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最終章 旅立ち
42 決意
しおりを挟む何気なく構内を歩いていて、ふと目に止まった留学の募集ポスター。
大泉の話を聞いてからやたら目につくようになった。
それもそのはずで、構内のいたるところに張り出してあった。
今までは見ようとしなかったから見えなかっただけで、本当は何気なく視界にいつもはいっていたのに。
廊下に張り出されたポスターを見上げて、澪はふと考え込んだ。
あのまま玖珂家にいたら見えなかったものが、今自分には見えているはず。
選択肢もさらに広がったはずだし、今の所悠真も理解を示してくれている。
今こそ、進む道を見つけなくてはいけないのに。
まだ何も見つからない。
「志垣くーん」
ふと名前を呼ばれて澪が振り返ると、手を大きく振りながら駆け寄って来る福田を見つけた。
「おはよう、福田くん」
澪のそばまで来ると、息を整えるように胸を押さえた。
「おはよ。ねえ、今日車どこに止めたの?いつものところになかったけど」
「え?あ、あの…」
澪は思わず真っ赤になってしまった。
福田は息を整えるのに夢中らしく気付かない。
「なんか、代わりに前志垣くんが乗ってたのと同じのが止まっててびっくりしちゃった」
ふうっと大きな深呼吸をした福田が、にっこり笑顔を見せながら澪を振り向き、その後固まった。
澪はただただ真っ赤になって俯く。
「…まさか…」
「は、悠真が僕の車届けてくれて、その…」
「もうヨリを戻したの!?」
少し呆れた口調で言われると、澪は小さくなって頷いた。
あんなに大騒ぎをして、福田にも散々迷惑と心配を掛けておきながら、ほんの2ヶ月ちょっとで元どおりになってしまった。
申し訳なくて。
「…色々、ごめんね…」
ただただ謝るよりない。
「…玖珂に戻ったの?」
澪はブンブンと首を振る。
「それはない!もう、戻らないって決めたから」
戻る時があるとするならば、それは、悠真のお嫁さんとして。
そう考えて、ぼっと顔から火を噴きそうなほど、血が上ってしまった。
ぱたぱたと真っ赤な顔を手で仰ぐ澪を、福田はじいっと見つめた。
「…良かったの?それで…」
一瞬、きょとんと福田を見返して、澪は苦笑いした。
「結局、僕も悠真も気持ちが変わらなかったから」
「………」
「悠真も無理に僕を連れ戻すとかしないで、好きにしていい、って言ってくれたし。僕も少しは譲歩することにしたんだ」
「車とか?」
「うん。悠真は金銭感覚が少し僕と違うだけで、僕のためにってしてくれたことだから」
「ふうん」
福田は意味ありげに斜めに見上げてくる。
澪は首を傾げた。
「何?」
「ううん、ただ意外に簡単に諦めちゃったんだな、って思って」
「諦めるって何を?」
澪はさらに首を傾げた。
「なんていうか、玖珂くんの思い通り、っていうか」
「それは違うよ」
即座に否定すると、すぐに聞き返される。
「そう?」
「うん。そこはちゃんと主張するつもりだし、だから繰り返す心配もしてる」
「まあ、そうだね」
「でも繰り返さない努力をしようと思って」
「………」
「福田くんが言ってたんじゃないか」
「そうだけど」
「これからそういう話は嫌という程していくよ。お互いに納得いくまで」
「うん」
視線を落とした福田の顔が曇っている。
澪と自分とを重ねているから、福田が大泉との関係に抱く不安をそのまま澪たちにも感じているのだろう。
時期も一緒だった。
