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第十二話 思い出と写真
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今日は朝から雨が降っていた。
雨粒によって空気を伝わる環境音が減衰されるのだろうか、普段なら遠くから聞こえる工事現場や高速道路の騒音も今日は鳴りを潜め、地面を打つ雨音だけが事務所内へと流れ込んでくる。
午前の作業がひと段落し、事務所で書類整理をしていたところに僕宛の荷物が届いた。荷物を受け取る際につい習慣で「ありがとうございます」とお礼を言うと、それまで事務的な口調でしかなかった配達員のマスク越しの目が、少しだけ緩んだように見えた。
事務所の床に置かれた少し重めの段ボール箱を開けると、その場にいた社長も興味深そうに「何を買ったんだ?」と聞いてくる。
「バイクの部品ですね。オークションで落札したんですよ」
そういって僕は開けた箱の中から取り出したホイールを、後ろに立っている社長にも見えるように持ち上げた。
「タイヤか? それぐらいは新しいの使えよ? バイクのタイヤぐらいウチでも取れるぞ」
「いえ、欲しいのはホイールです」
今回落札したのはタイヤ付きの中古フロントホイールだった。
タイヤはひび割れもひどく、溝も残っていないので素人目にも使う気にはなれなかった。
「うへぇ。十五年前の製造じゃん」
休憩室から出てきた美鶴さんがタイヤの側面、サイドウォールに刻印された製造年を読む。隣にかがむようにしてひょっこりと顔を出した美鶴さんの髪の毛が、少し遅れて僕の隣を通り過ぎる。その時に、ふわりといい香りが……いや、タバコ臭い。さっきから姿が見えないなと思っていたが、休憩室でタバコを吸っていたのだろう。
「どれ、見せてみろ」
そう言うと社長は、ホイールベアリングのインナーレースを手で回し感触を確かめた。
「ベアリングもついでだから交換したほうがいいなぁ。リムの振れも見とけよ?」
悪い感触がどういうものか教えてもらう。確かに、手で回転させると一定の抵抗感ではなく、ゴロゴロとした引っかかるような感触があった。
僕はプロの整備士になる必要があった。
部品を取り付けて動いたから完成……、と言うのは素人までだと社長や美鶴さんは言う。正常に作動するかどうか部品の内部まできちんと確認して、それから取り付けるのがプロなのだ。
自分の仕事に最後まで責任を持つかどうか、それがプロと素人の境目なのだろう。勉強を兼ねている以上、私物とは言えプロとして作業する義務が僕にはあった。
お昼休みに僕は倉庫に向かう。静まり返った工場内、ロフトへ上がると、時折吹き付けられた雨が外壁を叩くパチパチと言う小さな音だけが聞こえてくる。
埃っぽいカバーを捲り、届いたフロントホイールを確認のためにバイクに仮付けする。合っているのか間違っているのかわからないまま、フロントサスペンションの先端とホイールを貫通させるようにシャフトを通した。
最初付けたときは、ブレーキのパネル状の部品をホイールに付け忘れてしまった。次に付けたときはホイールを裏返しに付けてしまい、ブレーキワイヤーが届かなくなってしまった。何しろ元々がどういう風に取り付けられていたか見た事がないのだから正解なんてわからないのである。試行錯誤しながら、何度目かの取付でそれっぽく組み付けることができた。
「重要保安部品だし、正しい組付け順は美鶴さんに後で相談してみよう……」
やや諦め気味で一人呟いた僕は、シャフトとナットを手で軽く締めると、一歩下がって全体を眺めてみた。タイヤが前後につくだけで、それまで山に打ち捨てられたガラクタにしか見えなかったモノが、一気にバイクらしい形になった。
僕は車体フロントを持ち上げていたジャッキを外し、倉庫のフロア上の、少し明るいところにまで転がして移動させた。ベアリングが痛んでいる所為か、タイヤの空気が抜けている所為か、ものすごく重く感じた。
「タイヤは完全に前後共に交換時期だなぁ……」
改めて全体の状態を確認する。光が当たると劣化した部分や錆がより目立つ。部品が盗まれむき出しになったエンジンの上半分には、内部に水や埃が入らないようにかビニール袋がかけられていた。
何気なくバイクを止めたそばに、積み上げられた段ボールと束ねた車雑誌が無造作に置いてあった。ふと、雑誌に写真のようなものが挟まれてはみ出ていることに気が付いた。
はみ出た部分をつまんで雑誌から引き抜くと、そこには一台の赤い車に乗って運転席から顔を出す女性が写っていた。
「あ……」
あの時、交差点で目の前を走り抜けたスポーツカー。まるで映画のフラッシュバック技法のごとく、不意に記憶がよみがえる。
写真に写る車は、運転席周りがアップになっているために全体が判らない。光の加減なのか、色合いが違うようにも見える。しかし、そこに写っている女性は美鶴さんだったのだ。
