螺旋の中の欠片

琴葉

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第5章 変化

32 希望と絶望

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圭吾が澪の発情期がないことに気付いたように、澪も賢木と圭吾の発情期に気付いた。
賢木は年齢のせいか、かなり弱いようだった。せいぜいαに対して興奮しやすくなる程度で、期間も少し短い。それでも発情期は発情期だった。
圭吾は若いだけあって結構強いようだった。発情期が近くなると抑制器であるピアスを片方つける。そして発情期に入ると昼間は抑制剤を欠かさず服用しているようだった。
賢木はそうでもないが、圭吾の発情期には、惣一と悠真は圭吾に近付かない。
恐らくは賢木の指示だろう。
Ωは肉親に対して自制が働くが、αにはない。
不幸な悲しい事故を防ぐため、惣一も悠真も厳守している。
龍一はβだと思われるぐらいαとして弱いので、肉親に対して自制が効くのかもしれない。
二人が順に発情期を迎えて行くたび、澪は取り残された気分になる。
発情期はΩの特徴。
妊娠できるため、その準備が整うと発情して交尾を促す。
発情期がなければ、βと同じ。
昔の、悠真に出会ってすぐの頃の澪ならば、それでもいいと思えたかもしれない。
けれど。
Ωだから悠真に出会えた。
Ωだから悠真の側にいられる。
Ωでなければ、悠真と共にいる資格はない。
そう、悠真とΩである自分とを位置づけてしまっていた。
いつも検診を受けている医者からは、いつ発情期が始まってもおかしくないから準備だけは怠らないように、と言われた。
それも、もう、半年以上前のこと。
そして澪は、また焦りを抱える。

