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第9章
69 償い ☆ ⚠
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「──どういうことか、説明してくれるか……? ウコバチ……」
「…………」
「バーデン・バーデンの処女が一般病棟に移ったって聞いたんだけど……」
「…………」
オレは身を硬くし、気をつけの姿勢を取り続けている。
副代表は苦虫を噛み潰したような顔で紫煙を吐き出した。
「君に渡した神経剤は第4世代だ……毒性はVXの数倍で、量も十分あったはずだ」
それは間違いない。使う時に混ぜる“二種混合型化学兵器”だと言われ、メディカルエリアにいる人間を殺し尽くしてお釣りが来るほどの量──とは言っても、致死性が高いからごく少量──を預かった。
オレがうなずくと、副代表は眉間に皺を寄せる。
「……だったら……なんで、彼女は生きてるの……?」
彼は声に静かな苛立ちを滲ませながら、深く息を吐く。
「事前の試用で、コニウムが7人処刑した。殺傷能力の有効性は証明されてる。それが、どうして今回に限って殺しきれないんだ……あの量を経口曝露して死なないなんて、金輪際あり得ないんだよ……」
絞り出すように言うと、副代表は灰皿でタバコを揉み消した。
「……君、あれの量、勝手に減らしたりしてないよな……?」
まるで虎か狼みたいに鋭い目が、眼鏡越しにオレを射抜く。今にも唸り声が聞こえて来そうで肝が冷えた。
「しでません」
内心びくつきながら、オレは必死に平静を装う。
「オレ、頭悪ぃがらそんな器用なごどできねえし……んでも、うまぐいがねがったのは間違いねえんで責任取ります。処分でも何でもしてください」
すると、オレの答えに納得したみたいで、副代表は軽く息を吐いて視線を逸らした。
「……そのことについては追って沙汰するから、それまで自宅待機……もう帰って良いよ」
声と目から険しさが消えている。多分、すでに頭を切り替えて、新しい策を練り始めているんだろう。バエル代表が帰るまで、いくらもないみたいだしな……。
「はい、申し訳ありませんでした。失礼します」
「……ああ、ところで……」
退室しようとした時、副代表に呼び止められた。
「神経剤の容器はどうした? 食器類も……汚染の可能性のあるものは、ちゃんと指示通り処分した……?」
オレが「はい。言われだ通り、全部ジャニターの人さ、渡しましたけど……」と返したら、彼は「……そう。わかった……」とだけ言ってパソコンに視線を移したので、そのまま部屋を出た。
「はあ……はっかはっかする……」
オレは何度も深呼吸して、動悸を落ち着かせる。手の平にじっとりと汗をかいていた。
あの人に会った後は、いつもこうだ。オレもそこそこ修羅場を潜ってるし、特別怒鳴られたりするわけじゃないのに、生きた心地がしない。
凌遅くんもタダモノじゃないとわかるけど、副代表の気配はもっとわかりやすく真っ暗で、底冷えする夜みたいだ。
オレの経験上、普通に暮らしていてあそこまで重苦しい空気を作る人間は滅多にいない。
あの人はきっと、地獄を見たことがあるんだろうな。
オレはその足で近くのトイレに入る。個室の中でズボンのポケットを探り、チャック付きビニール袋に入れられた小さな容器を取り出した。中には問題の神経剤が入っている。残量は使った分よりずっと多い。
悪ぃ、副代表。オレ、嘘吐いた。
だってよぉ、めんこいんだ、あの子……。オレの作る料理、すげぇうまそうに食べんの。言葉は少ないんだげんと、嬉しそうにしてんのが伝わってくんだ。ウコバチさん、ウコバチさんて、一生懸命話しかけで来てよぉ……あんなの見てだら、殺れるわけねぇ……。
ICUさ様子見に行った時も、苦しいべのに、オレごと見たら表情緩めんだ。思わず、悪がっだなって謝っちまっだ……。
「…………」
オレは手の中の容器を見る。あの日からずっと、肌身離さず持ち歩いていたんだ。バーデンちゃんが回復すれば、詳しい話を聞かれるはず。それまでにどうにか誤魔化せないかと考え続けていたが、結局いい方法は浮かばなかった。
オレは他の会員とあまり打ち解けた付き合いをしておらず、頼れる人間が誰もいない。一番親しくしてたのがバーデンちゃんと凌遅くんだったんだから、とんだお笑い種だな。
疑われてるのは間違いない。バレるのも時間の問題だ。早めにこいつを処分しないと。
ついトイレに流しちまうかと思ったが、除染や二次被害のことが頭を過ぎったので、そのままポケットに戻した。
