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第二章 火と土の魔女
SS-2 待ちわびた人
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セルアンデ王国の版図である西の大陸の最西部にある城塞都市ダナン。
かつて魔の森の脅威に備えて築かれたこの都市も、魔物が出現しなくなったためにその役目を問われる時が来ていた。
ダナンを治めるロンダール中将も配下の者たちも、そして傭兵ギルドを預かるギルド長のサミュエルも、ダナンの新たな産業を産み出すべく日夜会議を開いているが今のところ妙案は浮かばず頭を悩ますばかりであった。
「こりゃあ、二十年続いたこの宿もいよいよ店じまいかねえ」
傭兵達が利用する宿『銀の斧亭』の女将キャシーは、年季の入った食堂のテーブルを拭きながらそんな呟きを漏らした。
傭兵に仕事が無くなれば、彼らはこの街を離れてしまうかも知れない。
街に仕事が無いのだから新たに旅人がこんな辺境を訪れることもない。
そうして人が減っていけば、早晩宿屋なんて商売は成り立たなくなるのは目に見えていた。
「何かいい案はないか僕も考えてみてるけどね。西の森の素材ぐらいしか売りが無ければね」
長男のマルクも洗った食器を拭きながら暗い顔で答える。
確かに西の森は様々な素材が豊富に生えているし、獣も多く生息していて狩りにも適してはいるが、それらはダナンの住民が採取して王都に売りに行くという事はできても人を呼び込む材料としては魅力に乏しい。
「いまやこの宿の唯一の常連客のアイルとミュウちゃんも帰ってこないし、困ったもんだねえ」
キャシーはなかなか帰ってこない二人の客に想いを馳せて窓の外を見やり、そっと溜息を吐いた。
「心配だよね」
恐らくマルクが心配しているのはその二人とは別人であろうが、同じく皿を拭く手を止めて溜息を吐いていた。
数日後、なにやらギルド周辺や街の様子が慌ただしくなっていた。
食材の買い出しに出ていたマルクは、何事だろうとギルドのほうに行ってみる。
そこには傭兵達がわいわいと人だかりを作っていた。
「なにがあったんです?」
その人垣の一番外側で背伸びをするようにしていた傭兵を捕まえて事情を聞いてみるマルク。
「ああ? 何っておまえリンジーちゃんが帰ってきたんだよ。あとマレーダーさんも」
その言葉に思わず抱えていた袋を取り落としそうになる。
「ほ、本当ですか? リンジーが無事に? ああ……」
胸の奥から込み上げる熱い何かに、気のせいか眼が熱くなってくる。
だが、傭兵の次の言葉によってマルクは奈落の底へと突き落とされるのだった。
「本当だとも、だがよ、無事に帰ってきただけじゃねえ。なんと二人の子連れなんだよ! これは凄えニュースだろ?」
「え……」
今度こそマルクは、食材の入った袋を地面に落としてしまった。
「あ、お前キャシーさんとこのマルクじゃねえか……。こりゃしまったな」
マルクがリンジーにずっと片想いをしていることは傭兵達の間では周知の事実であり、相手が誰かをちゃんと確認もせずにべらべらと喋っていたその傭兵も、相手がマルクであることに気付き思わず気まずい顔になる。
その場に膝から崩れ落ちそうになるのをなんとか堪えたマルクは、慌てて転がった食材を袋に戻し、なんとか気力を振り絞って傭兵達をかきわけて前へと進む。
そして最前列の傭兵の肩越しに愛しいリンジーの姿が見えた時は、やはり安堵が先立って思わず涙が零れそうだった。
「リ、リンジー。よく無事で……」
若干かすれた声でそう声をかけながら、最前列に出た途端、今度は本当に膝から崩れ落ちた。
サミュエルに嬉しそうに帰還の報告をしているらしいリンジーの両手には、先程の傭兵が言っていた通りの小さな女の子が二人、それぞれに手をつないでいた。
リンジーの左手を握っている赤髪の女の子は、年の頃は十五歳にはまだ満たないといったところだろうか、活発そうな横顔でさきほどから興味深そうにキョロキョロと忙しない。
片やリンジーの右手をぎゅっと握っている女の子は、明るめのブラウンの髪で赤毛の子よりもやや幼く見える。十歳前後というところか。
先程からリンジーの足に半分隠れるようにして、サミュエルが大声で笑うたびにビクッとなっている。
