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CHAPTER Ⅳ
第176話 新トウキョウ都市防衛戦⑧
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5月31日 23:20
ディリップは東班3人の攻撃をうっとうしそうに振り払った。
さっきからオレたちの攻撃はディリップの機嫌を著しく悪くすることはできているが、ダメージというダメージはたいして通っていない。
本当に信じ難い耐久力だ。
「私たちの攻撃効いてなくねーか!?」
「いや、神級の攻撃だ! 少しは効いてるはず……!」
一ノ瀬と中井も驚きを隠せないようだが、東だけが冷静に敵を見据えていた。
「今までの攻防で判断するとやつはおそらく三重神級レベル以上でないと攻撃をほぼ無傷で打ち払ってしまうようだ」
(そうなのか!? よく分かるな……! さすがだ!)
「どうやらそのようね。だけど、注意を逸らして阿倍野さんたちの援護は出来ている。このまま行くわよ」
「吻野隊員。承知した」
阿倍野と二宮はとても人間とは思えない動きと速さでディリップと剣戟を続けている。
相対する間の空間には火花の壁のようなものすら見える。それだけの速度と数で攻防をしているのだ。
阿倍野たちが少し距離を取った瞬間を見計らって、オレたちは神級以上の攻撃を繰り返した。
その度に阿倍野たちは態勢を整えて再度接近戦を続けていたが、少しずつオレたちの余力が無くなっていき援護の頻度も減り始めていた。
そしてそんなオレたちの様子を見てディリップがほぞ笑んでいた。
「くくく、雑兵は雑兵だな。阿倍野リュウセイ。そろそろあ奴らからの援護は尽きるぞ」
「だから何だ? オレはこのままお前を討ち取るだけだ!」
「阿倍野マスターの言うとおりだ。私たちをなめるな」
阿倍野と二宮が激しく攻撃を繰り出すが、2人は少しずつ疲労の色が隠せなくなっていた。一方でディリップの体力は無尽蔵なのか、未だに精彩を欠くことは無かった。
「く! これは……!?」
「ほう。精鋭の剣士。貴様は気付いたか?」
二宮が斬撃を出すと、ディリップは手に纏わせた光を爪の様に伸ばし打ち払いながら余裕だと言わんばかりに会話を始めた。
「阿倍野マスター。この霧はグールの援護結界でもあるようです。やつはこれで回復もしている」
「なるほどね……! 厄介だな!」
オレは何故かは分からないが阿倍野たちの会話は聞き取れている。
つまりこの霧は阿倍野の攻撃を封じるだけでなく、ディリップの強化回復の役割も果たしているようだ。
少しずつ、だが着実に旗色が悪くなってきていた。
阿倍野と二宮は段々と防戦に回ることが多くなり、オレたちももう魔素が少なくほとんど攻撃を出せない。
ドオオオオオンンン!!!
「阿倍野さん!!!」
とうとう一瞬の隙を突かれた阿倍野が大きく吹き飛ばされてしまった。
「害虫の割にはよくやった。誉めてやるぞ」
「うおおお!!」
二宮が力を振り絞って剣を振るうが、数合でディリップに攻撃を食らってしまった。
ドオオオオオンンン!!
「あ、ああ……、二宮さんまで……!!」
オレは焦燥に胸を埋め尽くされるが、3人の人影が素早くディリップへ向かったのが見えた。
シオリと吻野と東だ。
「陰陽火遁! 焦魔業炎棺!!」
「二重究極風嵐槍!!」
「八次元方形光陣!!」
ドドドドドオオオ!!!
凄まじい攻撃がディリップを襲うが、オレは相手にこの攻撃がほとんど効いていないことを感知、理解してしまった。
「失せろ。塵芥どもが」
ドオオオオオンン!!!
3人が一度に宙に舞った。
「み、みんな!!」
(く、くそ! S級のみんなが真っ先に出ていった!! オレもやらなきゃ!!)
「うおおお! 三重天輪弾!!」
スドオン!!
オレの放った渾身の一撃はしかし、ディリップの光る爪にあっさりと打ち落とされてしまった。
(う、嘘だろ! こうなったら……!)
「三重布良星蹴!!」
ズドオオオオオ!!
今度の攻撃は直撃した。
だが、ディリップはあえて受けも避けもしなかったように見えた。
ガシッ!
「なっ!」
オレの右腕が光る巨大な手に掴まれた。
(こ、これは! あいつの……!!)
