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★不死者
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不死者。
彼、エイサーの通り名として知られている言葉。
でもその名の通りだとは限らない。
「一般的な不死者って言うのは、基本的には動くガイコツなんだよ。死霊術士が、生命が失われた肉体に、一時的に生気を注入して動かしているヤツだね」
昼間、賢者様が不死者について軽く教えてくれた。
「それじゃあ、賢者様も不死者なの?」
何気なくした質問に、賢者様はにっこりと笑って即答する。
「そうだよ。私は一度、自分の魂を肉体から引き剥がして再び定着させている。彼に肉体を奪われないようにする為にね。だから私は、賢者で、不死者で、死霊術士なのさ」
賢者と不死者と死霊術士……。
それはとてもすごい事なんだろうけど、ずっと側にいる私にとってはただの言葉の羅列にしか聞こえなかった。
「アンデッド、なんて言われているみたいだけど、君のその身体を見る限り、それは不正解だね」
確かめるように、責めるように、賢者様は質問を投げかける。
「色々な人の肉体の一部を奪して自分の物と入れ替える。それを繰り返して出来上がった継ぎ接ぎの身体。死を経験していない君は不死者なんかじゃない。合成獣と呼ぶ方がよほど相応しい。違うかい?」
けれどエイサーは特に動じず、むしろ気にも止めていないように虚ろな目を返す。
「他人が俺をどう言おうが関係ない。俺の意思がここにある限り、俺は俺だ。実力で奪い取った物は全て、俺の力だ。この力で、俺は頂点に立つ」
「だから、君には無理だって。それが君の力なのは認めるけど、それじゃあ私に勝てないんだよ。絶対にね」
「ほざけ!」
突如、エイサーが剣先を構えたまま一足飛びで賢者様へと襲いかかる。
「させない!」
私は即座に反応して、賢者様の前で応戦の構えを取る。
「邪魔だっ」
「っく、うわ!?」
相手の攻撃を刀の峰でいなそうとしていたのだが、エイサーの暴力的な力の前では何の役にも立たず、ほんの数秒凌いだだけで私は身体事横へとふき飛ばされてしまった。
かなり遠くまで飛ばされたけれど、賢者様の防御魔法のおかげで痛みはほとんどなく、私自身上手く受け身をとれたので、すぐに状況確認に移る。
「賢者様!」
見れば賢者様は、私にしてくれた防御魔法を壁のようにしてエイサーの剣を受け止めていた。
「大丈夫だよー、カメリア。君はそこで見ていなさい。刀も折れてしまったみたいだし」
「あ……」
にっこりとこちらに微笑みかけてくれる賢者様に言われて、自分が握り締めている物を見る。
エイサーの攻撃を受けた際、悲鳴のような音は聞えていたが、受け身を取った時に折れてしまったようで、刃は中腹辺りから先が無くなっていた。
あれだけティー姉さんに訓練をつけてもらったのに、あっという間にただのガラクタとなった刀。
賢者様は見ていろと言うが、エイサーの攻撃が激しすぎて、私が間に飛び込んでも賢者様の邪魔をしてしまうのは分かりきっている。
だから私には、見ている事しか出来無い。
「威勢が良いのは口だけか。この壁が無くなれば俺の勝ちだ!」
賢者様を護る壁を破壊すべく、エイサーは幾度となく剣を振り下ろす。
身体が震える程の振動がこっちにも伝わる中、それを一身に受けている賢者様は涼しい顔をしたままだ。
「エイサー君。君の攻撃は単調すぎる。力任せにこの障壁を破壊しようだなんて、うちのテリーみたいだね」
「そう見えるか?」
「!」
瞬間、賢者様はエイサーに向かって突風を放ち、強制的に距離を取る。
「……ふうん?」
「賢者様っ」
私が賢者様の異変に気付いたのは、彼が確かめるように手を伸ばした脇腹に視線を移してからだ。
