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第2章 カフェから巡る四季
第53話 続・雨の日に思い出が降ってくる
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「……はい、いつものコーヒーです」
莉子は両親の顔を振り払うように声を出した。
思ったより声が大きくなる。
少し驚きながらおじいちゃんは、「ありがとう」そのまますぐにひと口すすった。
「うん、美味しいな」
コーヒーの湯気と同じぐらい、柔らかい笑顔が浮かぶ。
あの日と同じ笑顔が見える。
独りでオープンした時も、こんな顔で飲んでくれたことを。
「なんか懐かしい気持ちです」
莉子がこぼすと、
「そうだね。よくこうやってJAZZを聞きながらコーヒー飲んで、本を読んで、ときどきマスターと雑談して……もう、莉子ちゃんだけで始めて結構経つねぇ」
「思えば結構、経ちましたね」
二人で笑い合ったとき、不意に本から顔を上げて、
「莉子ちゃん、できたらでいいんだけど、ナポリタンなんて、お昼に頼めるかな?」
───ナポリタン。
父の得意料理だ。
いや、あの頃の喫茶店といったらナポリタンと言っていいほどだ。
父のナポリタンはナポリタン用のパスタとケチャップソースが特別に用意されていて、黒い鉄のフライパンで焼き焦がしてあおることで、独特の風味が出されていた。
何度か再現しようとしたが、技術もさることながらレシピがわからず断念したのだった───
「できるけど、父と同じにはならないと思います……」
「構わないよ。莉子ちゃんのナポリタンが食べたいんだ」
「わかりました」
おじいちゃんは一つ肩をさすり、本の続きに目を走らせた。
今日は嫌に冷え込んでいる。
「コーヒーのあとになんだけど、ホットワイン、どうですか? 私、飲もうと思って」
いいね。そう声が聞こえたので、まずはナポリタンの準備を兼ねて大鍋にお湯を沸かし始める。
その隣に小鍋を置いて、昨日残った赤ワインを700ccほど注ぎ入れる。クローブは7粒ほど、カルダモンは粉なので3振りほど、スティックシナモンを1本浮かべる。隠し味に100%オレンジジュースを50ccと皮を外したオレンジを輪切りで4枚入れて、弱火にかける。じっくりじっくり温めていくのがコツだ。
ふつふつと泡が立つ度にワインの香りとスパイシーな香りが鼻をくすぐっていく。
注ぐカップの下にオレンジジャムをひとさじ落とし、蜂蜜もひとさじ。
10分は過ぎただろうか。カップに注ぎ入れて、小さなスプーンを添えて差し出した。
「よく混ぜて飲んでくださいね」
しおりを挟み閉じてから、ホットワインのカップを持ち、ゆっくりと香りを嗅いだ。
パッと顔に花が咲いていく。
「一度、オーナーに作ってもらった記憶があるよ。懐かしいな……こんな寒い日だったなぁ」
「私も風邪ひきそうな時、よく飲まされました」
二人で、懐かしいね。そんな声が上がる。
懐かしいのだ。
懐かしい、というのは、過去だということ。
雨の日は思い出が重い───
莉子は大きく息を吐くと、料理に気持ちを入れ替えた。
大鍋にパスタを放り込み、隣でフライパンにケチャップを入れる。
このケチャップを『これでもか!』といじめ抜くと美味しくなる、というのが莉子の持論。
お玉一杯分のケチャップが半分ほど煮詰まったところでパスタが茹で上がった。
茹で汁を別ボウルに取っておいてから、パスタをザルに取り、オリーブ油をかけておく。
ケチャップをそのままおいて、玉ねぎをスライス、薄切りベーコンは5mm幅、ピーマンは細切りに。人参は嫌いだから入れないでおこう。マッシュルームは絶対いれます!
