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92 絶対に来てね。ジョルジオと一緒に
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ボーナス・コミュニケーションの日。
ホークはジョルジオやエディなど上席者の後、ジェイミーのオフィスに呼ばれた。
「昨今、当局がうるさくてな。賞与をいかに一度で払わないようにするか、人事部が四苦八苦して考えているんだ。おれなんか、百パーセント株になって久しいよ」
ホークは無言で紙を凝視していた。
前年度働いた日数が四ヶ月余りだったのと、向こう三年に繰り延べされる金額のせいで、四十パーセントの税金を払ったら、残りはほんのわずかだった。
シティの言い方だと、一晩で使ってしまう金額。
「毎年キャッシュが減っていく。時代と思って諦めてくれ」ジェイミーが言った。
「キャンベル、不満なのか」
ホークは顔を上げた。
「いえ、マリー・ラクロワの件が気になって」
「ああ、あれか」ジェイミーはふっと肩をそびやかした。
「食い詰めて夜逃げする人間はいるが、あんなに金残していなくなる人間は、普通いないな」
「こういう時は、どうしていましたか?」
「大抵は、破産したか何かで夜逃げしたケースだ。他の債権者と一緒に取り立てするだけだ。今度の場合は違うからな。まあ、何もすることはないだろう」
「警察に言ったりは?」
「それは証券会社の仕事じゃない。我々は、粛々とポジションを手じまいして、徐々に残高ゼロにしていく。そうしていても、手数料は取れるからな。それだけだ」
口調は軽いがジェイミーの目は鋭かった。
裏で何が起こっているのか、重々わかっているような表情だった。
だとしても、それを口に出してホークに言うことはないのだろう。
ロニーの件を調査させたジェイミーなのだ。
何かすべきだと思えば手を拱いているわけがない。
「わかりました」
「今年もがんばってくれ。期待している」
ジェイミーから、パメラを含めた部下の分の紙をもらった。
ざっと見たところ、全体の数字がホークのレベルより低いので、株に組み入れられる分が少なく、殆どがキャッシュだ。
キャッシュでもらう額だけならホークより多い部下もいた。
パメラは全額キャッシュだが、これで相場通りなのかどうか、営業成績に連動していないのでよくわからない。
彼女にはいい成績をつけたのだから、金額がそれを反映していないと困る。
ジェイミーの部屋には次々人が入っていく。
エディの部屋からシャロンが出てきたところを見て、ホークは割り込んだ。
なんだ? とエディが眉を上げた。
ホークはドアを閉めた。
「あのさ、パメラのボーナスなんだけど……」エディが眉間にわずかな皺を寄せた。
「成績が最上位で、この金額は正しいのか」
エディはホークが見せた紙に目をやった。
「ああ」
「シャロンはいくらなんだ」
「お前にそんなことを教えるわけないだろう」
「だって、あの二人、話すかもしれないだろ」
「それは規則で禁じられている」
ホークは苦笑した。
「そんなこと知ってるさ」
「大体、おまえの点数のつけ方が甘いんだ」エディは紙の上を指で叩いた。
「パメラはこの会社でまだ一年目だ。シャロンはもう五年目。だからシャロンより低いし、前任のジェニファーよりも低い」
なんだこいつは。
ジェニファーとロニーが婚約していたことは知らないと言って、ジェニファーのボーナスの金額は覚えているのか。
エディからはそれ以上聞けなかったので、パメラがカレンダーに入れたとおりに会議室で部下たちを順々に呼んだ。
最後がパメラだった。
「ハーイ」
今日は襟ぐりに毛皮の縁取りのある、ピンク・ベージュのカーディガンを着ている。
座るとボタンが引っ張られて隙間が開き、そこから否応なく、紫色の下着が見えた。
確か紫の日は……?
「調子どうお? 元気になった?」
「ありがとう。大丈夫だよ。本当にごめん」パメラがニーッとパールピンクの唇で笑った。
「よかった。じゃあ、今日は飲みに行けるね?」
「今日?」……だって、紫だろ?
