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第弐部-Ⅰ:世界の中の
86.紫鷹 健気に生きる姿に
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ころころと音がして目が覚めた。
部屋の中が暗い。
外ではまだアオバズクが鳴く時間だというのに、腕の中で寝ているはずの温もりが消えていた。
眠気に負けそうになる瞼を押し上げて視線を巡らせると、ソファの辺りで、きらきらと虹色の光が瞬くのが見える。
「あ、お、じ、」
「う、さ、ぎ、」
「も、ぐ、ら、」
小さな水色の頭が、机に広げた図鑑を覗いて揺れていた。
図鑑を見ているのかと思ったが、右手がしきりに動いていて、何かを書いているのだろうと分かる。日向の手元に、文字の練習に使っている雑記帳が見えた。
「み、み、ず、」
うー、と唸る声が聞こえたから、うまく行かなかったのかもしれない。
しばらくすると、みみず、みみず、と繰り返すばかりになった。
一生懸命な日向の横顔に、見惚れる。
その美しい横顔も、努力家なところも、跳ねる寝ぐせも、少し掠れた声も、不器用な右手も、全部好きだなと思った。
夜明け前のわずかな時間、日向はよくこうやって一人で机に向かっている。
一緒に寝るようになって、その姿を見るようになったが、その度、日向への愛しさが増していくのは、きっと気のせいじゃない。
「み、ず、ち、そ、ら、う、つ、ぎ、ゆ、り、ね、」
「と、や、あ、じ、ろ、は、ぎ、な、あ、ず、ま、う、な、み、か、ん、べ」
「は、る、み、た、ち、い、ろ、ひ、ぐ、さ、す、み、れ、こ、さ、ま」
何度も、うー、あー、と唸る声がした。
それでも、日向は手を動かすのをやめない。
昼間も散々練習していると聞いた。途中で疲れて右手が動かない、と泣くこともあるのに。
一人でもこんなに頑張っているのか。
「ひ、な、た、」
煌玉に照らされた頬が、遠目にも分かるくらい嬉しそうに緩む。
嬉しいな。日向の名前。
初めて「ひなた」の字を教えた時は、部屋中駆け回って、侍女にも護衛にも見せて回ったな。
「し、お、う、」
文字を教えた当初は、ガタガタで、とても文字とは読めなかった。力の加減がうまく行かないせいか、紙もたくさん破ったし、紙の外に字が飛び出していくこともしょっちゅうで。
今も、一つの頁に3文字描くのが精いっぱいなくらい、大きな文字しか書けないが、読めるようになってきた。
鉛筆の芯が折れるくらい強く書かれた日向の字が好きだよ。
疲れるとのたうち回るミミズになってしまうのも、日向が頑張ってる証みたいで、愛しくなる。
日向が初めて書いた俺の名前は、今も俺の部屋に飾ってあるんだよ。
ふと、振り返った水色の瞳と視線が合った。
「しおう、起きた、」
「うん、何してんの、」
「字のたんれん。起きたら、ね、たんれんの日、だった。今日は、魔法やる、から、字は、今やる。」
「そっか、偉いな、」
煌玉に照らされた顔が、照れてもごもごと動くのが可愛かった。
そうか、鍛錬の日だからか。
「ちゃんと寝たか?魔法の鍛錬は体力使うだろ、寝ないと持たないぞ、」
「寝た。昨日、昼もいっぱい、寝ないのに、寝た、」
昼寝は一回しかしていないと聞いているぞ。夜だって、興奮してなかなか寝付けなかったくせに。
だが、仕方ないか、と笑う。
「やっと、鍛錬できるな。嬉しいな、」
「うん、うれしい、」
ずっと、歩きたかったんだもんな。
日向の足が、歩くのに不十分だと小栗に告げられてから、身体強化の魔法を習得することが、唯一の光だった。
当初、すぐにでも鍛錬を始めたいと焦る日向をなだめ、体力の回復を待った。その間、2か月。
最近は、鍛錬を強請ることはなかったが、日向が自分の足で歩きたいと願っていたのは、痛いほどわかる。
裏庭に連れていくときも、森の中を歩く間も、抱きあげるたびに、悲しそうな顔をするのが、俺もつらかった。亜白と一緒にもっと走り回りたい日向に我慢させるのも、必要だと分かっていてもしんどかった。
でも、やっとだ。
やっと、鍛錬ができる。
やっと、日向が自分の足で、どこへでも行けるようになる。
