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一反木綿のキヌちゃん編
小洗屋のシラタマと一反木綿のキヌちゃん 2話
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コンテストは一ヶ月後。
コンテストの内容は、一反を染め上げた美しさ、染め模様、着物にした時のデザイン画になる。
それぞれ期日までに提出しなければならず、キヌちゃんはさっそく、こっそり書き溜めていたデザインがからいくつかを選ぶと、すぐに染める作業にとりかかった。
だが、染めていることを知られたら、大変なことになる!
シラタマとキヌちゃんは、こっそりと着実に、美しい反物を作るために、この小豆洗いの川で染めることを決めた。
ここなら、小豆洗い以外くることはない。
ただ期限が短い。
いつもはこっそりと行えばよかったので、3年かけて染めるなんて当たり前だった。
だが今回は一ヶ月しか猶予がない。
キヌちゃんの染め方は、一度染めて乾かしてから水で濯ぎ、また染めてと、色を重ねて入れていく方法だ。
「天狗山の土の鉱色は、こうしないと入らないの。とくに、蛋白石染めをする時はね」
「たんぱくせき?」
「オパールって、聞いたことある?」
キヌちゃんの言葉に、シラタマはちんぷんかんぷん。
くすりと笑いながら、キヌちゃんは懐からひとつ、珠のついたかんざしを取り出した。
「これが蛋白石。オパールともいう石よ」
半透明の乳白色の石の中に、ラメのように緑や赤、青のキラキラした結晶が散らばっている。
「とってもキレイね」
「でしょ? 今回はこの石みたいな着物を作りたいの」
「すっごくいいと思う!」
シラタマはキヌちゃんのために箱を用意し、小豆を洗う川でいっしょに作業をするように。
毎日、次第に仕上がっていく反物が美してたまらなかった。
朝日に照らされた朝露がチラチラと光って、蝶々を誘うように、反物は上品に、そしてシワの加減で色味が変わる、とても不思議な反物に変化していった。
今日も朝起きたシラタマは、暦に印をつけた。
提出期限まで日付に印をつけていたのだ。
「あと1週間か……早いなぁ……」
シラタマはお気に入りの菜の花色の着物を着て、母がいる台所へと走っていく。
コンテストの内容は、一反を染め上げた美しさ、染め模様、着物にした時のデザイン画になる。
それぞれ期日までに提出しなければならず、キヌちゃんはさっそく、こっそり書き溜めていたデザインがからいくつかを選ぶと、すぐに染める作業にとりかかった。
だが、染めていることを知られたら、大変なことになる!
シラタマとキヌちゃんは、こっそりと着実に、美しい反物を作るために、この小豆洗いの川で染めることを決めた。
ここなら、小豆洗い以外くることはない。
ただ期限が短い。
いつもはこっそりと行えばよかったので、3年かけて染めるなんて当たり前だった。
だが今回は一ヶ月しか猶予がない。
キヌちゃんの染め方は、一度染めて乾かしてから水で濯ぎ、また染めてと、色を重ねて入れていく方法だ。
「天狗山の土の鉱色は、こうしないと入らないの。とくに、蛋白石染めをする時はね」
「たんぱくせき?」
「オパールって、聞いたことある?」
キヌちゃんの言葉に、シラタマはちんぷんかんぷん。
くすりと笑いながら、キヌちゃんは懐からひとつ、珠のついたかんざしを取り出した。
「これが蛋白石。オパールともいう石よ」
半透明の乳白色の石の中に、ラメのように緑や赤、青のキラキラした結晶が散らばっている。
「とってもキレイね」
「でしょ? 今回はこの石みたいな着物を作りたいの」
「すっごくいいと思う!」
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毎日、次第に仕上がっていく反物が美してたまらなかった。
朝日に照らされた朝露がチラチラと光って、蝶々を誘うように、反物は上品に、そしてシワの加減で色味が変わる、とても不思議な反物に変化していった。
今日も朝起きたシラタマは、暦に印をつけた。
提出期限まで日付に印をつけていたのだ。
「あと1週間か……早いなぁ……」
シラタマはお気に入りの菜の花色の着物を着て、母がいる台所へと走っていく。
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