この容器は特殊な形状で完全に密封されていて、持ち運びも危なくない。もう中身が混ざってるからバラバラの状態よりはリスクもあるんだろうけど、特注袋に入ってる限りは大丈夫だと聞いている。
自宅待機って言われたから、その間に安全な処分方法を考えよう。しばらくぶりに田舎に帰るかな。向こうは自然が豊かだから、誰にも見つからない場所にこっそり捨てることもできるかも知れない。しばらく時間を置けば、うやむやになるだろうしな。どうにかなる。
で、うまくいったら……あの子に謝ろう。騙して近付いて、殺そうとしたんだ。許してもらえるわけはない。でも、きちっと話だけはしよう。聞いてもらえるまで、何度でも足を運ぼう……。それがオレに出来る精一杯の償いだ。
そんなことを考えながらトイレから出ると、オレの視線の先に思いもよらない人がいた。さっき報告を終えたばかりの副代表だ。彼は背が高いから、ただ立っているだけで威圧感が半端じゃない。そして必要以上に整った彫刻のような顔が、じっとこちらを見つめているのでゾッとする。
なんだ? 何か言い忘れたことでもあるのか?
まさか、これのことがバレたか……?
背中に冷たいものが走り、思わずポケットに手をやった。
すると、彼が低い声で言った。
「……それ、見せて」
「……っ」
副代表は左手を伸ばし、「ほら……もう知ってるから……」と続ける。
そう言われては、黙って従うしかなかった。
恐る恐る差し出した容器を袋ごと受け取った副代表は、うつむくオレの頭頂部を見ているようだった。
「ジャニターから、容器が返却されてないって報告が上がってる。トイレに流す気だったんだな……思い留まってくれたのは良かった」
オレが何も言えずにいると、副代表は意外な台詞を吐いた。
「……俺は、君の真っ直ぐな態度に好感を持ってた。長々と言い訳しないし、潔いなって感心してたんだ……」
オレの胸がちくりと痛む。あの仏頂面でそんな風に思ってたのか。
バーデンちゃんを殺さなかったことについては後悔してない。でも、仕事を請け負ったのにオレのエゴで完遂できなかったのは契約不履行だから、何らかの形でけじめを付けなくちゃならないだろう。
何はともあれ、まずは謝罪だと思った。
「……副代表、あの……!」
意を決して顔を上げると、彼と目が合った。この人は滅多に人と目を合わせない。視線が合うのは獣のように敵意をぶつける時くらいだから、ちょっと驚く。
副代表の目は静かな光を湛えている。こうしてみると、本当に綺麗な顔だ。機嫌よくしてれば、さぞやモテるだろうに……。
一瞬、そんなことを考えていたオレだったが、彼の深い溜息で我に返った。
「容器のことも、ただ返却し忘れてただけじゃないかと期待してたんだけど、そうじゃなかったんだな……残念だ……」
次の瞬間、副代表の右手がオレの顔の前に突き出され、握られていた水鉄砲のようなものから何かが噴射された。
「わっ!」
謎のスプレーを浴びたオレは、びっくりして後ろに飛び退く。
「今、何しだ……っ!?」
直後、急激な頭痛とめまい、動悸が現れ、オレはその場に膝を付いた。すぐに血圧が急降下するような感覚に見舞われ、息ができなくなる。
「信用しとったのに……情けないわ、ほんまに……」
意識が途切れかけ、痙攣が始まった時、副代表は冷え冷えとしたまなざしでぼそりと言った。
「さっき、責任取る言うたな。ほんなら、死ね……」
ガクガクと揺れる視界の中、彼は携帯端末でどこかに連絡を入れ、「“コニウムの置き土産”を使った。間もなく終わるから、×××まで片付けに来て……」と話しながらその場を離れて行った。
ああ、やっぱり、おっかねえ人だ……でも、自業自得だな……。
バーデンちゃんも、オレが盛った毒でこんな目に遭ったのがな……ほんと、悪がったなあ……。
死にゆくオレの脳裏に浮かぶのは、やっぱりあの子のことだった。
「…………」
「バーデン・バーデンの処女が一般病棟に移ったって聞いたんだけど……」
「…………」
オレは身を硬くし、気をつけの姿勢を取り続けている。
副代表は苦虫を噛み潰したような顔で紫煙を吐き出した。
「君に渡した神経剤は第4世代だ……毒性はVXの数倍で、量も十分あったはずだ」
それは間違いない。使う時に混ぜる“二種混合型化学兵器”だと言われ、メディカルエリアにいる人間を殺し尽くしてお釣りが来るほどの量──とは言っても、致死性が高いからごく少量──を預かった。
オレがうなずくと、副代表は眉間に皺を寄せる。
「……だったら……なんで、彼女は生きてるの……?」
彼は声に静かな苛立ちを滲ませながら、深く息を吐く。
