わたし

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わたし 

わたし

もう無理だ
苦しい
死にたい
って思うだけ思ってる
この生きづらさを誰にも理解されないまま死ぬなんて嫌だから、わたしは表現者というエゴイストになる
エゴにすがりついて自分の成長材料を合成して紛い物をつくりゴミにしてやる
そのゴミをさらに合成して自分を練る
わたしは元を正せばゴミなのだ

ゴミに何ができるかと言えば流れに沿って風に漂うことしかできない
だがその風に乗ることを決めるのはわたしだ
でかいゴミになればその場に留まることも出来る
小さいゴミになれば風に乗ってさらに遠くにいける
成長材料の大きさや量によって変化できるゴミがわたしだ

成長材料とは経験だ
その経験をどの程度どの分量で自分に練り込むのか
それでわたしの成長スピードは変わる
風に乗るか否かはわたしにかかっている
どのようなゴミになるのかはわたし自身にかかっている
経験とは人間だ
言葉や表情、仕草
人間とは自然だ
せせらぎや風、海

自然とは脳だ
是、思考をとめないことが生きるということだ
否、生きることは辛い
なぜなら思考するからだ
しんどさを理解されないのは思考しない者共に理解されようとするからだ
思考する者共は思考しない者のことが認識できても理解できない 
逆もまた然り

思考する者共は思考する者共同士で繋がることで意義のある生を享受できる
だが我々思考する者共は思考しない者共を愛することが多いのだ
いや、対極する者に魅力を感じてしまうのだ
実に遺憾で愚かな脳だ 
だが、それが人生なのだ
理解はしている
だが、諦められないのがしんどいのだ

経験としてデータ化し蓄積、次の行動に活かすことに努めよう
糧として喰らおう
緻密な計算をしても感情という名の暴挙に食い荒らされるのが人生だ
我々思考する者はそのような荒波にいつも呑まれている
だからわたしは
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