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セルフケアの谷
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どれだけぶりかわからないが、自慰をしてみた。
ホルモンの分泌がなんたらとかいう記事をみかけて健康のためにおこなったが、驚くほどに面倒である。
体が固い。
それならストレッチをしていた方がいい。
ストレッチ代わりに自慰をする人もいる気がする。
便秘に悩むAさんと、快楽を求めるBさんが、毎晩自分の肛門をほぐしている姿が全く同じだったりする。
飽きっぽいので、秒で飽きる。
準備で覚めきってしまう。
そんなふうに気持ちがのらないこと自体が、もう不健康というか、現役にしてすでに枯れてしまっているのだろう…とも思う。
健康のために。
若年性健忘症や若年性更年期障害など、原因は違うかもしれないが老いの前倒しのように感じる病気にはなりたくない、嫌だ。
それには、自慰がよいと聞く。
…認知症になっても色欲が異様な、まさに性のためのロボットになってしまったような老人を何人か知ってるのだが。
飽きている気持ちに、リハビリなのだと言い聞かせながら、なんなら今日はもう筋トレする体力はないのだから「今日のトレーニングメニュー」と言い聞かせながら。
しかし。
しばらくつづけ、飽きに飽きたなかやっと何かを掴んだ気がしたときには、筋肉の疲労で嫌になってしまう。
どうしてこうなってしまったのか。
考える。
世に言う『ときめき』という考え方が必要なんだろうか、いや、もっと性をいかにも性として楽しんでいた頃にも、そんなものはなかった。
温泉や、肩もみや、おいしい料理や、なんなら甘いカライしょっぱい痛い、そういう「感覚」なのだ。
感覚。
感動が薄くなってるのはわかる。
では鬱病のようななにかなのか。
いや、メンタルヘルスをこじらせているときはどちらかといえば性に貪欲になる、自分は。
そして、世間的にも、そこは驚くほどに二分化される。
結局、もともとの素質が極端になるだけ、四捨五入。
そしてぼくは、年齢によって変わったのだから、シンプルに枯れたのだ。
その防止のために始めるつもりだったのに、始まらないなぁ。
わかっているのだ。
枯れた理由。
職場の若いお嬢さんの肉体が気持ち悪かった。
細いが細いだけで形がわるい、未成熟というよりも奇妙な形に自らなった若い女性。そしてそれを自慢にし、ロボットのようにカワイイカワイイと唱える周囲の人間も気持ち悪かった。
半分は「どこがだ」「かわいいと言わないと波風がたつから」と思ってるのもわかるが、実際に新人はまず彼女に惚れて酷い言葉でふられてから、SMプレイのように喜んで見せるのが通過儀礼のようになっている。
体型については、生まれつきなら何も感じないんだが…
彼女の性格の気持ちわるさと、容姿へのこだわりと周囲の扱い、トータルで気持ち悪いのだ。
あのコンセントプラグのような、スカートからのびでた細い棒二本の隙間に、自分を突き立てるところを頑張って想像したが、頭のなかで彼女はカマキリになったあと、おぞましい害虫になったので懸命に駆除した。
虫に人形の頭をかぶせたような女の子がおおすぎて、それがこの世の正解のように周りに蔓延して、気持ち悪くなった。
ほどよい肉付きの裸を見れば良いし、彼女達を崇める必要もないのに。
おぞましい。
楽しくない。
枯れていく。
ぼくの性はそうして「無理」になった。
ホルモンの分泌がなんたらとかいう記事をみかけて健康のためにおこなったが、驚くほどに面倒である。
体が固い。
それならストレッチをしていた方がいい。
ストレッチ代わりに自慰をする人もいる気がする。
便秘に悩むAさんと、快楽を求めるBさんが、毎晩自分の肛門をほぐしている姿が全く同じだったりする。
飽きっぽいので、秒で飽きる。
準備で覚めきってしまう。
そんなふうに気持ちがのらないこと自体が、もう不健康というか、現役にしてすでに枯れてしまっているのだろう…とも思う。
健康のために。
若年性健忘症や若年性更年期障害など、原因は違うかもしれないが老いの前倒しのように感じる病気にはなりたくない、嫌だ。
それには、自慰がよいと聞く。
…認知症になっても色欲が異様な、まさに性のためのロボットになってしまったような老人を何人か知ってるのだが。
飽きている気持ちに、リハビリなのだと言い聞かせながら、なんなら今日はもう筋トレする体力はないのだから「今日のトレーニングメニュー」と言い聞かせながら。
しかし。
しばらくつづけ、飽きに飽きたなかやっと何かを掴んだ気がしたときには、筋肉の疲労で嫌になってしまう。
どうしてこうなってしまったのか。
考える。
世に言う『ときめき』という考え方が必要なんだろうか、いや、もっと性をいかにも性として楽しんでいた頃にも、そんなものはなかった。
温泉や、肩もみや、おいしい料理や、なんなら甘いカライしょっぱい痛い、そういう「感覚」なのだ。
感覚。
感動が薄くなってるのはわかる。
では鬱病のようななにかなのか。
いや、メンタルヘルスをこじらせているときはどちらかといえば性に貪欲になる、自分は。
そして、世間的にも、そこは驚くほどに二分化される。
結局、もともとの素質が極端になるだけ、四捨五入。
そしてぼくは、年齢によって変わったのだから、シンプルに枯れたのだ。
その防止のために始めるつもりだったのに、始まらないなぁ。
わかっているのだ。
枯れた理由。
職場の若いお嬢さんの肉体が気持ち悪かった。
細いが細いだけで形がわるい、未成熟というよりも奇妙な形に自らなった若い女性。そしてそれを自慢にし、ロボットのようにカワイイカワイイと唱える周囲の人間も気持ち悪かった。
半分は「どこがだ」「かわいいと言わないと波風がたつから」と思ってるのもわかるが、実際に新人はまず彼女に惚れて酷い言葉でふられてから、SMプレイのように喜んで見せるのが通過儀礼のようになっている。
体型については、生まれつきなら何も感じないんだが…
彼女の性格の気持ちわるさと、容姿へのこだわりと周囲の扱い、トータルで気持ち悪いのだ。
あのコンセントプラグのような、スカートからのびでた細い棒二本の隙間に、自分を突き立てるところを頑張って想像したが、頭のなかで彼女はカマキリになったあと、おぞましい害虫になったので懸命に駆除した。
虫に人形の頭をかぶせたような女の子がおおすぎて、それがこの世の正解のように周りに蔓延して、気持ち悪くなった。
ほどよい肉付きの裸を見れば良いし、彼女達を崇める必要もないのに。
おぞましい。
楽しくない。
枯れていく。
ぼくの性はそうして「無理」になった。
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