「今日は、営業部みんなで打ち上げ飲み会なの、言ったと思うけど? カレンダーに入っているでしょ」
……しまった、見ていない。
「ああ、そうだったね」
「絶対に来てね。ジョルジオと一緒に」
「うん」よくわからないが、行くことにした。
「……で、これなんだけど」ホークは賞与の紙を見せた。
「いつもよくやってくれて、ありがとう」
パメラは口を噤んで目を下に向けた。
「ふーん……」何か不満なのだろうか。
「ま、こんなもんか。みんなが成績よかったわけじゃないもんね。アランだけでいいなら、すごくよかったのに」
「いや、パメラはみんなのアシスタントだから……」
パメラはにっこりした。
「いいの、いいの、わかってるから。前の会社よりずっといい」
ほっとしたと同時に突如思い出した。紫の日は、債権部のあいつだ。
パメラの言っていたその夜の打ち上げで、コヴェント・ガーデンのクラブに繰り出した。
パメラとエディの秘書のシャロンが「最高にクールなクラブ」だという。
いつも入り口前に行列ができていて、ドアマンが、見栄えのいい順に入場させるのだ。
行ってみて、どのくらい早く中に入れたか、話題のタネにするのが面白い。
「アランが一緒なら、早く入れてもらえそう」何分で入れるか、賭けが始まっていた。
二十人ほどで行ってみると、ドアの外にすでに列ができていた。
ホークとジョルジオがLBのグループの先頭に立った。
パメラの指示に従って、ネクタイをはずし、シャツのボタンをいくつか開けた。
ジョルジオも、今日はカールした黒髪にたっぷり整髪料をつけて決めていた。
ドアマンが、列に並んでいるグループを一組ずつ点検しにやって来た。
メモに何か書きつけているのは、客のランクのようなものらしい。
このために、ミニのドレスとピンヒールの編み上げブーツに着替えてきたパメラとシャロンが、ドアマンに向かってにっこり笑って見せた。
しばらくしてドアマンが戻って来た。
「そちらの方、どうぞ」
「え、もう?」
まだ前に五組ほどのグループが待っている。
驚いていると、パメラとシャロンがYES! とガッツポーズした。
五分、と賭けた者が賭けに勝った。
テキーラとうるさい音楽、レーザー光線の中で、二時間も飲んだり踊ったりしていた。
何度かバーカウンターを往復し、皆のために飲み物を調達する。
トイレに行く途中の廊下で、ジョルジオとシャロンが熱烈にキスをかわしていた。
ライアンがダンスフロアからあがってきて、ホークの隣に立った。
お互いにウイスキーソーダのグラスを合わせた。
「どうだった、ボーナス」と言ったライアンは、酔っていなかった。
「入って半年も経っていないんで」
ライアンは頷いた。
「キャッシュが少なくて困るよ。あんなに働かされて、これだもんな」
ホークは笑って相槌を打った。
「自社株買いってのはさ、そのときの金額より株価が下がれば、それまでなんだぜ。ただの紙切れと同じさ」
「娘さんの手術、無事に終わってよかったな」
ああ、とライアンは微笑んだ。
「これで終わってくれることを祈るよ」
「彼女が走れるように」ホークはもう一度、ライアンとグラスを合わせた。
アダムが二年目のジュニア・トレーダーの女性と至近距離で踊っている。
あいつも案外やるな。
パメラが債券部の男と踊っている。
視線を漂わせていると、ライアンが耳元に近寄ってきた。
「おまえ、ロマネスクに誘われなかったか」
ウイスキーのグラスが途中で止まった。
「いや」
ライアンと目が合った。彼はすぐに向こうを向いた。
ホークはジョルジオやエディなど上席者の後、ジェイミーのオフィスに呼ばれた。
「昨今、当局がうるさくてな。賞与をいかに一度で払わないようにするか、人事部が四苦八苦して考えているんだ。おれなんか、百パーセント株になって久しいよ」
ホークは無言で紙を凝視していた。
前年度働いた日数が四ヶ月余りだったのと、向こう三年に繰り延べされる金額のせいで、四十パーセントの税金を払ったら、残りはほんのわずかだった。
シティの言い方だと、一晩で使ってしまう金額。
「毎年キャッシュが減っていく。時代と思って諦めてくれ」ジェイミーが言った。
「キャンベル、不満なのか」
ホークは顔を上げた。
「いえ、マリー・ラクロワの件が気になって」
「ああ、あれか」ジェイミーはふっと肩をそびやかした。
「食い詰めて夜逃げする人間はいるが、あんなに金残していなくなる人間は、普通いないな」
「こういう時は、どうしていましたか?」
「大抵は、破産したか何かで夜逃げしたケースだ。他の債権者と一緒に取り立てするだけだ。今度の場合は違うからな。まあ、何もすることはないだろう」
「警察に言ったりは?」
「それは証券会社の仕事じゃない。我々は、粛々とポジションを手じまいして、徐々に残高ゼロにしていく。そうしていても、手数料は取れるからな。それだけだ」
口調は軽いがジェイミーの目は鋭かった。
裏で何が起こっているのか、重々わかっているような表情だった。
だとしても、それを口に出してホークに言うことはないのだろう。
ロニーの件を調査させたジェイミーなのだ。
何かすべきだと思えば手を拱いているわけがない。
「わかりました」
「今年もがんばってくれ。期待している」
ジェイミーから、パメラを含めた部下の分の紙をもらった。
ざっと見たところ、全体の数字がホークのレベルより低いので、株に組み入れられる分が少なく、殆どがキャッシュだ。
キャッシュでもらう額だけならホークより多い部下もいた。
パメラは全額キャッシュだが、これで相場通りなのかどうか、営業成績に連動していないのでよくわからない。
彼女にはいい成績をつけたのだから、金額がそれを反映していないと困る。
ジェイミーの部屋には次々人が入っていく。
エディの部屋からシャロンが出てきたところを見て、ホークは割り込んだ。
なんだ? とエディが眉を上げた。
ホークはドアを閉めた。
「あのさ、パメラのボーナスなんだけど……」エディが眉間にわずかな皺を寄せた。
「成績が最上位で、この金額は正しいのか」
エディはホークが見せた紙に目をやった。
「ああ」
「シャロンはいくらなんだ」
「お前にそんなことを教えるわけないだろう」
「だって、あの二人、話すかもしれないだろ」
「それは規則で禁じられている」
ホークは苦笑した。
「そんなこと知ってるさ」
「大体、おまえの点数のつけ方が甘いんだ」エディは紙の上を指で叩いた。
「パメラはこの会社でまだ一年目だ。シャロンはもう五年目。だからシャロンより低いし、前任のジェニファーよりも低い」
なんだこいつは。
ジェニファーとロニーが婚約していたことは知らないと言って、ジェニファーのボーナスの金額は覚えているのか。
エディからはそれ以上聞けなかったので、パメラがカレンダーに入れたとおりに会議室で部下たちを順々に呼んだ。
最後がパメラだった。
「ハーイ」
今日は襟ぐりに毛皮の縁取りのある、ピンク・ベージュのカーディガンを着ている。
座るとボタンが引っ張られて隙間が開き、そこから否応なく、紫色の下着が見えた。
確か紫の日は……?