赤色が深い色味に変化したケチャップの中に、切った食材を投入していくがピーマンは一番最後に。
玉ねぎに火が通ってきたところで、塩胡椒とコンソメを少々、隠し味に中濃ソースをスプーン1杯と蜂蜜を1杯垂らしてさらに煮詰めていく。
しっかり食材に火が通ったところで、ピーマンを投入して、ピーマンがしんなりしたところで先ほどのパスタだ。
茹で上がり少し時間が経ったことでふやけてしまっているが、それがいい。
味が馴染みやすくなる、気がする。気がするだけかもしれないけど。
おしゃれではない、昔風ナポリタン。
少しでも父に近づけたら───
ナポリタンをあおっていく。
若干固く感じた時は茹で汁をほんの少し足して麺の加減を見る。
そして最後の隠し味に醤油をひと垂らし。
味をみてみた。
「うま……」
裏の厨房で少し大きく声が出てしまう。
それを皿に盛り付け、
「おじいちゃん、できたよぅ」
声をかけると、「おーう」声が返ってきた。
トレイにサラダとナポリタン、スープにタバスコと粉チーズを乗せると、本の隣に滑らせる。
「おお、いい香りだ!」
すぐに本を閉じ、スープを一口すすると、パスタへと箸が向かっていく。
一口すすり、また一口。
噛みしめるほどに、顔がほころんでいく。
「莉子ちゃん、父さんのパスタが、ちょっぴり顔を出してくるよ」
思わず笑ってしまう。
ちょっぴり顔が出てくるとは。
まだまだかぁ……
ちょっぴり肩が落ちてしまう。
「やっぱり、マスターとオーナーの娘さんだね」
思わず振り返ったが、おじいちゃんはにやけた顔でナポリタンを口に運んでいる。
美味しいならいっか───
残りのホットワインを飲み干した時、靖さんの時計がピッと鳴る。
「12時だけど今日は閑古鳥だなぁ」
「雨も強いですしね」
「とはいっても、あいつら来るんじゃないのか?」
あいつらとは連藤を始めとする4名のことである。
「今日は雨だから来ないんじゃないかな?」
食後に飲むであろうコーヒーの準備に取り掛かったとき、嫌にアグレッシブな運転さばきで駐車場の止まった高級車がある。
二人で目が点になるが、こういう輩は店には入れてはいけない。
いくら、おじいちゃんの貸切であろうとも!
「めっちゃ雨ひでぇ! 巧、早く入ってってば」
「うっせぇな」
ガヤガヤと入ってきたのは、瑞樹と巧である。
少し遅れて傘を差しながら連藤のサポートをしつつ、三井もドアをくぐってくる。
呆気にとられながら、4人を見つめていると、
「莉子、奥の席使うぞ」慣れた動きで連藤を連れて行くが、
「運転してたの、三井さん……?」莉子が低めの声で言うと、
「そうだけど、なんだ、文句あんのか?」三井も凄んでくる。
真下に見下ろされるが、莉子も引かない。
莉子の背は三井の胸板に届くかぐらいだろうか。
そこから垂直に顔を上げ、睨みつけた。
「あんな危ない運転の仕方しないでいただけますか? ここ壊れたらどうするんですか! だいたい連藤さん乗せて、そんな運転、いけません!」
「別にいいだろ。それに、店はやっさんとお前だけだろ?」
「よくありません! どこの輩が来たかと身構えたんですよ、こっちは!」
連藤が二人の間を割るように体をすべらせる。
「莉子さん、席まで案内してくれるか?」
そっと手を掴んで、優しく見つめてくる。
───反則ですよ!!!
これはとても苦手なシチュエーションだ。
微笑みを浮かべて見つめられると、まともに顔が見れなくなる。
莉子は小さくうんとだけ言い、もじもじと席へ案内していく。
苛立つ三井に連藤はまぁまぁと言いたげな表情だ。
連藤の隣に三井が腰かけたとき、若手二人はカウンターで騒いでいる。
「これ、めっちゃウマそー!」
「これ、ナポリタンじゃね?」巧が言うと、
「ここのナポリタンはうまいぞぉ」
靖さんの声に瑞樹が押される。
「したらおれ、ナポリタン!」
「じゃ、オレもナポリタンー」巧が続く。
「したら私もナポリタンにしようか。それは食べたことがないメニューだ」
「裏メニューって奴か? なら俺もそれにするわ」
