20 / 53
番儀式★
しおりを挟む
夕食を済ませた後、儀式用のガゼボの控室に来ている。
メイクを済ませて、儀式用の衣装に着替える。
いつもはおしゃべりな侍女エマが今日は寡黙を貫いている。
着ていた服は脱がされ、何故か女性物のパンティー(両サイドを紐で結ぶタイプ)は桃色の透けた生地で、ネグリジェは白のレースがたっぷりあしらわれて、まるでウェディングドレスのようだ、前は合わせになっていて、ボタンも何も付いてなくすぐにはだけそうになっている。レース生地は光に当てると玉虫色に反射する、こちらもシースルーでスケスケだ。
頭部にはティアラとヴェールが付けられている。
ただの番儀式なのに……、と思われるかもしれないけれど、儀式は失敗する事もあるようで、万が一失敗したら明日からの日程行事も今までの努力も全て水の泡になってしまう、さらに緊張が高まる。
控室からガゼボに続く重厚感のある扉を開けると……。
八角形の園内には、百合や薔薇、ブーゲンビリアやガーベラ、ウェディング用の花々が咲き乱れている。
磨りガラスが続く壁には大きな時計がある、きっと満月の時間を告げてくれるのだろう。
天井はガラス張りで月光をふんだんに取り込めるようになっている。
豪奢な丸い天蓋付きのベッドが中央にあり、隣にはプールのようなものがある、手を入れてみると暖かい温水で、たぶん身体を清めるための浴槽なのだとわかる。水面には花弁が浮かんでいて綺麗だ。
まだセオが来ていない……、緊張でどうにかなりそうだ。落ち着こうとベッドに腰掛ける。
こんなスケスケの服、着ていないのと変わらないんじゃないかと羞恥心が湧き上がってきた。
入り口のドアがノックされて、セオが入ってきて隣に座る。普通のバスローブ姿だ、何で僕だけこんなスケスケ……。
「待たせたなルカ、人払いは出来てる。ガゼボの中も外も俺達以外誰もいない、ゆっくり儀式を行おう」
僕のヴェールを捲って、深い口付けを交わす。
「綺麗だよ、ルカ。……先にルカの意志を聞きたいけどいいか?」
僕は頷く。
「番になる約束は昔からしていたが、ここに来てとんとん拍子に事が進んでしまったけれど、ルカはこれで良かったのか?」
「直ぐに許して貰えてびっくりしたけど、覚悟はしていたし、何よりもセオと一緒にいたいから」
「俺もずっと一緒にいたい…………、もしも……前世に帰れると言われたらルカは帰りたいか?」
思い詰めた表情で、一言ずつ言葉を絞り出すように問うセオ。
ああ、同じなんだ。幸福に感じれば感じるほど不安や心配事が膨らんで……、僕だけじゃないセオも不安だったんだ……。
僕は、お互いのおでこを優しく合わせて吐露する。
「前世の僕は、幸せだと言えるような人生ではなくて、この世界で大好きな猫になれて、大切な人も愛する人もできて、今とても幸せなんだ。絶対に帰る事はないよ」
セオの手を両手で包んで、まっすぐ見つめる。
「僕の生涯をかけて、殿下に添い遂げることを誓います」
「ありがとう、私も一生ルカを守っていくと誓おう」
もう一度深い口付けをする。
「この衣装、汚したらいけないから脱ぐね」
「脱がないで!このままで……。この姿のまま部屋に飾りたいくらいに綺麗だよ、ルカ」
「やだよ、こんなスケスケなの飾らないでっ」
頭のてっぺんから足先まで真っ赤になるくらい恥ずかしかった。
「クックッ、可愛い……」
口付けは、やがて激しいキスとなり舌を絡ませ合い呼吸も荒くなる。
ネグリジェの合わせから、指がするりと入り胸の飾りを弄ったりつまんだりする。
吐息とともに甘い声が漏れて、同時に金色の花が僕の周りから生まれ、二人の体に触れると花弁となってシーツに積もっていく……。まるで僕の魔力が祝福してくれているみたいだ。
「金色の花、綺麗だね」
「ああ、綺麗だな」
「いま僕は自分の意思でここに居る、……だから今日は僕がする」
セオのバスローブを剥いで、ネグリジェを脱ぎ捨て、セオを組み敷いた。
「ヴェールを上げて抑えててね」
自分のモノより遥かに大きいセオの昂まりを、僕はまるで猫がお皿に残ったミルクを綺麗に舌で舐め取るように、裏筋をちろちろと上下に何度も舐め上げて、括れも丁寧に舌を這わして、鈴口をちゅっと吸う。セオの息が荒くなってヴェールを上げてるその手も緩んで、僕で感じてくれているとわかると多幸感が満ちてくる。
セオはヴェールの下で扇状的な表情のルカを見てぞくっと逆毛を立てる。
先程より更にいきりたった屹立を咥えてみるが、一度に全部は入りきらず、鼻で呼吸をしながら喉奥も使って、やっと根元まで唇が到達した。
舌を這わせ、吸い上げながら頭を上下すると、今度は掴んでいたヴェールをくしゃっと握りしめて、腰が浮きそうになるのを堪えて、身体を捩って快感を逃がそうとしている。
動きを止めず潤んだ瞳のまま上目遣いにその光景を眺めていると、セオと眼が合い。
「もう……、イクッ……離してっ」
僕は甘くて苦いセオのミルクを一滴も零さず飲み込んだ。
メイクを済ませて、儀式用の衣装に着替える。
いつもはおしゃべりな侍女エマが今日は寡黙を貫いている。
着ていた服は脱がされ、何故か女性物のパンティー(両サイドを紐で結ぶタイプ)は桃色の透けた生地で、ネグリジェは白のレースがたっぷりあしらわれて、まるでウェディングドレスのようだ、前は合わせになっていて、ボタンも何も付いてなくすぐにはだけそうになっている。レース生地は光に当てると玉虫色に反射する、こちらもシースルーでスケスケだ。
頭部にはティアラとヴェールが付けられている。
ただの番儀式なのに……、と思われるかもしれないけれど、儀式は失敗する事もあるようで、万が一失敗したら明日からの日程行事も今までの努力も全て水の泡になってしまう、さらに緊張が高まる。
控室からガゼボに続く重厚感のある扉を開けると……。
八角形の園内には、百合や薔薇、ブーゲンビリアやガーベラ、ウェディング用の花々が咲き乱れている。
磨りガラスが続く壁には大きな時計がある、きっと満月の時間を告げてくれるのだろう。
天井はガラス張りで月光をふんだんに取り込めるようになっている。
豪奢な丸い天蓋付きのベッドが中央にあり、隣にはプールのようなものがある、手を入れてみると暖かい温水で、たぶん身体を清めるための浴槽なのだとわかる。水面には花弁が浮かんでいて綺麗だ。
まだセオが来ていない……、緊張でどうにかなりそうだ。落ち着こうとベッドに腰掛ける。
こんなスケスケの服、着ていないのと変わらないんじゃないかと羞恥心が湧き上がってきた。
入り口のドアがノックされて、セオが入ってきて隣に座る。普通のバスローブ姿だ、何で僕だけこんなスケスケ……。
「待たせたなルカ、人払いは出来てる。ガゼボの中も外も俺達以外誰もいない、ゆっくり儀式を行おう」
僕のヴェールを捲って、深い口付けを交わす。
「綺麗だよ、ルカ。……先にルカの意志を聞きたいけどいいか?」
僕は頷く。
「番になる約束は昔からしていたが、ここに来てとんとん拍子に事が進んでしまったけれど、ルカはこれで良かったのか?」
「直ぐに許して貰えてびっくりしたけど、覚悟はしていたし、何よりもセオと一緒にいたいから」
「俺もずっと一緒にいたい…………、もしも……前世に帰れると言われたらルカは帰りたいか?」
思い詰めた表情で、一言ずつ言葉を絞り出すように問うセオ。
ああ、同じなんだ。幸福に感じれば感じるほど不安や心配事が膨らんで……、僕だけじゃないセオも不安だったんだ……。
僕は、お互いのおでこを優しく合わせて吐露する。
「前世の僕は、幸せだと言えるような人生ではなくて、この世界で大好きな猫になれて、大切な人も愛する人もできて、今とても幸せなんだ。絶対に帰る事はないよ」
セオの手を両手で包んで、まっすぐ見つめる。
「僕の生涯をかけて、殿下に添い遂げることを誓います」
「ありがとう、私も一生ルカを守っていくと誓おう」
もう一度深い口付けをする。
「この衣装、汚したらいけないから脱ぐね」
「脱がないで!このままで……。この姿のまま部屋に飾りたいくらいに綺麗だよ、ルカ」
「やだよ、こんなスケスケなの飾らないでっ」
頭のてっぺんから足先まで真っ赤になるくらい恥ずかしかった。
「クックッ、可愛い……」
口付けは、やがて激しいキスとなり舌を絡ませ合い呼吸も荒くなる。
ネグリジェの合わせから、指がするりと入り胸の飾りを弄ったりつまんだりする。
吐息とともに甘い声が漏れて、同時に金色の花が僕の周りから生まれ、二人の体に触れると花弁となってシーツに積もっていく……。まるで僕の魔力が祝福してくれているみたいだ。
「金色の花、綺麗だね」
「ああ、綺麗だな」
「いま僕は自分の意思でここに居る、……だから今日は僕がする」
セオのバスローブを剥いで、ネグリジェを脱ぎ捨て、セオを組み敷いた。
「ヴェールを上げて抑えててね」
自分のモノより遥かに大きいセオの昂まりを、僕はまるで猫がお皿に残ったミルクを綺麗に舌で舐め取るように、裏筋をちろちろと上下に何度も舐め上げて、括れも丁寧に舌を這わして、鈴口をちゅっと吸う。セオの息が荒くなってヴェールを上げてるその手も緩んで、僕で感じてくれているとわかると多幸感が満ちてくる。
セオはヴェールの下で扇状的な表情のルカを見てぞくっと逆毛を立てる。
先程より更にいきりたった屹立を咥えてみるが、一度に全部は入りきらず、鼻で呼吸をしながら喉奥も使って、やっと根元まで唇が到達した。
舌を這わせ、吸い上げながら頭を上下すると、今度は掴んでいたヴェールをくしゃっと握りしめて、腰が浮きそうになるのを堪えて、身体を捩って快感を逃がそうとしている。
動きを止めず潤んだ瞳のまま上目遣いにその光景を眺めていると、セオと眼が合い。
「もう……、イクッ……離してっ」
僕は甘くて苦いセオのミルクを一滴も零さず飲み込んだ。
14
お気に入りに追加
76
あなたにおすすめの小説


