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第弐部-Ⅰ:世界の中の
101.紫鷹 引っ越し
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そわそわと騎士の周りで日向がうろつく。
落ち着かないなあ、日向。
「だいじょぶ?まとい、だいじょぶ?」
「日向様、大丈夫ですよ。危ないですから、少し離れてお待ちください。」
「日向、こっち来い。邪魔するな、」
「しぉ、だいじょぶ?」
「大丈夫だから、」
全く落ち着きのない日向を捕まえて抱き上げ、少し強めに腕の中に閉じ込める。
体の奥で小さく震えているのを感じたから、背中を擦って宥めてやった。
「新しい部屋はわかるだろ?隠れ家は騎士がちゃんと運ぶ。壊したりしないから、ちゃんと大人しく待ってな、」
返事がない辺り、よほど不安なのだろう。
視線も、衣装部屋から隠れ家の箪笥を運び出す騎士たちから離れなかった。
日向は今日、引っ越しをする。
正確には俺もだが、日向を慣らすために俺の引っ越しは数日前に終えた。
今日、ようやく日向が移る。
俺と日向の部屋へ。
2人の寝室へ。
隠れ家より俺がいい、と日向が選んだのは、一週間前。
あまりに嬉しくて寝室を一緒にしたいと願えば、母上よりも先に晴美(はるみ)が賛同して驚いた。
警護の面でも、日向を皇族側の区域に入れたいと考えていたからちょうど良いと。
母上はと言えば、俺が日向に暴走しないかと心配したが、日向を迎え入れることは誰よりも喜んでくれた。
とんとん拍子に話が進んで、俺と日向の部屋が決まり、引っ越しに至る。
初めての引っ越しに、日向の不安はピークに達しているが。
「だいじょぶ?」
「大丈夫だよ、纏(まとい)が力持ちなのは、お前も分かるだろ、」
「うん…、」
「あいつらは前にも日向の隠れ家を運んでるんだ。その時も大丈夫だった。だから任せな、」
完全に眉が下がって、水色の瞳がゆらゆらと揺れる。
不安だよな。お前の大事な大事な隠れ家だもんな。
日向は、始まりこそ引っ越しに浮かれて、水蛟や青空が働く周りをくるくると歩き回っていたが、いざ、隠れ家を運ぼうという段になると、そわそわと落ち着かず、運搬を担う騎士たちに纏わりついた。
隠れ家より俺を選ぶとは言ったが、日向にとっては、大事な場所だ。
今も昼は隠れ家で寝るし、俺がいない間は怖くなれば隠れ家へ籠る。
日向の身も心も守ってきた場所だ。
多分、これからも変わらない。
「……ぉ、」
「うん、いるよ。ちゃんとしがみついてな。」
いよいよ本格的に震え出した。
やはり外で遊ばせている間に、運ばせれば良かったかと頭を掠める。
だが、日向の大事なものが、大切に守られることも分からせたかった。
「毛布、は、なぁに、」
「隠れ家が傷つかないように毛布で包むんだよ。お前も、毛布の中に入ると、ぶつかっても痛みが小さくなるだろ、」
「ぅん、」
こちらの意図を汲んで、ことさら優しく、騎士たちは隠れ家を包んでいく。
隠れ家が見えなくなるほどに日向は不安を募らせるかと案じたが、騎士たちがゆっくりと丁寧にするせいか、それを遮るようなこともなく見守っていた。
いい仕事ぶりだ。
日向のお気に入りの騎士たちだと聞いた時はどうしてやろうかと思ったが、丁寧すぎるくらいの仕事ぶりが、日向にはちょうどいいから、許してやることにする。
「運びます、」
日向が特にお気に入りの纏が告げると、日向の体がびくりと跳ねた。
大丈夫だ、と背中を撫でて宥める。
運搬は代車を使えば簡単だが、あえて人力を選んだ。
日向ちゃんと見てな。
お前の大事な大事な隠れ家を、騎士たちはこんなに大事に運んでくれる。
俺が日向を抱くみたいに優しいだろ。
みんな、こんな風にお前を守ってるんだよ。
日向を抱いて、騎士たちの後を追う。
日向の視線は隠れ家に固定されて、他には何も見えていないが、歩むほどに、俺の感情は昂った。
日向のいた西の部屋から、廊下を歩いて東へ。
離宮の2階は、東と西で明確に区切られる。
