54 / 201
第壱部-Ⅴ:小さな箱庭から
53.日向 邂逅
しおりを挟む
ゆりねとお昼ご飯を食べたあと、はぎなが抱っこして、中庭に来た。
ゆりねが白とか黄色の花を教えて、花が咲かない草も、大きな木も、ぜんぶ名前があるってわかった。
トゲトゲもスベスベもいっぱいあって、楽しくてふわふわしてたのに。
離宮の中に、急に「けはい」が増えて、僕はお腹がそわそわした。
僕がそわそわするのに気づいて、はぎなが大丈夫って背中をなでる。
だけど、すぐに僕をゆりねに渡した。
「東(あずま)、」
「皇太子殿下が急にきて、紫鷹(しおう)殿下が対応してます。」
「ああ、なるほど、」
はぎなのうしろに、今までいなかったあずまがいる。ゆりねの隣にはかんべがきた。
1、2、3、4、5、6、7人。
離宮の外にはもっとたくさん。
しおうが帰って来た、と思ったのに。
今日は、ねんどがちょっとよくなったから、教えたかった、のに。
しおうが泣きそうな「けはい」がする。
「こうたいし、でんかは何?」
「紫鷹殿下のお兄様です。少し気難しい方なので、紫鷹殿下も、お困りのようですねえ、」
「少しじゃないですよ。先ぶれもなく来て、紫鷹殿下がぴりぴりしてます、」
ゆりねはいつもののんびりだけど、あずまはきげんが悪い。かんべはしずか。
はぎなものんびりだけど、魔力がすーって静かになって、「けはい」が薄くなっていくのがわかった。
「僕も、かくす?」
「いえ、日向様の魔力を抑えると、むしろ皇太子殿下が気にされますから、日向様はそのままで。」
「私も魔力を隠すことはできませんから、一緒にいていただけるとありがたいです、」
「ゆりねといっしょ?」
「ええ、一緒です、」
ゆりねがいつもと同じだから、すこしだけそわそわがなくなる。
でも、しおうの「けはい」がどんどん泣きそうになって、またそわそわした。
「しおう、が、」
「あー、嘘だろ。何でこっちに来んだ、」
「東、官兵、日向様の傍に、」
あずまのきげんが、うんと悪くなる。
はぎなが上着を脱いで、ゆりねと一緒に僕にかぶせた。頭からかぶって、何も見えなくなる。
ゆりねの手が少しだけ強くなって、上着ごと僕をかくした。
「けはい」が、いっぱいこっちに来る。
だからかくしたんだって、わかった。
大丈夫ですよ、ってゆりねが言って、僕の肩をなでるけど、息が苦しくなってく。たぶん、体が震える。
しおうが、たくさんの「けはい」と一緒に近づいてくる。
でも近づくたびに、しおうは、どんどんどんどん泣きそうになった。
「何だ、外に出られるじゃないか、」
男の人の声。
声が聞こえるのより少し早く、ゆりねがしゃがんで、また僕をぎゅってする。
しおうの声がした。
「兄上、半色乃宮(はしたいろのみや)は兄上の立入を許してません、」
「兄弟だろう、多少の無礼は許せ、」
「他の宮への勝手な立ち入りは許さないと定めたのは、皇帝陛下です、」
「なら、お前が力づくでも追い出してみなさい、」
笑うみたいなのに、こわい声。
しおうの声が、震えてる。泣いてるかもしれないって、思ったけど見えない。
「それが、尼嶺(にれ)の王子か、」
にれのおうじ、僕のこと。
「属国の王子が、宗主国の皇太子に顔も見せぬとは、どういう所以だろうか、」
「兄上、日向王子は、体調がすぐれませんので、どうか、」
「庭で遊ぶ程度の体はあるのだろう、挨拶くらいはしなさい、」
「兄上、」
「黙れ、紫鷹。」
しおうの「けはい」がこわがった。
きっと泣いている。
僕をかくそうとして、こわくなってる。
いやだ。
しおうが泣くのは、いやだ。
「日向様、いけません、」
小さく、ゆりねが言った。
僕をかくそうとぎゅってする。
でも、いやだった。
あいさつは知ってる。
僕はにれの王子だから。
ひとじちだから。
「日陽乃帝国(にちようのていこく)・皇太子殿下に、尼嶺の日向がご挨拶申し上げます。」
「殿下におかれましては、御繁用の中、拝謁の機会を賜り、恐悦至極に存じます。」
