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1章 由雄と健太の夏休み
第40話 2階層へ
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少しスライムを狩り自動マッピングボードを2つ購入した俺達はまずは1階層の手書きの地図と比較してみることにした。するとやはり俺が手書きしたものとほぼ同じものが表示されれ、線が真っ直ぐ表示されていてかなり見やすくはなっていたのでこれは買って正解だと思った。
「じゃあいよいよ2階層へ…だな!」
「そうなんだが、まずはこれ」
俺はダンジョンの中側にあるタッチパネルを指差す。外側と内側で多少利用できるものが違うタッチパネル、外側はマーケットを利用するのでよく見るが内側は出入りするとき以外使うこともほとんどない。
「さっき気がついたんだがこのパネルで2階層へいけるみたいだぞ」
「マジで?」
「ああ、攻略状況のところに階層移動の項目が増えてた」
タッチパネルを操作し階層移動の項目を開き、健太とファーナさんに確認してもらう。
・探索人数 (5)
・最高攻略階層 (1/10)
・モンスター情報
・階層移動
「ほんとだーどれどれ…2,3、4…なるほどいけない階層は文字が暗いみたいね」
「じゃあボス倒さなくていいんだな、安心した!」
俺達はそのまますぐに2階層へと移動をする。
そして2階層へたどり着いた俺達が最初に目したのは明るい光と草が生い茂り開けた視界と、頬に当たる風だった。
「な、な、なんだこれはーー!!」
「…耳元でうるさいっ」
「ふわあ~すごいねー」
驚くのはわかるが大きな声はやめてくれ…ファーナさんを見習って大人しく驚くくらいがいい。そもそもダンジョンとかスライムとかいた時点で普通じゃないんだ、何があっても大騒ぎすることではない。
視線を動かしあたりを見回してみると、1回層のときと違い壁で仕切られている様子がない。すぐに新しい自動マッピングボードを取り出し今の俺達の位置を確認する。
流石にまだ歩き出してもいないので現在位置しか表示はされていない。が、1回層のときは右下から始まっていた地図がここでは左上から始まっているみたいだ。今はそれだけしかわからない。
「もしかして平原のダンジョンなのか?」
「そうみたいだね~これは困った…まあ、地図があるだけマシってとこかなぁ~」
「周りがよく見えていいと思うけどだめなのか?」
この言葉に俺とファーナさんは健太の顔をじっと眺めた。こいつほんとバカなんだなーとファーナさんの目も言っている。
「たしかに視界はいいんだけどね、後ろ見て壁はあるでしょう?だけど遠くの壁がみえないじゃない」
「うん、見えないね」
「どういうことかわかる?」
「えーと…かなり広いってことかな?」
「そうよ、そして壁で仕切られていないってことはボスがどこをうろついてるかわからないってことになるんだけど…」
「……はぁ!?」
やっと健太もこのダンジョンの危険性に気がついたようだ。
「じゃあいよいよ2階層へ…だな!」
「そうなんだが、まずはこれ」
俺はダンジョンの中側にあるタッチパネルを指差す。外側と内側で多少利用できるものが違うタッチパネル、外側はマーケットを利用するのでよく見るが内側は出入りするとき以外使うこともほとんどない。
「さっき気がついたんだがこのパネルで2階層へいけるみたいだぞ」
「マジで?」
「ああ、攻略状況のところに階層移動の項目が増えてた」
タッチパネルを操作し階層移動の項目を開き、健太とファーナさんに確認してもらう。
・探索人数 (5)
・最高攻略階層 (1/10)
・モンスター情報
・階層移動
「ほんとだーどれどれ…2,3、4…なるほどいけない階層は文字が暗いみたいね」
「じゃあボス倒さなくていいんだな、安心した!」
俺達はそのまますぐに2階層へと移動をする。
そして2階層へたどり着いた俺達が最初に目したのは明るい光と草が生い茂り開けた視界と、頬に当たる風だった。
「な、な、なんだこれはーー!!」
「…耳元でうるさいっ」
「ふわあ~すごいねー」
驚くのはわかるが大きな声はやめてくれ…ファーナさんを見習って大人しく驚くくらいがいい。そもそもダンジョンとかスライムとかいた時点で普通じゃないんだ、何があっても大騒ぎすることではない。
視線を動かしあたりを見回してみると、1回層のときと違い壁で仕切られている様子がない。すぐに新しい自動マッピングボードを取り出し今の俺達の位置を確認する。
流石にまだ歩き出してもいないので現在位置しか表示はされていない。が、1回層のときは右下から始まっていた地図がここでは左上から始まっているみたいだ。今はそれだけしかわからない。
「もしかして平原のダンジョンなのか?」
「そうみたいだね~これは困った…まあ、地図があるだけマシってとこかなぁ~」
「周りがよく見えていいと思うけどだめなのか?」
この言葉に俺とファーナさんは健太の顔をじっと眺めた。こいつほんとバカなんだなーとファーナさんの目も言っている。
「たしかに視界はいいんだけどね、後ろ見て壁はあるでしょう?だけど遠くの壁がみえないじゃない」
「うん、見えないね」
「どういうことかわかる?」
「えーと…かなり広いってことかな?」
「そうよ、そして壁で仕切られていないってことはボスがどこをうろついてるかわからないってことになるんだけど…」
「……はぁ!?」
やっと健太もこのダンジョンの危険性に気がついたようだ。
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