迷える子羊少年と自称王様少年

ユー

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番外編

番外.連休中の過ごし方

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※この項目は本編に入れる程でもない小話を会話分形式で書いた番外編です。



 ある日の4人での帰り道、ソウジは相変わらず一人で自問自答をしていた。

ソウジ(…もうすぐ長めの連休。みんなと過ごす初めての長期休み!
せっかくなら一緒にどこか出掛けたりして見たい、だ、だけど皆も予定あったりするのかな…?
いきなり誘ったりしたら迷惑かも…?
…あぁもう!自分のマイナス思考に本当嫌になる…!)

フウマ「どうしたソウジ?何か悩みごとか?」
ソウジ「え!?いやち、違うよ!」

ソウジ(ボクってやっぱり悩んだりしてるの、直ぐに感ずかれちゃう位分かりやすいの!?
も、もう気づかれちゃったのなら仕方ない。
そ、それについつい逃げ道を探しちゃったけど、それ以上にボクは皆と一緒に遊んだりして見たいんだから!
…あっ!でも友達を遊びに遊ぶ何ていつ以来だろう…?…き、緊張する…!!)

ソウジ「あ、あの悩みとかじゃなくて、ちょっと3人に聞いて見たい事があって…。」
ココロ「ぼくたちに…聞きたいこと…?」
クウガ「そうっすか!自分ソウジくんからの質問なら嬉しくてジャンジャン答えられると思うんで、何でも聞いちゃっていいっすよ!」
フウマ「オレもクウガと同意見だ!
しかしオレたちに聞きたい事って・・・はっ!まさかオレの素晴らしさの

ソウジ「違うーーーーーー!!もう!
それ最近違うって明らかにわかっていってない!?」
フウマ「はっはっはっ。まぁ王と家来の恒例行事的戯れっぽくていいじゃないか!!」
ソウジ「恒例行事って…やっぱわざとやってるんだ…。(…まぁボクも聞きたい事あるって自分で言った段階でまたこの流れありそうって思ったけど…。)」

ソウジ「もう!気を取り直して。
えっともうすぐ長めの連休に入るよね…?
皆が連休中どう過ごすかとか、もう予定決まっちゃったりしてるのかな~って気になって。」
フウマ「ああなんだ、その手の事が気になっていたのか。それなら直ぐ答えられるはずだぞ。
クウガ!確かその時期の予定決めの当番は君だったはずだよな?」
クウガ「そうっす!あ、じゃあ今からちょっとケータイのスケジュール張見て確認するっすね!」

ソウジ「…え?予定決めの当番?
スケジュール張?それっていつもの活動の事…?」

フウマ「ああ!連休という事はその分休んでいる人々が多く、当然困っていて助けを借りたい民達の数も多くなる!
だからオレたちの政活動だって当然盛況になるというものだ!!」
ココロ「…それで毎年この時期はね…ぼく達すっごく忙しいんだよ…。」
クウガ「そうっす!今年も地域のボランティアから、人手が欲しいって依頼とかから、とにかく一杯でスケジュールがギチギチに詰まってるんすよ!」

ソウジ「…そ、そうなんだ……。」

フウマ「そういう訳なんだ!ソウジも勿論参加してくれるよな!?」
ソウジ「う、うん。そりゃ…当然参加はするけど…。」



ソウジ(そ、そうだよね…。皆だったら長い休みがあったら、寧ろそういう風な時間の使い方をするよね…。
…だからこんな風に感じるのはお門違いだし、何より人を助ける為に頑張っている皆に対して失礼なのはわかってる 。
分かってるけど…!だけど!


…ボクはせっかくの皆と過ごす初めての連休は、皆と遊んだりして見たかったなぁ……。)




フウマ「ソウジ!?なんでそんな浮かない顔をしてしまっているんだ?
・・・あっ!そっか君に少し勘違いをさせてしまっているみたいだな。」
ソウジ「え…?」
フウマ「しかしそれならば直ぐに君の顔から悲しさを消す事が出来る!
クウガ!連休の最終日の予定を教えてやってくれ!」
クウガ「了解っす!ソウジくん、さっきスケジュールはギチギチって言ったんすけど、実は最終日だけは真っ白、予定はゼロなんすよ!」

 ソウジ「え!?えっとそれって…。」
ココロ「…毎年この時期はね…連休中ずっと頑張ってきた分…最終日位は…ぼくたちが自由に遊んだり出来るようにって…丸一日オフの日にして貰ってるんだ…。」
「そういう事だ!だからその日だけは今までの分も含めて4人で目一杯遊ぶぞ!!
それに今回はソウジがオレの家来となって初めて一緒に過ごす長期の連休だからな!
オレはずっと楽しににしていたんだ!!」

ソウジ「っ!!」

クウガ「ちょっとフウマくん!フウマくんだけじゃなくて自分だって、ソウジくんとの初めての時間、ずっと楽しみにしてたんすからね!
自分はやっぱソウジくんと一緒にカラオケに行ってみたいな~!」
フウマ「オレはやはり遊園地に行きたいな!
王たるオレに相応しい素晴らしく壮大なアトラクションが多い!
というかそもそもソウジと休みにどこか遊びに行く事自体、今までなかったよな?
はーー!!今からワクワクしてしまうな!!」
ココロ「…ぼくは久しぶりに…ゲームセンターとか行きたいかな…。
…でもきっと皆で一緒になら…どこだって楽しいし…ソウジくんとの初めてなら…ソウジくんが行きたい所にも…行ってみたいな…。」


ソウジ(そうか…。
皆もボクと同じ様に、ボクと初めて過ごす時間を楽しみに思っていてくれていたんだね…。
本当に皆はいつもボクには勿体ない程に暖かい。)



ソウジ「えっと!じ、実はボクもずっと楽しみにしてて、皆とどこに行こうとか色々候補をいくつか探したりしてて!
勿論皆が行きたい所にだって行きたいし、あのだからその日はどこ行くとかどうやって回ろうとか、これから一緒にスケジュール決めていったりしよう…!!」

 3人はソウジに発言に揃って笑顔で答える。


フウマ・ココロ・クウガ「「「もちろん!!)」」」




ソウジ(ボクが悩んで俯いてしまう事があっても、そんな憂いを簡単に吹き飛ばして暖かな気持ちでいつも満たしてくれる。
そんな優しい皆がボクはやっぱり大好きなんだ!!

そう改めて思った出来事だった。)

 
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