「此処に臥します日向は、帝国の温情により、遊学の好機を賜りましたこと、心より深く感謝いたしております。」
ゆりねの腕から降りて、膝をついて、両手を合わせて、頭の上に掲げた。
足がくずれそう。
「へえ、その色は確かに尼嶺だねえ、」
こわい人が、近づいてくる。
怒ってるのか、笑ってるのか、わからなかった。
ゆりねが僕をかくすみたいに抱きしめて、はぎなとあずまとかんべが、うんと近くに来る。
こわい人が笑う。
わかる、しおうよりもえらい人。
だから、ゆりねもはぎなもあずまもかんべも、逆らっちゃいけない。
なのに、みんなが僕をかくす。
僕は、にれのおうじだから、ひとじちだから。
怒られるなら、僕のはずなのに、みんながかくす。
いやだ。
いやだ。
こわい人がうんと近くに来る。
はぎながかくす。
ダメだよ、って言わないといけないのに、声が出なかった。
いやだ。
いやなのに。
「兄上、これ以上は、許しません、」
しおうが、怒った。きっと泣いてる。
「どきなさい、挨拶を受けたのは私だろう、」
「嫌です。これ以上は、半色乃宮の権限で、兄上を皇帝陛下の意に背く侵入者と見なします。引いて下さい、」
「へえ、」
笑っているのに、こわい声。
この人は、いとこと同じ。おぼろと同じ。
「いいよ、引こう。」
おぼろは、僕がこわれるほど、うれしい。
この人は、しおうが泣くほど、うれしい。
「ああ、だけど、春の宴では顔を見せなさい。楽しみにしているから、」
「けはい」が遠くなっていく。
しおうも遠くなる。
ゆりねが抱っこしたら、吐いた。
あとは、ぜんぶ真っ暗になった。
ゆりねが白とか黄色の花を教えて、花が咲かない草も、大きな木も、ぜんぶ名前があるってわかった。
トゲトゲもスベスベもいっぱいあって、楽しくてふわふわしてたのに。
離宮の中に、急に「けはい」が増えて、僕はお腹がそわそわした。
僕がそわそわするのに気づいて、はぎなが大丈夫って背中をなでる。
だけど、すぐに僕をゆりねに渡した。
「東(あずま)、」
「皇太子殿下が急にきて、紫鷹(しおう)殿下が対応してます。」
「ああ、なるほど、」
はぎなのうしろに、今までいなかったあずまがいる。ゆりねの隣にはかんべがきた。
1、2、3、4、5、6、7人。
離宮の外にはもっとたくさん。
しおうが帰って来た、と思ったのに。
今日は、ねんどがちょっとよくなったから、教えたかった、のに。
しおうが泣きそうな「けはい」がする。
「こうたいし、でんかは何?」
「紫鷹殿下のお兄様です。少し気難しい方なので、紫鷹殿下も、お困りのようですねえ、」
「少しじゃないですよ。先ぶれもなく来て、紫鷹殿下がぴりぴりしてます、」
ゆりねはいつもののんびりだけど、あずまはきげんが悪い。かんべはしずか。
はぎなものんびりだけど、魔力がすーって静かになって、「けはい」が薄くなっていくのがわかった。
「僕も、かくす?」
「いえ、日向様の魔力を抑えると、むしろ皇太子殿下が気にされますから、日向様はそのままで。」
「私も魔力を隠すことはできませんから、一緒にいていただけるとありがたいです、」
「ゆりねといっしょ?」
「ええ、一緒です、」
ゆりねがいつもと同じだから、すこしだけそわそわがなくなる。
でも、しおうの「けはい」がどんどん泣きそうになって、またそわそわした。
「しおう、が、」
「あー、嘘だろ。何でこっちに来んだ、」
「東、官兵、日向様の傍に、」
あずまのきげんが、うんと悪くなる。
はぎなが上着を脱いで、ゆりねと一緒に僕にかぶせた。頭からかぶって、何も見えなくなる。
ゆりねの手が少しだけ強くなって、上着ごと僕をかくした。
「けはい」が、いっぱいこっちに来る。
だからかくしたんだって、わかった。
大丈夫ですよ、ってゆりねが言って、僕の肩をなでるけど、息が苦しくなってく。たぶん、体が震える。
しおうが、たくさんの「けはい」と一緒に近づいてくる。
でも近づくたびに、しおうは、どんどんどんどん泣きそうになった。