ディリップは手に光を纏わせ、それをあたかも自分の腕と変わらぬように操れるらしい。光の腕を延ばしてオレを掴んだのだ。
「貴様は前に腕を引きちぎってやったな。もう一度やってやろう」
「く、くそ!!」
「セイさん! 神級火炎!!」
「うおお!! 神級貫通剣!!」
「二重神級衝撃剣!!」
ドドドオオオ!!!
ユウナとアオイ、セイヤの力を振り絞った攻撃が炸裂した。
「何だそれは、真面目にやれ。虫が。」
ドオオオオオ!!
ディリップが腕を振るうと3人とさらに後ろに続いて攻撃を仕掛けようとしていた一ノ瀬、中井たちまでもが一緒に吹き飛んでしまった。
鏑木と間凪、そして烏丸班も攻撃の余波を受けて倒れているのが見えた。
近くにまだ志布志班もいるはずだが、さっきの大爆発を無事にくぐり抜けているかは分からない。
「ユウナ!! みんなぁ!!」
「さて、貴様には聞きたいことがある」
「……なに?」
突然ディリップが意外なことを言い出したので、オレは困惑してしまった。
「前も聞いただろう。貴様は何だ?」
「な、何を言ってるんだ……?」
「答えろ」
「意味のわからないことを言うな! 小美苗さんを! みんなを殺しやがって! 今度は庄司さんまで!! お前は絶対許さない!!」
オレはディリップに剥き出しの感情をぶつけるが、がっしりと腕を掴まれたままで身動きが取れない。
「……」
ディリップは早く自分の疑問に答えろとただオレを赤い瞳で見るだけだった。
「ぐ……、お、お前は何がしたいんだ……?」
「……儂らはこの惑星で安寧に過ごしたいだけよ。お前ら害虫がその邪魔をしているのだ」
「……な、なにを言ってやがる!! お前らがオレたち人間の邪魔をしているんだろうが!! オレたちだってお前らの邪魔がなければ……!!」
「水掛け論だな。あくまでお前たちは儂らの天敵。こうして少し話をしているだけでも反吐が出る」
「それは……オレのセリフだ! この惑星から出ていけ!!」
ディリップはふうと息を吐き、3つの月が輝く空を仰いだ。
「……やはり、神の存在がこうさせるのか?」
「訳わかんねぇことを言ってんじゃねぇ! 離せ!!」
「もうよい、無駄だったわ。死ね」
ディリップはまさに虫を見るような目でオレを見ると光る腕に力を込めた。
(ぐう! ヤバい!!)
「四重織女星戦衣!!!」
ドオオオオオン!!!
「ぐあああああ!!!」
オレは全身を最大に強化してディリップの攻撃を受けた。
だがオレの右腕は肘からちぎれ飛び、全身にも激しい爆撃を受けて地面を転がった。
「今ので死なぬとはな。少しは力をつけたようだな」
ディリップが特に感情も込めずにこちらへと歩み寄ってきていた。オレに止めを刺すつもりだ。
「があ! ぐふっ……!」
力がまるで入らない。口から血が溢れた。
腕からも大量に出血している。
(くそ! くそ!! 前とまるで同じだ! 何も出来ない! 立てない! 声も出せない!!)
「ううっ……」
オレはもう惨めに呻いて地面を這いずることしか出来ない。
もうダメかと思った時、視界の霞むオレの前に何人かの人間が現れたのに気付いた。
「佐々木!」
「佐々木くん! 死んでないよな!」
「佐々木! 鈴子! 治癒を!」
「はい!」
欄島と千城、そして山崎班の4人だ。
「お前は佐々木と言うのか」
ディリップが何故か驚いている。
「ぐ……」
(み、みんな……!)
オレは何とかディリップから距離を取ろうと必死で地面を這った。
「佐々木くん!」
鈴子がオレを抱えてくれた。
そして欄島と千城はすでに攻撃の準備を終えていた。
「喰らえ。 八集拡大収束密集魔弾丸!!」
「究極飛拳! 二連!!」
ドオオオオオオオオ!!!!