「事前の試用で、コニウムが7人処刑した。殺傷能力の有効性は証明されてる。それが、どうして今回に限って殺しきれないんだ……あの量を経口曝露して死なないなんて、金輪際あり得ないんだよ……」
絞り出すように言うと、副代表は灰皿でタバコを揉み消した。
「……君、あれの量、勝手に減らしたりしてないよな……?」
まるで虎か狼みたいに鋭い目が、眼鏡越しにオレを射抜く。今にも唸り声が聞こえて来そうで肝が冷えた。
「しでません」
内心びくつきながら、オレは必死に平静を装う。
「オレ、頭悪ぃがらそんな器用なごどできねえし……んでも、うまぐいがねがったのは間違いねえんで責任取ります。処分でも何でもしてください」
すると、オレの答えに納得したみたいで、副代表は軽く息を吐いて視線を逸らした。
「……そのことについては追って沙汰するから、それまで自宅待機……もう帰って良いよ」
声と目から険しさが消えている。多分、すでに頭を切り替えて、新しい策を練り始めているんだろう。バエル代表が帰るまで、いくらもないみたいだしな……。
「はい、申し訳ありませんでした。失礼します」
「……ああ、ところで……」
退室しようとした時、副代表に呼び止められた。
「神経剤の容器はどうした? 食器類も……汚染の可能性のあるものは、ちゃんと指示通り処分した……?」
オレが「はい。言われだ通り、全部ジャニターの人さ、渡しましたけど……」と返したら、彼は「……そう。わかった……」とだけ言ってパソコンに視線を移したので、そのまま部屋を出た。
「はあ……はっかはっかする……」
オレは何度も深呼吸して、動悸を落ち着かせる。手の平にじっとりと汗をかいていた。
あの人に会った後は、いつもこうだ。オレもそこそこ修羅場を潜ってるし、特別怒鳴られたりするわけじゃないのに、生きた心地がしない。
凌遅くんもタダモノじゃないとわかるけど、副代表の気配はもっとわかりやすく真っ暗で、底冷えする夜みたいだ。
オレの経験上、普通に暮らしていてあそこまで重苦しい空気を作る人間は滅多にいない。
あの人はきっと、地獄を見たことがあるんだろうな。
オレはその足で近くのトイレに入る。個室の中でズボンのポケットを探り、チャック付きビニール袋に入れられた小さな容器を取り出した。中には問題の神経剤が入っている。残量は使った分よりずっと多い。
悪ぃ、副代表。オレ、嘘吐いた。
だってよぉ、めんこいんだ、あの子……。オレの作る料理、すげぇうまそうに食べんの。言葉は少ないんだげんと、嬉しそうにしてんのが伝わってくんだ。ウコバチさん、ウコバチさんて、一生懸命話しかけで来てよぉ……あんなの見てだら、殺れるわけねぇ……。
ICUさ様子見に行った時も、苦しいべのに、オレごと見たら表情緩めんだ。思わず、悪がっだなって謝っちまっだ……。
「…………」
オレは手の中の容器を見る。あの日からずっと、肌身離さず持ち歩いていたんだ。バーデンちゃんが回復すれば、詳しい話を聞かれるはず。それまでにどうにか誤魔化せないかと考え続けていたが、結局いい方法は浮かばなかった。
オレは他の会員とあまり打ち解けた付き合いをしておらず、頼れる人間が誰もいない。一番親しくしてたのがバーデンちゃんと凌遅くんだったんだから、とんだお笑い種だな。
疑われてるのは間違いない。バレるのも時間の問題だ。早めにこいつを処分しないと。
ついトイレに流しちまうかと思ったが、除染や二次被害のことが頭を過ぎったので、そのままポケットに戻した。
この容器は特殊な形状で完全に密封されていて、持ち運びも危なくない。もう中身が混ざってるからバラバラの状態よりはリスクもあるんだろうけど、特注袋に入ってる限りは大丈夫だと聞いている。
自宅待機って言われたから、その間に安全な処分方法を考えよう。しばらくぶりに田舎に帰るかな。向こうは自然が豊かだから、誰にも見つからない場所にこっそり捨てることもできるかも知れない。しばらく時間を置けば、うやむやになるだろうしな。どうにかなる。
で、うまくいったら……あの子に謝ろう。騙して近付いて、殺そうとしたんだ。許してもらえるわけはない。でも、きちっと話だけはしよう。聞いてもらえるまで、何度でも足を運ぼう……。それがオレに出来る精一杯の償いだ。
そんなことを考えながらトイレから出ると、オレの視線の先に思いもよらない人がいた。さっき報告を終えたばかりの副代表だ。彼は背が高いから、ただ立っているだけで威圧感が半端じゃない。そして必要以上に整った彫刻のような顔が、じっとこちらを見つめているのでゾッとする。
なんだ? 何か言い忘れたことでもあるのか?
