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ファイエット学園編
10.モブ令嬢と秘密の会議
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まさか、ゲームの強制力とやらが働いてしまったのだろうか。シルヴィはジャスミーヌが心配になり、ごくりと唾を呑む。
「オレの姉さんは、悪い人ではないんだよ。これは、本当。でもさ、結構な頻度で突拍子もないことをしでかすっていうか。こうと決めたら一直線っていうか。猪タイプなんだよね」
「……へ?」
シルヴィの口から素っ頓狂な声が出た。思っていたような内容ではなかったからだ。慌ててシルヴィは誤魔化すように咳払いをする。
「実はさ~。姉さんは思考を整理する時に、それを音にする人なんだ。つまりは、考えていることが全部口から出る」
それと自分は何の関係があるのか。トリスタンの口から「は、はぁ……」と気のない返事が漏れでた。それに、「重要なことですので、最後まで聞いてください」とガーランドがディディエを補助する。
「いつからかは、オレも覚えてないんだけど……。急に“乙女ゲーム”“シナリオ”“悪役令嬢”“ヒロイン”などなど……。意味不明なことを言い出したわけだ」
「んんんっ!」
ジャスミーヌ様ぁ!! シルヴィは叫びそうになって、何とか耐えた。これは、どういうことなのだろうか。もの凄い真面目な顔で、とんでもないことを言い出したディディエをシルヴィは直視できなかった。
「問題は、ここから。どうやら、その“乙女ゲーム”とやらにオレ達が関わっているらしい」
「……?」
「“ディディエルート”“ガーランドルート”“フレデリクルート”“アレクシルート”が、あるんだって~」
「何故か兄上のルートはないようです」
「ん~……。まぁ、そう、だね。謎だよね」
ディディエが少し気まずそうな色を顔に滲ませる。どうやら、ルノーは既にいない筈であるということをディディエは知っているようだ。
ルノーを慕っているガーランドには、言えずにいるのか。まぁ、ゲームではそうでも現実ではルノーが生きているのだから、態々教える必要もないだろう。
「兎に角、そんな訳で。オレは家門を守るためにも色々と頑張ってきたんだよ。それは、もう、色々と!」
「僕はそんなディディエの協力をしています」
「ガーランド、心の友よ」
「しっかりしてください、ディディエ。話はまだ終わっていませんよ」
ディディエは既に半泣きである。抱き付いてきたディディエの顔をガーランドが手のひらで押し返した。心の友は手厳しいらしい。
「それに、信憑性はあるんですか?」
ディディエとガーランドがわちゃわちゃとしていると、トリスタンがもっともな事を問い掛けた。それに、二人の動きが止まる。ディディエはふざけるのをやめて、ガーランドから離れると再び真剣な顔をした。
「まぁ……。オレも最初はほぼ信じてなかったんだけど、何とガーランドが現れちゃったもんだから」
「僕が養子に貰われる前から、僕がフルーレスト公爵家に来ることを知っていたそうです」
「そうなってくると、一気に信憑性が増すよね? ひとまず、アレクシ先輩に近づいて親しくなる所から始めたよ」
「僕も初めは戸惑いましたし、最近までは半信半疑でした」
「最近までは、ですか?」
トリスタンが訝しげに二人を見る。しかしシルヴィには、二人の言わんとしていることがなんとなく分かってしまった。乙女ゲームは、始まってしまったのだから。
「学園での様子を信用できる者に報告させてたんだ。去年は姉さんの動きに何もおかしな所はなかったから、安心してたんだけど……」
「今年になって、現れたのです」
「現れたって、誰がですか?」
ディディエとガーランドが一瞬目を合わせる。そして、「“ヒロイン”が」と声を揃えた。
