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第壱部-Ⅵ:尼嶺の王子
71.紫鷹 日向の悲鳴
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目覚めて、侍従を呼ぶ。
いつもなら間を置かずに扉を開ける弥間戸(やまと)が、今日は少し遅れて入ってきた。
何だと見れば、「日向様が、」と言う。
「日向がどうした、」
「詳しくは分からないのですが、どうもお怪我をされたようです。…ご自分で、腕の皮膚を破いたと、」
「なん、で、」
昨日は、裏庭で亜白(あじろ)と草の中を転げて笑っていただろう。
晩餐の席では、たのしいね、ふわふわするね、と何度もつぶやいていただろう。
あんなに、幸せそうに見えたのに。
着替えもそこそこに、日向の部屋へ駆けつけた。
一歩足を踏み入れた瞬間、鼻を衝く血の匂いに気分が悪くなり、足が止まる。
隠れ家の辺りで、侍女たちが激しく動いていて、その床にいくつも黒い染みが落ちていた。
「しおう、」
呼ぶ声に振り向けば、ベッドの上に日向が座っている。
特別顔色が悪いわけではないし、いつもと変わらない表情に見えた。
だが、その両方の腕に、小栗(おぐり)が白い包帯を巻いている。
「日向、何が、」
「わかんない、はぎなが、おこしたら、ちがでた、」
「…きつくありませんか、日向様、」
「んーん、」
両の手の甲から、前腕、腕の付け根まで、真っ白な包帯で覆われた。
立ち上がった小栗がこちらを向いて難しい顔をする。
ひどいのか。
「日向様のお着替えをしますから、殿下は少し外でお待ちください、」
水蛟がそう言ったのは、小栗の話を聞く時間を与える配慮だったろう。
だが、そこで初めて、日向の寝衣がまだ血で汚れていることに気が付いた。
手当のためか、袖は切られていたが、寝衣の腹の部分が赤黒く染まっている。
腕だけじゃないのか。
不安に駆られ、立ち去りかねていると、「ひとまず大丈夫ですから、」と小栗が外へ導いた。
「朝方、日向様の魔法が癒しから治癒に変わりました。抑制を必要とするほどではありませんでしたが、かなり強く発しておられたので、隠れ家を開けさせていただきました、」
俺達に続いて部屋を出た萩花が言う。
傍らの東はおそらく夜番だったのだろう。顔色が悪かった。
日向の隠れ家は、基本的に本人の了承なしに開けてはならないことになっているが、そんなことを言ってもいられなかったのだろう。
東の話では、隠れ家の中は悲惨なことになっているらしい。
「ひどいのか、」
「両方の腕は、ほとんどまんべんなく傷ついておられます。浅いところは表皮を破っただけですが、多くは、真皮に届いております。皮下まで達している部分も少なからず、」
「他は、」
「腕以外は何も。ただやはり、傷の範囲が広いので、発熱はするでしょう。脱水も心配です。前例がありますから、侍女の皆さんが心得ておられますが、やはり、感染も心配です。」
小栗の「前例」と言う言葉に、まだ日向が言葉も話せなかった頃のことが思い出される。
あの時も、自分で体中を傷つけて、危うくなった。
「日向が自分で、」
「ええ、日向様の自傷は殿下もご存じでしょう。…ただ、眠っている間の無意識です。あんな状況だというのに、手当をする間も、日向様は痛みがわからないようでした。」
「…なぜ傷つけたのか、理由は日向様も自覚されておりません。」
愕然として小栗と萩花を交互に見る。
さっきベッドの上で見た日向の顔は、いつもの顔だった。
いつも俺が部屋に入った時に見せる嬉しそうな顔。
痛いとか、怖いとか、そういうものを感じさせない顔。