この様子だと福田の方には何も進展がないらしい。
澪はそっと福田の肩に手を掛けた。
「…だから福田くんも頑張って」
ふにゃ、っと一瞬泣きそうに見えたが、福田は苦笑いに変えた。
「僕はもう、ダメそう…」
「え」
「コウくんから全然連絡ないし」
「し、真剣に考えてくれてる証拠じゃない?」
「だといいけどね」
そのまま俯いて黙り込んでしまった福田に、澪は言葉をかけられなかった。
大泉も福田を大切に思っていると信じていた。
むしろ自分たちよりも、福田の方があっさりと仲直りするんじゃないか、とさえ思っていた。
大泉の考えはわからない。
わからない以上安易な言葉はかけたくない。
悲しむ、苦しむ福田は見たくない。
大泉と出会って、やっと福田も幸せになれると思っていたから。
福田の指には大泉から贈られた指輪がきっちりとつけられている。
きっと大丈夫。
福田にかけられない言葉を、心の中で繰り返した。
悠真は翌週末にも澪の部屋へやってきた。
連日ではないし、泊まることは絶対にしない。
澪から誘ってみたけれど、悠真は苦笑いしながら首を振って、逆に澪の方が驚いたくらいだった。
澪はバイトがあるし、ドアの前で待たせるのも悪いので合鍵を渡した。
渡すかどうかは随分と悩んだけれど。
澪の気持ちを察したのか、悠真は事前に必ず澪に伺いを立てて来るようになった。
今日もバイト中の澪に悠真から連絡が入っていた。
『澪、バイトか?俺、時間が出来たから今から部屋で待ってていい?』
「いいけど、帰り18時ぐらいになるよ?」
『平気。じゃ、後でな』
「わかった」
メールでのやりとりだったけれど、澪は文字を打ちながら首を傾げた。
悠真の部屋なら時間を潰すゲームやDVDがあるけれど、澪の部屋には何もない。
澪は部屋にいるときはほとんど勉強しているので問題ないが、悠真が一人で澪のいない部屋でどう時間を潰すのか気になった。
悠真が来るからと言ってバイトの時間を減らすわけにはいかない。
奨学金があるからといっても、お金は必要だった。
それでも悠真を待たせている罪悪感から慌てて帰宅する。
悠真は別の車でやって来る。
駐車スペースは真下の子が自分は使ってないからと貸してくれた。
澪の駐車スペースはその隣。
真新しい悠真の車を見ると、ますます気が急いだ。
真新しいけれど、高級車、というわけではなく、どこにでもありそうな車。
その車を選んだ悠真の理由は「普通だから」。
普通、ということに悠真が憧れのようなものを抱いていることに、澪は初めて気付いた。
まださほど暗くはないけれど、澪の部屋には灯りがついていた。
部屋に灯りがついていると、なんだかほっとする。
慌てながらドアを開けた。
「ただいま!待たせてごめん悠真」
途端に香って来る香辛料の強い匂い。
「おかえり」
悠真が玄関横の小さな台所から声をかけてきた。
部屋の外でもしたけれど、別の部屋のものだと思っていた。
「え、カレーの匂い?」
靴を脱ぎながら澪は鼻を擦った。
「お、わかった?」
悠真はどこか得意げ。
「わかるよ、どうしたの?」
澪が悠真に近付いていくと、一口しかないHIにかけられた小さな鍋の中でくつくつ音を立てる赤茶色の液体が見えた。
「作ったんだよ、決まってるだろ」
「え!悠真が?!」
「カレーぐらい作れるって」
「そ、そうかもしれないけど。材料はどうしたの」
澪の部屋には冷蔵庫はあるけれど、ほとんど何も入っていない。
「来る途中のスーパーで買ってきた」
「え!?」
悠真がスーパー?!
