流星痕

サヤ

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結の星痕

暗躍の監視者

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 アウラがスレイヤーとしての初任務へ向かったのを見送り、残された皆がアウラの帰りを待つ間、一行はそれぞれの時間を自由に使う事になった。
 思いがけず出来た余暇を、義手の解明に注ごうと考えたベイドはフォーマルハウトを探していた。
 協会が抱えている秘蔵の書庫に何か良い資料は眠っていないか、そこに自分が立ち入る事が可能かどうかの確認を取りたかった。
 以前、ベイド達が原子分解再構築の研究を始めた際は何度も出入りしていたが、兄が身体を失ってからは自然と足が遠退き、あれから八年の時が流れている。
 もし入室許可が取り下げられているとしたら、再度手続きを取る必要があるし、フォーマルハウトならば、当時あの場にいたので頼むにはうってつけの相手だ。
「確か、兄上に呼ばれていましたね」
 フォーマルハウトの上司に当たる兄、親任一等官アクベンス。
 アウラの報告をした後彼は、詳細を聞きたいから自分の部屋に来るようにと部下であるフォーマルハウトに言い残して部屋を出て行った。
 従順そうなフォーマルハウトの性格からして、真っ直ぐにそこへ向かった筈だ。
「あの兄上にはあまり会いたくないのですが、仕方ありませんね」
 ベイドは大きなため息をつきながらアクベンスの執務室を目指す。
 初めて会った時から、弟に対する冷たい態度や、職業柄かそれとも元々の性格なのか、事務的で淡白な対応がどうにも好意を抱けない。
 重い足を引きずりながらも、アクベンスの執務室前までやってくる。
 フォーマルハウトは、もう中にいるだろうか?
 もしいなかったら、かなり気まずい。
 一度呼吸を整えて扉をノックしようと右手を振り上げた瞬間、中から声が漏れてきた。
「私の命令に背いた理由を聞かせてもらおうか?」
 くぐもってはいるが、間違いなくアクベンスの声だ。
 その声色には、隠しようもない怒りが滲み出ている。
「まさか、力及ばす失敗しました、などとふざけた事を言うんじゃないだろうな?お前の力をもってすれば暗殺など容易いものな?」
 暗殺?
「それに、記憶を取り戻すより前に実行すれば確実だった筈だ。それすらも出来ないとは、やはりお前は落ちこぼれフォールだな」
 一体、彼が何の話をしているのか今一見当がつかない。
 それに対して、今まで黙っていたフォーマルハウトの反論がようやく聞こえてくる。
「お言葉ですが、自分が天帝様より賜った任務は、アウラ王女殿下の記憶を取り戻す為の補佐です。それを蔑ろにしてまで、一等官の任務を遂行する事など、出来る筈がありません」
「あれが王女かどうかなど、死んでしまえばどうでも良い事ではないか」
「それでは、天帝様を愚弄する事になります」
「ふん。それに私としては、あの研究者も共に始末して欲しかったのだがな」
 部下の発言など全く意に介さぬ様子で、大胆な発言を繰り返すアクベンス。
「研究者って……まさかベイド卿の事ですか?彼はただの一帝国民です。それを何故殺さねばならないのですか?」
 フォーマルハウトはそう楯突くが、アクベンスの反応は変わらず冷たい。
「前にも言った筈だ。あの兄弟が研究している物は、後に必ず大惨事を引き起こす。兄が行方不明になったのも、天罰が下ったのだろう。弟の方も、罪なき大勢の者の命が脅かせる前に、王女共々滅ぶべきだ」
「貴方という人は……!」
「今のは聞き捨てなりませんね」
 フォーマルハウトがなおも喰ってかかろうとしていたが、流石のベイドも黙ってはおれず、ドアを押し開けて執務室へ乱入した。
「ベイドさん!?」
「貴様、いつからそこにいた?」
 招かれざる客に一人は驚き、一人は忌々しげに顔を歪める。
「失礼。立ち聞きしていた事はお詫びします。ですが、どうやら私にも関係のある内容みたいでしたので、参加させてもらいますよ」
 割り込む隙を与えないよう、軽蔑の眼差しをアクベンスに向けたまま話を続ける。
「貴方が我々の研究を快く思っていないのは何となく察していましたが、まさか命を狙われる程だとは思いませんでしたよ。一体、この研究の何処にそれほどの危険分子が潜んでいるのか、教えてもらいたいですね」
「ふん。己で研究をしておきながら、そんな事も分からんとはな。フォール。お前は教えてやらなかったのか?」
「……フォーさん?」
 このままアクベンスから聞くよりも、フォーマルハウトから聞いた方が気が楽だ。
 ベイドはフォーマルハウトに話すよう促すと、彼は少し困り顔をしつつも説明をしてくれた。
「……転生式は、僕達自身の意志で肉体を原子レベルにまで分解し、内に眠る龍が目覚める事で、より強固な肉体を再構築する。だけど、ベイドさん達が研究し、造ろうとしているものは、龍が行う筈の再構築の部分ですよね?そんな事をしたら、龍が本当に目覚めた時、その暴走を食い止めるのは本来の転生式を行った場合よりも困難なのではないかと、そう義兄は考えているんです」
「現に、お前の兄は行方不明だと聞いている。研究に失敗して、肉体を失ったのではないか?」
