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16「母乳タイムで疲労回復(エロ)」

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 固まってしまったカオルをおいて、大鯨くんの奥に進んで行く。相変わらず周りは暗い。
 何だか疲れてきた……。
 ちょっと休憩したいな。そう思っていた時だった。遠くの方に明かりが見える。
 まさか、キャサリンかタエか?ぼくは走ってそこに向かう。そこにはーー。
 扉があった。
 扉の両脇に松明がたかれている。
 えーと、鯨の体内に扉……?だれかが作ったってことか?
 謎だ。
 扉と取っ手に手をかけて押してみる。
 開いた。重い。力を込めて押す。やっと人一人が通れるくらいの隙間を作って、そこから侵入する。

 そこは街だった。
 家がある。明かりがある。道がある。
 人はいないだろうか。

「おーい、だれかいないか」

 呼びかけて見ても誰も答えない。静かだ。
 ライターを消して道を歩いてゆく。街灯が灯っている。ああ、なんだか美しい。テレビで見たヨーロッパの街並みのようだ。あたりが暗くて夜のように思える。 
 広場に出た。

「あ、クリス!」

 キャサリン。ここにいたのか。タエも一緒だ。ぼくはホッとする。

「二人とも無事か?」

「ええ、僕たちは大丈夫です。かすり傷ひとつなく。あなたたちは大丈夫ですか?ーーあれ、お一人ですか。カオルさんは?」

「カオルはちょっと事情があって、この街の外にいる」
「え、おいてきちゃったの?大方ライターを使ったら固まっちゃった、というところでしょうけど。迎えにいってあげなきゃね」

 よくわかるな。キャサリンは勘が鋭い。

「そうだな。よし、ひと休みしたらぼくがいってくるよ。場所は覚えてるし」

「お願いします。あの人は寂しがりやでしょう?今頃泣いているかもしれませんよ」

「それなら、急いでいってやらないとな」

 いつも陽気なカオルが寂しがりや……?
 まあいい。とにかく休もう。近くにあったベンチに座る。

「はぁー、疲れた……」

「クリス、私の母乳を飲みなさい」

「はい?」

「私の母乳には疲労回復効果があるのよ。だから飲みなさい」

「えーと、うん、じゃあいただこうかな……」

 キャサリンは服を脱いで半裸になる。

「ちょっと冷えるわね……、ほら、どうぞ」

「うん……」

 乳首に口をつける。

「んっ……、ちょっと、口、やらしい……」

 そんなこと言われても。母乳を吸うにはこうするしか……。

 母乳って、どのくらいの力ですえば出るんだろう?とりあえず弱い力で吸ってみる。

「ん、あ、ぁ、クリス、ちょ、気持ちいっ……」

 出ないな。もっと強く吸わないとダメか。

「はぁ……ん……あ、赤ちゃんみたい……」

 む、出てきた、出てきた。なんだか不思議な味がする。赤ん坊の時はこれを飲んでいたのか。
 ごくごく。
 ぼくが母乳を飲んでいる間、キャサリンは悶えて続けていた。

「ふぅ……」

 ぼくはキャサリンの乳首から口を離した。母乳が少し垂れている。勿体無い。ぺろ。

「ひゃうっ!?……ク、クリス!……もっと飲みたくない?」

 いただきます。



 母乳を飲んでしばらくベンチで休むと、本当に元気になってきた。少しの疲労も感じさせない。すごいな。キャサリンのミルク。

「すごいですね、キャサリンさん。いいお母さんになれそうです」

「そう?ふふふ」

 よし。休憩も済んだし、そろそろカオルを迎えにいってやるか!
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