「あのさ、秘書検、受けてみれば?」
黙り込んだままの澪を、何か勘違いしたのか、福田が遠慮がちに声をかけてきた。
「…え、いや、別に、そのことで迷ってるわけでは…」
迷ってはいるけれど、今は別のことを考えていた、とは言えず。
「でも将来が、決まらないんでしょ?」
自分が決まっているからそう言えるのか。
澪は思わずむっとした。
「僕と一緒だね」
「え!?」
その後に続いた言葉に、澪は心底驚いた。
「だって、経営を手伝うって」
「とりあえずその方向で進み始めただけ。他にはなーんにも決まってないよ」
福田は少しだけ恥ずかしそうに笑う。
てっきり、何もかも決めていて慢心しているのかと思っていたから。
澪は愕然と福田を見つめた。
「経済学部に来たのはとりあえず消去法で残ったからだし」
「消去法?」
「うん」
そう、頷いてから、福田は周りを見渡して、声を潜めた。
「実はね、コウくん、僕に専業主婦になってもらいたいんだよ」
「え、そうなの?」
福田はちょっと困ったように顔を歪める。
「前にちょっとだけ言われたことがあって、でもその時に僕は働きたいって言ったから、それ以降は言ってこないけどさ」
「…専業主婦…」
それも選択肢の一つではあるのだけれど、なぜか一度も思い浮かばなかった。
「だってさ、僕はΩだけど、男だもん。家に引きこもってるなんて出来ないよ。ちゃんと責任のある仕事について、それなりに頑張りたいじゃん?」
「うん、わかる」
だから澪の選択肢にも入ってこなかったのか。
妙に納得して、澪は何度も頷いた。
「かと言って、コウくんみたいにずっとお医者さんになるために勉強して来たわけじゃないから、今更頑張っても無理があるでしょ?看護師さんもちょっと無理」
「え、でも似合いそう」
澪が思わず口を挟むと、福田はけらけら笑いながら首を振った。
「無理無理」
福田ならきっと、病院を明るくしてくれる、優しい看護師さんになれると思うのだけれど。
「病気自体にね、ちょっと抵抗がある。コウくんちの病院に何度か行ったことあるけど、長く闘病してる人とかにどう接していいかわからないし。大変なお仕事だと思うんだ」
命を扱う仕事だから、やりがいはあるだろうけれど、その分過酷な仕事だろうことは澪にもわかる。
澪が頷くと、福田は手を広げて指を二つ折った。
「ほら、これでもう二つ消えた」
「あ、うん」
「コウくんは将来お医者様になって病院を継ぐから、僕もそれに関わりたいんだけど。残るのは事務的なことだけ」
「うん」
「だからとりあえず経済学部に来たの」
澪は呆然と差し出された福田の手の、折り込まれた指を見つめる。
消去法。
それで行くとやはり澪には秘書の選択はないのかも。
「志垣くんが秘書検定受けるって言い出した時、僕はこんな風に何も決まってないのに、志垣くんはもう先を見据えて進んでるんだ、なんか取り残されちゃったなあ、って思ったの」
「え」
それは澪が福田に対して抱いてたのと同じ。
驚く澪に、福田は小さく笑いかけた。
「でも、さっきやっぱやめた、って聞いて、ああ、志垣くんもまだ決まらなくて、悩んでるんだ、って思ったんだ」
そして少し肩を窄めて済まなそうにする。
「同時に、僕と一緒だ、良かった、って。嬉しい、って思っちゃった。ごめんね」
「ううん!僕も一緒!」
澪は必死に首を振ってみせた。
「僕こそ、福田くんはもう決めちゃってるんだって思ってて、置いてかれた気分だったんだ」
「ふふ、良かった」
小さく笑う福田に、澪も一緒に笑った。
「うん、良かった」
「きっとさ、コウくんみたいにもう全部決めちゃってる人って少ないと思うんだ。とりあえず方向を決めただけで、まだはっきりと決まってない、みたいな」
「うん、そうかもね」
圭吾はもう秘書になるって決めてるみたいだが、京香はまだ興味がある、ってだけかもしれない。
ちょうど分岐点だったからとりあえず進んでみた。
そんな感じなのかも。
澪が勝手に焦ってただけで、本当はまだみんな迷ってるのかもしれない。
「ありがとう、気が楽になったよ」
「ううん、僕こそ」
澪の言葉に福田は小さく首を降る。
「で、こんな僕が言うのも説得力ないかもしれないけどさ。やっぱり秘書検定受けてみれば?」
「どうして?」
今、消去法の話をしたばかり。
「うん、ほら、頭に浮かんだってことは必要かもしれないじゃない?資格っていくつ持ってても困るものじゃないと思うし」
「うーん」
澪は腕を組んで考え込む。
「結局いらなかった、ってなるかもしれないけど。ほら、やっぱり後から必要だったってなった時に、仕事で忙しくて勉強もままならないかもしれないじゃない?」
「でも、そう言う風に考え始めると色々資格ばっかりとることになっちゃうよ」
澪が反論すると、福田は笑った。
「うん、だって、決まらないんだから、色々手をつけてみるしかないんじゃないかな?」
福田はそう言って机に肘をつき、両手の上に顎を乗せた。
「志垣くんが言い出した時に、僕もなんかそういうの探してみようかと思ったんだ。医療関係で、なんか補助的なやつ」
「医療事務とか?」
「それじゃ、受付になっちゃう」
福田はけたけた笑いながらも、ふと真剣な顔付きをした。
「ん、でも、不要、ではないかも」
澪はそんな福田の様子を見ながら考え込んで、それからにっこりと笑った。
「受けてみるよ、秘書検」
「うん!僕も!」
なんだか福田と話していて、光が射した気がした。
相変わらず道は見えないのだけれど、目隠しが取れたみたいな、そんな感じがした。
なんだか抱えていた焦りがひとつ解決した気分にさえなった。
心が軽い。
あんなに落ち込んでいたのに。
焦りが、なくなったわけではないけれど、気にならなくなった。
そうなって、澪は初めてあることを思いついた。
福田の肩を小さく突いて、澪は尋ねた。
「あ、薬、どうするの」
「後で、買いに行くよ」
顎を手に乗せたまま福田は軽く振り向く。
「薬局?」
「ううん。前は市販薬使ってたんだけど、コウくんが煩くて。今はコウくんのところで処方してもらってる」
「そう、じゃあ大泉くんの病院まで行くんだね。今日は自力?」
福田も免許と車を持ってる。
けれど、自分が早く出ないといけない時以外は大泉がほぼ送迎をしている。
福田は別にいい、と言ったらしいのだが。
大泉は心配で仕方ないらしい。
別に福田の運転が心配、という意味ではない。
「コウくんが乗せてきてくれた」
思った通りの福田の返事に、澪は顎に手を掛けて考える。
「じゃあ、大泉くんに連れてってもらうの?」
「そうなるね」
福田はなんでもないことのように言う。
お昼の後にでも合流して、病院に向かうのだろうか。
澪も福田も、昼までで今日の講義は終わり。
大泉は、どうだろう。
医学部は忙しいイメージだけど。
「僕が送ろうか?」
「え、いいの?」
福田は急に目を輝かせた。
どうやら福田の方も、わざわざ大泉に連絡して合流するのが面倒だったのだろう。
「うん。僕、ちょっと病院に行こうかと思って」
「具合悪いの?」
心配げに聞き返されて、澪は慌てて首を振った。
「ううん、ちょっと相談したいことが出来たんだ」
「じゃあ、お願いしようかな」
「うん」

