰く、これも雑誌に載っていたのだという。誰も彼もがそんな部屋着ではないとは思うのだが。
「明日からぁ、よろしく……頼むぞぉ」
「あ、はい……って眠そうですね、歯磨きしておきましょうか」
「うむぅ」
よく食べてよく寝る人だ。
洗面台まで連れていって歯磨きと洗顔をさせるとした。
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