まさか、これのことがバレたか……?
背中に冷たいものが走り、思わずポケットに手をやった。
すると、彼が低い声で言った。
「……それ、見せて」
「……っ」
副代表は左手を伸ばし、「ほら……もう知ってるから……」と続ける。
そう言われては、黙って従うしかなかった。
恐る恐る差し出した容器を袋ごと受け取った副代表は、うつむくオレの頭頂部を見ているようだった。
「ジャニターから、容器が返却されてないって報告が上がってる。トイレに流す気だったんだな……思い留まってくれたのは良かった」
オレが何も言えずにいると、副代表は意外な台詞を吐いた。
「……俺は、君の真っ直ぐな態度に好感を持ってた。長々と言い訳しないし、潔いなって感心してたんだ……」
オレの胸がちくりと痛む。あの仏頂面でそんな風に思ってたのか。
バーデンちゃんを殺さなかったことについては後悔してない。でも、仕事を請け負ったのにオレのエゴで完遂できなかったのは契約不履行だから、何らかの形でけじめを付けなくちゃならないだろう。
何はともあれ、まずは謝罪だと思った。
「……副代表、あの……!」
意を決して顔を上げると、彼と目が合った。この人は滅多に人と目を合わせない。視線が合うのは獣のように敵意をぶつける時くらいだから、ちょっと驚く。
副代表の目は静かな光を湛えている。こうしてみると、本当に綺麗な顔だ。機嫌よくしてれば、さぞやモテるだろうに……。
一瞬、そんなことを考えていたオレだったが、彼の深い溜息で我に返った。
「容器のことも、ただ返却し忘れてただけじゃないかと期待してたんだけど、そうじゃなかったんだな……残念だ……」
次の瞬間、副代表の右手がオレの顔の前に突き出され、握られていた水鉄砲のようなものから何かが噴射された。
「わっ!」
謎のスプレーを浴びたオレは、びっくりして後ろに飛び退く。
「今、何しだ……っ!?」
直後、急激な頭痛とめまい、動悸が現れ、オレはその場に膝を付いた。すぐに血圧が急降下するような感覚に見舞われ、息ができなくなる。
「信用しとったのに……情けないわ、ほんまに……」
意識が途切れかけ、痙攣が始まった時、副代表は冷え冷えとしたまなざしでぼそりと言った。
「さっき、責任取る言うたな。ほんなら、死ね……」
ガクガクと揺れる視界の中、彼は携帯端末でどこかに連絡を入れ、「“コニウムの置き土産”を使った。間もなく終わるから、×××まで片付けに来て……」と話しながらその場を離れて行った。
ああ、やっぱり、おっかねえ人だ……でも、自業自得だな……。
バーデンちゃんも、オレが盛った毒でこんな目に遭ったのがな……ほんと、悪がったなあ……。
死にゆくオレの脳裏に浮かぶのは、やっぱりあの子のことだった。
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☆拙作に目を留めていただき、本当にありがとうございます。励みになりますので、もし何かしら刺さりましたら、是非とも『いいね』・『お気に入りに追加』をお願いいたします。感想も大歓迎です!
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