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チートでセックスをする。
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ノエルと固く手を繋ぎ、俺の部屋の扉を二人で開ける。
そう、俺達は大人の扉を開けるのだ。
俺は今日、ノエルとセックスをする!
そして。
決意を胸に部屋に入ると、何故か薄汚い寝巻姿のベスおばが俺のベッドで寝転んで本を読んでいた。
あ、このBBA、人のベッドの上でポリポリ何かを摘まんでいる!
「あら? お邪魔でしたかしら?」
ベスおばが不思議そうな顔でこちらを一瞥した、…直後。
ノエルが飛び出してしまった。
【チートさんにこんな年上の恋人が居たなんて、ショック!!】
ちょ! 違ッ!!
慌てて追いかけるも、ノエルは物凄い速度で階段を駆け下りると泣きながら工房から飛び出る。
俺も足が遅いなりに頑張るが、全然追いつけない。
【あの女の人、職場の意地悪なお局様に目つきが似てて生理的に無理!!!!】
わかる!
わかるぞノエル!
俺もあのBBAは生理的に無理だ!
だから待ってくれ!
結局、ノエルは物凄い速度で消え去ってしまった。
あの速度を維持したまま走る事が出来たなら、東門まで1時間掛からずに到達してしまうだろう。
走り疲れた俺は無様に居酒屋の看板の隣に倒れ込んだ。
『ハアハア! ハアハア!』
駄目だ。
解体屋を手伝いだしてから少しは体力が付いた気がしていたが…
…我ながら情けない。
事態が目まぐるしく進展し過ぎて頭が追い付かない。
あれ?
俺、今日何をしてたんだっだか?
きっと虚ろな目をしているであろう俺はブツブツと呟き出す。
『朝、防疫剤を冒険者ギルドに持って行って。
あ、そうか。
正門にも置いて貰えるようになったのか…
それで何だっけ。
ああ、そうだ。
結局、色々調べて居たら感染症の原因は(地球と同じく)ネズミだって本に書いてたから…
そうそうネズミ対策を調べてたんだ。
えっと、最初は殺鼠剤を作れるか調べようとしたんだけど、俺の手持ちの書籍に殺鼠剤が記載されていなかったから…
そうだそうだ、【ロブスキー将軍の籠城指南】に《角を落としたホーンラビットにネズミ捕りをさせるのが好ましい》って書いてあったから、ドレークギルド長に相談しようと思ってたんだ。
ああ、そんなこと考えてたらノエルが怒鳴り込んで来て。
宥めてたらセックスの雰囲気になって、ノエルも心の中で【処女を捧げる!】って言ってくれて…
二人で俺の部屋に行ったら何故かベスおばが寝転がってて、誤解したノエルが飛び出していったんだ…』
「店の前でブツブツうるさいんだよお!」
ザブーンという音がして、俺の顔にバケツ一杯の水が掛けられる。
『ゴハッ! ゴホッ!』
俺はヨロヨロと立ち上がると、辺りを見渡した。
薄暗くなっているので、わかりにくいが恐らくは中央区と工業区の境目あたりだろう。
頭痛もするし…
一旦帰ろう。
そうだ、今日は朝からずっとスキルを発動させていた。
スキル全開で古書を【読み】、その後要領の得ないノエルの【心をずっと読んで】いた。
その上、(下手をすると人生初の)全力疾走を強いられ、この肌寒い中に水を掛けられた…
あ、やば。
頭が痛い。
遮断! 遮断!
俺はまるで水道の蛇口でも閉めるようにスキルを強く遮断する。
今、うっかり発動させてしまうと冗談抜きで死に兼ねない。
くっそ、人力車が通れば…
あ、駄目だ。
財布持ってきてない…
結局。
俺は1時間以上を掛けて工房の近くまで戻って来た。
惨め過ぎるので涙と鼻水が止まらなかった。
「おいチートがいたぞ!」
ドランさんの声が聞こえ、ラルフ君や師匠らしき声が聞こえて来る。
「兄弟子、ずぶ濡れじゃないですか!」
「結構熱もあるよ!?」
ああ、心配してくれてるんだ。
仲間っていいなあ…
『リビングにポーションとエーテルを置いてあるので…
それさえ飲めば…
すぐに回復します…』
工房の一階に辿り着いた俺が壁にもたれかかっていると、ラルフ君が階段を駆け下りて来てポーションを飲ませてくれた。
『ごはっ!』
「兄弟子!」
「チート!!」
『ハアハア…
助かりましたよ。』
流石に冒険者が命綱にしているだけあってポーションの効き目は抜群だった。
呼吸こそ整わないものの、筋肉や肺の疲労感が消えていく。
ただ頭痛はくっきりと残っていたので、ラルフ君が渡してくれたエーテルを飲み干す。
…ああ、効能凄いな。
眠気はするが、頭痛が徐々に引いていくのがわかった。
『ありがとう。
みんなのおかげで生き返ったよ。
今日の事は明日のランチ時にでも詳しく説明するから。』
「チート、今日はもう寝なさい。」
「兄弟子! 今は身体を休めることだけを考えて下さい。」
「そうだぞ、話は明日ゆっくり聞いてやるから。 もう上がれ。」
『すみません。 お先です。』
俺は肩を貸そうとしてくれたラルフ君に礼だけ述べ、一人で4階まで昇っていった。
明日、ワイアット靴工房が皮在庫の引き取りに来てくれる。
3人はその準備で忙しいのだ。
ただでさえ手伝っていない俺が時間まで奪う訳にはいかない。
今日はもう寝ようと思い、部屋に入るなり目を閉じてベッドに倒れ込む。
すると気色悪い異物感。
「…節操のない男ですこと。」
目を開けた俺の下にはジト目でこちらを見ているベスおばが居た。
『アンタ、俺に何の恨みがあって!』
思わず拳を叩き込もうとするが、紙一重で躱されてしまう。
くっそ、体調さえ万全なら!
いや万全であった所で俺のスペックの低さは如何ともしがたいが。
「ポーションやエーテルを飲んだ所で、心の消耗までは回復しませんのよ。」
他人事みたいに言いやがって!
『じゃあアンタの仕事なんか無意味じゃないか!
家賃代わりにそっちの薬も作っとけよ!
俺はオマエの所為でなあ!』
もう一発殴ろうと試みるが、拳を額の硬い部分で止められ逆にダメージを受ける。
ベスおばはジト目をピクリとも動かさない。
武術家かアンタは!
くっそ今変な音したぞ。
ポーション飲む前に殴るんだったこの不細工BBA!
「頼まれてた防疫剤、全部完成させておきましたの。
カイン君が鱗粉を持って来てくれたから予定を組み替えたのですのよ。」
『…それは助かった。
報酬を払いたいから後で請求書を提出してくれ。
後、新規に仕事を依頼したいから今週の予定も教えて欲しい。』
どんなに感情的になっていても、仕事の話をされると脳が仕事に戻ってしまう。
俺ってこんな奴だったか?
これ、何かの病気なんじゃないか?
「ねえ、伊勢海君。
貴方、朝から晩まで走り回っているみたいだけど。
それ、ワタクシの目から見ても病気よ。
工房の人達も心配しているから、少しはプライベートも充実させなさい。」
『さっき充実するはずだったんよ!』
また怒りがこみ上げる。
そう、俺はノエルとセックスをする予定だったのだ!
気がついたらベスおばを殴っていた。
何も考えずに殴ったせいか、ベスおばの唇が切れて血が出ている。
「…ああ、あのゴミ屋の娘。」
ベスおばが吐き捨てる様に鼻で溜息を吐いたので、俺の憎しみは頂点に達した。
この不細工女を殺してやろうと、何度も拳を叩き付けるのだが、さっきの一発はまぐれだったらしく、全てジト目のままのベスおばに躱されてしまった。
埒が明かないので首を絞めようとするが、相手の両腕に極められてしまい至近距離で身動きを取れなくされてしまう。
頭突きで顔を潰してやろうかと思い振りかぶるが、ベスおばは首を軽く曲げて頭突きの届かない距離をキープした。
達人かオマエは!!
男として恥ずべき行動だが…
噛みついてダメージを与えてやろうかと思い口を開けるが、その瞬間に引き寄せられてしまい、距離を殺される。
「…もう諦めたら。」
呆れた表情でこっちを眺めているベスおばに対する殺意がどうしても抑えられず、何とかしてダメージを与えてやろうかとバタバタ暴れているうちに…
いつの間にかベスおばとセックスしていた。
自分でも何が何だかわからない。
俺の名前は伊勢海地人。
25歳、バランギル工房勤務。
この日俺は生まれて初めてセックスをした。
そう、俺達は大人の扉を開けるのだ。
俺は今日、ノエルとセックスをする!
そして。
決意を胸に部屋に入ると、何故か薄汚い寝巻姿のベスおばが俺のベッドで寝転んで本を読んでいた。
あ、このBBA、人のベッドの上でポリポリ何かを摘まんでいる!
「あら? お邪魔でしたかしら?」
ベスおばが不思議そうな顔でこちらを一瞥した、…直後。
ノエルが飛び出してしまった。
【チートさんにこんな年上の恋人が居たなんて、ショック!!】
ちょ! 違ッ!!
慌てて追いかけるも、ノエルは物凄い速度で階段を駆け下りると泣きながら工房から飛び出る。
俺も足が遅いなりに頑張るが、全然追いつけない。
【あの女の人、職場の意地悪なお局様に目つきが似てて生理的に無理!!!!】
わかる!
わかるぞノエル!
俺もあのBBAは生理的に無理だ!
だから待ってくれ!
結局、ノエルは物凄い速度で消え去ってしまった。
あの速度を維持したまま走る事が出来たなら、東門まで1時間掛からずに到達してしまうだろう。
走り疲れた俺は無様に居酒屋の看板の隣に倒れ込んだ。
『ハアハア! ハアハア!』
駄目だ。
解体屋を手伝いだしてから少しは体力が付いた気がしていたが…
…我ながら情けない。
事態が目まぐるしく進展し過ぎて頭が追い付かない。
あれ?
俺、今日何をしてたんだっだか?
きっと虚ろな目をしているであろう俺はブツブツと呟き出す。
『朝、防疫剤を冒険者ギルドに持って行って。
あ、そうか。
正門にも置いて貰えるようになったのか…
それで何だっけ。
ああ、そうだ。
結局、色々調べて居たら感染症の原因は(地球と同じく)ネズミだって本に書いてたから…
そうそうネズミ対策を調べてたんだ。
えっと、最初は殺鼠剤を作れるか調べようとしたんだけど、俺の手持ちの書籍に殺鼠剤が記載されていなかったから…
そうだそうだ、【ロブスキー将軍の籠城指南】に《角を落としたホーンラビットにネズミ捕りをさせるのが好ましい》って書いてあったから、ドレークギルド長に相談しようと思ってたんだ。
ああ、そんなこと考えてたらノエルが怒鳴り込んで来て。
宥めてたらセックスの雰囲気になって、ノエルも心の中で【処女を捧げる!】って言ってくれて…
二人で俺の部屋に行ったら何故かベスおばが寝転がってて、誤解したノエルが飛び出していったんだ…』
「店の前でブツブツうるさいんだよお!」
ザブーンという音がして、俺の顔にバケツ一杯の水が掛けられる。
『ゴハッ! ゴホッ!』
俺はヨロヨロと立ち上がると、辺りを見渡した。
薄暗くなっているので、わかりにくいが恐らくは中央区と工業区の境目あたりだろう。
頭痛もするし…
一旦帰ろう。
そうだ、今日は朝からずっとスキルを発動させていた。
スキル全開で古書を【読み】、その後要領の得ないノエルの【心をずっと読んで】いた。
その上、(下手をすると人生初の)全力疾走を強いられ、この肌寒い中に水を掛けられた…
あ、やば。
頭が痛い。
遮断! 遮断!
俺はまるで水道の蛇口でも閉めるようにスキルを強く遮断する。
今、うっかり発動させてしまうと冗談抜きで死に兼ねない。
くっそ、人力車が通れば…
あ、駄目だ。
財布持ってきてない…
結局。
俺は1時間以上を掛けて工房の近くまで戻って来た。
惨め過ぎるので涙と鼻水が止まらなかった。
「おいチートがいたぞ!」
ドランさんの声が聞こえ、ラルフ君や師匠らしき声が聞こえて来る。
「兄弟子、ずぶ濡れじゃないですか!」
「結構熱もあるよ!?」
ああ、心配してくれてるんだ。
仲間っていいなあ…
『リビングにポーションとエーテルを置いてあるので…
それさえ飲めば…
すぐに回復します…』
工房の一階に辿り着いた俺が壁にもたれかかっていると、ラルフ君が階段を駆け下りて来てポーションを飲ませてくれた。
『ごはっ!』
「兄弟子!」
「チート!!」
『ハアハア…
助かりましたよ。』
流石に冒険者が命綱にしているだけあってポーションの効き目は抜群だった。
呼吸こそ整わないものの、筋肉や肺の疲労感が消えていく。
ただ頭痛はくっきりと残っていたので、ラルフ君が渡してくれたエーテルを飲み干す。
…ああ、効能凄いな。
眠気はするが、頭痛が徐々に引いていくのがわかった。
『ありがとう。
みんなのおかげで生き返ったよ。
今日の事は明日のランチ時にでも詳しく説明するから。』
「チート、今日はもう寝なさい。」
「兄弟子! 今は身体を休めることだけを考えて下さい。」
「そうだぞ、話は明日ゆっくり聞いてやるから。 もう上がれ。」
『すみません。 お先です。』
俺は肩を貸そうとしてくれたラルフ君に礼だけ述べ、一人で4階まで昇っていった。
明日、ワイアット靴工房が皮在庫の引き取りに来てくれる。
3人はその準備で忙しいのだ。
ただでさえ手伝っていない俺が時間まで奪う訳にはいかない。
今日はもう寝ようと思い、部屋に入るなり目を閉じてベッドに倒れ込む。
すると気色悪い異物感。
「…節操のない男ですこと。」
目を開けた俺の下にはジト目でこちらを見ているベスおばが居た。
『アンタ、俺に何の恨みがあって!』
思わず拳を叩き込もうとするが、紙一重で躱されてしまう。
くっそ、体調さえ万全なら!
いや万全であった所で俺のスペックの低さは如何ともしがたいが。
「ポーションやエーテルを飲んだ所で、心の消耗までは回復しませんのよ。」
他人事みたいに言いやがって!
『じゃあアンタの仕事なんか無意味じゃないか!
家賃代わりにそっちの薬も作っとけよ!
俺はオマエの所為でなあ!』
もう一発殴ろうと試みるが、拳を額の硬い部分で止められ逆にダメージを受ける。
ベスおばはジト目をピクリとも動かさない。
武術家かアンタは!
くっそ今変な音したぞ。
ポーション飲む前に殴るんだったこの不細工BBA!
「頼まれてた防疫剤、全部完成させておきましたの。
カイン君が鱗粉を持って来てくれたから予定を組み替えたのですのよ。」
『…それは助かった。
報酬を払いたいから後で請求書を提出してくれ。
後、新規に仕事を依頼したいから今週の予定も教えて欲しい。』
どんなに感情的になっていても、仕事の話をされると脳が仕事に戻ってしまう。
俺ってこんな奴だったか?
これ、何かの病気なんじゃないか?
「ねえ、伊勢海君。
貴方、朝から晩まで走り回っているみたいだけど。
それ、ワタクシの目から見ても病気よ。
工房の人達も心配しているから、少しはプライベートも充実させなさい。」
『さっき充実するはずだったんよ!』
また怒りがこみ上げる。
そう、俺はノエルとセックスをする予定だったのだ!
気がついたらベスおばを殴っていた。
何も考えずに殴ったせいか、ベスおばの唇が切れて血が出ている。
「…ああ、あのゴミ屋の娘。」
ベスおばが吐き捨てる様に鼻で溜息を吐いたので、俺の憎しみは頂点に達した。
この不細工女を殺してやろうと、何度も拳を叩き付けるのだが、さっきの一発はまぐれだったらしく、全てジト目のままのベスおばに躱されてしまった。
埒が明かないので首を絞めようとするが、相手の両腕に極められてしまい至近距離で身動きを取れなくされてしまう。
頭突きで顔を潰してやろうかと思い振りかぶるが、ベスおばは首を軽く曲げて頭突きの届かない距離をキープした。
達人かオマエは!!
男として恥ずべき行動だが…
噛みついてダメージを与えてやろうかと思い口を開けるが、その瞬間に引き寄せられてしまい、距離を殺される。
「…もう諦めたら。」
呆れた表情でこっちを眺めているベスおばに対する殺意がどうしても抑えられず、何とかしてダメージを与えてやろうかとバタバタ暴れているうちに…
いつの間にかベスおばとセックスしていた。
自分でも何が何だかわからない。
俺の名前は伊勢海地人。
25歳、バランギル工房勤務。
この日俺は生まれて初めてセックスをした。
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