【完結】俺の身体の半分は糖分で出来ている!? スイーツ男子の異世界紀行
うずみどり
BL
異世界に転移しちゃってこっちの世界は甘いものなんて全然ないしもう絶望的だ……と嘆いていた甘党男子大学生の柚木一哉(ゆのきいちや)は、自分の身体から甘い匂いがすることに気付いた。
(あれ? これは俺が大好きなみよしの豆大福の匂いでは!?)
なんと一哉は気分次第で食べたことのあるスイーツの味がする身体になっていた。
甘いものなんてろくにない世界で狙われる一哉と、甘いものが嫌いなのに一哉の護衛をする黒豹獣人のロク。
二人は一哉が狙われる理由を無くす為に甘味を探す旅に出るが……。
《人物紹介》
柚木一哉(愛称チヤ、大学生19才)甘党だけど肉も好き。一人暮らしをしていたので簡単な料理は出来る。自分で作れるお菓子はクレープだけ。
女性に「ツルツルなのはちょっと引くわね。男はやっぱりモサモサしてないと」と言われてこちらの女性が苦手になった。
ベルモント・ロクサーン侯爵(通称ロク)黒豹の獣人。甘いものが嫌い。なので一哉の護衛に抜擢される。真っ黒い毛並みに見事なプルシアン・ブルーの瞳。
顔は黒豹そのものだが身体は二足歩行で、全身が天鵞絨のような毛に覆われている。爪と牙が鋭い。
※)こちらはムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
※)Rが含まれる話はタイトルに記載されています。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 設定ゆるめ、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★