だが、離宮に来たばかりの頃、日向は痛みさえ、よく分かっていなかったじゃないか。
脳裏に、隠れ家で怯える小さな子どもがよみがえる。
またあの頃に、逆戻りするのだろうか。
頭の中で、その子どもが怯えた瞳でこちらを見た瞬間、悲鳴が聞こえた。
「日向!」
あわてて部屋へ飛び込むと、ベッドの上に日向が半裸の状態でうずくまっている。
「どうした、」
「お袖を通したところで、痛みを感じられたようで、」
「…ああ、」
痛みがわかることへの安堵感と、うずくまる日向への憐憫が一気に押し寄せた。
「殿下、痛み止めを打ちます、」
「頼む、」
震えてうずくまる日向の腕に触れぬよう、背中を撫でる。
「日向、今小栗が薬を使うから、少し頑張れるか、」
ぅん、
「偉いな。ちくっとするから、俺が押さえる。いいな?」
ぅん、
最初の悲鳴を上げたきり、日向は震えるばかりで声を上げない。
お前は、いつも痛いとは言わないな。
痛みが分かっても、痛いとは言えない。
それが苦しかった。
小栗が日向の大腿に針を刺す。
日向は跳ねるように震えたがそれでも痛いとは言わなかった。
終わったよ、と声をかけ、震える背中をそっと擦る。
薬が効いて、日向の体から力が抜けてくるのを待ち、体を起こして腕に抱いた。
「日向、ゆっくり息を吐け、」
言えば、日向は浅く息を吐く。
ちゃんと俺の声を聞いてるな。
偉いな、と褒めて頭を撫でると、ぐったりと俺の胸に体を預けて来た。
水蛟が新しい上着を持ってくるが、肩にかけるだけにさせる。
東の顔色が先ほどよりも悪かった。
そうか、日向の体を見るのは、お前は初めてか。
可愛い日向の体はな、傷がない場所を探す方が難しいんだよ。
「日向、眠れるなら眠れ。」
「……しぉ、ごはん、」
「ああ、まだ朝食には早いんだよ。起こすから、それまで眠るといい、」
足の痛みがひどかった時に使ったのと同じ薬なら、日向は大体すぐに眠くなる。
内臓の機能が弱い日向に使える薬は限られるというから、おそらく同じ薬だろう。
汗ばんでぐったりとした日向はどんどん力が抜けていった。
それでも何かを粘るように俺を見上げる。
「あぉじ、いく、」
「起きたら行こうな、」
「あ、じぉ、あそ、ぶ、」
「うん、亜白は覚えてるよ、」
「たん、れん、も、」
「今日は藤夜が一緒にやる約束だな。大丈夫、藤夜は忘れない。」
「ちゅう、が、いい、」
「うん、」
日向の望むまま、唇を重ねてやる。
力なく開いた口が熱かった。
くたりと完全に力が抜けて、眠りに落ちる。
しばらくその小さな体を抱いて、生きていることを確かめた。
それから、水蛟に渡して着替えを任せる。
「…これは日向の悲鳴だろう?」
小栗に聞いた。
日向が自分を傷づけるのは、心と体の悲鳴なのだと、小栗は言った。
「何がそうさせる。もうこれ以上、傷つけられない」
「…成長の痛みは、和らげることはできても、逃れられません、」
「何で、日向だけ、」
「16年間できなかったものを、一生懸命得ようとされているんです。日向様はまだ離宮に来て1年にもなりません。」
「和らげることはできるんだな、」
「体の痛みは担います、ですが心の痛みは、正解がありません、」
「お前のできる全力をかけてくれ、頼む。」
頷く小栗に、日向の体を任せる。
「萩花、」
昨日、見守るしかないと、二人で話したな。
だけど、俺はもう、日向一人に苦痛を追わせたくない。
「見守るだけじゃダメだ、」
「殿下、」
「日向の重荷を一つでも除けるなら、俺は何でもする。」
萩花は応えない。
除けない重荷や苦痛が日向にあることは、俺もわかった。
だが、もう見守るだけじゃ、日向は耐えられない。