賢者様が纏っているマントの左脇腹部分が剥ぎ取らるようにして無くなり、内側の黒衣が見えている。
「障壁ごとロブするとは……。随分と手癖が悪い。それに、テリーよりも幾分頭が回るみたいだね」
さっきから出てくるテリーというのは、賢者様の昔の仲間で、メンバーきっての単細胞な切込み隊長らしい。
「ふん。この力で、お前の中にある魔王の魂を引きずり出してやる」
「そうして自分の物にするって?やめておきなさい。数日と持たずに、暗黒時代の再来だ」
「だったら俺を、止めてみろっ!」
変わらず挑発を続ける賢者様に向かって、エイサーは剣を振りかぶって突進していく。
……しかし。
「がっ!?」
賢者様に向かっていったエイサーは、途中で石にでもつまずいたかのようにバランスを崩し、転倒した。
「くっ……」
エイサー自身、何が起きたのか把握出来ていないのか、起き上がるのに時間が掛かっている。
「……足が、弾けた」
二人の戦いを見ていた私は、彼の身に起きた事を思わず呟く。
エイサーが賢者様に向かっていく途中、彼の右足が、膝から下が破裂して消えた。
そのせいでエイサーは今、右足を失った状態で地に伏している。
「キサマ……奪ったのか」
「いやいや、いらないよ。そんな腐った足なんて。土に返しただけさ。私は死霊術士なんでね。君とは相性が良いんだ」
「ちぃ」
涼やかに答える賢者様をきっと睨みつけた後、エイサーは辺りをさっと見渡し手を伸ばす。
「寄こせっ!」
彼が叫ぶと、その視線の先に転がる遺体がビクンと跳ね上がり……右足が消えた。
「うらぁっ!」
直後、エイサーが両足で立ち上がり、賢者様に攻撃を仕掛ける。
さっきの人から足を……!
「無駄な事を」
エイサーの攻撃は賢者様には届かず、またも足を消されて地に伏せる。
けれどもまたすぐに足をつけ直して立ち上がる。
「エイサー君。適応者を瞬時に見定めるその能力は評価するけど、これ以上の冒涜は許さないよ?」
エイサーから足を消し去る行為を何度か行った後、賢者様は周りの遺体に火を放つ。
「肉体は土に、魂は天に、還るべき場所へ、還りなさい」
祈るように、謳うように言葉を紡げば、火葬される人々の中から魂が現れ、天へと登っていく。
「……っ。賢者様!」
私はそこでようやく意を決して走り出し、賢者様の前でエイサーと対峙する。
刀は折れてしまったが、私にはまだ爪も牙もある。
「さて。これでもう替えは無い。その片足で、まだやるかい?」
「くっ……」
何度も土に塗れたエイサーは、傷こそないがボロボロで、こちらを睨みつけてくるだけだ。
「本当は君の仲間も土に還してあげたいところだけれど、大人しく退くというのなら、止めてあげよう」
「……っ!」
エイサーは悔しさで言葉も出ないのか、爪に土を食い込ませながら握り拳を作り唸る。
「……良いだろう。今回はここまでだ。次はこうはいかないぞ」
そう捨て台詞を吐き、エイサーは座標交換を使ってこの場から消えた。
後には火葬されていく者達の輝きと、森の中特有の静寂だけが残された。
「終わった、の……?」
「うん。どうやらそうみたいだね」
辺りを見渡しても、耳を済ませてみてもエイサーの気配は感じられず、賢者様の頷きでふっと力が抜けた。
「お疲れ様。大丈夫だったかい?」
「……うん。大丈夫、ありがとう」
賢者様に背中を支えられるがその手を払い、自分の足で踏ん張る。
「なら良かった。ここからティーナ達の様子は分かるかな?」
そう言われてハッとする。
私達の戦いは終わっても、ティー姉さん達がどうなったかはまだ分からない。
コルスタンの方角に意識を集中させると、賢者様の魔力によって強化された耳が、皆が勝利の喝采を挙げてるのを拾う。
「コルスタンが勝ったみたい!」
「上出来だね。それじゃあ私達も、後片付けをしてからゆっくり戻るとしようか」
