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22話 ギルドカード
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冒険者技能の初めての授業。1年生は全員参加になったらしく3部屋に分かれて行うことになった。グループでやはりみんな参加するらしく各部屋多少人数にばらつきができている。俺達のグループは冒険技能3という教室で受けることになった。
教室に入ってみると俺達のほかにSクラスの人がいないところを見ると、どうやらある程度同じクラスでかたまらないようばらけているようだ。それにどんな意味があるのかはもちろんわからないが。
「そろってるかー?」
少しすると教室に大人の男の人がやってきた。たぶん先生なんだろう。その後ろからもう1人その男の人より背が低いせいで一瞬見逃しそうになったが女の人が入ってきた。
「サリア姉!」
その女性が見知った人だったせいで俺は驚いて立ち上がってしまった。周りからは何事かとざわつく声が聞こえてくる。
サリアは一瞬だけ俺のほうを見ると軽くお辞儀をし、自己紹介を始めた。
「1年冒険者技能3担当サブ教員のサリアといいます。そこのディビの姉になりますが授業は差別しませんのでよろしくお願いします。そしてディビはいい加減座ってくださいね?」
「あ、はい…」
(そうか先生だって言ってたっけ…中々会わないからすっかりそのことを忘れていたよ)
「おっと先に言われちまったが、同じく1年冒険者技能3担当のメイン教員だ。名はユージン、まあ適当に呼んでくれ」
先生達の自己紹介が終わるとそのまま授業が始まった。まずは冒険者ギルドの成り立ちから始まりギルドの利用の仕方の説明、依頼を受ける側と依頼をする側のことについて簡単に教えてもらった。
「というわけで、今日はまずみんなに冒険者を体験してもらうためにまずはギルドカードの発行をしてもらおうと思う」
どんっ と教卓の上に黒い箱のようなものが取り出された。話の流れからするとギルドカードを作るのに必要なものなのだろうか。その箱を見た生徒達は軽くざわめいている。
「後でもう一度説明があるから、その前にまだギルドカードを持ってない人は順番にカード作りにこいよー 数秒で終わるから急がず順番にな?…んじゃサリア先生お願いします」
「はい、みんなーこっちに1列にならんで~じゃあ最初はあなたねカードの作り方説明します。箱の上部に丸い水晶があるのでそこに手を乗せ魔力を流してください。魔力の量は少量でいいです。すると箱の下部の穴が開いているところからカードが出てくるので受け取ったら自分の席に戻ってください」
教室の中は一応列になってはいるが少しごたついた感じになっている。各自順番にカードを作り席へ戻っていく。もちろん俺もつい先ほど作ったのだがそのカードを眺めながら現在困っていた。
名前:ディビーノ・バレ・マールブランシュ
年齢:10歳
性別:男
ランク:G
ポイント:-
(だよね…名前そのままだ~ 人にみせらんないなこれ…)
「よし、みんな作り終わったな?じゃあ説明するぞ~」
ユージンは一度みんなを見渡したあと説明を始めた。
「まずカードの色な?今みんなは初心者まっさらな白だ。これがギルドランクGになる。で順番にFが茶色、Eが青、Dが赤だ。で次はCなんだがここまで来ると冒険者として認められる位になるわけだ。つまりそれまでは訓練期間のようなものだと思ってくれ。ちなみにCが銅、Bが銀、でAが金になるわけだ。そして最後にSになるがここから先はランク分けされず全部おなじになるつまりS以上というわけだ。色は無色透明になる。ここまではいいか~?」
カードの色の説明が終わったところで一度理解できたか先生が確認をしている。誰も質問がないところを見るとカードのランクに関しては理解出来たということなんだろう。
「じゃあ次な? カードに表示されている情報についてだが、一応隠すこともできるぞ~だが名前とランクだけは隠せないから理解して置けよ。まあ色ですぐわかるから意味がないんだがな? 大体の人はポイントを隠したがるもんだ。で、隠し方は指先に魔力を集めて文字をなぞるだけだ。まあまだポイントがないお前達は隠す必要もないだろうが一応な」
「先生、ポイントはなぜ隠す必要があるんですか?」
「今から説明するところだったがいい質問だ。ポイントは依頼を受けた時、依頼を成功させたとき、それとギルドに素材を売ったときに加算されるポイントになるんだが、各ランク決められたポイントに到達するとランクが上がる仕組みになっている。ちなみに失敗するとポイントが減るからな?もちろんそれによって降格、ランクが下がることもあるから気をつけろ」
そこまでいうと先生はボードにポイントについて文字を書き始めた。
G→F 100ポイント
F→E 500ポイント
E→D 1000ポイント
D→C 5000ポイント
C→B 50000ポイント
B→A 500000ポイント
A→S 10000000ポイント
G依頼受注・達成(失敗) 各5ポイント(-6)
F依頼受注・達成(失敗) 各10ポイント(-12)
E依頼受注・達成(失敗) 各30ポイント(-36)
D依頼受注・達成(失敗) 各80ポイント(-90)
C依頼受注・達成(失敗) 各150ポイント(-162)
B依頼受注・達成(失敗) 各260ポイント(-282)
A依頼受注・達成(失敗) 各400ポイント(-450)
S依頼受注・達成(失敗) 不明
「で、ポイントが溜まればランクを上げられるんだがこのポイントが曲者で、1ポイント1ギラ金が借りられるまあ支度金に出来るってことだな。消費したポイントは戻せないが金は期限までに返さないと借りた分の倍ポイントがマイナスになるって寸法だ」