連藤と三井も奥のテーブルから声を上げた。
「わかりました。ただ時間かかりますけど、だいじょうぶ?」
なぜか莉子から笑いがこみ上げてしまう。
昼時の両親のカフェもこうだった。
ナポリタン、この5文字は飽きるほど聞いていた。
「常連が変わっても、変わらないこともあるな」
おしゃれなカフェになってもスープを音を立てて飲む靖さんも変わらないと、莉子は思う。
雨の日の思い出は重い。
だけれど、新しい思い出で重ねると、明るく鮮やかになることを、莉子は知った。
「先にサラダ出しますね」
明るい声が人の少ない店内に響く。
今日もいつものカフェが始まった。
莉子は両親の顔を振り払うように声を出した。
思ったより声が大きくなる。
少し驚きながらおじいちゃんは、「ありがとう」そのまますぐにひと口すすった。
「うん、美味しいな」
コーヒーの湯気と同じぐらい、柔らかい笑顔が浮かぶ。
あの日と同じ笑顔が見える。
独りでオープンした時も、こんな顔で飲んでくれたことを。
「なんか懐かしい気持ちです」
莉子がこぼすと、
「そうだね。よくこうやってJAZZを聞きながらコーヒー飲んで、本を読んで、ときどきマスターと雑談して……もう、莉子ちゃんだけで始めて結構経つねぇ」
「思えば結構、経ちましたね」
二人で笑い合ったとき、不意に本から顔を上げて、
「莉子ちゃん、できたらでいいんだけど、ナポリタンなんて、お昼に頼めるかな?」
───ナポリタン。
父の得意料理だ。
いや、あの頃の喫茶店といったらナポリタンと言っていいほどだ。
父のナポリタンはナポリタン用のパスタとケチャップソースが特別に用意されていて、黒い鉄のフライパンで焼き焦がしてあおることで、独特の風味が出されていた。
何度か再現しようとしたが、技術もさることながらレシピがわからず断念したのだった───
「できるけど、父と同じにはならないと思います……」
「構わないよ。莉子ちゃんのナポリタンが食べたいんだ」
「わかりました」
おじいちゃんは一つ肩をさすり、本の続きに目を走らせた。
今日は嫌に冷え込んでいる。
「コーヒーのあとになんだけど、ホットワイン、どうですか? 私、飲もうと思って」
いいね。そう声が聞こえたので、まずはナポリタンの準備を兼ねて大鍋にお湯を沸かし始める。
その隣に小鍋を置いて、昨日残った赤ワインを700ccほど注ぎ入れる。クローブは7粒ほど、カルダモンは粉なので3振りほど、スティックシナモンを1本浮かべる。隠し味に100%オレンジジュースを50ccと皮を外したオレンジを輪切りで4枚入れて、弱火にかける。じっくりじっくり温めていくのがコツだ。
ふつふつと泡が立つ度にワインの香りとスパイシーな香りが鼻をくすぐっていく。
注ぐカップの下にオレンジジャムをひとさじ落とし、蜂蜜もひとさじ。
10分は過ぎただろうか。カップに注ぎ入れて、小さなスプーンを添えて差し出した。
「よく混ぜて飲んでくださいね」
しおりを挟み閉じてから、ホットワインのカップを持ち、ゆっくりと香りを嗅いだ。
パッと顔に花が咲いていく。
「一度、オーナーに作ってもらった記憶があるよ。懐かしいな……こんな寒い日だったなぁ」
「私も風邪ひきそうな時、よく飲まされました」
二人で、懐かしいね。そんな声が上がる。
懐かしいのだ。
懐かしい、というのは、過去だということ。
雨の日は思い出が重い───
莉子は大きく息を吐くと、料理に気持ちを入れ替えた。
大鍋にパスタを放り込み、隣でフライパンにケチャップを入れる。
このケチャップを『これでもか!』といじめ抜くと美味しくなる、というのが莉子の持論。
お玉一杯分のケチャップが半分ほど煮詰まったところでパスタが茹で上がった。
茹で汁を別ボウルに取っておいてから、パスタをザルに取り、オリーブ油をかけておく。
ケチャップをそのままおいて、玉ねぎをスライス、薄切りベーコンは5mm幅、ピーマンは細切りに。人参は嫌いだから入れないでおこう。マッシュルームは絶対いれます!
赤色が深い色味に変化したケチャップの中に、切った食材を投入していくがピーマンは一番最後に。
玉ねぎに火が通ってきたところで、塩胡椒とコンソメを少々、隠し味に中濃ソースをスプーン1杯と蜂蜜を1杯垂らしてさらに煮詰めていく。
しっかり食材に火が通ったところで、ピーマンを投入して、ピーマンがしんなりしたところで先ほどのパスタだ。
茹で上がり少し時間が経ったことでふやけてしまっているが、それがいい。
味が馴染みやすくなる、気がする。気がするだけかもしれないけど。
おしゃれではない、昔風ナポリタン。
少しでも父に近づけたら───
ナポリタンをあおっていく。
若干固く感じた時は茹で汁をほんの少し足して麺の加減を見る。
そして最後の隠し味に醤油をひと垂らし。
味をみてみた。
「うま……」
裏の厨房で少し大きく声が出てしまう。
それを皿に盛り付け、
「おじいちゃん、できたよぅ」
声をかけると、「おーう」声が返ってきた。
トレイにサラダとナポリタン、スープにタバスコと粉チーズを乗せると、本の隣に滑らせる。
「おお、いい香りだ!」
すぐに本を閉じ、スープを一口すすると、パスタへと箸が向かっていく。
一口すすり、また一口。
噛みしめるほどに、顔がほころんでいく。
「莉子ちゃん、父さんのパスタが、ちょっぴり顔を出してくるよ」
思わず笑ってしまう。
ちょっぴり顔が出てくるとは。
まだまだかぁ……
ちょっぴり肩が落ちてしまう。
「やっぱり、マスターとオーナーの娘さんだね」
思わず振り返ったが、おじいちゃんはにやけた顔でナポリタンを口に運んでいる。
美味しいならいっか───
残りのホットワインを飲み干した時、靖さんの時計がピッと鳴る。
「12時だけど今日は閑古鳥だなぁ」
「雨も強いですしね」
「とはいっても、あいつら来るんじゃないのか?」
あいつらとは連藤を始めとする4名のことである。
「今日は雨だから来ないんじゃないかな?」
食後に飲むであろうコーヒーの準備に取り掛かったとき、嫌にアグレッシブな運転さばきで駐車場の止まった高級車がある。
二人で目が点になるが、こういう輩は店には入れてはいけない。
いくら、おじいちゃんの貸切であろうとも!
「めっちゃ雨ひでぇ! 巧、早く入ってってば」
「うっせぇな」
ガヤガヤと入ってきたのは、瑞樹と巧である。
少し遅れて傘を差しながら連藤のサポートをしつつ、三井もドアをくぐってくる。
呆気にとられながら、4人を見つめていると、
「莉子、奥の席使うぞ」慣れた動きで連藤を連れて行くが、
「運転してたの、三井さん……?」莉子が低めの声で言うと、
「そうだけど、なんだ、文句あんのか?」三井も凄んでくる。
真下に見下ろされるが、莉子も引かない。
莉子の背は三井の胸板に届くかぐらいだろうか。
そこから垂直に顔を上げ、睨みつけた。
「あんな危ない運転の仕方しないでいただけますか? ここ壊れたらどうするんですか! だいたい連藤さん乗せて、そんな運転、いけません!」
「別にいいだろ。それに、店はやっさんとお前だけだろ?」
「よくありません! どこの輩が来たかと身構えたんですよ、こっちは!」
連藤が二人の間を割るように体をすべらせる。
「莉子さん、席まで案内してくれるか?」
そっと手を掴んで、優しく見つめてくる。
───反則ですよ!!!
これはとても苦手なシチュエーションだ。
微笑みを浮かべて見つめられると、まともに顔が見れなくなる。
莉子は小さくうんとだけ言い、もじもじと席へ案内していく。
苛立つ三井に連藤はまぁまぁと言いたげな表情だ。
連藤の隣に三井が腰かけたとき、若手二人はカウンターで騒いでいる。
「これ、めっちゃウマそー!」
「これ、ナポリタンじゃね?」巧が言うと、
「ここのナポリタンはうまいぞぉ」
靖さんの声に瑞樹が押される。
「したらおれ、ナポリタン!」
「じゃ、オレもナポリタンー」巧が続く。
「したら私もナポリタンにしようか。それは食べたことがないメニューだ」
「裏メニューって奴か? なら俺もそれにするわ」
連藤と三井も奥のテーブルから声を上げた。
「わかりました。ただ時間かかりますけど、だいじょうぶ?」
なぜか莉子から笑いがこみ上げてしまう。
昼時の両親のカフェもこうだった。
ナポリタン、この5文字は飽きるほど聞いていた。
「常連が変わっても、変わらないこともあるな」
おしゃれなカフェになってもスープを音を立てて飲む靖さんも変わらないと、莉子は思う。
雨の日の思い出は重い。
だけれど、新しい思い出で重ねると、明るく鮮やかになることを、莉子は知った。
「先にサラダ出しますね」
明るい声が人の少ない店内に響く。
今日もいつものカフェが始まった。
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