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第9章
61 訊きたいこと ①
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凌遅のダメージは思いのほか大きかった。病院に到着した時にはほとんど意識がなく、即時入院となった。
私の怪我は大したことがなかったので、あっという間に治療が済んだのだが、行くところもないため彼に付き添うという選択肢しかなかった。
私には目下、頼れる相手が誰もいない。ヴィネが死に、後任の連絡員も決まっていない上、刺客に命まで狙われる身だ。
ベリトや野ウサギとも連絡がつかず、一人でいたらいつまた襲われるか知れたものではない。
幸い、医療スタッフの厚意でナースステーション近くにある家族仮眠室を貸してもらえたので、その晩は不安なく心身を休めることができた。
翌朝、担当医師に呼ばれ説明を受けたところ、凌遅の手術は8時間にも及んだという。出血に加え、改造ネイルガンの長大な釘により内臓の一部と骨盤を損傷、腹膜炎を併発しており、一時は生命が危ぶまれたもののどうにか持ち直した。順調に回復すれば3週間ほどで退院できるが、最終的には本人次第ということだ。
来月には仇敵バエルが海外から帰って来ると聞いているので、本音を言えば一刻も早く復活して欲しい。しかし、現状を考えると酷な話だろう。
私は医師の説明を聞き終えた拍子に、ちらっと自分の置かれている状況の話をしてみた。ここは組織直属の病院でこれまで何度もお世話になっているため、事情を酌んでもらえないかと考えてのことだ。
するとすんなり話が通り、“家族付添許可申請書”という形ばかりの書類の提出によって、私の居場所も提供してもらえることとなった。
彼の本名がわからないので、入院患者氏名欄にはHNを記入しておいた。だが、医療スタッフ達も彼を「凌遅さん」と呼んでいたから、それで問題ないのだろう。
確か、私が入院していた時は本名で呼ばれていた。この差が何なのか少し気になるが、ただ単に“呼びやすさ”を優先しているのかも知れない。それはそうだろう。「いせきさん」なら5音で済むところ、「バーデン・バーデン(以下略)」では10音を超える。呼びかける途中で舌を噛む人も出てくるのではないだろうか。いつも思うが、極めて面倒なHNだ……。“続柄”にも苦慮したが、「同居人」としておいた。
彼の病室は個室で、備え付けのソファベッドがあると言われた。また、必要最小限の日用品は借り受けることも出来、近くに院内コンビニもあるので不自由しないらしい。
一般の患者がそれらのサービスを利用する場合、そこそこの額を支払う必要がありそうだが、LR×D関係者についてはすべての手続きを本部が代行してくれるため、特にすることはないと聞いた。それなら彼も私も回復に専念できる。
医療スタッフに案内されて病室を訪ねると、凌遅は人工呼吸器を装着し、泥のように眠っていた。身体の大部分を覆う包帯とあちこちから延びている管が痛々しい。
ただ、不安になるほど青白かった顔色が元に戻りつつあるのを見て、やっと人心地が付いたように思う。
私はベッドサイドの椅子に腰かけ、彼の負傷していない方の手を取った。以前とは別人のように冷たく乾燥していて、生気を感じない。
このまま永眠してしまわないよう、私は彼の手を握る指に力を込める。
「……早く戻ってきてください。あなたには、訊きたいことがたくさんあるんです……」
届いていると信じて祈るような言葉をかけていたら、
「あ! いたいた」
聞き覚えのある声がかかった。見れば、病室の入口に野ウサギとベリトが立っていた。
「看護師に聞いたらここだって言うから。入っていい?」
どうぞと促すと、野ウサギはベリトを引きずるようにしながら、大股で入室してきた。
「あの、怪我の具合は……」
「全然問題ないよ。痛いっちゃ痛いけど、傷自体はそんなに深くなかったんでね。経過良好につき、明日退院だってさ」
「それは良かったです。あと、昨日は守ってくれてありがとうございました」
私が感謝の言葉を伝えると、野ウサギはしみじみと嘆息する。
「あんたって、本当に良い子だよね。最初はただの生意気な小娘かと思ってたけど、精神的に成熟してるんだわ。それに引き替え、このクソガキは……」
そう言うと、彼女は隣のベリトを肘で小突いた。
「おらっ、謝れ、ボケ」
「もー、勘弁してくださいよ、野ウサギさん。これでも反省してるんです。それに僕、凌遅さんから既にきつい制裁受けてるんですから……」
ベリトはばつが悪そうな顔をして、額をさすっている。今更、彼を詰ってもどうしようもない。それに昨日の幕引き役を務めたことで禊は済ませているので、こちらから言うことは何もなかった。
「大丈夫ですよ。ベリトさんも、昨日は大変だったでしょう」
そう言葉をかけつつ、私はふと思い出して、ポケットに入れっぱなしにしていた車のキーを返した。
彼は何とも言えない表情でそれを受け取ると、「ええ、それはもう……」と苦笑し、昨日の事後処理がいかに大変だったか熱弁し始めた。
終始明るいトーンで喋っていたが、かなりしんどかったらしい。聞いているだけで疲れたし、思っていたよりも組織の内部が複雑だということも伝わってきた。
「――そんなわけで、本っ当に死ぬかと思いました。もうね、現場を落ち着かせてエレベーターに乗った後の記憶が飛んでます。おまけに、何故かベルフェゴールさんから“君、バエル代表と非公式に接触しようとした?”とか詰められて最悪でした。何のことだかさっぱりですし、因縁付けられてムカついたんで、“誰かさんの子供じみた私的制裁の尻拭いが大変で、それどころじゃありませんでしたけど?”って返しときました」