抱いて歩けなくなるのは少し寂しいが、それよりも、嬉しそうにあちこちへ出かける日向を見たい。
「俺と藤夜は仕事があるからいないけど、萩花たちと頑張れるな?」
「うん、だいじょぶ、」
「本当は、日向の初めては、全部見たいんだよ、俺は、」
「仕事、は、つがいのやくそく、の仕事、ってしおうが言った、」
「うん、そう。よく分かってるな、」
「ずっと、いっしょ、がいい、」
そんな真っ直ぐな瞳で言われたら、我慢ならない。
ベッドに居座っていたかった体が、簡単に持ち上がって、布団から出た。眠気さえ、日向の魅力には敵わないなあ、なんて思っていたら、いつの間にか日向の隣に座って、水色の頭に口づけている。
「日向は俺の番いだって認めさせるために頑張ってくるから、」
「うん、」
「日向が歩いて出迎えてくれるの、楽しみにしてるよ、」
「うん、」
額をくっつけて瞳を覗くと、日向は嬉しそうに笑った。
幸せそうな日向が愛しくて、そのまま朝まで、日向の隣で雑記帳に増えていく文字をながめた。
なあ、日向。
歩けるようになったら、どこへ行こうか。
まずは離宮中をいっしょに回ろう。まだ日向に見せていないものがたくさんある。
番いになったんだから、皇族だけの特別な場所にだって連れていけるだろう。
森へも行こう。川も山も、海も見よう。
帝国のあちこちに、日向に見せたい景色があるよ。
俺の別荘は、大きな湖の近くにあるんだ。水鳥がたくさん来るから、日向はきっと気に入る。
亜白の国へも一緒に行こうって、約束したな。
会いたくなったら、また自分の足で、俺に会いに来てくれるだろうか。
とことこと、俺の執務室へ歩いてくる足音を、また聞きたい。
心から、そう願った。
それなのに。
「日向様の魔法が、術式とぶつかって、消し合ったように見えました、」
宮城から帰ると、険しい顔をした萩花が言った。
ベッドの上に、魔力を消耗して、土気色の顔をした日向が横たわっている。
俺の顔を見ると、水色の瞳からボロボロと涙があふれて、止まらなかった。俺の名前を呼ぼうとする口が、えずいて言葉を紡げない。
「媒介を使ったんじゃないのか、」
「ええ、日向様に合わせた術式を玉(ぎょく)に刻んで、媒介としました。そこに魔力を込めれば、温玉(ぬくいだま)や煌玉(こうぎょく)のように魔法を発動させられるはずでした、」
「なら、なぜ、」
「日向様が玉に魔力を流し術式が動いた瞬間、日向様自身の中から、魔法が発動したのを感じました。その魔法が、術式の魔法とぶつかって、……弾けました、」
玉の砕けた銀の腕輪が、萩花の手に握られていた。
「…日向様は、魔法が、いいよ、と言ったと、」
萩花の言葉に目を見開く。
俺の左手の指輪に加護を与えたときも、日向は言った。
魔法が、いいよ、と言ったと。
だが、あの時は、魔法の発動は感じなかったとお前は言っただろう。
「日向様の魔法の常識が、あまりにも私たちとかけ離れていて、困惑しております、」
諦めはしないが、しばらく身体強化の鍛錬は不可能だと、萩花は言った。
わかった、と言う以外、言葉がない。
「し、ぉ、」
絞り出すように俺の名前を呼んだ日向を、腕に抱いて背中を擦った。
小さな体が小刻みに震え、時々何かを吐き出すように、跳ねる。
「ご、め、」
「日向、吐きそうなんだろう、喋らなくていい。」
「おむか、ぇ、やく、そく、」
「日向、いいから、」
ぴりっと、日向が握った腕に痛みが走った。
そうだよ、それでいい、そのまま縋れ。
俺は日向を離さないから、日向も俺を離すな。
力をこめて強く抱き、頭や額に口づけを繰り返すと、震えは少しずつ治まっていく。
眠れるなら眠れ、とささやくと、えずきながらも瞼を閉じて意識を手放した。
悔しさと、悲しさと、憐れみと、怒りと。
いろんな感情がこみあげる。
一体、何度繰り返せばいいんだ。
前に進むたび、何度も何度も、引き戻される。
日向の16年がそうさせるのは、もう分かった。十分分かった。
分かったから、もう解放してやってくれ。
何故、日向ばかり。
日向が何をした。
いつだって、必死に生きているだろう。
理不尽だらけの中を、こんなにも精一杯生きているのに。
魔法って、何だ。
何が、日向に、いいよ、と答えるんだ。
