女神さまの尻ぬぐい

青い縞猫

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冒険者生活

大家族

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新しい家が決まるまでは、とジエン先輩に押し付けた新しく買った奴隷たち。
無事引越し先を見つけた頃に、俺は11歳になった。

奇獣は3体、奴隷が6人、黒猫1匹
いつの間にやら大所帯ダネ。

生活費、一体いくらかかるんだ⁉ってやや涙目になってしまったが
幸いなことに、購入した者はほとんど成人してるから、欠損やら不具合のある所をいろいろ治した後は全員が冒険者登録してクエストを頑張ってくれている。

今や全員に姿を変えるポーションを配っている。
本人の希望で名前も変えて、ここで新しい生活を始めたいのだとか。
ポーションの効き目も永続的ではないから、最終的には変装しなくても住める国に、全員で移住するのもいいのではないかと考えている。

しかし…こんな風に上位貴族たちが理不尽な目にあっているのを見ると、へっぽこ女神はうまくこの世界をコントロールできていないのでは…
と思わざるを得ない。
別に、女神を助ける気もないが、せっかく転生してきたこの世界。
寿命を全うするまで生きてみたいと思い始めるくらいには、愛着もある。

役割を強制的に降ろされたとはいえ、いまだお兄様に会いたい気持ちは変わりない。
本来一緒にいるべきだった人。


シルヴァンたちが冒険者として活動している間の身元引受人はジエン先輩が請け負ってくれている。
あくまで主人は俺だから、奴隷だけが勝手に行動することは許されていないから。

「ジエン先輩~、この人たちさっさと奴隷から解放したいんで。
さくっとダンジョン攻略してきてくださいよ~。」

「あ”ぁぁぁ⁉ これでも破格で引率請け負ってやってるっていうのに。
これ以上面倒見切れないわ!!」

「そんなこと言わずに~。お願いしますよ~。」

「全員解放しちまっていいのか?
お前も寂しいから、家族増やしたのかと思っていたが…。」

「ヤダな。センパイ…
俺に家族なんているはずないじゃないですか~。」

「ふぅん… そういうこと言うなら、お前の知りたがってる情報教えなくてもいいんだな。」

「何それ、先輩が何を知ってるっていうんです?」

本当に思い当たるところがなくて、キョトンとしてしまう。

「大神様の使いって言っただろ?
お前の知りたいお兄さんの情報、聞きたくないのか?」

「それって… 先輩が俺に教えていいこと?
俺、知らないからね。
聞いた後にどんなことになっても。」

大神様が俺に教えなかった事だから、多分今の俺が聞くとまずいことなんだと思うんだけどな~。
本人が言いたそうなんだから、言わせておいても大丈夫かな。

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