「……確かに、兄は研究の過程で肉体を失いましたが、死んではいませんし、龍の暴走も起きてはいない。彼は今も研究に取り組んでいますよ。勿論私も、兄の肉体を取り戻し、研究を完成させるまで、止めるつもりはありません」
 ベイドの毅然とした態度に加え、フォーマルハウトもアクベンスに懇願する。
「一等官。いえ、義兄さん。僕からもお願いします。どうか二人の研究を見逃して下さい。リスクを恐れてばかりいては、何も進みませんし、彼らがそのリスクについて何も考えていないとは思えない。それと、話は戻りますが、アウラ王女殿下の件は、僕に任せてもらえませんか?」
「貴様に?私の命令も聞けなかったお前に、これ以上何が出来ると言うんだ?」
 嘲るように笑うアクベンス。
 それに対してフォーマルハウトは、真剣な眼差しで、とても力強くはっきりとした口調で答えた。
「この件に関して僕は、僕の一生を捧げます。それが、僕の目指す平和に繋がると思うから……。それに、貴方も彼女をスレイヤーとして認めたのなら、ここからはそのルールに従うべきだと思います」
「まるで話が繋がっていないな。お前の一生?ずっと監視でもしてるつもりか?」
「監視ではありません。ですが、それくらいの覚悟が無いと、この先あの方を御守りするのは難しいでしょう?あの方は僕にとって、とても尊敬に値するお方ですから」
 フォーマルハウトからは、心の底からアウラを慕っている想いが伝わってくる。
 何が彼をそこまで突き動かしているのか、ベイドには何も想像出来ないが、それに対してアクベンスが怯んでいるのは間違い無かった。
 そんな折、
「お前の口から、そんな言葉が聞けるとはな」
 ベイドの背後から声がし、扉が開かれ、背が少し曲がった初老の男性が入ってきた。
「お父さん!?」
 その姿を認めて驚いたのは兄弟二人。
「お父さん、何故ここへ?」
「いや何。息子に職を譲ったが故に暇でな。少し様子を見にきたら何やら揉め事が聞こえてきたからな」
 それを聞いてフォーマルハウトがバツの悪そうな顔をする。
「すみませんお義父さん。お手を煩わせてしまって」
「何を言う。むしろ私は嬉しいよ。息子達が知らぬ間に、随分と成長しているのだからね」
 二人の父親はそう、とても嬉しそうに微笑む。
「これは老いぼれの小言と思い胸に留めておくれ。二人の言う事はどちらも正しい。一方は未来を案じて一つの犠牲を。もう一方は一つの命を重んじて未来に不安を抱く。これは経験と人生の差とも言えるな。ただ忘れてはいけないのは、我々が監視者の立場にあるということだ。それを考えて動くとすれば、今回はどちらの言い分が正しいのかの」
 思わぬ助け船にフォーマルハウトは言葉を詰まらせる。
 アクベンスはしばらく渋り、そして口を開く。
「……一等官として六等官に命じる。これより、スレイヤーボレアリスに関する全ての事象をお前に一任する。天帝様も案じている一件故、心してかかるように」
 それだけを告げて、アクベンスは足早に部屋から出て行ってしまった。
 フォーマルハウトは出口に向かって深々と頭を下げる。
「ありがとうございます、義兄さん。お義父さんも。助かりました」
「私は何もしとらんよ。それに大変なのはこれからだ。初めて見つけた、お前の護りたい者の為に、精一杯頑張りなさい」
 息子の肩をぽん、と軽く叩き父親も退室する。
「ベイドさんも、義兄が失礼しました。悪い人では無いのですが、仕事熱心な方なので」
 フォーマルハウトは相変わらずの困り顔で謝罪するが、ベイドは片手でそれを制する。
「貴方が謝る事では無いでしょう。なんにせよ、私達の研究は続けても良いのですね?それで一つ確認したいのですが、前まで出入りしていた一般人立入禁止区域の書庫には、まだ入れますか?」
「はい。もちろん大丈夫ですよ」
「それは良かった。……ところで、もう一つ質問しても良いですか?」
「ええ、何ですか?」
「先程のアウラ王女の件ですが、スレイヤーのルールに従うというのは、どういう意味です?」
「え……」
「貴方の兄上はアウラ王女を危険分子とみなし排除しようとしていた。けれど父親の登場により手を退くしかなくなってしまう。ですが、それより前に貴方は、スレイヤーのルールに従うべきと提案していた。そのルールに従えば、アウラ王女を殺せるというわけですか?」
 自分の推理を展開すると、フォーマルハウトは暫く黙った後、諦めたように笑った。
「ベイドさんは賢いですね。スレイヤーは、バスターには無い特別な契約を協会と結んでいるんです」
「特別な契約?」
「はい。基本バスターは、邪竜以外の殺生は認められていませんが、スレイヤーはそれが可能なんです。勿論、只人相手はダメですが」
「只人は禁止、ということは、他のスレイヤーにアウラ王女を討たせるという事ですか?一体どういう理由で?」
 興味本位で尋ねたとは言え、次に明かされた事実は、ベイドに更なる衝撃を与える事になる。
「スレイヤーが他者を討つ時は、相手が邪竜になりかけている時です。彼等は自分の節刀を相手に託し、介錯を頼むんです。……アウラさんは今回、スレイヤーとして初めての仕事に向かいました。相手はアウラさんの、ボレアリスさんの先輩でもあり、パートナーでもある方です。下手をすれば彼女は、もう戻ってこれないかもしれません」
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