「何だ、外に出られるじゃないか、」
男の人の声。
声が聞こえるのより少し早く、ゆりねがしゃがんで、また僕をぎゅってする。
しおうの声がした。
「兄上、半色乃宮(はしたいろのみや)は兄上の立入を許してません、」
「兄弟だろう、多少の無礼は許せ、」
「他の宮への勝手な立ち入りは許さないと定めたのは、皇帝陛下です、」
「なら、お前が力づくでも追い出してみなさい、」
笑うみたいなのに、こわい声。
しおうの声が、震えてる。泣いてるかもしれないって、思ったけど見えない。
「それが、尼嶺(にれ)の王子か、」
にれのおうじ、僕のこと。
「属国の王子が、宗主国の皇太子に顔も見せぬとは、どういう所以だろうか、」
「兄上、日向王子は、体調がすぐれませんので、どうか、」
「庭で遊ぶ程度の体はあるのだろう、挨拶くらいはしなさい、」
「兄上、」
「黙れ、紫鷹。」
しおうの「けはい」がこわがった。
きっと泣いている。
僕をかくそうとして、こわくなってる。
いやだ。
しおうが泣くのは、いやだ。
「日向様、いけません、」
小さく、ゆりねが言った。
僕をかくそうとぎゅってする。
でも、いやだった。
あいさつは知ってる。
僕はにれの王子だから。
ひとじちだから。
「日陽乃帝国(にちようのていこく)・皇太子殿下に、尼嶺の日向がご挨拶申し上げます。」
「殿下におかれましては、御繁用の中、拝謁の機会を賜り、恐悦至極に存じます。」
「此処に臥します日向は、帝国の温情により、遊学の好機を賜りましたこと、心より深く感謝いたしております。」
ゆりねの腕から降りて、膝をついて、両手を合わせて、頭の上に掲げた。
足がくずれそう。
「へえ、その色は確かに尼嶺だねえ、」
こわい人が、近づいてくる。
怒ってるのか、笑ってるのか、わからなかった。
ゆりねが僕をかくすみたいに抱きしめて、はぎなとあずまとかんべが、うんと近くに来る。
こわい人が笑う。
わかる、しおうよりもえらい人。
だから、ゆりねもはぎなもあずまもかんべも、逆らっちゃいけない。
なのに、みんなが僕をかくす。
僕は、にれのおうじだから、ひとじちだから。
怒られるなら、僕のはずなのに、みんながかくす。
いやだ。
いやだ。
こわい人がうんと近くに来る。
はぎながかくす。
ダメだよ、って言わないといけないのに、声が出なかった。
いやだ。
いやなのに。
「兄上、これ以上は、許しません、」
しおうが、怒った。きっと泣いてる。
「どきなさい、挨拶を受けたのは私だろう、」
「嫌です。これ以上は、半色乃宮の権限で、兄上を皇帝陛下の意に背く侵入者と見なします。引いて下さい、」
「へえ、」
笑っているのに、こわい声。
この人は、いとこと同じ。おぼろと同じ。
「いいよ、引こう。」
おぼろは、僕がこわれるほど、うれしい。
この人は、しおうが泣くほど、うれしい。
「ああ、だけど、春の宴では顔を見せなさい。楽しみにしているから、」
「けはい」が遠くなっていく。
しおうも遠くなる。
ゆりねが抱っこしたら、吐いた。
あとは、ぜんぶ真っ暗になった。
176
お気に入りに追加
1,363
あなたにおすすめの小説
【書籍化進行中】契約婚ですが可愛い継子を溺愛します
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
恋愛
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
前世の記憶がうっすら残る私が転生したのは、貧乏伯爵家の長女。父親に頼まれ、公爵家の圧力と財力に負けた我が家は私を売った。
悲壮感漂う状況のようだが、契約婚は悪くない。実家の借金を返し、可愛い継子を愛でながら、旦那様は元気で留守が最高! と日常を謳歌する。旦那様に放置された妻ですが、息子や使用人と快適ライフを追求する。
逞しく生きる私に、旦那様が距離を詰めてきて? 本気の恋愛や溺愛はお断りです!!
