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悪夢
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ーー夢を見たーー
逃げ惑う人々……、辺境の村や街は焼き払われ、帝都の猫獣人は猫型になって逃げ回る。
警報は鳴り響き、多くの魔獣が襲いかかってくる。良くみると魔獣はみな首輪のようなものを着けていて、奥を見やると人種族らしき姿が見える……、従魔使いのようだ。
僕は一人、魔法を駆使して民を逃しながら魔獣を討ちとっていく、その中で一際大きなドラゴンと対峙する。
何回目かの炎息攻撃を避けきれず、火傷を覆い鋭い爪で攻撃された。
ーーそして目が覚めたーー
はぁ、はぁ、と荒い呼吸で寝汗をびっしょりとかいて起きた。
息を整えながら見渡すと、枕元に賢者様が立っていた。
〈起きたか?嫌な夢だったな……。多分、正夢……ご神託だな〉
正夢??……え!怖いんですけど。
〈覚悟だけはしとけよ〉
☆
皇帝の間には、錚々たる顔ぶれが揃った。皇帝、宰相を始め、各騎士団長、参謀、教皇と子猫?僕と賢者様が並んで座る。
「皆の者、忙しいところ集まってくれてありがとう。今日集まってもらったのは、猫神からのご神託があったので聞いてもらいたい、教皇皆に報告せよ」
教皇様、皇族即位式は緊張で良く見られなかったけどマヌルネコなんだよな。猫耳が小さくて可愛いなぁ……。
「先日、ここにおります予言の巫女がご神託を受けました。詳しくは巫女から……」
「巫女のミレーヌ(サビイロネコ種)と申します。ご神託を申し上げます、人種族の国の兵が我国に攻め入り、従魔使い部隊から恐ろしい魔獣の攻撃を受け、地方の街や村は焼き払われ帝都も崩壊寸前のところ、金色の毛並みの聖者様が現れ救ってくださいました。いくつかの街で雪が積もっていました、多分季節は冬頃だと思われます」
ミレーヌ様は小型種の成人のようだ。
それにしても僕の見た夢と似てるな……金色の毛並みの猫なんていないよな……ってまさか僕!?
〈賢者様?聖者なんて聞いてないけど?どういうこと?〉
〈まあ、人それぞれだな。俺は賢者だし……勇者の奴だっている。たまたまお前には聖者の適正があったってことだな〉
〈聖者の適正なんかなくない?先に言ってくれたら心構えも出来たのに……〉
賢者様って自称じゃないんだ……。
〈自称って失礼な奴だな、ちゃんと認められてなったんだよ!聖者適正はだな普段の行動の積み重ねで決まるんだよ、……例えば荷物が重そうな老猫のお婆さんがいたら?〉
〈一緒に荷物を持ってあげる〉
〈親とはぐれた子猫がいたら?〉
〈一緒に親御さんを探す〉
〈そういうとこだよ〉
〈え!?困っている猫がいたら助けるのは当たり前でしょ?〉真顔になる。
〈真顔がこえーよ、猫特化の善人でアレだけど、まぁこの国では8割方聖者で合ってるんじゃねぇか〉
ぷくぅーっと頬を膨らませ尻尾をバタバタさせて拗ねていると……。
「ルカ、ルカ殿……、おい聖者!」陛下が僕を呼んだ。
「た、大変失礼しました陛下」片膝をついて跪く。
「気づけば良い、対策本部を設けて騎士団は軍力向上、見張り見回り国境整備等はこちらでやる。ルカ、おぬしの聖者の力が必要だ協力してくれるか?」
「もちろんでございます、陛下の仰せのままに」
「それではセオドールとともに、神獣国ファシャールに修行に行くがよい。とても綺麗な国だ、 新婚旅行も兼ねてゆっくりして来なさい」
「承知致しました」
僕等は神獣国へ修行へ行くことになった。
逃げ惑う人々……、辺境の村や街は焼き払われ、帝都の猫獣人は猫型になって逃げ回る。
警報は鳴り響き、多くの魔獣が襲いかかってくる。良くみると魔獣はみな首輪のようなものを着けていて、奥を見やると人種族らしき姿が見える……、従魔使いのようだ。
僕は一人、魔法を駆使して民を逃しながら魔獣を討ちとっていく、その中で一際大きなドラゴンと対峙する。
何回目かの炎息攻撃を避けきれず、火傷を覆い鋭い爪で攻撃された。
ーーそして目が覚めたーー
はぁ、はぁ、と荒い呼吸で寝汗をびっしょりとかいて起きた。
息を整えながら見渡すと、枕元に賢者様が立っていた。
〈起きたか?嫌な夢だったな……。多分、正夢……ご神託だな〉
正夢??……え!怖いんですけど。
〈覚悟だけはしとけよ〉
☆
皇帝の間には、錚々たる顔ぶれが揃った。皇帝、宰相を始め、各騎士団長、参謀、教皇と子猫?僕と賢者様が並んで座る。
「皆の者、忙しいところ集まってくれてありがとう。今日集まってもらったのは、猫神からのご神託があったので聞いてもらいたい、教皇皆に報告せよ」
教皇様、皇族即位式は緊張で良く見られなかったけどマヌルネコなんだよな。猫耳が小さくて可愛いなぁ……。
「先日、ここにおります予言の巫女がご神託を受けました。詳しくは巫女から……」
「巫女のミレーヌ(サビイロネコ種)と申します。ご神託を申し上げます、人種族の国の兵が我国に攻め入り、従魔使い部隊から恐ろしい魔獣の攻撃を受け、地方の街や村は焼き払われ帝都も崩壊寸前のところ、金色の毛並みの聖者様が現れ救ってくださいました。いくつかの街で雪が積もっていました、多分季節は冬頃だと思われます」
ミレーヌ様は小型種の成人のようだ。
それにしても僕の見た夢と似てるな……金色の毛並みの猫なんていないよな……ってまさか僕!?
〈賢者様?聖者なんて聞いてないけど?どういうこと?〉
〈まあ、人それぞれだな。俺は賢者だし……勇者の奴だっている。たまたまお前には聖者の適正があったってことだな〉
〈聖者の適正なんかなくない?先に言ってくれたら心構えも出来たのに……〉
賢者様って自称じゃないんだ……。
〈自称って失礼な奴だな、ちゃんと認められてなったんだよ!聖者適正はだな普段の行動の積み重ねで決まるんだよ、……例えば荷物が重そうな老猫のお婆さんがいたら?〉
〈一緒に荷物を持ってあげる〉
〈親とはぐれた子猫がいたら?〉
〈一緒に親御さんを探す〉
〈そういうとこだよ〉
〈え!?困っている猫がいたら助けるのは当たり前でしょ?〉真顔になる。
〈真顔がこえーよ、猫特化の善人でアレだけど、まぁこの国では8割方聖者で合ってるんじゃねぇか〉
ぷくぅーっと頬を膨らませ尻尾をバタバタさせて拗ねていると……。
「ルカ、ルカ殿……、おい聖者!」陛下が僕を呼んだ。
「た、大変失礼しました陛下」片膝をついて跪く。
「気づけば良い、対策本部を設けて騎士団は軍力向上、見張り見回り国境整備等はこちらでやる。ルカ、おぬしの聖者の力が必要だ協力してくれるか?」
「もちろんでございます、陛下の仰せのままに」
「それではセオドールとともに、神獣国ファシャールに修行に行くがよい。とても綺麗な国だ、 新婚旅行も兼ねてゆっくりして来なさい」
「承知致しました」
僕等は神獣国へ修行へ行くことになった。
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