学食で福田と昼食を取ってから、病院へ向かった。
「ついでに外で食べようか」
そう言った福田に澪がお願いした。
外で食べるより、学食の方が安い。
貧乏くさいけれど、なるべく悠真のお金を使いたくない。
そう言った澪に福田は苦笑いしながらも、頷いてくれた。
道中の車内で、澪のその悩みに触れる。
福田は同感を示してくれた。
「バイトとかしてみれば?」
もちろん、澪も考えなかったわけじゃない。
でも…。
「履歴書に書く住所がね、どうしても玖珂の屋敷になるし、玖珂様方、とか書いたら、悠真とか玖珂の人の迷惑になりそうで…」
玖珂を利用したい人たちにチャンスを与えてしまうだけ。
「ん~確かにね」
「あの屋敷を出るまで、そう言うの難しいかな、って」
ウインカーをつけながら、大泉病院の駐車場へ入る。
それを黙って見ていた福田が、車が止まると同時に言った。
「じゃあさ、玖珂の関連会社とかお店でバイトできないのかな?」
「え」
「まあ、結局同じことなんだけどさ。でもちゃんとした労働と引き換えなら、志垣くんの良心も痛まないんじゃない?」
「…なるほど…、相談してみる」
なんか、本当に福田ってすごい。
福田とちょっと話しただけで、違う視線を教えてくれて、新たな希望が見えてくる。
気持ちもずっと、軽くなった。
「送ってくれてありがとう」
そう言いながら手を振る福田に軽く手を振りながら、澪は胸の中がほくほくと湧き上がるような期待に満ちているのを感じた。
一人で悶々と考え込んでいたのが嘘のように、福田が光を指していく。
友達って、本当に大事なものなんだな。
澪はひとりごちながら、緩む口元に鼻歌まで乗せて、病院への道のりを走らせた。