シルヴィはこの場から全力疾走で逃げたくなる。もしくは、誰か気絶させてくれと願った。攻略対象者達が、“乙女ゲーム”だの“ヒロイン”だのと。これは、いったいどういう状況なのだろうか。
そういうのは、こう……。ふわふわっと流して貰えるものなのではないのか。めちゃくちゃに警戒されているではないか。
「ロラ・リュエルミって知ってる?」
「知ってます。この国で唯一、光魔法が使えるっていう魔法科の新入生ですよね?」
「そう。実は“ヒロイン”が何者なのかずっと探ってたんだけど、姉さんは何故か“ヒロイン”としか言わなかったんだ。でも、その“ヒロイン”がやっと判明したわけ」
「ロラ・リュエルミを見て、『ついに、ヒロインが……』と漏らしたのです」
シルヴィはもう、何も言えなかった。ただ黙って三人の話を聞くことしか出来ない。ジャスミーヌ様。全部筒抜けになってます。
しかし、二人がこんな事をトリスタンに言うということは、だ。やはりトリスタンも【セイヒカ】に出てくる重要人物だということになるのではないのか。
あの嫌な既視感は既視感ではなく、実際に見たことがあるパターンだった。フレデリクと同じ。だが、残っているルートは一つだけだ。記憶が曖昧なのも、そのルートだけ。
シルヴィはバレないように注意しながら、トリスタンを盗み見た。魔王を利用して、この国を滅ぼそうと画策する。そう、黒幕! の、ルートだ。
まさかの。トリスタンが黒幕だったなんて。シルヴィは心の中で泣いた。黒い制服に赤い腕章。なるほど。トリスタンが今着ているのがそれだ。道理で。見たことがあったのは、そういう訳か。
「どうやって近づこうかなって思ってたら、何とロラちゃんの方から近づいてきてくれたんだよね~」
「ディディエはジャスミーヌ嬢。僕はロラ嬢を基本担当しているのですが……。どうやら、ロラ嬢もその“乙女ゲーム”をご存じのようですよ」
シルヴィは一瞬、気が遠くなりかけた。それは、シルヴィも知らなかった。ヒロインもゲームの記憶持ち、転生者らしい。
「姉さんはロラちゃんと仲良くなったみたいで、よくこそこそと喋ってる。だから、ぐっと情報が増えたよね」
「はい。どうやら、ロラ嬢は殿下を狙っているそうです」
「は!? いや、だって殿下には婚約者がいらっしゃ、る? あれ?」
「トリスタンも気づいた? その婚約者は姉さんなわけだけど、姉さんは応援しちゃってるんだな、これが!」
どうなっているのか、分からない。シルヴィは悪役令嬢とヒロインの関係が今どうなっているのか、正直混乱した。謎が謎を呼んでいる。いや、冷静になれば分かるはずだとシルヴィは深呼吸してみた。
つまり、ヒロインは良い人だったということなのだろう。ジャスミーヌはそのヒロインがフレデリクと結ばれるのを応援している、と。……それは、色んな意味で大丈夫なのだろうか。
「えっと、ディディエ様」
「なぁに? シルヴィ嬢」
「婚約を解消されるということですか?」
「そうなるね~」
「でも、そんな事って可能なのでしょうか?」
ディディエは何処か遠い目をして、「まぁ、そう思うよね」と疲れた声を出した。
「実は、姉さんが殿下と婚約を結んだ時に変な条件を捩じ込んだらしくてさ。お互いに、運命の人を見つけた場合は即座に解消するって」
「そ、んなこと……。陛下はお認めになられたのですか?」
「何がどうなったのか、認められたそうだよ」
これぞ、乙女ゲーム。その辺はふわふわっとご都合主義なのだろうか。じゃあ、ジャスミーヌの独り言も聞き流してあげて欲しいところではある。
「待ってください。お互いに、ですよね?」
トリスタンはここにきて、何かを感じ取ったらしい。この突拍子もない話と、自分との関わり。嫌な予感しかしないのだろう。トリスタンは足を一歩退いた。
そんなトリスタンに、ディディエは察しがいいなと感心する。侯爵の器はありそうだが、勿体無い話だ。
「そう、条件は“お互いに”運命の人を見つけた場合」
ディディエが悪い顔で笑ったものだから、トリスタンは嫌な予感が確信に変わる。聞きたくないが、聞かなければならない。
