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1章 由雄と健太の夏休み

第9話 マーケット

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6/22、後半に健太視点追加しました
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 装備確認をした俺たちは地下へと続く階段を下り再びダンジョンの入り口の前に立った。どちらからともなく顔を見合わせると健太、俺という順番でタッチパネルに手を置いた。

『ピピッ…セイタイハンノウ…カクニン。ショウゴウ…ヤマザキケンタ、カンザキヨシオ。ナニヲキボウシマスカ?』

 俺たちの情報を読み取った機械音声が出ているタッチパネルを眺めると文字が出ていた。


・入り口を開ける
・ダンジョン攻略状況確認
・ステータスチェック
・マーケット


「マーケット…?」

 気になったので声に出したら選択したことになったらしく、タッチパネルの画面が切り替わった。


・薬
・武器
・防具
・食品
・雑貨
・買取


「うををおををををおを!!やべぇー武器売ってる!」
「うるせーっ」

 それを見た健太が叫んでうるさい。このページをひらいてしまったことを軽く後悔する。さらに健太が口にしたことによって武器の項目が開かれた。名前がずらっと並んでいるが性能はわからない。それに…

「武器は安いのでも2000リオンからか…」

 お金の単位も初めて見たもので、そんなお金は持っていない。つまり買えないって事。あからさまに健太の頭ががっくりとうなだれて残念がっている。

「はぁ~~健太よく見ろよ。買取ってあるだろう。ここに何か売ればこの単位のお金が手に入るんじゃないか?」
「そ、それだぁぁっぁぁぁヴぁ…げふっこふっ」

 いいから落ち着けって…ほら買取の項目も出てきたしな?
 2人でタッチパネルの画面を眺め買取がどのようにするのかを調べることにした。

「えーと…『アイテム名またはアイテムを持って画面に触れてください』…だってさ」

 俺が画面に出ている文字を読み上げると、健太は早速試してみることにしたようだ。

「そうだな…今持ってきてないものは売れないのが普通だよなー…じゃあ、軍手!」
『…ガイトウスルモノガアリマセン』
「ぬ…?鞄にあるから売れると思うんだが…だめなのか??じゃあ…」

 鞄を開け中から軍手を取り出した健太はその手でタッチパネルに触れた。もう一方の売り方を試しているようだ。

『ピピッ…シンキアイテムヲカクニン。トウロク…カンリョウ。アイテムメイ『グンテ』コチラヲウリマスカ?』

 タッチパネルの画面には軍手の詳細が書かれている。ちなみにこんな感じだ。


 名称:軍手
防御力:1
 能力:なし
 買値:20リオン


 わははっ…軍手安いな!!相場知らんけどね。

「なあよっすーこれってこっちのお金とか売れるんかな?」
「お金か~売れんことはないと思うが、どう判断されるんだろうな。こっちのお金の価値で判断されるのか、材質で判断されるのか…試す?」

 「もちろんだぜっ」って健太が親指を立てたから俺はポケットに入っていた小銭を取り出した。

 持っていたのは1円と10円だけだったがそれを手に持ち確認すると、1円が0リオン、10円が5リオンだった。1円の0リオンには参ったが売ることは出来るようなので、2枚持って試すと1リオンで売れることがわかる。

 買取と言う点が微妙だが通常の売値より安く買い取られることは確かだろう。それを踏まえたうえで考えるとあまり正確ではないが大体そのままの価値の半値買取だと思われた。

 あれだ、ためしに10円を売って5リオンを入手。その後2リオンを売ってみようとしたところ、1リオンだったからだ。まあ実際はお金は売れませんと出たんだがな。

────────────────────

 いよいよダンジョンで探索を始めるぞー!
 俺とよっすーは地下への階段を下りてタッチパネルの前に立った。さあいくぜとよっすーが目で合図するから俺はすぐにタッチパネルを操作した。そのすぐ後によっすーも操作する。

『ピピッ…セイタイハンノウ…カクニン。ショウゴウ…ヤマザキケンタ、カンザキヨシオ。ナニヲキボウシマスカ?』

 その画面をよっすーがなんかじっと眺めていた。そういえばちゃんとこの画面みたことなかったな。そう思った俺は横から覗きこんで今よっすーが見ている画面を一緒に見る。


・入り口を開ける
・ダンジョン攻略状況確認
・ステータスチェック
・マーケット


 ふぅ~ん…思ったよりも項目はないな。

「マーケット…?」

 よっすーが口にした言葉は画面に書かれていた項目の1つだった。どうやらマーケットが気になったみたいだな。そのよっすーの声を合図に画面が変化した。やべーこいつさり気に高性能ってやつか?


・薬
・武器
・防具
・食品
・雑貨
・買取


 新たにあわられた画面の文字を眺めているととんでもないものがあるじゃないかっ

「うををおををををおを!!やべぇー武器売ってる!」
「うるせーっ」

 これが黙っていられるかってぇーの!だって武器だぜ。今俺が手にしてるのはただの果物ナイフなんだよ!武器とは呼べない代物なんだ。ちゃんとした武器があるとなれば盛り上がらずに入られない。そんな俺の声をうるさそうによっすーは耳を押さえているがこれはしかたがないだろうがっ

「武器は安いのでも2000リオンからか…」

 なん…だと?リオンってなんぞ??いや、お金の単位だとは思うんだがこれってどこの貨幣だ…まあ俺が知らない国のものとかかもだけどとりあえず知らないんだが…

「はぁ~~健太よく見ろよ。買取ってあるだろう。ここに何か売ればこの単位のお金が手に入るんじゃないか?」
「そ、それだぁぁっぁぁぁヴぁ…げふっこふっ」

 さすがだなよっすーその手があったか!!それなら知らない貨幣でもてに入れられるな!もうなんていうかなんていうか…無意味に腕とか振っちゃうくらいに大興奮ものだな!

「えーと…『アイテム名またはアイテムを持って画面に触れてください』…だってさ」

 なるほどそうやって売るのか。これは早速試してみるべきだよな!

「そうだな…今持ってきてないものは売れないのが普通だよなー…じゃあ、軍手!」
『…ガイトウスルモノガアリマセン』
「ぬ…?鞄にあるから売れると思うんだが…だめなのか??じゃあ…」

 この機械軍手を知らないのかな。まあリュックからだせばいいか。ほらこれだぞーわかるかーと少しだけ馬鹿にしつつタッチパネルに触れる。

『ピピッ…シンキアイテムヲカクニン。トウロク…カンリョウ。アイテムメイ『グンテ』コチラヲウリマスカ?』

 おーやっぱり知らんんかったか。


 名称:軍手
防御力:1
 能力:なし
 買値:20リオン

 
 む…20リオン。安いよなこれ。

「なあよっすーこれってこっちのお金とか売れるんかな?」
「お金か~売れんことはないと思うが、どう判断されるんだろうな。こっちのお金の価値で判断されるのか、材質で判断されるのか…試す?」

 そりゃー試して置いて損はないだろう。これで増えたらラッキーだしな!
 その後よっすーが色々試してみていたがいまいち俺にはよくわからんかった…まあお金は売れないらしいということらしいがな。無駄な時間だったじゃねぇーかっ
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