自由気ままに楽しみたい

れのひと

文字の大きさ
2 / 7

2. 必要な物

しおりを挟む
 消えていく神の人をぼんやりと眺めていた俺は、急に今の状況が理解できなくなり軽く混乱していた。どう考えてもおかしいのだ。原因も理由も知らないままなぜ俺はこの世界へと来てしまったのか…

「ありえないって…っ」

 来てしまったのはもうなんともならないが、たしか元の世界へ戻るのは無理って言っていたからな。だからそれはいい。よくないけど今はいい。問題はなぜこんなに何も考えずにまあいいかみたいなのりで来てしまったか。普段の自分だったら絶対にないはずだ。記憶もはっきりしないとか不安しかないのにさらにこんなよくわからない状況を増やす意味がわからない。

「くそっ」

 バンっとPCデスクを叩くとPCが少し揺れた。その画面に映る幼い自分の姿…そもそもこいつは誰なんだ。目の前にいるのだから自分なんだろうが、どう考えてもこんな子供ではなかった!

「そうだメール」

 PCをたちあげメールを開く。登録されている相手は神のみだ。その登録先へと早速メールを送った。なんでこんな年齢なのか、それとちゃんと俺がこっちへ来なければならない理由を教えろと言うものだ。少し待つと返事が返ってきた。


<面倒だと思ったけど久々に会話をするのも楽しいものね。また何かあったら連絡をするといいわ>


 …返事になっていないんだが。だけどなぜかこの返信に怒れない俺がいる。もうなんかよくわからんがこういうもんなんだと思えてきた。文句は言えるが神に逆らうことは出来ないみたいなやつ。となると現実をしっかりと見つめなければならないだろう。

「はあ…」

 PCに向かい俺はブラウザを開いた。3日後に届くのを想定して頼むものと今すぐにいるのもを頼まなければ。ここは森の中で他にやることもないのだし、すぐ傍でいつの間にかやってきたサルみたいな生き物が近づけなくてなんかやっているが気にしている場合ではないのだ。

 急ぎでいるものは…

・水
・食料

 ひとまずこれだけか? 今はそれなりに金はあるが使っていれば無くなってしまうので最低限で済ませなければ。そうだトイレはどうしようか…携帯トイレとか買ったら高くつく。ここは誰も見ていないのだしそこらで済ますしかないか…後は風呂。毎日という贅沢は言わないがたまには入りたい。だけど電気どころかガスすらないこの場に風呂はどう頑張っても無理だ。

「あ、そうかシャワーくらいなら使えるか。確かUSBで繋いで…そうこれポータブルシャワー」

 PCの画面を見ながらひとりごちる。これは急いでいないから3日後でいいだろう。あとは布団か? まあ寒いわけじゃないし急いでいないが毛布くらいはすぐに用意しておこう。パンイチだと流石に寝たら腹が冷えそうだし。

「よし、こんなところかな」


急ぎで買うもの
・水2L6本
・食料2日分
・毛布

3日後に届くもの
・ポータブルシャワー
・白Tシャツ5枚
・黒いジャージ下3枚
・スポーツ用シューズ
・水2L60本
・食料10日分
・白タオル10枚
・シャンプー
・リンス
・石鹸
・耐熱タンブラー
・歯ブラシ
・歯磨き粉
・塩


 靴下とかも欲しかったが金が稼げないうちは贅沢だろうとまたにした。まあシャンプー、リンス、石鹸は贅沢じゃないのかという話になるが…毎日使うとかいう贅沢はしないつもりだから気にしないことにした。これで後は足りないものを検討しつつ足していこう。持ち歩ける種類の数の制限もあるから慎重に決めないといけないだろう。

 早速食事にしようか。といっても安くてたくさん売っていたロールパンだが。水を取り出し耐熱タンブラーへと注ぐ。うん、あまりおいしくはないかも。まあ腹は膨れるからしばらくはこれで我慢しよう。これだけだと栄養が足りないので栄養バランス食品を1本食べておく。それと塩をひとつまみ。塩分不足はやばいだろうからな。スポーツドリンクとか飲みたいところだが贅沢は言えない身。塩があるだけまし。

 食事が終わったので他にやれることを探そう。3日後に服が届くまでここから移動することが出来ないのだ。もちろん危険はないんだけど、流石にパンイチでうろついて現地人にでも出くわしたらやばいだろう。変態待ったなし。というわけで今できることはPCを見ることだけ。

