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呪いの鎧武者
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そう話している間にも、雷が鳴る度、まるで俺を睨みつけるかのように鎧武者が現れる。
「このカーテンともう一つ」
松岡は鎧武者の前を横切り、カーテンを開けた窓とは対角線上にある窓の前、つまりさっき松岡が指で示した窓のカーテンの前に立った。
「あの時。鎧武者の姿を外から見ようと思ったら、最低この二枚のカーテンが開いてないといけなかった筈だ。いつもは閉まっているカーテン。それが一番気を付けなければならない雷が鳴る晩に開いていた……。偶然か。――偶然なら、それを見た彼女は運がいいと言えるな。それとも……」
松岡は足早にカーテンの開いた窓の前まで戻ると、サッとカーテンを閉めた。
「そもそも、なんでこんな所に鎧武者を映す魔鏡が置かれてるんだ?」
手を口元へと持っていって、考え込む。
「どういう事?」
「此処って正真正銘、校舎のど真ん中なんだぜ。――なんか変だぞ、この学園」
思い切り顔を顰めた松岡が、グルリと廊下の四方を鋭い視線で見回した。
「帰るぞ」
不機嫌な声を出して、階段を下り始める。
入って来た時同様に松岡は器用に窓の鍵を閉めて、俺達は学園を後にした。
「このカーテンともう一つ」
松岡は鎧武者の前を横切り、カーテンを開けた窓とは対角線上にある窓の前、つまりさっき松岡が指で示した窓のカーテンの前に立った。
「あの時。鎧武者の姿を外から見ようと思ったら、最低この二枚のカーテンが開いてないといけなかった筈だ。いつもは閉まっているカーテン。それが一番気を付けなければならない雷が鳴る晩に開いていた……。偶然か。――偶然なら、それを見た彼女は運がいいと言えるな。それとも……」
松岡は足早にカーテンの開いた窓の前まで戻ると、サッとカーテンを閉めた。
「そもそも、なんでこんな所に鎧武者を映す魔鏡が置かれてるんだ?」
手を口元へと持っていって、考え込む。
「どういう事?」
「此処って正真正銘、校舎のど真ん中なんだぜ。――なんか変だぞ、この学園」
思い切り顔を顰めた松岡が、グルリと廊下の四方を鋭い視線で見回した。
「帰るぞ」
不機嫌な声を出して、階段を下り始める。
入って来た時同様に松岡は器用に窓の鍵を閉めて、俺達は学園を後にした。
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