「調子どうお? 元気になった?」
「ありがとう。大丈夫だよ。本当にごめん」パメラがニーッとパールピンクの唇で笑った。
「よかった。じゃあ、今日は飲みに行けるね?」
「今日?」……だって、紫だろ?
「今日は、営業部みんなで打ち上げ飲み会なの、言ったと思うけど? カレンダーに入っているでしょ」
……しまった、見ていない。
「ああ、そうだったね」
「絶対に来てね。ジョルジオと一緒に」
「うん」よくわからないが、行くことにした。
「……で、これなんだけど」ホークは賞与の紙を見せた。
「いつもよくやってくれて、ありがとう」
パメラは口を噤んで目を下に向けた。
「ふーん……」何か不満なのだろうか。
「ま、こんなもんか。みんなが成績よかったわけじゃないもんね。アランだけでいいなら、すごくよかったのに」
「いや、パメラはみんなのアシスタントだから……」
パメラはにっこりした。
「いいの、いいの、わかってるから。前の会社よりずっといい」
ほっとしたと同時に突如思い出した。紫の日は、債権部のあいつだ。
パメラの言っていたその夜の打ち上げで、コヴェント・ガーデンのクラブに繰り出した。
パメラとエディの秘書のシャロンが「最高にクールなクラブ」だという。
いつも入り口前に行列ができていて、ドアマンが、見栄えのいい順に入場させるのだ。
行ってみて、どのくらい早く中に入れたか、話題のタネにするのが面白い。
「アランが一緒なら、早く入れてもらえそう」何分で入れるか、賭けが始まっていた。
二十人ほどで行ってみると、ドアの外にすでに列ができていた。
ホークとジョルジオがLBのグループの先頭に立った。
パメラの指示に従って、ネクタイをはずし、シャツのボタンをいくつか開けた。
ジョルジオも、今日はカールした黒髪にたっぷり整髪料をつけて決めていた。
ドアマンが、列に並んでいるグループを一組ずつ点検しにやって来た。
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このために、ミニのドレスとピンヒールの編み上げブーツに着替えてきたパメラとシャロンが、ドアマンに向かってにっこり笑って見せた。
しばらくしてドアマンが戻って来た。
「そちらの方、どうぞ」
「え、もう?」
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驚いていると、パメラとシャロンがYES! とガッツポーズした。
五分、と賭けた者が賭けに勝った。
テキーラとうるさい音楽、レーザー光線の中で、二時間も飲んだり踊ったりしていた。
何度かバーカウンターを往復し、皆のために飲み物を調達する。
トイレに行く途中の廊下で、ジョルジオとシャロンが熱烈にキスをかわしていた。
ライアンがダンスフロアからあがってきて、ホークの隣に立った。
お互いにウイスキーソーダのグラスを合わせた。
「どうだった、ボーナス」と言ったライアンは、酔っていなかった。
「入って半年も経っていないんで」
ライアンは頷いた。
「キャッシュが少なくて困るよ。あんなに働かされて、これだもんな」
ホークは笑って相槌を打った。
「自社株買いってのはさ、そのときの金額より株価が下がれば、それまでなんだぜ。ただの紙切れと同じさ」
「娘さんの手術、無事に終わってよかったな」
ああ、とライアンは微笑んだ。
「これで終わってくれることを祈るよ」
「彼女が走れるように」ホークはもう一度、ライアンとグラスを合わせた。
アダムが二年目のジュニア・トレーダーの女性と至近距離で踊っている。
あいつも案外やるな。
パメラが債券部の男と踊っている。
視線を漂わせていると、ライアンが耳元に近寄ってきた。
「おまえ、ロマネスクに誘われなかったか」
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