例え俺の重荷や苦痛が増えるのだとしても。
半色乃宮(はしたいろのみや)に何か不利益を被るのだとしても。
日向だけに耐えさせない。俺が負う。
いつもなら間を置かずに扉を開ける弥間戸(やまと)が、今日は少し遅れて入ってきた。
何だと見れば、「日向様が、」と言う。
「日向がどうした、」
「詳しくは分からないのですが、どうもお怪我をされたようです。…ご自分で、腕の皮膚を破いたと、」
「なん、で、」
昨日は、裏庭で亜白(あじろ)と草の中を転げて笑っていただろう。
晩餐の席では、たのしいね、ふわふわするね、と何度もつぶやいていただろう。
あんなに、幸せそうに見えたのに。
着替えもそこそこに、日向の部屋へ駆けつけた。
一歩足を踏み入れた瞬間、鼻を衝く血の匂いに気分が悪くなり、足が止まる。
隠れ家の辺りで、侍女たちが激しく動いていて、その床にいくつも黒い染みが落ちていた。
「しおう、」
呼ぶ声に振り向けば、ベッドの上に日向が座っている。
特別顔色が悪いわけではないし、いつもと変わらない表情に見えた。
だが、その両方の腕に、小栗(おぐり)が白い包帯を巻いている。
「日向、何が、」
「わかんない、はぎなが、おこしたら、ちがでた、」
「…きつくありませんか、日向様、」
「んーん、」
両の手の甲から、前腕、腕の付け根まで、真っ白な包帯で覆われた。
立ち上がった小栗がこちらを向いて難しい顔をする。
ひどいのか。
「日向様のお着替えをしますから、殿下は少し外でお待ちください、」
水蛟がそう言ったのは、小栗の話を聞く時間を与える配慮だったろう。
だが、そこで初めて、日向の寝衣がまだ血で汚れていることに気が付いた。
手当のためか、袖は切られていたが、寝衣の腹の部分が赤黒く染まっている。
腕だけじゃないのか。
不安に駆られ、立ち去りかねていると、「ひとまず大丈夫ですから、」と小栗が外へ導いた。
「朝方、日向様の魔法が癒しから治癒に変わりました。抑制を必要とするほどではありませんでしたが、かなり強く発しておられたので、隠れ家を開けさせていただきました、」
俺達に続いて部屋を出た萩花が言う。
傍らの東はおそらく夜番だったのだろう。顔色が悪かった。
日向の隠れ家は、基本的に本人の了承なしに開けてはならないことになっているが、そんなことを言ってもいられなかったのだろう。
東の話では、隠れ家の中は悲惨なことになっているらしい。
「ひどいのか、」
「両方の腕は、ほとんどまんべんなく傷ついておられます。浅いところは表皮を破っただけですが、多くは、真皮に届いております。皮下まで達している部分も少なからず、」
「他は、」
「腕以外は何も。ただやはり、傷の範囲が広いので、発熱はするでしょう。脱水も心配です。前例がありますから、侍女の皆さんが心得ておられますが、やはり、感染も心配です。」
小栗の「前例」と言う言葉に、まだ日向が言葉も話せなかった頃のことが思い出される。
あの時も、自分で体中を傷つけて、危うくなった。
「日向が自分で、」
「ええ、日向様の自傷は殿下もご存じでしょう。…ただ、眠っている間の無意識です。あんな状況だというのに、手当をする間も、日向様は痛みがわからないようでした。」
「…なぜ傷つけたのか、理由は日向様も自覚されておりません。」
愕然として小栗と萩花を交互に見る。
さっきベッドの上で見た日向の顔は、いつもの顔だった。
いつも俺が部屋に入った時に見せる嬉しそうな顔。
痛いとか、怖いとか、そういうものを感じさせない顔。
だが、離宮に来たばかりの頃、日向は痛みさえ、よく分かっていなかったじゃないか。
脳裏に、隠れ家で怯える小さな子どもがよみがえる。