「――だから、昔の犬の名前と一緒なのは偶然だって!」
「それならそれでいいけどぉ」
僕が写真を見ながら考え込んでいると、遊びに来ていた山咲さんが美鶴さんと話をしながら休憩室から出てきた。雨音にも負けない美鶴さんの元気な声が工場内に響く。
山咲さんは僕が倉庫にいることに気付いたのか、迷わずこちらへ向かって歩いてきたので、僕は慌てて写真を元に戻した。
「あら、なぁに。バイク屋にでも転職するの? もうここ辞めるの?」
「違いますよ、辞めませんよ! 美鶴さんに譲ってもらった自分用のバイクですよ」
「ん? ねぇ、これあたしが昔乗ってたヤツじゃないの?」
山咲さんは、少し遅れて階段を上がってきた美鶴さんのほうを見据えてそう言った。
「え? ああ、うん。あたしももう乗らないし。ハル姉、ひょっとして嫌だった?」
「違うけど。今の今まで存在忘れてた位だし。でもこれ美鶴が直すつもりで置いてたんじゃないの?」
「まぁ、うん。でも原付免許しかないこいつがエンジンの勉強するにはちょうどいいかなって」
「やっだ。チョコ君、原付免許しか持ってないの? ブフッだっさ」
あれ? なんで僕がディスられてるんだろ? 面倒なので適当に「そうですね」と返事をしておく。
「ふぅん。まぁ、シンプルな車種だから基礎にはいいのかもねぇ」
山咲さんは腕組しながらそう言う。美鶴さんが乗る前は山咲さんが持ち主だったらしい。
今はもう原付バイクといえども燃料供給は電子制御が当たり前となっているが、これはそれよりも前の世代、キャブレター式のアナログな燃料制御だったので、かなり古いものであるようだった。山咲さん自身も中古で購入したそうだ。
「何コレ。キャブとかヘッドとかないじゃない」
「ああ、うん。あたしが駐輪場に置いてるときに部品盗まれたんだよ。言ってなかったっけ?」
「あ~。なんかそんなこと言ってたわね。……チョコ君、ここの部品探してるのならあたしが手配してあげようか?」
「えっ? あるんですか?」
「知り合いの伝手で探せば中古品が手に入ると思うわよ。聞いてみようか?」
「お、お願いします」
昼休みが終わってからは、それなりに仕事があったのでホイールを仮組しただけで一日が終わってしまい何もできなかったが、思わぬところで収穫があったように思う。順調に復元が進みそうだ。
それと、あの写真が気になってくる。あの時目の前を通り過ぎたのも美鶴さんだったのだろうか……。考えれば考えるほど、自分の中での記憶が改ざんされていくような感覚があった。
仮にそうだったとして、どうだというのだろうか。美鶴さんにわざわざ聞くほどのことではないのかも知れないし、まだ聞けるほど親しいわけでもないように僕は思った。
雨粒によって空気を伝わる環境音が減衰されるのだろうか、普段なら遠くから聞こえる工事現場や高速道路の騒音も今日は鳴りを潜め、地面を打つ雨音だけが事務所内へと流れ込んでくる。
午前の作業がひと段落し、事務所で書類整理をしていたところに僕宛の荷物が届いた。荷物を受け取る際につい習慣で「ありがとうございます」とお礼を言うと、それまで事務的な口調でしかなかった配達員のマスク越しの目が、少しだけ緩んだように見えた。
事務所の床に置かれた少し重めの段ボール箱を開けると、その場にいた社長も興味深そうに「何を買ったんだ?」と聞いてくる。
「バイクの部品ですね。オークションで落札したんですよ」
そういって僕は開けた箱の中から取り出したホイールを、後ろに立っている社長にも見えるように持ち上げた。
「タイヤか? それぐらいは新しいの使えよ? バイクのタイヤぐらいウチでも取れるぞ」
「いえ、欲しいのはホイールです」
今回落札したのはタイヤ付きの中古フロントホイールだった。
タイヤはひび割れもひどく、溝も残っていないので素人目にも使う気にはなれなかった。
「うへぇ。十五年前の製造じゃん」
休憩室から出てきた美鶴さんがタイヤの側面、サイドウォールに刻印された製造年を読む。隣にかがむようにしてひょっこりと顔を出した美鶴さんの髪の毛が、少し遅れて僕の隣を通り過ぎる。その時に、ふわりといい香りが……いや、タバコ臭い。さっきから姿が見えないなと思っていたが、休憩室でタバコを吸っていたのだろう。
「どれ、見せてみろ」
そう言うと社長は、ホイールベアリングのインナーレースを手で回し感触を確かめた。
「ベアリングもついでだから交換したほうがいいなぁ。リムの振れも見とけよ?」
悪い感触がどういうものか教えてもらう。確かに、手で回転させると一定の抵抗感ではなく、ゴロゴロとした引っかかるような感触があった。
僕はプロの整備士になる必要があった。
部品を取り付けて動いたから完成……、と言うのは素人までだと社長や美鶴さんは言う。正常に作動するかどうか部品の内部まできちんと確認して、それから取り付けるのがプロなのだ。
自分の仕事に最後まで責任を持つかどうか、それがプロと素人の境目なのだろう。勉強を兼ねている以上、私物とは言えプロとして作業する義務が僕にはあった。
