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5歳の僕
外の世界
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ちなみに、話せないのは教えられていないから。
ただ、それだけ。
光の塊を追いかけた僕は
外にでて、さらに門を超えようとしていた。
さほど広くはない庭を突っ切って
正面からではなく、裏門をくぐろうとしていた僕の襟首をつかむ腕。
「うっっ。」
と思わず呻く僕。
襟首をつかまれ、首が締まったのだ。
「わぁぁぁぁぁぁぁん!!」
突然のことにびっくりした僕は大きな泣き声を上げてしまった。
そして、体全体を使って暴れまわる。
普段存在自体、隠されていたような僕が
突然大きな声を出したから、その声に驚いた護衛は手を離した。
だから僕はそこから逃げた。
大人の足には敵わないけど、隠れることは得意だったから
森の中に駆け込んだ。
初めて見る景色だけど
小さな僕を隠す茂みや木の洞はそこかしこにあったのだ。
きっと誰も、僕を迎えには来ないだろう。
いなくなった方が、いいんだって思ってた。
だって…
誰も僕に笑いかけることもないし
話しかけることもない。
広い部屋で1人食事をとり
誰にも会わないのに着替えをし
お風呂に入って眠るだけ。
僕の世界にいる僕以外の人は2人しかいなかった。
食事だと呼びに来る男と
着替えと湯あみだと言ってくる女
さっき、僕の襟首を掴んだ人がいたけど
その人は初めてみた人だった。
ただ、それだけ。
光の塊を追いかけた僕は
外にでて、さらに門を超えようとしていた。
さほど広くはない庭を突っ切って
正面からではなく、裏門をくぐろうとしていた僕の襟首をつかむ腕。
「うっっ。」
と思わず呻く僕。
襟首をつかまれ、首が締まったのだ。
「わぁぁぁぁぁぁぁん!!」
突然のことにびっくりした僕は大きな泣き声を上げてしまった。
そして、体全体を使って暴れまわる。
普段存在自体、隠されていたような僕が
突然大きな声を出したから、その声に驚いた護衛は手を離した。
だから僕はそこから逃げた。
大人の足には敵わないけど、隠れることは得意だったから
森の中に駆け込んだ。
初めて見る景色だけど
小さな僕を隠す茂みや木の洞はそこかしこにあったのだ。
きっと誰も、僕を迎えには来ないだろう。
いなくなった方が、いいんだって思ってた。
だって…
誰も僕に笑いかけることもないし
話しかけることもない。
広い部屋で1人食事をとり
誰にも会わないのに着替えをし
お風呂に入って眠るだけ。
僕の世界にいる僕以外の人は2人しかいなかった。
食事だと呼びに来る男と
着替えと湯あみだと言ってくる女
さっき、僕の襟首を掴んだ人がいたけど
その人は初めてみた人だった。
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