日向は、歩きたいだけだ。
ただ、それだけだ。
それなのに、どうしてそれを許してくれない。
部屋の中が暗い。
外ではまだアオバズクが鳴く時間だというのに、腕の中で寝ているはずの温もりが消えていた。
眠気に負けそうになる瞼を押し上げて視線を巡らせると、ソファの辺りで、きらきらと虹色の光が瞬くのが見える。
「あ、お、じ、」
「う、さ、ぎ、」
「も、ぐ、ら、」
小さな水色の頭が、机に広げた図鑑を覗いて揺れていた。
図鑑を見ているのかと思ったが、右手がしきりに動いていて、何かを書いているのだろうと分かる。日向の手元に、文字の練習に使っている雑記帳が見えた。
「み、み、ず、」
うー、と唸る声が聞こえたから、うまく行かなかったのかもしれない。
しばらくすると、みみず、みみず、と繰り返すばかりになった。
一生懸命な日向の横顔に、見惚れる。
その美しい横顔も、努力家なところも、跳ねる寝ぐせも、少し掠れた声も、不器用な右手も、全部好きだなと思った。
夜明け前のわずかな時間、日向はよくこうやって一人で机に向かっている。
一緒に寝るようになって、その姿を見るようになったが、その度、日向への愛しさが増していくのは、きっと気のせいじゃない。
「み、ず、ち、そ、ら、う、つ、ぎ、ゆ、り、ね、」
「と、や、あ、じ、ろ、は、ぎ、な、あ、ず、ま、う、な、み、か、ん、べ」
「は、る、み、た、ち、い、ろ、ひ、ぐ、さ、す、み、れ、こ、さ、ま」
何度も、うー、あー、と唸る声がした。
それでも、日向は手を動かすのをやめない。
昼間も散々練習していると聞いた。途中で疲れて右手が動かない、と泣くこともあるのに。
一人でもこんなに頑張っているのか。
「ひ、な、た、」
煌玉に照らされた頬が、遠目にも分かるくらい嬉しそうに緩む。
嬉しいな。日向の名前。
初めて「ひなた」の字を教えた時は、部屋中駆け回って、侍女にも護衛にも見せて回ったな。
「し、お、う、」
文字を教えた当初は、ガタガタで、とても文字とは読めなかった。力の加減がうまく行かないせいか、紙もたくさん破ったし、紙の外に字が飛び出していくこともしょっちゅうで。
今も、一つの頁に3文字描くのが精いっぱいなくらい、大きな文字しか書けないが、読めるようになってきた。
鉛筆の芯が折れるくらい強く書かれた日向の字が好きだよ。
疲れるとのたうち回るミミズになってしまうのも、日向が頑張ってる証みたいで、愛しくなる。
日向が初めて書いた俺の名前は、今も俺の部屋に飾ってあるんだよ。
ふと、振り返った水色の瞳と視線が合った。
「しおう、起きた、」
「うん、何してんの、」
「字のたんれん。起きたら、ね、たんれんの日、だった。今日は、魔法やる、から、字は、今やる。」
「そっか、偉いな、」
煌玉に照らされた顔が、照れてもごもごと動くのが可愛かった。
そうか、鍛錬の日だからか。
「ちゃんと寝たか?魔法の鍛錬は体力使うだろ、寝ないと持たないぞ、」
「寝た。昨日、昼もいっぱい、寝ないのに、寝た、」
昼寝は一回しかしていないと聞いているぞ。夜だって、興奮してなかなか寝付けなかったくせに。
だが、仕方ないか、と笑う。
「やっと、鍛錬できるな。嬉しいな、」
「うん、うれしい、」
ずっと、歩きたかったんだもんな。
日向の足が、歩くのに不十分だと小栗に告げられてから、身体強化の魔法を習得することが、唯一の光だった。
当初、すぐにでも鍛錬を始めたいと焦る日向をなだめ、体力の回復を待った。その間、2か月。
最近は、鍛錬を強請ることはなかったが、日向が自分の足で歩きたいと願っていたのは、痛いほどわかる。
裏庭に連れていくときも、森の中を歩く間も、抱きあげるたびに、悲しそうな顔をするのが、俺もつらかった。亜白と一緒にもっと走り回りたい日向に我慢させるのも、必要だと分かっていてもしんどかった。
でも、やっとだ。
やっと、鍛錬ができる。
やっと、日向が自分の足で、どこへでも行けるようになる。
抱いて歩けなくなるのは少し寂しいが、それよりも、嬉しそうにあちこちへ出かける日向を見たい。
「俺と藤夜は仕事があるからいないけど、萩花たちと頑張れるな?」
「うん、だいじょぶ、」
「本当は、日向の初めては、全部見たいんだよ、俺は、」
「仕事、は、つがいのやくそく、の仕事、ってしおうが言った、」
「うん、そう。よく分かってるな、」
「ずっと、いっしょ、がいい、」
そんな真っ直ぐな瞳で言われたら、我慢ならない。
ベッドに居座っていたかった体が、簡単に持ち上がって、布団から出た。眠気さえ、日向の魅力には敵わないなあ、なんて思っていたら、いつの間にか日向の隣に座って、水色の頭に口づけている。
「日向は俺の番いだって認めさせるために頑張ってくるから、」
「うん、」
「日向が歩いて出迎えてくれるの、楽しみにしてるよ、」
「うん、」
額をくっつけて瞳を覗くと、日向は嬉しそうに笑った。
幸せそうな日向が愛しくて、そのまま朝まで、日向の隣で雑記帳に増えていく文字をながめた。
なあ、日向。
歩けるようになったら、どこへ行こうか。
まずは離宮中をいっしょに回ろう。まだ日向に見せていないものがたくさんある。
番いになったんだから、皇族だけの特別な場所にだって連れていけるだろう。
森へも行こう。川も山も、海も見よう。
帝国のあちこちに、日向に見せたい景色があるよ。
俺の別荘は、大きな湖の近くにあるんだ。水鳥がたくさん来るから、日向はきっと気に入る。
亜白の国へも一緒に行こうって、約束したな。
会いたくなったら、また自分の足で、俺に会いに来てくれるだろうか。
とことこと、俺の執務室へ歩いてくる足音を、また聞きたい。
心から、そう願った。
それなのに。
「日向様の魔法が、術式とぶつかって、消し合ったように見えました、」
宮城から帰ると、険しい顔をした萩花が言った。
ベッドの上に、魔力を消耗して、土気色の顔をした日向が横たわっている。
俺の顔を見ると、水色の瞳からボロボロと涙があふれて、止まらなかった。俺の名前を呼ぼうとする口が、えずいて言葉を紡げない。
「媒介を使ったんじゃないのか、」
「ええ、日向様に合わせた術式を玉(ぎょく)に刻んで、媒介としました。そこに魔力を込めれば、温玉(ぬくいだま)や煌玉(こうぎょく)のように魔法を発動させられるはずでした、」
「なら、なぜ、」
「日向様が玉に魔力を流し術式が動いた瞬間、日向様自身の中から、魔法が発動したのを感じました。その魔法が、術式の魔法とぶつかって、……弾けました、」
玉の砕けた銀の腕輪が、萩花の手に握られていた。
「…日向様は、魔法が、いいよ、と言ったと、」
萩花の言葉に目を見開く。
俺の左手の指輪に加護を与えたときも、日向は言った。
魔法が、いいよ、と言ったと。
だが、あの時は、魔法の発動は感じなかったとお前は言っただろう。
「日向様の魔法の常識が、あまりにも私たちとかけ離れていて、困惑しております、」
諦めはしないが、しばらく身体強化の鍛錬は不可能だと、萩花は言った。
わかった、と言う以外、言葉がない。
「し、ぉ、」
絞り出すように俺の名前を呼んだ日向を、腕に抱いて背中を擦った。
小さな体が小刻みに震え、時々何かを吐き出すように、跳ねる。
「ご、め、」
「日向、吐きそうなんだろう、喋らなくていい。」
「おむか、ぇ、やく、そく、」
「日向、いいから、」
ぴりっと、日向が握った腕に痛みが走った。
そうだよ、それでいい、そのまま縋れ。
俺は日向を離さないから、日向も俺を離すな。
力をこめて強く抱き、頭や額に口づけを繰り返すと、震えは少しずつ治まっていく。
眠れるなら眠れ、とささやくと、えずきながらも瞼を閉じて意識を手放した。
悔しさと、悲しさと、憐れみと、怒りと。
いろんな感情がこみあげる。
一体、何度繰り返せばいいんだ。
前に進むたび、何度も何度も、引き戻される。
日向の16年がそうさせるのは、もう分かった。十分分かった。
分かったから、もう解放してやってくれ。
何故、日向ばかり。
日向が何をした。
いつだって、必死に生きているだろう。
理不尽だらけの中を、こんなにも精一杯生きているのに。
魔法って、何だ。
何が、日向に、いいよ、と答えるんだ。
日向は、歩きたいだけだ。
ただ、それだけだ。
それなのに、どうしてそれを許してくれない。
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