「カードしか持ってなくてさ、使えなかったらどうしようかと思ったけど、ちゃんと使えたぜ」
鍋を緩やかに混ぜながら、悠真は楽しそうに話す。
「もしかして、カレーを作ろうと思って、あんなに早く来るって連絡してきたの?」
「ああ。だって澪、仕事だろ?帰ってきてから食事の準備って大変だろうな、って思ってさ」
「まあ…」
だからいつもは帰りにパンとか買って来る。
食パンなら安いし、何食か食べられるし。
「ちょうどいいタイミングだったな。すぐ準備するから」
「あ、手伝うよ」
実を言うと澪の部屋にはお皿などなくて。
悠真が買ってきていた紙皿にご飯とカレーを装ってテーブルに運んだ。
手を合わせて悠真に感謝をして、澪はカレーを少しスプーンで掬った。
悠真は澪がスプーンで掬って口に運ぶのを心配そうに見つめている。
「あ、美味しい」
「ほんとか?」
「ほんと、ほんと。ほら悠真も食べてみてよ」
澪に促され、悠真もちょっとだけカレーを掬って口に入れる。
途端に嬉しそうに顔を綻ばせた。
ちょっとだけぴりっと香辛料が効くけれど、辛すぎず、あますぎず、ちょうどいい加減に出来上がっている。
悠真の嬉しそうな表情に澪も嬉しくなった。
「でもなんでカレーなんか作ろうと思ったの」
「この間来た時さ、この部屋なんもないな、と思って。澪、ちゃんと食べてるのか不安になったんだよ。元気そうだけど、ちょっと痩せたみたいだしさ」
澪は思わずぐっと息が詰まった音を出した。
実のところ、食事は簡単に済ませることが多い。
食費の心配もあるけれど、一人だと食欲がなくて。
悠真が今日使った鍋も炊飯器も、貰ってから数回しか使用してない。
ほとんど、勉強しながらパンを齧るだけの生活だった。
当然食器もほとんどない。
小さな皿が一つとと今二人で使っているマグカップぐらいしか置いてない。
必要ないから買い揃えもしなかった。
悠真は前回来た時にそのこと見抜いて行ったらしい。
「それにしても、悠真がスーパーって似合わない」
澪が吹き出すように笑うと、悠真は楽しそうに目を輝かせた。
「俺、一人で初めて入ったよ」
「あ、行ったことあるんだ」
「ああ、りーちゃんとか母さんと、小さい頃に数回な」
それはつまりまだ賢木家にいた頃に誰かの買い物について行った、ということ。
「面白かった。また作ってやるな」
満足そうな悠真にちょっと不安になって、澪は呟く。
「気をつけてよ」
大人になったからといって、誘拐や事件に巻き込まれないわけではない。いくら平和な日本とはいえ、相手が玖珂の跡取りだと認識していればなんだってありえる。
「大丈夫、ちゃんと分かってるって」
そう言いながらも、悠真は子供のような顔で笑った。
澪に引き摺られるように悠真が無防備に外出することに一抹の不安を感じながらも、完食したの紙皿の前で手を合わせて、悠真に向かってお辞儀をした。
「ごちそうさまでした」
「どういたしまして」
悠真は終始満足そうな笑顔を浮かべている。
こういうのも悪くない。
玖珂にいた頃とはまた違った感じで。
でも穏やかで幸せな時間。
こうやって悠真と過ごせる時間が澪にとっては幸せだと痛感した。
だから、壊したくないし、無くしたくない。
だから…。
汚れた紙皿を袋に纏めながら、澪はそっと切り出した。
「あのね、悠真」
「んー?」
満腹の上に満足で、床にごろんと横になった悠真は少しうとうとしていた。
それを邪魔するのは気がひけるのだけれど、後回しにして、繰り返したくない。
「僕、悠真のために何かしたい、って話したじゃない?」
「んー」
どこか生返事。
それでも澪は続けた。
「まだ具体的な展望はないんだけど、ためになりそうなものにはどんどん挑戦していこうと思うんだ」
「ん、そうか」
「うん、だからさしあたって、留学を考えているんだけど」
「留学?」
悠真がぱっちりと目を開けた。
「うん」
澪はぎくりと背を震わせる。
「…そういえば、親父も昔したっていってたっけ」
「え?そうなの?!」
澪は目を輝かせた。
まだ思いつきでしかなかったけれど、惣一が辿った道ならば間違いではない。
「ああ、1ヶ月ぐらいっていってたっけ。だから俺にも行けって…」
「あー、1ヶ月か…」
澪が少し落胆した声を出した。
「…1ヶ月、じゃないのか?」
悠真がゆっくりと体を起こして来た。澪はそれに合わせて、姿勢を正す。
「う、ん。長期、一年に応募しようと思ってるんだ」
「………」
「もしか、したら、こっちは休学してもう一年ってことも…」
悠真が勢いよく倒れ込んで顔に腕を乗せた。
「…悠真?」
「なんで澪は、俺から離れようとばかりするんだっ!」
「は、離れようとなんてしてないっ」
いつかと、同じやりとり。
デジャブに澪の背が思わず震えた。
「せっかく!やっと、また澪と会えるようになったのにっ!」
「今すぐって話じゃないよっ!来年の…」
悠真の表情は見えないけれど、微かに震えているのがわかる。
大泉の一件から目につくようになったポスター。
留学ってどうだろう?