ハッピーエンド確定
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2024/09/07……カクヨム、恋愛週間 4位
2024/09/02……小説家になろう、総合連載 2位
2024/09/02……小説家になろう、週間恋愛 2位
2024/08/28……小説家になろう、日間恋愛連載 1位
2024/08/24……アルファポリス 女性向けHOT 8位
2024/08/16……エブリスタ 恋愛ファンタジー 1位
2024/08/14……連載開始
「トリプルSの極上アルファと契約結婚、なぜか猫可愛がりされる話」
悠里
BL
Ωの凛太。オレには夢がある。その為に勉強しなきゃ。お金が必要。でもムカつく父のお金はできるだけ使いたくない。そういう店、もありだろうか……。父のお金を使うより、どんな方法だろうと自分で稼いだ方がマシ、でもなぁ、と悩んでいたΩ凛太の前に、何やらめちゃくちゃイケメンなαが現れた。
凛太はΩの要素が弱い。ヒートはあるけど不定期だし、三日こもればなんとかなる。αのフェロモンも感じないし、自身も弱い。
なんだろこのイケメン、と思っていたら、何やら話している間に、変な話になってきた。
契約結婚? 期間三年? その間は好きに勉強していい。その後も、生活の面倒は見る。デメリットは、戸籍にバツイチがつくこと。え、全然いいかも……。お願いします!
トリプルエスランク、紫の瞳を持つスーパーαのエリートの瑛士さんの、超高級マンション。最上階の隣の部屋を貰う。もし番になりたい人が居たら一緒に暮らしてもいいよとか言うけど、一番勉強がしたいので! 恋とか分からないしと断る。たまに一緒にパーティーに出たり、表に夫夫アピールはするけど、それ以外は絡む必要もない、はずだったのに、なぜか瑛士さんは、オレの部屋を訪ねてくる。そんな豪華でもない普通のオレのご飯を一緒に食べるようになる。勉強してる横で、瑛士さんも仕事してる。「何でここに」「居心地よくて」「いいですけど」そんな日々が続く。ちょっと仲良くなってきたある時、久しぶりにヒート。三日間こもるんで来ないでください。この期間だけは一応Ωなんで、と言ったオレに、一緒に居る、と、意味の分からない瑛士さん。一応抑制剤はお互い打つけど、さすがにヒートは、無理。出てってと言ったら、一人でそんな辛そうにさせてたくない、という。もうヒートも相まって、血が上って、頭、良く分からなくなる。まあ二人とも、微かな理性で頑張って、本番まではいかなかったんだけど。――ヒートを乗り越えてから、瑛士さん、なんかやたら、距離が近い。何なのその目。そんな風に見つめるの、なんかよくないと思いますけど。というと、おかしそうに笑われる。そんな時、色んなツテで、薬を作る夢の話が盛り上がってくる。Ωの対応や治験に向けて活動を開始するようになる。夢に少しずつ近づくような。そんな中、従来の抑制剤の治験の闇やΩたちへの許されない行為を耳にする。少しずつ証拠をそろえていくと、それを良く思わない連中が居て――。瑛士さんは、契約結婚をしてでも身辺に煩わしいことをなくしたかったはずなのに、なぜかオレに関わってくる。仕事も忙しいのに、時間を見つけては、側に居る。なんだか初の感覚。でもオレ、勉強しなきゃ!瑛士さんと結婚できるわけないし勘違いはしないように! なのに……? と、αに翻弄されまくる話です。ぜひ✨
表紙:クボキリツ(@kbk_Ritsu)さま
素敵なイラストをありがとう…🩷✨
【完結】もふもふ獣人転生
*
BL
白い耳としっぽのもふもふ獣人に生まれ、強制労働で死にそうなところを助けてくれたのは、最愛の推しでした。
ちっちゃなもふもふ獣人と、攻略対象の凛々しい少年の、両片思い? な、いちゃらぶもふもふなお話です。
本編完結しました!
おまけをちょこちょこ更新しています。
第12回BL大賞、奨励賞をいただきました、読んでくださった方、応援してくださった方、投票してくださった方のおかげです、ほんとうにありがとうございました!
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!
めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。
ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。
兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。
義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!?
このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。
※タイトル変更(2024/11/27)
【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み
妹を侮辱した馬鹿の兄を嫁に貰います
ひづき
BL
妹のべルティシアが馬鹿王子ラグナルに婚約破棄を言い渡された。
フェルベードが怒りを露わにすると、馬鹿王子の兄アンセルが命を持って償うと言う。
「よし。お前が俺に嫁げ」
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
*
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
本編完結しました!
時々おまけを更新しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる