君との空へ【BL要素あり・短編おまけ完結】

Motoki

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蒼い約束

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「俺はあんたの『親友』でもなければ『恋人』でもないからね。あんたの表情や態度から気持ちを汲み取るなんて、出来やしないよ」

 だから俺は、聴いた『依憑』を叶えるまで……と頑なに、そう思う。

「そうか」

 クスリと笑った俊介は、呆れた瞳を隆哉に向けた。

「だがなぁ、判ってんだろ? ここにいても彬は来ないぞ。いないと判ってんのにどーして来たんだ。死ぬ気のあいつが俺に会いに来る訳がない。死んでから幾らでも会えるんだからな。だろう?」

 俊介の言う通り、疑惑が確信へと変わった時点で、隆哉には彬がここにはいないと判っていたのかもしれない。だが、それでも心の隅では少しだけ、隆哉は望みを持っていたのだ。

「俺とお前。あいつがどっちを選んだか、確かめたかったの?」

 揶揄からかうように細められた目を無視して、無表情に口を開く。

「こんな時、高橋はどこに行くと思う? あんたなら判るでしょ」

 その問いに唸りながら首を傾げた俊介は、暫く考えてから「ああ、きっとあそこだ」と呟いた。

「どこ?」

「――俺の墓」

「は?」
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2019.2.13 オリジナルBL小説『日常』もサイトで更新しました。ほのぼのBLです。こちらの方もよろしくお願いします。https://rhapsodos-atar.jimdo.com/
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