リンジーがアイル達について旅立ってから何年も経過しているなどということはないから、二人がリンジーの子であるということはないのは確実だが、それにしてもどういった経緯で連れてきたのかが気になって仕方ない。
ただ拾ってきただけならいいが、旅先でいい人と出会ってその相手の連れ子であるなどと妄想を広げ始めるとキリがない。
ならば当のリンジーにさっさと話しかけて真相を聞けばいいのだが、マルクはそんなことが出来るような男ではなかった。
想いを寄せているくせに陰からそっと見守ることしか出来ない気弱な男、それがマルクであり、いまこんな衆人環視の場で子供のことを聞けるような度胸があるならとっくに告白の一つや二つ出来ているはずであった。
「それでギルド長、今後のダナンについていい話を仕入れてきました。ロンダール中将も含めて、一度話し合いの場を持ちたいのですが」
「おお、本当か? 正直、俺たちとしては今後どうしたらいいのか何も思いつかなくてよ。何か妙案があるなら是非とも聞きてえな」
そのままリンジーはサミュエルと共にギルドに入っていき、二人の子供もそれについていった。
「ああ、とうとうリンジーさんも子持ちかあ」
「相手は誰なんだ!」
「いや、そもそも計算が合わねえだろ」
「まさか、マレーダーさんか?」
「それこそねえだろ」
傭兵達の間で交わされる様々な憶測も、あまりマルクの耳には入ってこなかった。
ただ、その場にじっと立ち尽くすことしか出来ず、足元には再び彼が取り落とした野菜たちがコロコロと転がっていた。
「母さん、僕は決めたよ。リンジーに告白する」
翌日、意を決したマルクは母親のキャシーに告げた。
「ああ、そうかい。頑張っておいで」
拍子抜けするほどの反応の薄さで答えるキャシー。
実際今まで、息子の片想いに欠片ほども気付いていない様子のリンジーを知っているだけに、いきなり告白したところでどうにもならないことがわかりきっているのでそういう反応になってしまったのだが。
今後のダナンの方針を決定する会議には、マレーダーが代表して出席しており、リンジーは出席していない。マレーダーがいれば充分に説明が出来るだろうという判断のもとである。
そのリンジーは子供達を連れて『銀の斧亭』を訪れていた。
「実は……この子達をここで面倒を見たいと思っておりまして」
キャシーの掃除の手が止まる。
いま、リンジーは「面倒を見たい」と言った。
「面倒を見て欲しい」ではなく「見たい」と。
「あんた……それ」
そこに、リンジーが来たと知ってマルクが駆け込んできた。
「リ、リンジー! 僕と結婚してくれ!」
キャシーは頭を抱えた。
なにもかもすっ飛ばしていきなり求婚とは、かつてミュウにいきなり求婚して一蹴された次男の馬鹿な姿がダブり、やはり兄弟なのだと溜息を吐いた。
「わかりました」
「そらそうだろうよ、あんた。いくらなんでも、もう少し前置きってもんが」
そこまで言ってキャシーは持っていたモップを取り落とす。
カラーンという乾いた木の音が食堂に響いた。
「え……?」
キャシーよりも硬直したのが、当のマルクである。
「ですから、わかりました。結婚しましょう」
リンジーは何でも無いことのように答える。
「すげー! けっこんだ! けっこん!」
「わ、私も、アイルお兄ちゃんと……」
ルビィとトルマも思わぬ展開に思い切り反応する。
もちろん翌日は、傭兵ギルドのアイドル、リンジー嬢の突然の結婚発表に全ダナンが沸いたのは言うまでもない。
そして『銀の斧亭』のマルクが、祝福なのか嫉妬なのか判別がつかない様々な荒い扱いを数日間に渡って受けたとか。
──────────────────
その後、無事にロンダール中将の認可の下、ダナンの傭兵達の中で志願する者は鉱山での採掘の仕事に就くことになった。
そして、鉱石などの運搬についても傭兵達が護衛につくことで、傭兵としての仕事も確保。
そして王弟エリックの王国への離反の話を受け、この鉱石事業の王都への秘匿についても徹底される事も了承された。
幸いダナンと鉱山地帯との間には王都を通らないルートがあり、そのルートを密かに整備することも決まり、ダナンは秘密裏に王国から離反することとなる。
これはイーチ攻略戦においてのダナンからの遠征軍の扱いと、戦後の正規軍の補充のために有無を言わさずダナンから兵を巻き上げたことによって、既に現王に対する小さな反感が生じていたことが大きい。