「そうだ、参考になりそうなことがないか探してみるか」

 例えば異世界で必要な物とかキャンプの知識とか。役に立つたたないは別として、こういったことを調べておくのは後々無駄にならないと思う。たまに視界の端で動くものがあってびくっとするが気にしていたら心が折れてしまう。ちらりと見ると生き物同士が殴りあっていたり、たまに血が飛び散ったりしている…まるで獲物である俺を誰が手に入れるのかでもめているかのような光景だ。はっきり言って怖いが、そんなもんを眺めている趣味はないので、外の音を遮断して俺はPCの画面に集中する。

 …飽きた。というか似たような内容ばかりだったので切り上げた。仕方ないが退屈なのでまわりの生き物たちの戦闘を眺めることにする。楽しむ趣味はないがこれが当たり前の世界の可能性もあるので慣れておきたいと思ったから。

 狼のような犬っぽい4足歩行の生き物がサルっぽい生き物の喉に噛みついた。血しぶきが飛び散りちょっとグロイ…音は聞こえないが匂いはする。慣れたほうがいいのかもしれないが、無理そうだったら匂いも遮断しよう。ははは…まるで生き物の観察をしているみたいじゃないか。そうだ日記でも書くか。やることがないからな。

 俺は体を起こし再びPCに向かう。マウスとキーボードをセットしマウスを動かし…うご…かない? 一度インベントリにしまって説明を見てみた。

「あ…」

 マウス電力無しで使える状態にし忘れている。そういえばPCの画面をタップして操作確認していたからこっちまで調べていなかったな。ということはキーボードもか…電池を買おう。画面をポチポチっとして購入した。そしてメモを開いて画面をタップしながら今日の出来事を日記として残した。この日記は俺の死とともに消えるものだから安心だ。

 日記を書き終わるとだいぶ日も傾いて来て暗くなってきた。流石に真っ暗は嫌なのでPCをつけたままにしておく。

「はあ…」

 この世界にやって来てまだ1日目だというのにため息が出てしまう。暗くなってきてあまり見えなくなったが辺りは血の匂いがすごいことになっている。これから夕食にしたいところだったがこれでは流石に食べられない。というかこの世界の人はこんな状態でも食べられるのだろうか? 流石にみんながみんな大丈夫とは限らないだろうけど、状況によってはこんな状態で食事をしないといけないときもあるのかもしれないな。まあ俺には無理だが。

 匂いを遮断し、俺はパンと水を取り出した。だけど思い出す光景と鼻の奥にまだ残っている匂いのせいであまり食べられなかった。

「寝よう」

 インベントリから毛布を取り出し、それを頭から被ると俺は目を閉じるのだった。

 結局よく寝付けないまま朝になった。毛布の隙間から光が差し込みそのまぶしさに目を細める。それと同時に知らない世界へとやってきたことを思い出す。ゆっくりと体を起こし毛布から顔を出した。明るいために周りがよく見えた。マットの周囲1mくらいは血まみれだった。だけど死骸は骨が少し落ちている程度。それといくつか色のついた石が落ちているこれが何かはわからない。そして昨日周りにいた生き物はなぜか1匹もいない…朝は活動が鈍いのかもしれないね。
 それならばと一応マウスを手に持ち色のついた石を拾ってみることにする。色は緑色で形状はとげとげしている。インベントリに入れて詳細を確認するとどうやらこれは風の魔石らしい。魔力を込めると風のエネルギーが使用できるらしいが…まあ使い道もあるし、売ることも出来そうなので拾っておこう。よく見ると血の跡にまぎれて茶色い石も落ちていた。こっちは土の魔石。土のエネルギーが使えるみたい。風よりこっちの方がたくさん落ちているかも。とりあえず拾えるだけ拾っておこう。

 魔石を拾い終わり木の陰でトイレを済ますとPCの所へ戻って来た。今日は朝から食欲はない。やっぱりこの血だらけが見えているのもよくないと思う。このままだと体力が落ちて行ってしまうので、視界も塞ごうと思う。マットの周りを囲むように配置できる衝立を購入した。

 今日も1日が始まった。まあやることはない。

 仕方がないので再びPCの前へ。今日はどうしようか…何か動画でも見るかな。時間も潰せるし。気になっていたアニメを再生することに。

「あ、音…」

 音がそのまま流れ出した。今は森の中だからいいが人がいるところへ行ったら迷惑になってしまう。後でヘッドフォンを買っておこう。

「獣人か…この世界にはいるのか?」

 画面にはうさ耳を生やした女の子が魔物を蹴り飛ばしたりして無双していた。こうやってアニメを見ていたり、ひとりでいるとだんだん口数が減ってくる気がする。まあ話し相手がいないんだから当然なんだが。