日向は知らずに護衛に連れられ歩き回っていただろうが、東のある場所から先は、限られた者しか立ち入れない。
日向、お前はな、今日からそこで暮らすの。
お前を半色乃宮の客人として受け入れていた場所から、皇族が暮らす場所へと、お前は引っ越すんだよ。
昨日までは、俺と母上だけが暮らしていたその場所に、今日から日向が加わる。
隠れ家を抱えた騎士たちが、警護の騎士たちの間を抜けた。
後を追う俺も、日向を抱えて続く。
言いようのない喜びが、東乃棟(ひがしのむね)に足を踏み入れた瞬間に、俺の中に湧いた。
日向。
お前、本当に俺の家族になるんだな。
俺の喜びとは裏腹に、腕の中の日向の震えは止まらないし、今にもこぼれ落ちそうなくらい、瞳は揺れている。
だけど、ごめん。日向、俺はどうしようもなく嬉しい。
「どうぞ、こちらに、」
「気をつけてくださいね、日向様の大事な隠れ家ですから、」
唯理音と水蛟が、俺たちの新居の扉を開けて待っていた。
彼女たちは、この引っ越しで初めて皇族の区域に入ったと言う。最初こそ戸惑っていたようだが、見る限り、いつもの過保護な侍女に戻って、引っ越しを仕切っていた。
部屋に入れば、俺の従僕が日向の隠れ家を置く場所を指し示して、騎士を導く。
引っ越しを聞いて、予想以上に喜んだのが従僕たちだ。
ようやく日向の世話が焼けると、誰1人隠しもしなかった。
だから何の心配もないのだが、日向にはその確信を持てる経験がない
騎士たちが、隠れ家の毛布を剥いで場所を固定すのを、日向はがちがちに固まって見守っていた。
「いかがですか、日向様、」
全てを終えて纏が振り返る。
それでも日向は固まっていたから、腕からおろして、隠れ家の前に座らせた。
「開けてみな、ちゃんと自分の目で確かめたらいい、」
背中を撫でて、日向を促す。
小さな体が動き出すまで時間はかかったが、俺も騎士も待った。
ぴくりと、白い手が持ち上がる。
震えながら、扉に触れ、弾かれたように離れる。しばらくぷるぷると震えていたが、やがて扉に手をかけて開いた。
ぺたぺたと、小さな手が確かめるように隠れ家の中に触れる。
離宮に来たばかりの頃は、掃除さえさせてもらえなかったから、いろんな染みや傷跡が隠れ家には残る。
吐いたり傷ついたり、いろんな苦しさをこの中で耐えたもんな。
匂いが少しでも変われば眠れなくなるようだから、俺たちは立ち入ることが許されない日向だけの大事な場所。
その一つひとつを、日向は確かめた。
「だい、じょぶ、」
安心したのか、体から力が抜けて崩れる。
抱き留めると、もう震えてはいなかった。
代わりに、見上げた水色の瞳からホロリと涙が溢れる。
「ほらな、大丈夫だったろ、」
「ぅん、」
「お前の大事なものは、俺たちがちゃんと守るし、お前が怖いものも、怖く無くなるようにみんなが一生懸命考えてくれるから、」
「ぅん、」
「一個ずつ、怖い物を大丈夫に変えていこうな、」
「ぅん、」
騎士たちの間から安堵の息が漏れるのが分かった。
お前たちも緊張していたよな。上出来だ。
水蛟が日向のうさぎを持ってくる。受け取った日向が少しだけ頬を緩めて笑った。
「まとい、ありがと、」
うさぎごと抱き上げると、俺の可愛い番いは、ちゃんと礼が言える。
纏は実に嬉しそうに頭を下げた。
「えいたも、わじまも、まりもも、ありがと、」
「日向様のお役に立てて光栄ですよ、」
俺には見せたこともない緩んだ顔で、騎士たちが日向に笑う。
日向が好きそうな顔だ。
「また、てがみ、書くね、」
「うん?」
「はい、お待ちしております、」
何の話だ、と腕の中の日向を見下ろすと、悪びれもせず「ぶんつう」と言った。
ぶんつう、ってなんだ。
文通か。
聞いていない。
お前は、俺の知らないうちにどこまで誑かしているんだ。
「…浮気者、」
「なあに、」
「お前は俺の番いだろ、あちこちで見境なく引っ掛けてくるな、」
きょとんとした日向が悔しい。
俺を誘惑する癖に、本当に何も分かっていないから困る。
悔しいから、唇を奪って騎士たちに見せつけてやった。
殿下、と弥間戸(やまと)に嗜められるが無視した。騎士の前では威厳を保てと言うが、知らない。
日向は俺の家族になったんだよ。