「うん!」
賢者様の微笑みに頷き返し、私達は森に転がる遺体を埋葬してから、皆が待つコルスタンへと帰還した。
彼、エイサーの通り名として知られている言葉。
でもその名の通りだとは限らない。
「一般的な不死者って言うのは、基本的には動くガイコツなんだよ。死霊術士が、生命が失われた肉体に、一時的に生気を注入して動かしているヤツだね」
昼間、賢者様が不死者について軽く教えてくれた。
「それじゃあ、賢者様も不死者なの?」
何気なくした質問に、賢者様はにっこりと笑って即答する。
「そうだよ。私は一度、自分の魂を肉体から引き剥がして再び定着させている。彼に肉体を奪われないようにする為にね。だから私は、賢者で、不死者で、死霊術士なのさ」
賢者と不死者と死霊術士……。
それはとてもすごい事なんだろうけど、ずっと側にいる私にとってはただの言葉の羅列にしか聞こえなかった。
「アンデッド、なんて言われているみたいだけど、君のその身体を見る限り、それは不正解だね」
確かめるように、責めるように、賢者様は質問を投げかける。
「色々な人の肉体の一部を奪して自分の物と入れ替える。それを繰り返して出来上がった継ぎ接ぎの身体。死を経験していない君は不死者なんかじゃない。合成獣と呼ぶ方がよほど相応しい。違うかい?」
けれどエイサーは特に動じず、むしろ気にも止めていないように虚ろな目を返す。
「他人が俺をどう言おうが関係ない。俺の意思がここにある限り、俺は俺だ。実力で奪い取った物は全て、俺の力だ。この力で、俺は頂点に立つ」
「だから、君には無理だって。それが君の力なのは認めるけど、それじゃあ私に勝てないんだよ。絶対にね」
「ほざけ!」
突如、エイサーが剣先を構えたまま一足飛びで賢者様へと襲いかかる。
「させない!」
私は即座に反応して、賢者様の前で応戦の構えを取る。
「邪魔だっ」
「っく、うわ!?」
相手の攻撃を刀の峰でいなそうとしていたのだが、エイサーの暴力的な力の前では何の役にも立たず、ほんの数秒凌いだだけで私は身体事横へとふき飛ばされてしまった。
かなり遠くまで飛ばされたけれど、賢者様の防御魔法のおかげで痛みはほとんどなく、私自身上手く受け身をとれたので、すぐに状況確認に移る。
「賢者様!」
見れば賢者様は、私にしてくれた防御魔法を壁のようにしてエイサーの剣を受け止めていた。
「大丈夫だよー、カメリア。君はそこで見ていなさい。刀も折れてしまったみたいだし」
「あ……」
にっこりとこちらに微笑みかけてくれる賢者様に言われて、自分が握り締めている物を見る。
エイサーの攻撃を受けた際、悲鳴のような音は聞えていたが、受け身を取った時に折れてしまったようで、刃は中腹辺りから先が無くなっていた。
あれだけティー姉さんに訓練をつけてもらったのに、あっという間にただのガラクタとなった刀。
賢者様は見ていろと言うが、エイサーの攻撃が激しすぎて、私が間に飛び込んでも賢者様の邪魔をしてしまうのは分かりきっている。
だから私には、見ている事しか出来無い。
「威勢が良いのは口だけか。この壁が無くなれば俺の勝ちだ!」
賢者様を護る壁を破壊すべく、エイサーは幾度となく剣を振り下ろす。
身体が震える程の振動がこっちにも伝わる中、それを一身に受けている賢者様は涼しい顔をしたままだ。
「エイサー君。君の攻撃は単調すぎる。力任せにこの障壁を破壊しようだなんて、うちのテリーみたいだね」
「そう見えるか?」
「!」
瞬間、賢者様はエイサーに向かって突風を放ち、強制的に距離を取る。
「……ふうん?」
「賢者様っ」
私が賢者様の異変に気付いたのは、彼が確かめるように手を伸ばした脇腹に視線を移してからだ。
賢者様が纏っているマントの左脇腹部分が剥ぎ取らるようにして無くなり、内側の黒衣が見えている。
