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1章 由雄と健太の夏休み
第6話 買出し
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6/20、後半に健太視点追加しました
────────────────────
次の日朝早くから健太がやってきた。俺は少し遅めの朝食を食べていたところだったのでいやそうな顔でむかえる。健太はまた昨日と似たような見た目でヘルメットと鍋の蓋を装備している。俺の母さんなんてかわいそうな子を見る目でながめているくらいだが、まあいつものことだ。
朝食を終えるとプレハブの鍵を手に外へと向かった。もちろん俺の後ろには健太がついてきている。
鍵を開けドアノブをまわし扉を開ける。プレハブの中はまだ午前中だというのに軽くむわっとした空気が立ち込めていた。
一箇所しかない窓を開け空気を入れ替える。部屋の中を見渡すと穴が開いた箇所が目に入った。
「………」
「おっ…早速ダンジョンいく?いっちゃう??」
「いや、今日はこの部屋でいりそうなものを買いに100円ショップとかホームセンターにいくつもりだけど?」
「あーそうだよな~なんか使えそうな装備とかは欲しいもんな!この鍋の蓋とか壊したら親にしかられるわっじゃあ俺もついでに何か買うか」
微妙に会話が噛み合っていないがどうやら健太も買い物についてくるらしい。まだ部屋には何もない…まあ廃品なら積んであるが、取られるものもないので開けて換気をしたまままずは100円ショップへ向かうことにした。
流石の健太もヘルメットや鍋の蓋は置いてきたようで今はリュックだけ背負っている。あの格好のままついてこられたら他人の振り必須だったから助かったわ。
100円ショップに着いた。少し大きめなこの店の入り口は自動ドアで、たくさん買い物して両手が塞がっていても出入りが出来る親切な店だ。その自動ドアをくぐり中に入ると冷房が効いていて涼しい。
ここでの目的の一つは窓につける簡易カーテンだ。棒に布を通して設置するタイプで、カーテンと棒で200円と安い。柄を選んで籠に入れると次は棒の長さを決める。その間健太が後ろをうろついていてうざい。自分の買い物をしつつもたまに戻ってきて視界に入る。大人しく買い物してるようだからまあ放置しておく。
「後は…そうそうこれ」
ジグソーパズルみたいになっていて繋げて使うマット。絨毯とか入れられればいいのだがそれは流石に予算が足りない。苦肉の策として棚や机のない歩く場所だけこれを使うことにした。金額的に20枚が限界だが…
会計を済ませ荷物を受け取ると健太の会計が終わるのを待つ。何をそんなに買ったのか俺の荷物とさほど変わらないほどの大きな袋を持って戻ってきた。
2人とも荷物が多くなってしまったので一度家に帰り玄関に置いた後、ホームセンターにいくことにする。
ホームセンターでも俺だけじゃなく健太もなにやら買ったようで、再び大きな荷物を抱えて家に戻ってきた。
────────────────────
今日はなんとしてもダンジョンへ行ってやろうと思う。朝早くから準備を終え、俺はよっすーの家へと向かった。呼び鈴を鳴らすとよっすーの母ちゃんが出て来た。いつものように俺を迎え入れてくれる。いやな顔1つしないいい人なんだが、今日は少しだけ変な顔をしていた。何でだろうか?一度自分を見渡してみるが特に気になるところはない。ダンジョンに行くつもりなのでヘルメットに盾代わりの鍋の蓋、そしてリュックをしょっているくらいかな。まあ、普通だろう?
俺が早くから来たこともあって朝食を食べさせてくれた。ほんとありがたい。ダンジョンに行くことしか頭になくて食事なんてすっかり忘れていたくらいだからな。朝食を頂き少しするとやっとよっすーが起きてきた。俺を見るや否や母ちゃんと2人で目で会話している。まあ…この2人ならよくあることなので気にしないでいいだろう。
よっすーが食べ終わるのを待って一緒にプレハブへいく。はっきりいって中はくそあちぃ。掃除や片付けをしたところで夏場に使えるようになるとは思えない。よっすーは中に入ると窓を開け、視線をダンジョンの入口である地下へと続く穴を眺めている。少しはダンジョンに行く気になったのかもしれないな!