 気がついたら寝ていたみたいだ。いつの間にか空が赤くなっていた。さっさと食事を済ませ、日記を書いてやることが無いので再び寝ることにした。

 そして朝がやってくる。若干体がだるい…これは体を動かさないといけないかもしれないな。今日が過ぎたらここから人がいるところを探して移動が出来るようになるからそれまでは我慢。そうだラジオ体操くらいならこのマットの中で出来るだろう。どうせならとPCからラジオ体操を流す。ちょっと久しぶりにやった気がした。

 さて、今日はなにをしようか。調べ物はしたし、アニメも見た。じゃあ次はゲームかな? ブラウザを立ち上げ、PCで遊べるものから選ぶ。そうだまだマウスとキーボードが使えない。となると…

「ふむ…ありえないって」

 画面をポチポチとしながら選択肢を選ぶ。3つの選択肢…女の子をデートに誘うシーンで、映画館に誘う、水族館に誘う、B級グルメの祭典へ誘う。気になって3つ目のやつを選ぶと妙に好感度が上がった。詳しいことは知らないがこの子は食べ物に執着があったり、大食いだったりしたんだろうか? よくわからない。まああれだ操作の少ないゲームくらいしか遊べなかったという話。

 気がついたら昼を過ぎていた。昼食を食べやることが無いので昼寝をすることに。目を覚ますとすでに暗くなっていた。流石にちょっと寝すぎた気がする。

「ん?」

 メールが来ているみたいだ。画面の下にある手紙のマークに数字が3と、ついていた。音とかで教えてくれないからここはこまめに見ておいた方がいいかもしれない。まあメールを送ってくるのは神の人くらいしかいないけど。

「えーと…?」

<やることがないのなら私とメールでもしたらいいと思うんだけど?>
<あーそういえば、あんた名前考えていないんじゃ>

 2件は神の人からでこんな内容だった。暇なんだろうか…もっと忙しかったりしないんだろうかね。そしてもう一つは通販サイトからだった。まもなく発送いたしますと書かれていた。

「おお…」

 何が届くのかわかっているのにこういうのは結構うれしいものだ。

「おっと、名前」

 明日移動をするにしても自分の名前を決めておかないとまずい。流石に名無しじゃ不審に思われるだろう。名前名前…いざ自分の名前を付けるとなると悩むな。普通自分の名前は付けたりしないし。あーだけどゲームの主人公とかだとつけたりするか。そんな感じでいいのかもしれない。まあ俺、が1なのか2なのかを呼び分けるためのものだ。最悪人に会う前に考えておけばいい。

 ということで食事を済ませ、ごろりとその場に転がった。まあ寝れないわけだけど。最近寝てばかりだったのであまり眠くないのもあるし、明日移動をするということで若干緊張もしている。魔物とかの危険はないが、それらを引き連れて歩くことになったりしないかとか…まだ一度も現地の人と会話していないけど、実は言葉が通じないんじゃないかとか…そんなことを考えているせいかもしれない。

「あ…」

 インベントリに何かが増えた感触が。どうやら荷物が届いたようだ。夜中というか日付が変わったくらいに届くものなんだ…まあ本当の宅配とかじゃないからありえることでもある。PCの時計は0時1分を示していた。

「お、最初に注文したパンツもあるし後で追加した乾電池も入っているな」

 どうやらその日のうちに注文したものはまとめて送られてくるみたいだ。よし、届いたのなら早速シャワーを使おうか。少しだけ重ねておかれていた衝立を目いっぱい広げマットの外側、触れることが出来ないぎりぎりの範囲まで囲みなおす。その出来たスペースにシャワーを設置して使用するんだ。充電コードをPCに繋げとりあえずこの水を入れる場所に水を…どのくらい入れようかな。このまましまっておけばいいから入るだけ入れてしまおうか。でも現地の水が手に入ったらシャワーの分はそれを入れたいよな。半分くらいにしておこうか…10本多いな。また水を注文しておいた方がよさそうだ。

「よしっと」

 ノズルの下の方にあるボタンを押してみると水が出てきた。あまり充電出来ていないが一応動くみたいだね。石鹸類をマットの上に並べタオルと着替えを用意すると、俺はパンツを脱いでシャワーを使用した。出てくるのは水だけだけど3日ぶりに汗を流せてさっぱりできた。おかげでこの後ぐっすりと朝まで眠ることが出来たのだから素晴らしい。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

処理中です...