「さっきは言わなかったけど、“ルート”とやらはもう一人分あるんだ」
「そ、それ、は……」
「“トリスタンルート”」
「…………お、俺!?」
トリスタンはいつものように取り繕うことが出来なかったようだ。分かりやすく絶望を顔に滲ませた。
「オレの姉さんは、悪い人ではないんだよ。これは、本当。でもさ、結構な頻度で突拍子もないことをしでかすっていうか。こうと決めたら一直線っていうか。猪タイプなんだよね」
「……へ?」
シルヴィの口から素っ頓狂な声が出た。思っていたような内容ではなかったからだ。慌ててシルヴィは誤魔化すように咳払いをする。
「実はさ~。姉さんは思考を整理する時に、それを音にする人なんだ。つまりは、考えていることが全部口から出る」
それと自分は何の関係があるのか。トリスタンの口から「は、はぁ……」と気のない返事が漏れでた。それに、「重要なことですので、最後まで聞いてください」とガーランドがディディエを補助する。
「いつからかは、オレも覚えてないんだけど……。急に“乙女ゲーム”“シナリオ”“悪役令嬢”“ヒロイン”などなど……。意味不明なことを言い出したわけだ」
「んんんっ!」
ジャスミーヌ様ぁ!! シルヴィは叫びそうになって、何とか耐えた。これは、どういうことなのだろうか。もの凄い真面目な顔で、とんでもないことを言い出したディディエをシルヴィは直視できなかった。
「問題は、ここから。どうやら、その“乙女ゲーム”とやらにオレ達が関わっているらしい」
「……?」
「“ディディエルート”“ガーランドルート”“フレデリクルート”“アレクシルート”が、あるんだって~」
「何故か兄上のルートはないようです」
「ん~……。まぁ、そう、だね。謎だよね」
ディディエが少し気まずそうな色を顔に滲ませる。どうやら、ルノーは既にいない筈であるということをディディエは知っているようだ。
ルノーを慕っているガーランドには、言えずにいるのか。まぁ、ゲームではそうでも現実ではルノーが生きているのだから、態々教える必要もないだろう。
「兎に角、そんな訳で。オレは家門を守るためにも色々と頑張ってきたんだよ。それは、もう、色々と!」
「僕はそんなディディエの協力をしています」
「ガーランド、心の友よ」
「しっかりしてください、ディディエ。話はまだ終わっていませんよ」
ディディエは既に半泣きである。抱き付いてきたディディエの顔をガーランドが手のひらで押し返した。心の友は手厳しいらしい。
「それに、信憑性はあるんですか?」
ディディエとガーランドがわちゃわちゃとしていると、トリスタンがもっともな事を問い掛けた。それに、二人の動きが止まる。ディディエはふざけるのをやめて、ガーランドから離れると再び真剣な顔をした。
「まぁ……。オレも最初はほぼ信じてなかったんだけど、何とガーランドが現れちゃったもんだから」
「僕が養子に貰われる前から、僕がフルーレスト公爵家に来ることを知っていたそうです」
「そうなってくると、一気に信憑性が増すよね? ひとまず、アレクシ先輩に近づいて親しくなる所から始めたよ」
「僕も初めは戸惑いましたし、最近までは半信半疑でした」
「最近までは、ですか?」
トリスタンが訝しげに二人を見る。しかしシルヴィには、二人の言わんとしていることがなんとなく分かってしまった。乙女ゲームは、始まってしまったのだから。
「学園での様子を信用できる者に報告させてたんだ。去年は姉さんの動きに何もおかしな所はなかったから、安心してたんだけど……」
「今年になって、現れたのです」
「現れたって、誰がですか?」
ディディエとガーランドが一瞬目を合わせる。そして、「“ヒロイン”が」と声を揃えた。
シルヴィはこの場から全力疾走で逃げたくなる。もしくは、誰か気絶させてくれと願った。攻略対象者達が、“乙女ゲーム”だの“ヒロイン”だのと。これは、いったいどういう状況なのだろうか。