本当に軽く頭に浮かんだだけだった。
ちょっとだけ調べてみようかな、そんな軽い気持ちで始まった。
福田にもまだ話していないぐらいの…。
「それに…まだはっきりと決めたわけじゃないし…。教授に聞いたら僕なら応募資格あるって言ってくれて、それなら教授の知り合いの教授の所に行ってみないかって…。まだ返事はしてないんだ。ただ、悠真は、どう思うかなって」
澪の質問に教授は想像以上の反応を示した。
留学の利点を並べ立て、興味が少しでもあるのなら行った方がいい、そう勧めてくる。
さらにはイギリスの同じ研究をしている教授を紹介してくれ、話を聞いているうちに澪の中の小さな思いつきがどんどん膨らんで行った。
同時に浮かんできたのは福田と大泉の喧嘩。
わかってくれるだろう、という過信はエゴでしかない。
福田から話を聞いて、ちゃんと話し合うべきだ、と澪は思った。
だから、悠真には話さなくては。
まだ留学するにはいくつか問題がある。
だから決定ではない、けれど。
「俺がどう思おうと、澪は行くんだろ」
「………」
悠真の不機嫌そうな声に、ますます気持ちが萎んでいく。
悠真には反対されてまで行くほどの価値があるのかもわからない。
「…まだ、決めてない…」
「嘘だ」
「………」
「決めてるから俺に話したんだろ」
「………」
悠真に言い切られると、澪は俯いた。
けれど、何か見つかるかもしれないという期待はある。
留学で知識を高めた自分なら、悠真のためにできることが増える気がする。
けれど…。
「本当に、まだ決めてないんだ。だって滞在費とか費用の問題もあるし…」
教授の話を聞いていて、真っ先に頭に浮かんだ問題。
「…決めてるんじゃないか…」
「………」
澪は黙り込むよりない。
金銭的問題さえ解決できれば…。
そう、思ったのも確か。
「それで?俺にその費用を出してくれって話?」
「なっ!?ちが」
「だよな、澪がそんなこと言うはずないもんな。俺が出すって言っても断るんだろ?」
「………」
顔を上げて悠真を見る。
相変わらず顔を隠すように腕を上げているけれど、もう震えていない?
悠真に反対されてまで行きたくはない。
戻ってきた時悠真に必要とされていなかったら、全て無駄になってしまう。
悠真の隣に別の誰かがいる事を見ながら、悠真の近くで平然としてはいられないだろうから。
理解して欲しくて、澪は悠真に話しているのだから。
悠真もそのことはわかってくれているように見える。
しばらく沈黙の後、悠真が呟くように言った。
「親父か母さんだな」
「え」
思わず聞き返した澪に、悠真はむっくりと体を起こして膝を抱えた。
澪の方を見てくれないのは、やはり反対だから?
「澪が資金援助を頼むとしたら、二人のどちらかだ」
でも悠真が話す内容は澪への助言。
「で、でも、賢木さんにはこの部屋とかお世話になってるから、これ以上迷惑かけられない」
「じゃあ、親父だな」
「…惣一さん、かぁ…」
玖珂の屋敷にいる人物の中で、澪が一番緊張する相手。
軽く話したことなど一度もない。
けれど悠真の言う通り、賢木じゃなければ惣一しかいない。
「言っとくけど、親父は母さんみたいにはいかないからな。援助してくれたとして、なんらかの条件出してくるはずだぞ」
「条件、て?」
「わからないけどさ。性的なことじゃないだけで、無理難題って可能性は高い」
悠真は抱えた膝の上に腕を組んで、顎を乗せている。
一度も、澪を振り向かない。
けれど悠真の発言は澪を助けてくれた。
澪はそっと移動して、悠真の背中に額を擦り付けた。
理解しようと努力してくれている。
そっと背中に手を添えると、悠真が大きな声を出した。
「俺は!」
澪が顔を上げると、悠真は膝を抱えた腕の中に顔を埋めてしまった。
「賛成はしない、けど、反対もしない」
「悠真…」
「ただ…ただ嫌だってのは覚えていてくれよな!」
「悠真」
すっかり澪よりも広くなったはずの背中がやけに小さく見えて。
澪はその背中にしがみつくように抱きしめた。
「ありがとう、悠真」
悠真から返事はない。
それでも澪は何度も繰り返す。
「ありがとう、悠真」
我儘でごめんね。
でもこんな自分を受け入れようとしてくれる悠真の広い心がとても嬉しくて、愛しくて。
澪は何度も繰り返した。
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