魔女の脅威が去った西の大陸に、新たな火種が産まれた瞬間でもあった。
かつて魔の森の脅威に備えて築かれたこの都市も、魔物が出現しなくなったためにその役目を問われる時が来ていた。
ダナンを治めるロンダール中将も配下の者たちも、そして傭兵ギルドを預かるギルド長のサミュエルも、ダナンの新たな産業を産み出すべく日夜会議を開いているが今のところ妙案は浮かばず頭を悩ますばかりであった。
「こりゃあ、二十年続いたこの宿もいよいよ店じまいかねえ」
傭兵達が利用する宿『銀の斧亭』の女将キャシーは、年季の入った食堂のテーブルを拭きながらそんな呟きを漏らした。
傭兵に仕事が無くなれば、彼らはこの街を離れてしまうかも知れない。
街に仕事が無いのだから新たに旅人がこんな辺境を訪れることもない。
そうして人が減っていけば、早晩宿屋なんて商売は成り立たなくなるのは目に見えていた。
「何かいい案はないか僕も考えてみてるけどね。西の森の素材ぐらいしか売りが無ければね」
長男のマルクも洗った食器を拭きながら暗い顔で答える。
確かに西の森は様々な素材が豊富に生えているし、獣も多く生息していて狩りにも適してはいるが、それらはダナンの住民が採取して王都に売りに行くという事はできても人を呼び込む材料としては魅力に乏しい。
「いまやこの宿の唯一の常連客のアイルとミュウちゃんも帰ってこないし、困ったもんだねえ」
キャシーはなかなか帰ってこない二人の客に想いを馳せて窓の外を見やり、そっと溜息を吐いた。
「心配だよね」
恐らくマルクが心配しているのはその二人とは別人であろうが、同じく皿を拭く手を止めて溜息を吐いていた。
数日後、なにやらギルド周辺や街の様子が慌ただしくなっていた。
食材の買い出しに出ていたマルクは、何事だろうとギルドのほうに行ってみる。
そこには傭兵達がわいわいと人だかりを作っていた。
「なにがあったんです?」
その人垣の一番外側で背伸びをするようにしていた傭兵を捕まえて事情を聞いてみるマルク。
「ああ? 何っておまえリンジーちゃんが帰ってきたんだよ。あとマレーダーさんも」
その言葉に思わず抱えていた袋を取り落としそうになる。
「ほ、本当ですか? リンジーが無事に? ああ……」
胸の奥から込み上げる熱い何かに、気のせいか眼が熱くなってくる。
だが、傭兵の次の言葉によってマルクは奈落の底へと突き落とされるのだった。
「本当だとも、だがよ、無事に帰ってきただけじゃねえ。なんと二人の子連れなんだよ! これは凄えニュースだろ?」
「え……」
今度こそマルクは、食材の入った袋を地面に落としてしまった。
「あ、お前キャシーさんとこのマルクじゃねえか……。こりゃしまったな」
マルクがリンジーにずっと片想いをしていることは傭兵達の間では周知の事実であり、相手が誰かをちゃんと確認もせずにべらべらと喋っていたその傭兵も、相手がマルクであることに気付き思わず気まずい顔になる。
その場に膝から崩れ落ちそうになるのをなんとか堪えたマルクは、慌てて転がった食材を袋に戻し、なんとか気力を振り絞って傭兵達をかきわけて前へと進む。
そして最前列の傭兵の肩越しに愛しいリンジーの姿が見えた時は、やはり安堵が先立って思わず涙が零れそうだった。
「リ、リンジー。よく無事で……」
若干かすれた声でそう声をかけながら、最前列に出た途端、今度は本当に膝から崩れ落ちた。
サミュエルに嬉しそうに帰還の報告をしているらしいリンジーの両手には、先程の傭兵が言っていた通りの小さな女の子が二人、それぞれに手をつないでいた。
リンジーの左手を握っている赤髪の女の子は、年の頃は十五歳にはまだ満たないといったところだろうか、活発そうな横顔でさきほどから興味深そうにキョロキョロと忙しない。
片やリンジーの右手をぎゅっと握っている女の子は、明るめのブラウンの髪で赤毛の子よりもやや幼く見える。十歳前後というところか。
先程からリンジーの足に半分隠れるようにして、サミュエルが大声で笑うたびにビクッとなっている。
リンジーがアイル達について旅立ってから何年も経過しているなどということはないから、二人がリンジーの子であるということはないのは確実だが、それにしてもどういった経緯で連れてきたのかが気になって仕方ない。