(なるほど…ポイントを溜め込んでいるのがわかると問題が起きる…ってことか)
でもあれだな、冒険者は最低限の生活ができるようになっているってことだな。人気のある職業だと思っていたがこういうわけだったんだな。
教室に入ってみると俺達のほかにSクラスの人がいないところを見ると、どうやらある程度同じクラスでかたまらないようばらけているようだ。それにどんな意味があるのかはもちろんわからないが。
「そろってるかー?」
少しすると教室に大人の男の人がやってきた。たぶん先生なんだろう。その後ろからもう1人その男の人より背が低いせいで一瞬見逃しそうになったが女の人が入ってきた。
「サリア姉!」
その女性が見知った人だったせいで俺は驚いて立ち上がってしまった。周りからは何事かとざわつく声が聞こえてくる。
サリアは一瞬だけ俺のほうを見ると軽くお辞儀をし、自己紹介を始めた。
「1年冒険者技能3担当サブ教員のサリアといいます。そこのディビの姉になりますが授業は差別しませんのでよろしくお願いします。そしてディビはいい加減座ってくださいね?」
「あ、はい…」
(そうか先生だって言ってたっけ…中々会わないからすっかりそのことを忘れていたよ)
「おっと先に言われちまったが、同じく1年冒険者技能3担当のメイン教員だ。名はユージン、まあ適当に呼んでくれ」
先生達の自己紹介が終わるとそのまま授業が始まった。まずは冒険者ギルドの成り立ちから始まりギルドの利用の仕方の説明、依頼を受ける側と依頼をする側のことについて簡単に教えてもらった。
「というわけで、今日はまずみんなに冒険者を体験してもらうためにまずはギルドカードの発行をしてもらおうと思う」
どんっ と教卓の上に黒い箱のようなものが取り出された。話の流れからするとギルドカードを作るのに必要なものなのだろうか。その箱を見た生徒達は軽くざわめいている。
「後でもう一度説明があるから、その前にまだギルドカードを持ってない人は順番にカード作りにこいよー 数秒で終わるから急がず順番にな?…んじゃサリア先生お願いします」
「はい、みんなーこっちに1列にならんで~じゃあ最初はあなたねカードの作り方説明します。箱の上部に丸い水晶があるのでそこに手を乗せ魔力を流してください。魔力の量は少量でいいです。すると箱の下部の穴が開いているところからカードが出てくるので受け取ったら自分の席に戻ってください」
教室の中は一応列になってはいるが少しごたついた感じになっている。各自順番にカードを作り席へ戻っていく。もちろん俺もつい先ほど作ったのだがそのカードを眺めながら現在困っていた。
名前:ディビーノ・バレ・マールブランシュ
年齢:10歳
性別:男
ランク:G
ポイント:-
(だよね…名前そのままだ~ 人にみせらんないなこれ…)
「よし、みんな作り終わったな?じゃあ説明するぞ~」
ユージンは一度みんなを見渡したあと説明を始めた。
「まずカードの色な?今みんなは初心者まっさらな白だ。これがギルドランクGになる。で順番にFが茶色、Eが青、Dが赤だ。で次はCなんだがここまで来ると冒険者として認められる位になるわけだ。つまりそれまでは訓練期間のようなものだと思ってくれ。ちなみにCが銅、Bが銀、でAが金になるわけだ。そして最後にSになるがここから先はランク分けされず全部おなじになるつまりS以上というわけだ。色は無色透明になる。ここまではいいか~?」
カードの色の説明が終わったところで一度理解できたか先生が確認をしている。誰も質問がないところを見るとカードのランクに関しては理解出来たということなんだろう。
「じゃあ次な? カードに表示されている情報についてだが、一応隠すこともできるぞ~だが名前とランクだけは隠せないから理解して置けよ。まあ色ですぐわかるから意味がないんだがな? 大体の人はポイントを隠したがるもんだ。で、隠し方は指先に魔力を集めて文字をなぞるだけだ。まあまだポイントがないお前達は隠す必要もないだろうが一応な」
「先生、ポイントはなぜ隠す必要があるんですか?」
「今から説明するところだったがいい質問だ。ポイントは依頼を受けた時、依頼を成功させたとき、それとギルドに素材を売ったときに加算されるポイントになるんだが、各ランク決められたポイントに到達するとランクが上がる仕組みになっている。ちなみに失敗するとポイントが減るからな?もちろんそれによって降格、ランクが下がることもあるから気をつけろ」
そこまでいうと先生はボードにポイントについて文字を書き始めた。
G→F 100ポイント
F→E 500ポイント
E→D 1000ポイント
D→C 5000ポイント
C→B 50000ポイント
B→A 500000ポイント
A→S 10000000ポイント
G依頼受注・達成(失敗) 各5ポイント(-6)
F依頼受注・達成(失敗) 各10ポイント(-12)
E依頼受注・達成(失敗) 各30ポイント(-36)
D依頼受注・達成(失敗) 各80ポイント(-90)
C依頼受注・達成(失敗) 各150ポイント(-162)
B依頼受注・達成(失敗) 各260ポイント(-282)
A依頼受注・達成(失敗) 各400ポイント(-450)
S依頼受注・達成(失敗) 不明
「で、ポイントが溜まればランクを上げられるんだがこのポイントが曲者で、1ポイント1ギラ金が借りられるまあ支度金に出来るってことだな。消費したポイントは戻せないが金は期限までに返さないと借りた分の倍ポイントがマイナスになるって寸法だ」
(なるほど…ポイントを溜め込んでいるのがわかると問題が起きる…ってことか)
でもあれだな、冒険者は最低限の生活ができるようになっているってことだな。人気のある職業だと思っていたがこういうわけだったんだな。
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