お昼休みに僕は倉庫に向かう。静まり返った工場内、ロフトへ上がると、時折吹き付けられた雨が外壁を叩くパチパチと言う小さな音だけが聞こえてくる。
埃っぽいカバーを捲り、届いたフロントホイールを確認のためにバイクに仮付けする。合っているのか間違っているのかわからないまま、フロントサスペンションの先端とホイールを貫通させるようにシャフトを通した。
最初付けたときは、ブレーキのパネル状の部品をホイールに付け忘れてしまった。次に付けたときはホイールを裏返しに付けてしまい、ブレーキワイヤーが届かなくなってしまった。何しろ元々がどういう風に取り付けられていたか見た事がないのだから正解なんてわからないのである。試行錯誤しながら、何度目かの取付でそれっぽく組み付けることができた。
「重要保安部品だし、正しい組付け順は美鶴さんに後で相談してみよう……」
やや諦め気味で一人呟いた僕は、シャフトとナットを手で軽く締めると、一歩下がって全体を眺めてみた。タイヤが前後につくだけで、それまで山に打ち捨てられたガラクタにしか見えなかったモノが、一気にバイクらしい形になった。
僕は車体フロントを持ち上げていたジャッキを外し、倉庫のフロア上の、少し明るいところにまで転がして移動させた。ベアリングが痛んでいる所為か、タイヤの空気が抜けている所為か、ものすごく重く感じた。
「タイヤは完全に前後共に交換時期だなぁ……」
改めて全体の状態を確認する。光が当たると劣化した部分や錆がより目立つ。部品が盗まれむき出しになったエンジンの上半分には、内部に水や埃が入らないようにかビニール袋がかけられていた。
何気なくバイクを止めたそばに、積み上げられた段ボールと束ねた車雑誌が無造作に置いてあった。ふと、雑誌に写真のようなものが挟まれてはみ出ていることに気が付いた。
はみ出た部分をつまんで雑誌から引き抜くと、そこには一台の赤い車に乗って運転席から顔を出す女性が写っていた。
「あ……」
あの時、交差点で目の前を走り抜けたスポーツカー。まるで映画のフラッシュバック技法のごとく、不意に記憶がよみがえる。
写真に写る車は、運転席周りがアップになっているために全体が判らない。光の加減なのか、色合いが違うようにも見える。しかし、そこに写っている女性は美鶴さんだったのだ。
「――だから、昔の犬の名前と一緒なのは偶然だって!」
「それならそれでいいけどぉ」
僕が写真を見ながら考え込んでいると、遊びに来ていた山咲さんが美鶴さんと話をしながら休憩室から出てきた。雨音にも負けない美鶴さんの元気な声が工場内に響く。
山咲さんは僕が倉庫にいることに気付いたのか、迷わずこちらへ向かって歩いてきたので、僕は慌てて写真を元に戻した。
「あら、なぁに。バイク屋にでも転職するの? もうここ辞めるの?」
「違いますよ、辞めませんよ! 美鶴さんに譲ってもらった自分用のバイクですよ」
「ん? ねぇ、これあたしが昔乗ってたヤツじゃないの?」
山咲さんは、少し遅れて階段を上がってきた美鶴さんのほうを見据えてそう言った。
「え? ああ、うん。あたしももう乗らないし。ハル姉、ひょっとして嫌だった?」
「違うけど。今の今まで存在忘れてた位だし。でもこれ美鶴が直すつもりで置いてたんじゃないの?」
「まぁ、うん。でも原付免許しかないこいつがエンジンの勉強するにはちょうどいいかなって」
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あれ? なんで僕がディスられてるんだろ? 面倒なので適当に「そうですね」と返事をしておく。
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山咲さんは腕組しながらそう言う。美鶴さんが乗る前は山咲さんが持ち主だったらしい。
今はもう原付バイクといえども燃料供給は電子制御が当たり前となっているが、これはそれよりも前の世代、キャブレター式のアナログな燃料制御だったので、かなり古いものであるようだった。山咲さん自身も中古で購入したそうだ。
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「えっ? あるんですか?」
「知り合いの伝手で探せば中古品が手に入ると思うわよ。聞いてみようか?」
「お、お願いします」
昼休みが終わってからは、それなりに仕事があったのでホイールを仮組しただけで一日が終わってしまい何もできなかったが、思わぬところで収穫があったように思う。順調に復元が進みそうだ。
それと、あの写真が気になってくる。あの時目の前を通り過ぎたのも美鶴さんだったのだろうか……。考えれば考えるほど、自分の中での記憶が改ざんされていくような感覚があった。
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