「………」
「おっ…早速ダンジョンいく?いっちゃう??」
「いや、今日はこの部屋でいりそうなものを買いに100円ショップとかホームセンターにいくつもりだけど?」
「あーそうだよな~なんか使えそうな装備とかは欲しいもんな!この鍋の蓋とか壊したら親にしかられるわっじゃあ俺もついでに何か買うか」
中々やる気があるじゃないか。装備を整えるために買い物にいくとはいい心がけだな!そういうことなら買い物に付き合おうじゃないか…とそれなら今の持ち物じゃまだよな、おいていこう。
よっすーの買い物のついでに俺も色々と物色をして見る。100円ショップでは主に携帯食料を購入。あとは軍手とかビニール袋とか…そうそうこの時期だと花火とかもあるな~まあいらないか。あんま種類ないしな。あーガスライターとか使えそうじゃね?後は…なんか武器になりそうなものを探すか。
100円ショップでの買い物が終わると一度荷物を置きに戻って次はホームセンターへ。ここでは100円ショップでなかったり性能がいまいちで買わなかったものなどを補充しておく。後足りないものは何があるだろうか考えながら買い物するのも悪くないな。まあちょっと買いすぎた気がするけど、必要なもの以外は買ってないしまあいいだろう。
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次の日朝早くから健太がやってきた。俺は少し遅めの朝食を食べていたところだったのでいやそうな顔でむかえる。健太はまた昨日と似たような見た目でヘルメットと鍋の蓋を装備している。俺の母さんなんてかわいそうな子を見る目でながめているくらいだが、まあいつものことだ。
朝食を終えるとプレハブの鍵を手に外へと向かった。もちろん俺の後ろには健太がついてきている。
鍵を開けドアノブをまわし扉を開ける。プレハブの中はまだ午前中だというのに軽くむわっとした空気が立ち込めていた。
一箇所しかない窓を開け空気を入れ替える。部屋の中を見渡すと穴が開いた箇所が目に入った。
「………」
「おっ…早速ダンジョンいく?いっちゃう??」
「いや、今日はこの部屋でいりそうなものを買いに100円ショップとかホームセンターにいくつもりだけど?」
「あーそうだよな~なんか使えそうな装備とかは欲しいもんな!この鍋の蓋とか壊したら親にしかられるわっじゃあ俺もついでに何か買うか」
微妙に会話が噛み合っていないがどうやら健太も買い物についてくるらしい。まだ部屋には何もない…まあ廃品なら積んであるが、取られるものもないので開けて換気をしたまままずは100円ショップへ向かうことにした。
流石の健太もヘルメットや鍋の蓋は置いてきたようで今はリュックだけ背負っている。あの格好のままついてこられたら他人の振り必須だったから助かったわ。
100円ショップに着いた。少し大きめなこの店の入り口は自動ドアで、たくさん買い物して両手が塞がっていても出入りが出来る親切な店だ。その自動ドアをくぐり中に入ると冷房が効いていて涼しい。
ここでの目的の一つは窓につける簡易カーテンだ。棒に布を通して設置するタイプで、カーテンと棒で200円と安い。柄を選んで籠に入れると次は棒の長さを決める。その間健太が後ろをうろついていてうざい。自分の買い物をしつつもたまに戻ってきて視界に入る。大人しく買い物してるようだからまあ放置しておく。
「後は…そうそうこれ」
ジグソーパズルみたいになっていて繋げて使うマット。絨毯とか入れられればいいのだがそれは流石に予算が足りない。苦肉の策として棚や机のない歩く場所だけこれを使うことにした。金額的に20枚が限界だが…
会計を済ませ荷物を受け取ると健太の会計が終わるのを待つ。何をそんなに買ったのか俺の荷物とさほど変わらないほどの大きな袋を持って戻ってきた。
2人とも荷物が多くなってしまったので一度家に帰り玄関に置いた後、ホームセンターにいくことにする。
ホームセンターでも俺だけじゃなく健太もなにやら買ったようで、再び大きな荷物を抱えて家に戻ってきた。
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今日はなんとしてもダンジョンへ行ってやろうと思う。朝早くから準備を終え、俺はよっすーの家へと向かった。呼び鈴を鳴らすとよっすーの母ちゃんが出て来た。いつものように俺を迎え入れてくれる。いやな顔1つしないいい人なんだが、今日は少しだけ変な顔をしていた。何でだろうか?一度自分を見渡してみるが特に気になるところはない。ダンジョンに行くつもりなのでヘルメットに盾代わりの鍋の蓋、そしてリュックをしょっているくらいかな。まあ、普通だろう?
俺が早くから来たこともあって朝食を食べさせてくれた。ほんとありがたい。ダンジョンに行くことしか頭になくて食事なんてすっかり忘れていたくらいだからな。朝食を頂き少しするとやっとよっすーが起きてきた。俺を見るや否や母ちゃんと2人で目で会話している。まあ…この2人ならよくあることなので気にしないでいいだろう。
よっすーが食べ終わるのを待って一緒にプレハブへいく。はっきりいって中はくそあちぃ。掃除や片付けをしたところで夏場に使えるようになるとは思えない。よっすーは中に入ると窓を開け、視線をダンジョンの入口である地下へと続く穴を眺めている。少しはダンジョンに行く気になったのかもしれないな!
「………」
「おっ…早速ダンジョンいく?いっちゃう??」
「いや、今日はこの部屋でいりそうなものを買いに100円ショップとかホームセンターにいくつもりだけど?」
「あーそうだよな~なんか使えそうな装備とかは欲しいもんな!この鍋の蓋とか壊したら親にしかられるわっじゃあ俺もついでに何か買うか」
中々やる気があるじゃないか。装備を整えるために買い物にいくとはいい心がけだな!そういうことなら買い物に付き合おうじゃないか…とそれなら今の持ち物じゃまだよな、おいていこう。
よっすーの買い物のついでに俺も色々と物色をして見る。100円ショップでは主に携帯食料を購入。あとは軍手とかビニール袋とか…そうそうこの時期だと花火とかもあるな~まあいらないか。あんま種類ないしな。あーガスライターとか使えそうじゃね?後は…なんか武器になりそうなものを探すか。
100円ショップでの買い物が終わると一度荷物を置きに戻って次はホームセンターへ。ここでは100円ショップでなかったり性能がいまいちで買わなかったものなどを補充しておく。後足りないものは何があるだろうか考えながら買い物するのも悪くないな。まあちょっと買いすぎた気がするけど、必要なもの以外は買ってないしまあいいだろう。
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