激しい攻撃がディリップに直撃するが、やはり決定打には程遠い。
「ぐうう! 阿倍野マスターはまだやられてない!! 何とか時間を稼ぐぞ!」
「うむ! 我々はまだ負けてはおらぬぞ!!」
欄島と千城は何とか食らいついているが、やはり相手は圧倒的だ。
SSS級グールであるディリップの脅威が、新トウキョウ都市を徐々に追い詰めていた。
ディリップは東班3人の攻撃をうっとうしそうに振り払った。
さっきからオレたちの攻撃はディリップの機嫌を著しく悪くすることはできているが、ダメージというダメージはたいして通っていない。
本当に信じ難い耐久力だ。
「私たちの攻撃効いてなくねーか!?」
「いや、神級の攻撃だ! 少しは効いてるはず……!」
一ノ瀬と中井も驚きを隠せないようだが、東だけが冷静に敵を見据えていた。
「今までの攻防で判断するとやつはおそらく三重神級レベル以上でないと攻撃をほぼ無傷で打ち払ってしまうようだ」
(そうなのか!? よく分かるな……! さすがだ!)
「どうやらそのようね。だけど、注意を逸らして阿倍野さんたちの援護は出来ている。このまま行くわよ」
「吻野隊員。承知した」
阿倍野と二宮はとても人間とは思えない動きと速さでディリップと剣戟を続けている。
相対する間の空間には火花の壁のようなものすら見える。それだけの速度と数で攻防をしているのだ。
阿倍野たちが少し距離を取った瞬間を見計らって、オレたちは神級以上の攻撃を繰り返した。
その度に阿倍野たちは態勢を整えて再度接近戦を続けていたが、少しずつオレたちの余力が無くなっていき援護の頻度も減り始めていた。
そしてそんなオレたちの様子を見てディリップがほぞ笑んでいた。
「くくく、雑兵は雑兵だな。阿倍野リュウセイ。そろそろあ奴らからの援護は尽きるぞ」
「だから何だ? オレはこのままお前を討ち取るだけだ!」
「阿倍野マスターの言うとおりだ。私たちをなめるな」
阿倍野と二宮が激しく攻撃を繰り出すが、2人は少しずつ疲労の色が隠せなくなっていた。一方でディリップの体力は無尽蔵なのか、未だに精彩を欠くことは無かった。
「く! これは……!?」
「ほう。精鋭の剣士。貴様は気付いたか?」
二宮が斬撃を出すと、ディリップは手に纏わせた光を爪の様に伸ばし打ち払いながら余裕だと言わんばかりに会話を始めた。
「阿倍野マスター。この霧はグールの援護結界でもあるようです。やつはこれで回復もしている」
「なるほどね……! 厄介だな!」
オレは何故かは分からないが阿倍野たちの会話は聞き取れている。
つまりこの霧は阿倍野の攻撃を封じるだけでなく、ディリップの強化回復の役割も果たしているようだ。
少しずつ、だが着実に旗色が悪くなってきていた。
阿倍野と二宮は段々と防戦に回ることが多くなり、オレたちももう魔素が少なくほとんど攻撃を出せない。
ドオオオオオンンン!!!
「阿倍野さん!!!」
とうとう一瞬の隙を突かれた阿倍野が大きく吹き飛ばされてしまった。
「害虫の割にはよくやった。誉めてやるぞ」
「うおおお!!」
二宮が力を振り絞って剣を振るうが、数合でディリップに攻撃を食らってしまった。
ドオオオオオンンン!!
「あ、ああ……、二宮さんまで……!!」
オレは焦燥に胸を埋め尽くされるが、3人の人影が素早くディリップへ向かったのが見えた。
シオリと吻野と東だ。
「陰陽火遁! 焦魔業炎棺!!」
「二重究極風嵐槍!!」
「八次元方形光陣!!」
ドドドドドオオオ!!!
凄まじい攻撃がディリップを襲うが、オレは相手にこの攻撃がほとんど効いていないことを感知、理解してしまった。
「失せろ。塵芥どもが」
ドオオオオオンン!!!
3人が一度に宙に舞った。
「み、みんな!!」
(く、くそ! S級のみんなが真っ先に出ていった!! オレもやらなきゃ!!)
「うおおお! 三重天輪弾!!」
スドオン!!
オレの放った渾身の一撃はしかし、ディリップの光る爪にあっさりと打ち落とされてしまった。
(う、嘘だろ! こうなったら……!)
「三重布良星蹴!!」
ズドオオオオオ!!
今度の攻撃は直撃した。
だが、ディリップはあえて受けも避けもしなかったように見えた。
ガシッ!
「なっ!」
オレの右腕が光る巨大な手に掴まれた。
(こ、これは! あいつの……!!)
