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1章 由雄と健太の夏休み

第31話 装備チェック

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 ダンジョンなんてといっていた時期が俺にもあったが、ファーナさんの話を聞いて考えが変わった。スキルや魔法とかファンタジーな物が手に入れば俺達でも使えるようになる。これでも一応男の子ですから?不思議なものとかは興味あるんです。これで後忍術とかロボットとか出てきたら最高だよね?
 と言うわけでそれから3日ほどお金稼ぎに走ったわけです。それでも緑のスライムは相変わらずの要注意対象で、たまに足止めを食らう。1人毒でも食らおうものなら1000リオン消費なんだよ!早く装備をそろえたい俺達は無駄な出費はあってはならないのだった。

「これでどうだ…?」
「ちょっと外でてマーケットで確認してきますね」

 最後の防具、ファーナさんの分だ。最初「私の分はなくてもいいですよ?」とは言っていたのだが流石にボスに挑むとなると必要を感じたようで、今本人が購入へと向かっている。

 少しすると壁が開いてファーナさんが戻ってきた。

「どうですか、似合います?」

 装備を整え終えたファーナさんはその場でくるりとまわった。

「ばっちり似合ってます」
「よっしゃーーー!これでボスに挑める!!」

 俺と健太はハイタッチをして喜び合う。でもファーナさんは少し気にいらなそうな顔をしている。ちゃんと褒めたのに何がいけなかったんだかわからないな。

 これでみんなの装備が揃ったことになる。回復薬などの準備が終わればいよいよ1階層のボスへと挑むことが出来るのだ。どんなスキルや魔法が手に入るか今から楽しみで仕方がない。

 残ったアイテムも売り払いこの日は各自回復剤などを買い足し明日のボス戦へと備えることにした。

 まるで遠足を楽しみにしている小学生のように俺は中々寝付けず、布団の中で何度も体の向きを変える。寝付けないのだから仕方がないだろう。明日の戦闘でも頭の中でシミュレートしながら目を閉じていると気がついたら朝になっていた。

 そんな状態で2人と顔を合わせたら健太も同じ状態でファーナさんに怒られてしまった。結局この日はボスどころかダンジョンでの狩りですら中止し、一通り装備やアイテムの確認だけ行って解散することになった。ちなみに3人の装備はこんな感じになった。


■ファーナ■

武器:木の弓/鉄のナイフ
 頭:羽帽子
 首:布のスカーフ
 胴:皮の胸当て
 手:布の手袋
 足:皮のブーツ


■健太■

武器:鉄のナイフ/木の盾
 頭:皮の額当て
 首:布のスカーフ
 胴:皮の鎧
 手:布の手袋
 足:皮のすね当て

■芳雄■

武器:鉄のバット
 頭:皮の額当て
 首:布のスカーフ
 胴:皮の胸当て
 手:布の手袋
 足:皮のすね当て


 まあ…揃っただけって感じだな。装備を貫通するような攻撃を食らうようになったら早めに新しい防具へと変更しよう。
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