そういうのは、こう……。ふわふわっと流して貰えるものなのではないのか。めちゃくちゃに警戒されているではないか。
「ロラ・リュエルミって知ってる?」
「知ってます。この国で唯一、光魔法が使えるっていう魔法科の新入生ですよね?」
「そう。実は“ヒロイン”が何者なのかずっと探ってたんだけど、姉さんは何故か“ヒロイン”としか言わなかったんだ。でも、その“ヒロイン”がやっと判明したわけ」
「ロラ・リュエルミを見て、『ついに、ヒロインが……』と漏らしたのです」
シルヴィはもう、何も言えなかった。ただ黙って三人の話を聞くことしか出来ない。ジャスミーヌ様。全部筒抜けになってます。
しかし、二人がこんな事をトリスタンに言うということは、だ。やはりトリスタンも【セイヒカ】に出てくる重要人物だということになるのではないのか。
あの嫌な既視感は既視感ではなく、実際に見たことがあるパターンだった。フレデリクと同じ。だが、残っているルートは一つだけだ。記憶が曖昧なのも、そのルートだけ。
シルヴィはバレないように注意しながら、トリスタンを盗み見た。魔王を利用して、この国を滅ぼそうと画策する。そう、黒幕! の、ルートだ。
まさかの。トリスタンが黒幕だったなんて。シルヴィは心の中で泣いた。黒い制服に赤い腕章。なるほど。トリスタンが今着ているのがそれだ。道理で。見たことがあったのは、そういう訳か。
「どうやって近づこうかなって思ってたら、何とロラちゃんの方から近づいてきてくれたんだよね~」
「ディディエはジャスミーヌ嬢。僕はロラ嬢を基本担当しているのですが……。どうやら、ロラ嬢もその“乙女ゲーム”をご存じのようですよ」
シルヴィは一瞬、気が遠くなりかけた。それは、シルヴィも知らなかった。ヒロインもゲームの記憶持ち、転生者らしい。
「姉さんはロラちゃんと仲良くなったみたいで、よくこそこそと喋ってる。だから、ぐっと情報が増えたよね」
「はい。どうやら、ロラ嬢は殿下を狙っているそうです」
「は!? いや、だって殿下には婚約者がいらっしゃ、る? あれ?」
「トリスタンも気づいた? その婚約者は姉さんなわけだけど、姉さんは応援しちゃってるんだな、これが!」
どうなっているのか、分からない。シルヴィは悪役令嬢とヒロインの関係が今どうなっているのか、正直混乱した。謎が謎を呼んでいる。いや、冷静になれば分かるはずだとシルヴィは深呼吸してみた。
つまり、ヒロインは良い人だったということなのだろう。ジャスミーヌはそのヒロインがフレデリクと結ばれるのを応援している、と。……それは、色んな意味で大丈夫なのだろうか。
「えっと、ディディエ様」
「なぁに? シルヴィ嬢」
「婚約を解消されるということですか?」
「そうなるね~」
「でも、そんな事って可能なのでしょうか?」
ディディエは何処か遠い目をして、「まぁ、そう思うよね」と疲れた声を出した。
「実は、姉さんが殿下と婚約を結んだ時に変な条件を捩じ込んだらしくてさ。お互いに、運命の人を見つけた場合は即座に解消するって」
「そ、んなこと……。陛下はお認めになられたのですか?」
「何がどうなったのか、認められたそうだよ」
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トリスタンはここにきて、何かを感じ取ったらしい。この突拍子もない話と、自分との関わり。嫌な予感しかしないのだろう。トリスタンは足を一歩退いた。
そんなトリスタンに、ディディエは察しがいいなと感心する。侯爵の器はありそうだが、勿体無い話だ。
「そう、条件は“お互いに”運命の人を見つけた場合」
ディディエが悪い顔で笑ったものだから、トリスタンは嫌な予感が確信に変わる。聞きたくないが、聞かなければならない。
「さっきは言わなかったけど、“ルート”とやらはもう一人分あるんだ」
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