澪が向かったのはいつも賢木に連れて来られる病院。
いつも検査を受けているところだし、澪の状態をよく理解してくれている。
澪が名前を呼ばれて診察室に入ると、顔馴染みの老医者が、少しだけ眉を顰めた。
「珍しいのぅ、お前さん一人か」
軽く所作で椅子を勧めながらも、老医者が訝しんでいるのがわかる。
それもそのはず。
澪は一度としてここに一人でやってきたことはない。 
「はい」
勧められた診察用の椅子に腰掛けて、澪は背筋を伸ばした。
「で、相談ってなんじゃ」
机の上のカルテを眺めながら、老医者が言う。
その横顔を見つめながら澪は知らず、緊張に太腿の上に置いた手を握りしめた。
「あの、僕、まだ発情期が来ないんですけど」
「そうじゃな、もう、きてもおかしくないんじゃが…」
澪が言い終わらないうちに、老医者が口を挟む。
カルテのページを遡りつつ、考えるような仕草を見せる老医者の手元を覗き込むように、澪は勢い込んで切り出した。
「それで、あの、発情期を誘発させる薬とかあったら頂きたいな、と思って…」
「………」
語尾が掠れてしまったのは、老医者に睨むような視線を向けられたから。
返事も来ない。
しばらく待ったのち、さらに澪は尋ねた。
「あの、ない、ですか」
大きな溜息を吐きながら、老医者の椅子が澪の正面を向いた。
背もたれに体重を預け、見下ろすような視線で、冷ややかな声が返ってくる。
「ある。合法、非合法問わず、な」
また、澪に希望が射した。
嬉しくて、顔が綻ぶ。
「じゃあ…」
澪の言葉を、冷たい声がかき消した。
「じゃが、お前さんには処方できん」
急にどん底に突き落とされた気がして、澪は愕然と冷たい視線を向ける老医者を見つめた。
絶望の中でも澪はなんとか足掻いて、声をだした。
「…それは、賢木さんの指示…」
「いや。苳也とは話しとらん」
「………」
相変わらず冷たい目を見せる老医者に、澪は悲しくなって俯いた。
この医者はこんなに冷たい目をしていただろうか。
賢木や、悠真と来た時にはもっと和やかで、親しみやすい親戚のおじいさん、と言った感じだったのに。
澪とも普通に話してくれていたから。
だから、澪は相談に来たのに。
なんで?
澪だけだからこんなに態度が違う?
俯いたままの澪の耳にさらに老医者の溜息が聞こえた
「お前さんは発情期を異常に嫌って、過度の抑制をかけ、今、その状態じゃ」
わざわざ状況を諭されなくても、ちゃんと分かっている。
あんなに嫌がっていたのに、今度はこんなに望んでいる。
「勝手なことはわかってますっ!でも」
顔を上げた澪の目に、少しだけ苦悩を滲ませた老医者の顔が映った。
「わしも玖珂とは付き合いが長い。悠真の坊主に跡取りが必要なのも、お前さんが今坊主の伴侶として第一候補なのもわかっとる」
「………」
ふと発情期を望んでいる理由はそんなんじゃない気がして、心がもやっとした。
「焦る気持ちはよくわかると言ってるんじゃ」
じゃあなぜ?
澪が口にしなくても、老医者は察してくれたようだった。
「わしの見解では、お前さんに発情期が来ないのは主に心因じゃろう」
意外な言葉に澪は思わず聞き返した。
「心因、ですか」
こんなに望んでるのに?
「心のどこかで拒んでると?」
「逆、じゃろうの」
老医者はゆっくりと否定する。
訳がわからない。
「どういうことですか」
澪が素直に聞き返すと、老医者は口調をほんのりと柔らかく変え、澪に説明を始める。
「わしらが思うよりも心と体は深く繋がっておる。未だ科学ではっきりと解明できないほど謎が多い。心が望むように体が変わることもあればその逆もあるんじゃ」
身振り手振りを加え、頭や胸を指差したり抑えたり、澪に理解できるよう丁寧に。
「逆…」
「想いが強すぎると、体は逆の反応をすることがあるんじゃ」
澪の瞳をじっと覗き込んで老医者は語る。
澪の思いが強すぎる、と諌めているようで。
「例えば、想像妊娠はよく知られているが、過度に妊娠を怖がっていても想像妊娠をするんじゃよ」
澪も真剣に耳を傾ける
「焦り、不安、恐れ、色々なものが体に作用する」
澪の膝をぽんぽんとあやすように叩いた。
「体は十分に整ってきているのに、お前さんに発情期が来ない。原因があるとすれば、心だと思われる以上、強制的に薬で誘発、つまり圧力をかけると取り返しの付かなくなる可能性がある」
ぎく、っと澪の背が揺れる。
取り返しのつかない状況?
ぞく、っと澪の背を何かが走った。
「元々が心因的理由じゃからな」
澪の緊張を感じ取ったのか、老医者はいつもの穏やかな笑みを見せた。
「まあ、そんなに焦ることはない。お前さんは若いし、急ぐこともあるまいて。40、50になってから焦るぐらいでちょうどいい」
「…それじゃあ、幾ら何でも遅すぎます…」
老医者がかかか、と笑い出す。
「身近にいい例がおるだろう?40すぎて出産したΩがな」
楽しそうに笑う医者の前で、澪は俯き、拳をさらに握り込んだ。
「ま、それは冗談だが。いざとなったらわしが誘発でもなんでもしてやるから、心配いらん。だが今は出来ん、様子を見る、それだけじゃな」
やっと見つけた希望が簡単に砕け散っていく。
「…でももう、半年以上経ちます…」
「もう?まだ、じゃろ?焦っとる証拠じゃ。気を楽に持ちなさい」
俯いたままの澪の肩を、老医者が小さく揺するように叩いた。
澪は頷くよりなかった。





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