僕だけの番
五珠 izumi
BL
人族、魔人族、獣人族が住む世界。
その中の獣人族にだけ存在する番。
でも、番には滅多に出会うことはないと言われていた。
僕は鳥の獣人で、いつの日か番に出会うことを夢見ていた。だから、これまで誰も好きにならず恋もしてこなかった。
それほどまでに求めていた番に、バイト中めぐり逢えたんだけれど。
出会った番は同性で『番』を認知できない人族だった。
そのうえ、彼には恋人もいて……。
後半、少し百合要素も含みます。苦手な方はお気をつけ下さい。

完結·助けた犬は騎士団長でした
禅
BL
母を亡くしたクレムは王都を見下ろす丘の森に一人で暮らしていた。
ある日、森の中で傷を負った犬を見つけて介抱する。犬との生活は穏やかで温かく、クレムの孤独を癒していった。
しかし、犬は突然いなくなり、ふたたび孤独な日々に寂しさを覚えていると、城から迎えが現れた。
強引に連れて行かれた王城でクレムの出生の秘密が明かされ……
※完結まで毎日投稿します

ぼくは男なのにイケメンの獣人から愛されてヤバい!!【完結】
ぬこまる
BL
竜の獣人はスパダリの超絶イケメン!主人公は女の子と間違うほどの美少年。この物語は勘違いから始まるBLです。2人の視点が交互に読めてハラハラドキドキ!面白いと思います。ぜひご覧くださいませ。感想お待ちしております。

異世界転移してΩになった俺(アラフォーリーマン)、庇護欲高めα騎士に身も心も溶かされる
ヨドミ
BL
もし生まれ変わったら、俺は思う存分甘やかされたい――。
アラフォーリーマン(社畜)である福沢裕介は、通勤途中、事故により異世界へ転移してしまう。
異世界ローリア王国皇太子の花嫁として召喚されたが、転移して早々、【災厄のΩ】と告げられ殺されそうになる。
【災厄のΩ】、それは複数のαを番にすることができるΩのことだった――。
αがハーレムを築くのが常識とされる異世界では、【災厄のΩ】は忌むべき存在。
負の烙印を押された裕介は、間一髪、銀髪のα騎士ジェイドに助けられ、彼の庇護のもと、騎士団施設で居候することに。
「αがΩを守るのは当然だ」とジェイドは裕介の世話を焼くようになって――。
庇護欲高め騎士(α)と甘やかされたいけどプライドが邪魔をして素直になれない中年リーマン(Ω)のすれ違いラブファンタジー。
※Rシーンには♡マークをつけます。
【完結】第三王子は、自由に踊りたい。〜豹の獣人と、第一王子に言い寄られてますが、僕は一体どうすればいいでしょうか?〜
N2O
BL
気弱で不憫属性の第三王子が、二人の男から寵愛を受けるはなし。
表紙絵
⇨元素 様 X(@10loveeeyy)
※独自設定、ご都合主義です。
※ハーレム要素を予定しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる