半熟卵とメリーゴーランド

ゲル純水

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回想の階層(2016.05.xx)

ある友人の話

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    人の欠点をさがすのは、あまり好きではない。関係性に関わるような欠点ならば、自分の付き合いかたも考えなくてはならないし、そのような人物と繋がるような自分の生き方とは何なのかを考え始めてしまうからだ。人の欠点を探すことが、自分の人生を振り返らせ否定してくる。だから、ぼくはあまり人の欠点をさがさないし、そもそも気付いたり気になったりすることはないのだろうと思う。その影響か、人が誰かの陰口で盛り上がっていても、何が面白いのかわからないし、その忌々しげな表情や感情にも全く共感ができない。いつどこで誰が何をした、どつ感じた5w1h。それだけだった。同じ時間をいきるなら、もっと楽しく生きていたい。
    ぼくは色々なところが抜けているのだそうだ。人として何か足りないのだそうだ。個性的だといって交際を申し込まれ、何かを期待され、相手は満たされず、イメージと違ったぼくを置き去りにしてぼくに似たよりよい人に乗り換えていくのだった。だからぼくはまだ独身だし、なんだかんだで最後に付き合った人に置き去りにされた時点で、仕事や友人ではないパートナーを得ることはないのだろうなという気持ちになった。探さなくなったし、声をかけられても拒むようになった。

「いま良く見えてもすぐに飽きるから。捨てるために拾うのはやめてくれ、施しを受けてるみたいで罪悪感しかない」

   ぼくのこの言葉は、きっと、陰口で悪口なんだ。陰口がわからないんだと強く否定する人間は、自分の正義を示したいだけでそこに無垢はない。陰口もコミュニケーションツールのひとつだというのに、価値観のひとつでもあり誰かには必要なものであろうに、それを強く否定するのもどうかしている。やはりぼくは間違っている。だからぼくは、とても寂しい人間なのかもしれない。
    先日、また転職をした。それによって人間関係も細い糸だけを残してほぼリセットしてしまった。ぼくは関係性の継続と言う機能が難しい人間だから。それから新しい職場では、職場における友人ができた。これがとても仲が良い。どのぐらい仲が良くなったかといえば、ぼくは相手の家に何度か泊まったことがあった。彼女は、つまり友達は異性であるから、ぼくが特別なのではなく次々と異性を連れ込む性質の人間かと言えばそうてなかった。彼女は異性が嫌いで、この世から消えて言いと言うのは口癖だった。それが口実だという人間もいて、たしかにフレンドリーな彼女の振る舞いを見ていれば同性が嫉妬する男好きにみえるかもしれない。
    彼女のその面が、陰口を否定する正義のもつ攻撃性の違和感に似ていて、もうしばらくはどこにもいかないでほしいとたまにおもう。

    なんの話だったかな、近頃やけに眠くて、思考が混線してる。
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