またあの頃に、逆戻りするのだろうか。
頭の中で、その子どもが怯えた瞳でこちらを見た瞬間、悲鳴が聞こえた。
「日向!」
あわてて部屋へ飛び込むと、ベッドの上に日向が半裸の状態でうずくまっている。
「どうした、」
「お袖を通したところで、痛みを感じられたようで、」
「…ああ、」
痛みがわかることへの安堵感と、うずくまる日向への憐憫が一気に押し寄せた。
「殿下、痛み止めを打ちます、」
「頼む、」
震えてうずくまる日向の腕に触れぬよう、背中を撫でる。
「日向、今小栗が薬を使うから、少し頑張れるか、」
ぅん、
「偉いな。ちくっとするから、俺が押さえる。いいな?」
ぅん、
最初の悲鳴を上げたきり、日向は震えるばかりで声を上げない。
お前は、いつも痛いとは言わないな。
痛みが分かっても、痛いとは言えない。
それが苦しかった。
小栗が日向の大腿に針を刺す。
日向は跳ねるように震えたがそれでも痛いとは言わなかった。
終わったよ、と声をかけ、震える背中をそっと擦る。
薬が効いて、日向の体から力が抜けてくるのを待ち、体を起こして腕に抱いた。
「日向、ゆっくり息を吐け、」
言えば、日向は浅く息を吐く。
ちゃんと俺の声を聞いてるな。
偉いな、と褒めて頭を撫でると、ぐったりと俺の胸に体を預けて来た。
水蛟が新しい上着を持ってくるが、肩にかけるだけにさせる。
東の顔色が先ほどよりも悪かった。
そうか、日向の体を見るのは、お前は初めてか。
可愛い日向の体はな、傷がない場所を探す方が難しいんだよ。
「日向、眠れるなら眠れ。」
「……しぉ、ごはん、」
「ああ、まだ朝食には早いんだよ。起こすから、それまで眠るといい、」
足の痛みがひどかった時に使ったのと同じ薬なら、日向は大体すぐに眠くなる。
内臓の機能が弱い日向に使える薬は限られるというから、おそらく同じ薬だろう。
汗ばんでぐったりとした日向はどんどん力が抜けていった。
それでも何かを粘るように俺を見上げる。
「あぉじ、いく、」
「起きたら行こうな、」
「あ、じぉ、あそ、ぶ、」
「うん、亜白は覚えてるよ、」
「たん、れん、も、」
「今日は藤夜が一緒にやる約束だな。大丈夫、藤夜は忘れない。」
「ちゅう、が、いい、」
「うん、」
日向の望むまま、唇を重ねてやる。
力なく開いた口が熱かった。
くたりと完全に力が抜けて、眠りに落ちる。
しばらくその小さな体を抱いて、生きていることを確かめた。
それから、水蛟に渡して着替えを任せる。
「…これは日向の悲鳴だろう?」
小栗に聞いた。
日向が自分を傷づけるのは、心と体の悲鳴なのだと、小栗は言った。
「何がそうさせる。もうこれ以上、傷つけられない」
「…成長の痛みは、和らげることはできても、逃れられません、」
「何で、日向だけ、」
「16年間できなかったものを、一生懸命得ようとされているんです。日向様はまだ離宮に来て1年にもなりません。」
「和らげることはできるんだな、」
「体の痛みは担います、ですが心の痛みは、正解がありません、」
「お前のできる全力をかけてくれ、頼む。」
頷く小栗に、日向の体を任せる。
「萩花、」
昨日、見守るしかないと、二人で話したな。
だけど、俺はもう、日向一人に苦痛を追わせたくない。
「見守るだけじゃダメだ、」
「殿下、」
「日向の重荷を一つでも除けるなら、俺は何でもする。」
萩花は応えない。
除けない重荷や苦痛が日向にあることは、俺もわかった。
だが、もう見守るだけじゃ、日向は耐えられない。
例え俺の重荷や苦痛が増えるのだとしても。
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