ディリップは手に光を纏わせ、それをあたかも自分の腕と変わらぬように操れるらしい。光の腕を延ばしてオレを掴んだのだ。
「貴様は前に腕を引きちぎってやったな。もう一度やってやろう」
「く、くそ!!」
「セイさん! 神級火炎!!」
「うおお!! 神級貫通剣!!」
「二重神級衝撃剣!!」
ドドドオオオ!!!
ユウナとアオイ、セイヤの力を振り絞った攻撃が炸裂した。
「何だそれは、真面目にやれ。虫が。」
ドオオオオオ!!
ディリップが腕を振るうと3人とさらに後ろに続いて攻撃を仕掛けようとしていた一ノ瀬、中井たちまでもが一緒に吹き飛んでしまった。
鏑木と間凪、そして烏丸班も攻撃の余波を受けて倒れているのが見えた。
近くにまだ志布志班もいるはずだが、さっきの大爆発を無事にくぐり抜けているかは分からない。
「ユウナ!! みんなぁ!!」
「さて、貴様には聞きたいことがある」
「……なに?」
突然ディリップが意外なことを言い出したので、オレは困惑してしまった。
「前も聞いただろう。貴様は何だ?」
「な、何を言ってるんだ……?」
「答えろ」
「意味のわからないことを言うな! 小美苗さんを! みんなを殺しやがって! 今度は庄司さんまで!! お前は絶対許さない!!」
オレはディリップに剥き出しの感情をぶつけるが、がっしりと腕を掴まれたままで身動きが取れない。
「……」
ディリップは早く自分の疑問に答えろとただオレを赤い瞳で見るだけだった。
「ぐ……、お、お前は何がしたいんだ……?」
「……儂らはこの惑星で安寧に過ごしたいだけよ。お前ら害虫がその邪魔をしているのだ」
「……な、なにを言ってやがる!! お前らがオレたち人間の邪魔をしているんだろうが!! オレたちだってお前らの邪魔がなければ……!!」
「水掛け論だな。あくまでお前たちは儂らの天敵。こうして少し話をしているだけでも反吐が出る」
「それは……オレのセリフだ! この惑星から出ていけ!!」
ディリップはふうと息を吐き、3つの月が輝く空を仰いだ。
「……やはり、神の存在がこうさせるのか?」
「訳わかんねぇことを言ってんじゃねぇ! 離せ!!」
「もうよい、無駄だったわ。死ね」
ディリップはまさに虫を見るような目でオレを見ると光る腕に力を込めた。
(ぐう! ヤバい!!)
「四重織女星戦衣!!!」
ドオオオオオン!!!
「ぐあああああ!!!」
オレは全身を最大に強化してディリップの攻撃を受けた。
だがオレの右腕は肘からちぎれ飛び、全身にも激しい爆撃を受けて地面を転がった。
「今ので死なぬとはな。少しは力をつけたようだな」
ディリップが特に感情も込めずにこちらへと歩み寄ってきていた。オレに止めを刺すつもりだ。
「があ! ぐふっ……!」
力がまるで入らない。口から血が溢れた。
腕からも大量に出血している。
(くそ! くそ!! 前とまるで同じだ! 何も出来ない! 立てない! 声も出せない!!)
「ううっ……」
オレはもう惨めに呻いて地面を這いずることしか出来ない。
もうダメかと思った時、視界の霞むオレの前に何人かの人間が現れたのに気付いた。
「佐々木!」
「佐々木くん! 死んでないよな!」
「佐々木! 鈴子! 治癒を!」
「はい!」
欄島と千城、そして山崎班の4人だ。
「お前は佐々木と言うのか」
ディリップが何故か驚いている。
「ぐ……」
(み、みんな……!)
オレは何とかディリップから距離を取ろうと必死で地面を這った。
「佐々木くん!」
鈴子がオレを抱えてくれた。
そして欄島と千城はすでに攻撃の準備を終えていた。
「喰らえ。 八集拡大収束密集魔弾丸!!」
「究極飛拳! 二連!!」
ドオオオオオオオオ!!!!
激しい攻撃がディリップに直撃するが、やはり決定打には程遠い。
「ぐうう! 阿倍野マスターはまだやられてない!! 何とか時間を稼ぐぞ!」
「うむ! 我々はまだ負けてはおらぬぞ!!」
欄島と千城は何とか食らいついているが、やはり相手は圧倒的だ。
SSS級グールであるディリップの脅威が、新トウキョウ都市を徐々に追い詰めていた。
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