ただ拾ってきただけならいいが、旅先でいい人と出会ってその相手の連れ子であるなどと妄想を広げ始めるとキリがない。
ならば当のリンジーにさっさと話しかけて真相を聞けばいいのだが、マルクはそんなことが出来るような男ではなかった。
想いを寄せているくせに陰からそっと見守ることしか出来ない気弱な男、それがマルクであり、いまこんな衆人環視の場で子供のことを聞けるような度胸があるならとっくに告白の一つや二つ出来ているはずであった。
「それでギルド長、今後のダナンについていい話を仕入れてきました。ロンダール中将も含めて、一度話し合いの場を持ちたいのですが」
「おお、本当か? 正直、俺たちとしては今後どうしたらいいのか何も思いつかなくてよ。何か妙案があるなら是非とも聞きてえな」
そのままリンジーはサミュエルと共にギルドに入っていき、二人の子供もそれについていった。
「ああ、とうとうリンジーさんも子持ちかあ」
「相手は誰なんだ!」
「いや、そもそも計算が合わねえだろ」
「まさか、マレーダーさんか?」
「それこそねえだろ」
傭兵達の間で交わされる様々な憶測も、あまりマルクの耳には入ってこなかった。
ただ、その場にじっと立ち尽くすことしか出来ず、足元には再び彼が取り落とした野菜たちがコロコロと転がっていた。
「母さん、僕は決めたよ。リンジーに告白する」
翌日、意を決したマルクは母親のキャシーに告げた。
「ああ、そうかい。頑張っておいで」
拍子抜けするほどの反応の薄さで答えるキャシー。
実際今まで、息子の片想いに欠片ほども気付いていない様子のリンジーを知っているだけに、いきなり告白したところでどうにもならないことがわかりきっているのでそういう反応になってしまったのだが。
今後のダナンの方針を決定する会議には、マレーダーが代表して出席しており、リンジーは出席していない。マレーダーがいれば充分に説明が出来るだろうという判断のもとである。
そのリンジーは子供達を連れて『銀の斧亭』を訪れていた。
「実は……この子達をここで面倒を見たいと思っておりまして」
キャシーの掃除の手が止まる。
いま、リンジーは「面倒を見たい」と言った。
「面倒を見て欲しい」ではなく「見たい」と。
「あんた……それ」
そこに、リンジーが来たと知ってマルクが駆け込んできた。
「リ、リンジー! 僕と結婚してくれ!」
キャシーは頭を抱えた。
なにもかもすっ飛ばしていきなり求婚とは、かつてミュウにいきなり求婚して一蹴された次男の馬鹿な姿がダブり、やはり兄弟なのだと溜息を吐いた。
「わかりました」
「そらそうだろうよ、あんた。いくらなんでも、もう少し前置きってもんが」
そこまで言ってキャシーは持っていたモップを取り落とす。
カラーンという乾いた木の音が食堂に響いた。
「え……?」
キャシーよりも硬直したのが、当のマルクである。
「ですから、わかりました。結婚しましょう」
リンジーは何でも無いことのように答える。
「すげー! けっこんだ! けっこん!」
「わ、私も、アイルお兄ちゃんと……」
ルビィとトルマも思わぬ展開に思い切り反応する。
もちろん翌日は、傭兵ギルドのアイドル、リンジー嬢の突然の結婚発表に全ダナンが沸いたのは言うまでもない。
そして『銀の斧亭』のマルクが、祝福なのか嫉妬なのか判別がつかない様々な荒い扱いを数日間に渡って受けたとか。
──────────────────
その後、無事にロンダール中将の認可の下、ダナンの傭兵達の中で志願する者は鉱山での採掘の仕事に就くことになった。
そして、鉱石などの運搬についても傭兵達が護衛につくことで、傭兵としての仕事も確保。
そして王弟エリックの王国への離反の話を受け、この鉱石事業の王都への秘匿についても徹底される事も了承された。
幸いダナンと鉱山地帯との間には王都を通らないルートがあり、そのルートを密かに整備することも決まり、ダナンは秘密裏に王国から離反することとなる。
これはイーチ攻略戦においてのダナンからの遠征軍の扱いと、戦後の正規軍の補充のために有無を言わさずダナンから兵を巻き上げたことによって、既に現王に対する小さな反感が生じていたことが大きい。
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