俺は日向にぞっこんで、日向も俺を選んだ。
これから目一杯見せつけてやるから覚悟しろ。
落ち着かないなあ、日向。
「だいじょぶ?まとい、だいじょぶ?」
「日向様、大丈夫ですよ。危ないですから、少し離れてお待ちください。」
「日向、こっち来い。邪魔するな、」
「しぉ、だいじょぶ?」
「大丈夫だから、」
全く落ち着きのない日向を捕まえて抱き上げ、少し強めに腕の中に閉じ込める。
体の奥で小さく震えているのを感じたから、背中を擦って宥めてやった。
「新しい部屋はわかるだろ?隠れ家は騎士がちゃんと運ぶ。壊したりしないから、ちゃんと大人しく待ってな、」
返事がない辺り、よほど不安なのだろう。
視線も、衣装部屋から隠れ家の箪笥を運び出す騎士たちから離れなかった。
日向は今日、引っ越しをする。
正確には俺もだが、日向を慣らすために俺の引っ越しは数日前に終えた。
今日、ようやく日向が移る。
俺と日向の部屋へ。
2人の寝室へ。
隠れ家より俺がいい、と日向が選んだのは、一週間前。
あまりに嬉しくて寝室を一緒にしたいと願えば、母上よりも先に晴美(はるみ)が賛同して驚いた。
警護の面でも、日向を皇族側の区域に入れたいと考えていたからちょうど良いと。
母上はと言えば、俺が日向に暴走しないかと心配したが、日向を迎え入れることは誰よりも喜んでくれた。
とんとん拍子に話が進んで、俺と日向の部屋が決まり、引っ越しに至る。
初めての引っ越しに、日向の不安はピークに達しているが。
「だいじょぶ?」
「大丈夫だよ、纏(まとい)が力持ちなのは、お前も分かるだろ、」
「うん…、」
「あいつらは前にも日向の隠れ家を運んでるんだ。その時も大丈夫だった。だから任せな、」
完全に眉が下がって、水色の瞳がゆらゆらと揺れる。
不安だよな。お前の大事な大事な隠れ家だもんな。
日向は、始まりこそ引っ越しに浮かれて、水蛟や青空が働く周りをくるくると歩き回っていたが、いざ、隠れ家を運ぼうという段になると、そわそわと落ち着かず、運搬を担う騎士たちに纏わりついた。
隠れ家より俺を選ぶとは言ったが、日向にとっては、大事な場所だ。
今も昼は隠れ家で寝るし、俺がいない間は怖くなれば隠れ家へ籠る。
日向の身も心も守ってきた場所だ。
多分、これからも変わらない。
「……ぉ、」
「うん、いるよ。ちゃんとしがみついてな。」
いよいよ本格的に震え出した。
やはり外で遊ばせている間に、運ばせれば良かったかと頭を掠める。
だが、日向の大事なものが、大切に守られることも分からせたかった。
「毛布、は、なぁに、」
「隠れ家が傷つかないように毛布で包むんだよ。お前も、毛布の中に入ると、ぶつかっても痛みが小さくなるだろ、」
「ぅん、」
こちらの意図を汲んで、ことさら優しく、騎士たちは隠れ家を包んでいく。
隠れ家が見えなくなるほどに日向は不安を募らせるかと案じたが、騎士たちがゆっくりと丁寧にするせいか、それを遮るようなこともなく見守っていた。
いい仕事ぶりだ。
日向のお気に入りの騎士たちだと聞いた時はどうしてやろうかと思ったが、丁寧すぎるくらいの仕事ぶりが、日向にはちょうどいいから、許してやることにする。
「運びます、」
日向が特にお気に入りの纏が告げると、日向の体がびくりと跳ねた。
大丈夫だ、と背中を撫でて宥める。
運搬は代車を使えば簡単だが、あえて人力を選んだ。
日向ちゃんと見てな。
お前の大事な大事な隠れ家を、騎士たちはこんなに大事に運んでくれる。
俺が日向を抱くみたいに優しいだろ。
みんな、こんな風にお前を守ってるんだよ。
日向を抱いて、騎士たちの後を追う。
日向の視線は隠れ家に固定されて、他には何も見えていないが、歩むほどに、俺の感情は昂った。
日向のいた西の部屋から、廊下を歩いて東へ。
離宮の2階は、東と西で明確に区切られる。
日向は知らずに護衛に連れられ歩き回っていただろうが、東のある場所から先は、限られた者しか立ち入れない。
日向、お前はな、今日からそこで暮らすの。
お前を半色乃宮の客人として受け入れていた場所から、皇族が暮らす場所へと、お前は引っ越すんだよ。
