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第2章 カフェから巡る四季
第101話 寒い日はメキシカン!
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「寒すぎる……」
莉子は布団を巻きつけ立ち上がると、そのままキッチンへと向かい、お湯を沸かし始めた。
さらにエアコンの暖房をつけ、ソファに布団ごとまるまると、じぃっと黙ってお湯が沸くのをただただ待つ。
電気ケトルなので放っておけばお湯が沸く。
カチリとスイッチが上がった音を聞き、またもぞもぞとキッチンまで歩き、お湯を注ぎ、またソファへと戻り、次はお湯を眺める作業に入る。
程よくお湯を冷まして飲むためだ。
湯気の具合を見て、莉子はゆっくりと白湯を飲み込んでいく。
まるで布団おばけのような状態だがカップの白湯を飲み終わる頃には、
「暑い!!!」
布団を投げ捨てるほどに体が温まっているのだから、驚きである。
だがこのデメリットもある。
トイレが近くなるのだ。
代謝がよくなるのか、白湯を飲むとむくみも取れるしとは思うものの、トイレの頻度が上がるのはあまり良くない気がする……
正直、お茶を飲むより、トイレが近いと莉子は思う。
「さてと、今日は何するかなぁ……」
というのも、本日定休日。
仕込みの状況も問題ないため、ゆっくりと過ごすことができそうだ。
ベッドを片付け、掃除などすませてみるが、今日はそれほどやる気がでない。
掃除も程々にしてソファに寝転んでみる。
「……酒でも飲むかな…」
つぶやいてみたが、いけないと首を振る。
ちょっと前の自分ならそういうこともしていたが、監視員(連藤)が現在ついているため、そういった動きもできなくなってきた。
それならと携帯を取り出し、連絡を入れてみる。
『連藤さん、おはようございます。本日の夜のご予定はいかがですか?』
すぐに返信が返ってきた。
『今日はそちらに寄れそうだが、なにかあったか』
『今日は寒いので、スパイシーな料理はどうですか?』
『それはいい。お願いしたい』
『了解です。定時上がりですか?』
『その予定だ。遅くなるようならまた連絡する』
端的なやりとりだが、実は莉子はそれが気に入っている。
会話であればもう少し丁寧な口調になるのだが、メールだと仕事のような口ぶりになり、このギャップがたまらなく好き!
……言ってはいないが。
そうと決まればと腰をあげるが、そんなスパイシーな料理のレパートリーは多くないため、インターネットの出番である。
「スパイス、辛い料理……あ、トルティーヤ食べたいなぁ……トルティーヤってメキシコ料理になるんだ。したらぁ……やっぱこのトルティーヤと…あ、チリコンカンと、ナチョスにしてみるか」
レシピをピックアップし、厨房へと降りると食材庫へと向かっていく。
棚に並ぶ食材と携帯を眺め、腕にかけたカゴへ使う食材を入れ、準備を進める。
「トルティーヤは小麦粉でもできるのか……小麦粉とベーキングパウダー、オリーブオイル……と、あとはチリコンカンは、挽肉合挽き、豆缶、チリパウダー…これないな。ベーキングパウダーとチリパウダーとトマト缶、買ってくるもの……あとはナチョス用のサルサソース作って……あぁ、ナチョスにコーンチップスも買わなきゃな」
在庫を確認しながらメモに記入し、カゴに詰めた食材を調理台の上に並べた。
それらを見つめ、トルティーヤだけでも作っていきたかったが、ベーキングパウダーがないのだから作れない。さらにチリコンカンだけでもと思うが、チリパウダーがないため、作っても意味がない。
「はぁ……在庫で1品も作れないとは思ってなかった」
莉子はぼやくが仕方がない。
「買い物行くか……」
マフラーをぐるりと巻きつけ、冷えた外へと身を縮めながら踏み出した。
莉子は布団を巻きつけ立ち上がると、そのままキッチンへと向かい、お湯を沸かし始めた。
さらにエアコンの暖房をつけ、ソファに布団ごとまるまると、じぃっと黙ってお湯が沸くのをただただ待つ。
電気ケトルなので放っておけばお湯が沸く。
カチリとスイッチが上がった音を聞き、またもぞもぞとキッチンまで歩き、お湯を注ぎ、またソファへと戻り、次はお湯を眺める作業に入る。
程よくお湯を冷まして飲むためだ。
湯気の具合を見て、莉子はゆっくりと白湯を飲み込んでいく。
まるで布団おばけのような状態だがカップの白湯を飲み終わる頃には、
「暑い!!!」
布団を投げ捨てるほどに体が温まっているのだから、驚きである。
だがこのデメリットもある。
トイレが近くなるのだ。
代謝がよくなるのか、白湯を飲むとむくみも取れるしとは思うものの、トイレの頻度が上がるのはあまり良くない気がする……
正直、お茶を飲むより、トイレが近いと莉子は思う。
「さてと、今日は何するかなぁ……」
というのも、本日定休日。
仕込みの状況も問題ないため、ゆっくりと過ごすことができそうだ。
ベッドを片付け、掃除などすませてみるが、今日はそれほどやる気がでない。
掃除も程々にしてソファに寝転んでみる。
「……酒でも飲むかな…」
つぶやいてみたが、いけないと首を振る。
ちょっと前の自分ならそういうこともしていたが、監視員(連藤)が現在ついているため、そういった動きもできなくなってきた。
それならと携帯を取り出し、連絡を入れてみる。
『連藤さん、おはようございます。本日の夜のご予定はいかがですか?』
すぐに返信が返ってきた。
『今日はそちらに寄れそうだが、なにかあったか』
『今日は寒いので、スパイシーな料理はどうですか?』
『それはいい。お願いしたい』
『了解です。定時上がりですか?』
『その予定だ。遅くなるようならまた連絡する』
端的なやりとりだが、実は莉子はそれが気に入っている。
会話であればもう少し丁寧な口調になるのだが、メールだと仕事のような口ぶりになり、このギャップがたまらなく好き!
……言ってはいないが。
そうと決まればと腰をあげるが、そんなスパイシーな料理のレパートリーは多くないため、インターネットの出番である。
「スパイス、辛い料理……あ、トルティーヤ食べたいなぁ……トルティーヤってメキシコ料理になるんだ。したらぁ……やっぱこのトルティーヤと…あ、チリコンカンと、ナチョスにしてみるか」
レシピをピックアップし、厨房へと降りると食材庫へと向かっていく。
棚に並ぶ食材と携帯を眺め、腕にかけたカゴへ使う食材を入れ、準備を進める。
「トルティーヤは小麦粉でもできるのか……小麦粉とベーキングパウダー、オリーブオイル……と、あとはチリコンカンは、挽肉合挽き、豆缶、チリパウダー…これないな。ベーキングパウダーとチリパウダーとトマト缶、買ってくるもの……あとはナチョス用のサルサソース作って……あぁ、ナチョスにコーンチップスも買わなきゃな」
在庫を確認しながらメモに記入し、カゴに詰めた食材を調理台の上に並べた。
それらを見つめ、トルティーヤだけでも作っていきたかったが、ベーキングパウダーがないのだから作れない。さらにチリコンカンだけでもと思うが、チリパウダーがないため、作っても意味がない。
「はぁ……在庫で1品も作れないとは思ってなかった」
莉子はぼやくが仕方がない。
「買い物行くか……」
マフラーをぐるりと巻きつけ、冷えた外へと身を縮めながら踏み出した。
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