「障壁ごとロブするとは……。随分と手癖が悪い。それに、テリーよりも幾分頭が回るみたいだね」
さっきから出てくるテリーというのは、賢者様の昔の仲間で、メンバーきっての単細胞な切込み隊長らしい。
「ふん。この力で、お前の中にある魔王の魂を引きずり出してやる」
「そうして自分の物にするって?やめておきなさい。数日と持たずに、暗黒時代の再来だ」
「だったら俺を、止めてみろっ!」
変わらず挑発を続ける賢者様に向かって、エイサーは剣を振りかぶって突進していく。
……しかし。
「がっ!?」
賢者様に向かっていったエイサーは、途中で石にでもつまずいたかのようにバランスを崩し、転倒した。
「くっ……」
エイサー自身、何が起きたのか把握出来ていないのか、起き上がるのに時間が掛かっている。
「……足が、弾けた」
二人の戦いを見ていた私は、彼の身に起きた事を思わず呟く。
エイサーが賢者様に向かっていく途中、彼の右足が、膝から下が破裂して消えた。
そのせいでエイサーは今、右足を失った状態で地に伏している。
「キサマ……奪ったのか」
「いやいや、いらないよ。そんな腐った足なんて。土に返しただけさ。私は死霊術士なんでね。君とは相性が良いんだ」
「ちぃ」
涼やかに答える賢者様をきっと睨みつけた後、エイサーは辺りをさっと見渡し手を伸ばす。
「寄こせっ!」
彼が叫ぶと、その視線の先に転がる遺体がビクンと跳ね上がり……右足が消えた。
「うらぁっ!」
直後、エイサーが両足で立ち上がり、賢者様に攻撃を仕掛ける。
さっきの人から足を……!
「無駄な事を」
エイサーの攻撃は賢者様には届かず、またも足を消されて地に伏せる。
けれどもまたすぐに足をつけ直して立ち上がる。
「エイサー君。適応者を瞬時に見定めるその能力は評価するけど、これ以上の冒涜は許さないよ?」
エイサーから足を消し去る行為を何度か行った後、賢者様は周りの遺体に火を放つ。
「肉体は土に、魂は天に、還るべき場所へ、還りなさい」
祈るように、謳うように言葉を紡げば、火葬される人々の中から魂が現れ、天へと登っていく。
「……っ。賢者様!」
私はそこでようやく意を決して走り出し、賢者様の前でエイサーと対峙する。
刀は折れてしまったが、私にはまだ爪も牙もある。
「さて。これでもう替えは無い。その片足で、まだやるかい?」
「くっ……」
何度も土に塗れたエイサーは、傷こそないがボロボロで、こちらを睨みつけてくるだけだ。
「本当は君の仲間も土に還してあげたいところだけれど、大人しく退くというのなら、止めてあげよう」
「……っ!」
エイサーは悔しさで言葉も出ないのか、爪に土を食い込ませながら握り拳を作り唸る。
「……良いだろう。今回はここまでだ。次はこうはいかないぞ」
そう捨て台詞を吐き、エイサーは座標交換を使ってこの場から消えた。
後には火葬されていく者達の輝きと、森の中特有の静寂だけが残された。
「終わった、の……?」
「うん。どうやらそうみたいだね」
辺りを見渡しても、耳を済ませてみてもエイサーの気配は感じられず、賢者様の頷きでふっと力が抜けた。
「お疲れ様。大丈夫だったかい?」
「……うん。大丈夫、ありがとう」
賢者様に背中を支えられるがその手を払い、自分の足で踏ん張る。
「なら良かった。ここからティーナ達の様子は分かるかな?」
そう言われてハッとする。
私達の戦いは終わっても、ティー姉さん達がどうなったかはまだ分からない。
コルスタンの方角に意識を集中させると、賢者様の魔力によって強化された耳が、皆が勝利の喝采を挙げてるのを拾う。
「コルスタンが勝ったみたい!」
「上出来だね。それじゃあ私達も、後片付けをしてからゆっくり戻るとしようか」
「うん!」
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