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第一章 すみれさんの秘密
1「ハプニング!」
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家の玄関から出ると、突然大量の水をかけられて、全身びしょびしょになった。
「わあっ! ごめんなさい~。私ったら、またやっちゃった」
そう、家から出た瞬間水浸しになるのはこれで二度目だ。なんとすみれさんは家の前の花壇に水をやろうとして足を滑らせ、花たちを潤すはずの水は俺にぶっかかったというわけだ。しかし今回はまだマシで、前回は洗車する水がかかったから、メガネが吹っ飛んで大変なことになった。
「とりあえず体を拭かなきゃね。勇くん、うちへきて」
遠慮なく彼女の家に上がる。この家には何度もお邪魔しているのだ。うちとは違う匂いがする。俺はこの家の匂いが苦手である。なんだかいろんな材料を一度に鍋に入れて、煮詰めたような匂いがするのだ。
それにしても、家の中に入った瞬間に気づいたが、今日も旦那さんはいないようだ。日曜日なのに。そのことをさりげなく彼女に尋ねると、「忙しいのよ」と悲しそうに答えた。
俺はタオルを借りて体を拭き、その後風呂を勧められて、せっかくなので入らせてもらうことにした。
湯船に浸かりながらおっとりしたこの家の奥さんのことを考える。上原すみれ、28歳。栗色の髪は肩にかかるくらいの長さで、いつもポニーテールにしている。特別美人でもないがなんだか色っぽい感じだ。身長は高くもなく低くもない。正直言って俺はこういう女性が好みだ。だから一つ屋根の下、男と女が二人きりという今の状況にめちゃくちゃ興奮している。いかん、なんだか勃ってきた。
「お湯加減はどうですかー?」
「はい、もうバッチリです」
俺はすみれさんの家の風呂場を堪能していた。すみれさんの髪の毛は落ちていないか!? いや、下の毛でもいいんだけど! ハアハア……。いかん、興奮してしまった。そもそも旦那の毛も混じってるかもしれない。そんな毛は見たくない。
すみれさんの毛を探すのを諦めて、俺は風呂場を出た。
「ずいぶん長かったわね~。湯冷めしないようにあったかくしてね」
暖かい麦茶を出してもらい、それをすする。さっきからテレビがニュースを流している。芸能人の不倫だ。
「まったく、不倫なんてなんでするんでしょうね。どうせばれるのに」
「そうね、なんででしょうね……。そんなことをするのは、きっとおばかさんなんでしょう」
すみれさんの笑顔はいつも悲しげで、儚い。俺は麦茶を飲み干し、礼を言って自分の家に帰った。
「わあっ! ごめんなさい~。私ったら、またやっちゃった」
そう、家から出た瞬間水浸しになるのはこれで二度目だ。なんとすみれさんは家の前の花壇に水をやろうとして足を滑らせ、花たちを潤すはずの水は俺にぶっかかったというわけだ。しかし今回はまだマシで、前回は洗車する水がかかったから、メガネが吹っ飛んで大変なことになった。
「とりあえず体を拭かなきゃね。勇くん、うちへきて」
遠慮なく彼女の家に上がる。この家には何度もお邪魔しているのだ。うちとは違う匂いがする。俺はこの家の匂いが苦手である。なんだかいろんな材料を一度に鍋に入れて、煮詰めたような匂いがするのだ。
それにしても、家の中に入った瞬間に気づいたが、今日も旦那さんはいないようだ。日曜日なのに。そのことをさりげなく彼女に尋ねると、「忙しいのよ」と悲しそうに答えた。
俺はタオルを借りて体を拭き、その後風呂を勧められて、せっかくなので入らせてもらうことにした。
湯船に浸かりながらおっとりしたこの家の奥さんのことを考える。上原すみれ、28歳。栗色の髪は肩にかかるくらいの長さで、いつもポニーテールにしている。特別美人でもないがなんだか色っぽい感じだ。身長は高くもなく低くもない。正直言って俺はこういう女性が好みだ。だから一つ屋根の下、男と女が二人きりという今の状況にめちゃくちゃ興奮している。いかん、なんだか勃ってきた。
「お湯加減はどうですかー?」
「はい、もうバッチリです」
俺はすみれさんの家の風呂場を堪能していた。すみれさんの髪の毛は落ちていないか!? いや、下の毛でもいいんだけど! ハアハア……。いかん、興奮してしまった。そもそも旦那の毛も混じってるかもしれない。そんな毛は見たくない。
すみれさんの毛を探すのを諦めて、俺は風呂場を出た。
「ずいぶん長かったわね~。湯冷めしないようにあったかくしてね」
暖かい麦茶を出してもらい、それをすする。さっきからテレビがニュースを流している。芸能人の不倫だ。
「まったく、不倫なんてなんでするんでしょうね。どうせばれるのに」
「そうね、なんででしょうね……。そんなことをするのは、きっとおばかさんなんでしょう」
すみれさんの笑顔はいつも悲しげで、儚い。俺は麦茶を飲み干し、礼を言って自分の家に帰った。
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