昨日までは、俺と母上だけが暮らしていたその場所に、今日から日向が加わる。
隠れ家を抱えた騎士たちが、警護の騎士たちの間を抜けた。
後を追う俺も、日向を抱えて続く。
言いようのない喜びが、東乃棟(ひがしのむね)に足を踏み入れた瞬間に、俺の中に湧いた。
日向。
お前、本当に俺の家族になるんだな。
俺の喜びとは裏腹に、腕の中の日向の震えは止まらないし、今にもこぼれ落ちそうなくらい、瞳は揺れている。
だけど、ごめん。日向、俺はどうしようもなく嬉しい。
「どうぞ、こちらに、」
「気をつけてくださいね、日向様の大事な隠れ家ですから、」
唯理音と水蛟が、俺たちの新居の扉を開けて待っていた。
彼女たちは、この引っ越しで初めて皇族の区域に入ったと言う。最初こそ戸惑っていたようだが、見る限り、いつもの過保護な侍女に戻って、引っ越しを仕切っていた。
部屋に入れば、俺の従僕が日向の隠れ家を置く場所を指し示して、騎士を導く。
引っ越しを聞いて、予想以上に喜んだのが従僕たちだ。
ようやく日向の世話が焼けると、誰1人隠しもしなかった。
だから何の心配もないのだが、日向にはその確信を持てる経験がない
騎士たちが、隠れ家の毛布を剥いで場所を固定すのを、日向はがちがちに固まって見守っていた。
「いかがですか、日向様、」
全てを終えて纏が振り返る。
それでも日向は固まっていたから、腕からおろして、隠れ家の前に座らせた。
「開けてみな、ちゃんと自分の目で確かめたらいい、」
背中を撫でて、日向を促す。
小さな体が動き出すまで時間はかかったが、俺も騎士も待った。
ぴくりと、白い手が持ち上がる。
震えながら、扉に触れ、弾かれたように離れる。しばらくぷるぷると震えていたが、やがて扉に手をかけて開いた。
ぺたぺたと、小さな手が確かめるように隠れ家の中に触れる。
離宮に来たばかりの頃は、掃除さえさせてもらえなかったから、いろんな染みや傷跡が隠れ家には残る。
吐いたり傷ついたり、いろんな苦しさをこの中で耐えたもんな。
匂いが少しでも変われば眠れなくなるようだから、俺たちは立ち入ることが許されない日向だけの大事な場所。
その一つひとつを、日向は確かめた。
「だい、じょぶ、」
安心したのか、体から力が抜けて崩れる。
抱き留めると、もう震えてはいなかった。
代わりに、見上げた水色の瞳からホロリと涙が溢れる。
「ほらな、大丈夫だったろ、」
「ぅん、」
「お前の大事なものは、俺たちがちゃんと守るし、お前が怖いものも、怖く無くなるようにみんなが一生懸命考えてくれるから、」
「ぅん、」
「一個ずつ、怖い物を大丈夫に変えていこうな、」
「ぅん、」
騎士たちの間から安堵の息が漏れるのが分かった。
お前たちも緊張していたよな。上出来だ。
水蛟が日向のうさぎを持ってくる。受け取った日向が少しだけ頬を緩めて笑った。
「まとい、ありがと、」
うさぎごと抱き上げると、俺の可愛い番いは、ちゃんと礼が言える。
纏は実に嬉しそうに頭を下げた。
「えいたも、わじまも、まりもも、ありがと、」
「日向様のお役に立てて光栄ですよ、」
俺には見せたこともない緩んだ顔で、騎士たちが日向に笑う。
日向が好きそうな顔だ。
「また、てがみ、書くね、」
「うん?」
「はい、お待ちしております、」
何の話だ、と腕の中の日向を見下ろすと、悪びれもせず「ぶんつう」と言った。
ぶんつう、ってなんだ。
文通か。
聞いていない。
お前は、俺の知らないうちにどこまで誑かしているんだ。
「…浮気者、」
「なあに、」
「お前は俺の番いだろ、あちこちで見境なく引っ掛けてくるな、」
きょとんとした日向が悔しい。
俺を誘惑する癖に、本当に何も分かっていないから困る。
悔しいから、唇を奪って騎士たちに見せつけてやった。
殿下、と弥間戸(やまと)に嗜められるが無視した。騎士の前では威厳を保てと言うが、知らない。
日向は俺の家族になったんだよ。
俺は日向にぞっこんで、日向も俺を選んだ。
これから目一杯見せつけてやるから覚悟しろ。
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