「ぎゃはは! よく言った! でもあんた、組織のNo.2にそんなゴリゴリ盾突いて大丈夫かよ?」
楽しそうに質問する野ウサギに、ベリトはけらけら笑いながら答える。
「大丈夫です。思いっきり睨まれましたけど、それだけでした。ベルフェゴールさんは連日の不摂生で体力なさそうですし、口論とか絶対苦手なんで僕と対面でやり合いたくないんだと思いますよ。あと、あの人も一応、組織全体の利益を考えて動いてますから、バエル代表のお気に入りの一人で利用価値の高いこの僕を処分するとは考えられません」
鼻息荒く断言し、彼は続ける。
「と言うか、元はと言えばバーデン・バーデンの処女さんを暗殺しようと企むこと自体、大問題じゃないですか。まあ、あんまり大事にするのもアレなので控えますが、いよいよの時はバエル代表に密告してやろうと思ってます」
これを聞いた私は良い機会だと思い、質問を投げてみた。
「ベリトさんは本部の内情に詳しいんですよね。もしかして、私がLR×Dにスカウトされた理由もご存じじゃないですか」
するとベリトは平然とうなずく。
「ええ、知ってますよ。おおよそのところはね」
「だったら――」
ところが、彼は私の言葉を遮るように続ける。
「……うん、僕もね、本音を言えばぶっちゃけたいです。ただ、これを明かしたのがバレたら、確実に首が飛んでしまうんですよ。物理的にね……」
「は? ちょっと待って。No.2を問題にしないあんたがそこまで言う、ってことは……」
野ウサギのコメントに、ベリトは眉を曇らせた。
「……はい、そういうことです。どうぞ悪しからず……」
なるほど。代表の至上命令ということか。もしくはもっと強大な影響力を持つ者の圧力だろうか。
しかし、そう簡単に引き下がるわけにはいかない。
ベリトは話したくてうずうずしているのが目に見えている。そこで「ヒントだけでもいただけませんか」と食い下がったところ、「うーん……まあ、ヒントくらいなら……」と口角を上げた。
「バエル代表はある理由から、貴女に大きな期待を寄せています。組織の中で起こることのほとんどが、貴女の成長の糧になるように仕組まれています。貴女が目撃した“数々の死”のいくつかにも、別の側面があったりする……のかも知れません」
何とも遠回しで歯痒くなるが、ベリトもこれが明かせるギリギリなのだろう。私は勢いに任せて核心を突く。
「これだけは絶対に知りたいので率直に訊きます。バエルって誰なんですか。どこで私の存在を知ったんですか」
「あー、すみません。それはさっきの“言えない理由”に直結してます。どうか、ご勘弁を」
ベリトは芝居がかった仕草で頭を抱え、もどかしげに嘆息を漏らした。
「じゃあ、彼は私が知っている人……会ったことがある人ですか」
この問いに、ベリトは一瞬躊躇った後、「はい」と首肯した。
「僕がお答えできるのはここまでです。どうしても気になるなら、凌遅さんに訊いてください。多分、それで大抵のことはわかると思いますよ。どこまで教えてくれるかは彼の胸三寸ですが、この方、本部の意向を忖度したりしませんし、基本的に嘘を吐かないので」
やはりそうか。私が彼に対して抱いていた印象は間違っていなかったようだ。
私の怪我は大したことがなかったので、あっという間に治療が済んだのだが、行くところもないため彼に付き添うという選択肢しかなかった。
私には目下、頼れる相手が誰もいない。ヴィネが死に、後任の連絡員も決まっていない上、刺客に命まで狙われる身だ。
ベリトや野ウサギとも連絡がつかず、一人でいたらいつまた襲われるか知れたものではない。
幸い、医療スタッフの厚意でナースステーション近くにある家族仮眠室を貸してもらえたので、その晩は不安なく心身を休めることができた。
翌朝、担当医師に呼ばれ説明を受けたところ、凌遅の手術は8時間にも及んだという。出血に加え、改造ネイルガンの長大な釘により内臓の一部と骨盤を損傷、腹膜炎を併発しており、一時は生命が危ぶまれたもののどうにか持ち直した。順調に回復すれば3週間ほどで退院できるが、最終的には本人次第ということだ。
来月には仇敵バエルが海外から帰って来ると聞いているので、本音を言えば一刻も早く復活して欲しい。しかし、現状を考えると酷な話だろう。
私は医師の説明を聞き終えた拍子に、ちらっと自分の置かれている状況の話をしてみた。ここは組織直属の病院でこれまで何度もお世話になっているため、事情を酌んでもらえないかと考えてのことだ。
するとすんなり話が通り、“家族付添許可申請書”という形ばかりの書類の提出によって、私の居場所も提供してもらえることとなった。
彼の本名がわからないので、入院患者氏名欄にはHNを記入しておいた。だが、医療スタッフ達も彼を「凌遅さん」と呼んでいたから、それで問題ないのだろう。
確か、私が入院していた時は本名で呼ばれていた。この差が何なのか少し気になるが、ただ単に“呼びやすさ”を優先しているのかも知れない。それはそうだろう。「いせきさん」なら5音で済むところ、「バーデン・バーデン(以下略)」では10音を超える。呼びかける途中で舌を噛む人も出てくるのではないだろうか。いつも思うが、極めて面倒なHNだ……。“続柄”にも苦慮したが、「同居人」としておいた。
彼の病室は個室で、備え付けのソファベッドがあると言われた。また、必要最小限の日用品は借り受けることも出来、近くに院内コンビニもあるので不自由しないらしい。
一般の患者がそれらのサービスを利用する場合、そこそこの額を支払う必要がありそうだが、LR×D関係者についてはすべての手続きを本部が代行してくれるため、特にすることはないと聞いた。それなら彼も私も回復に専念できる。
医療スタッフに案内されて病室を訪ねると、凌遅は人工呼吸器を装着し、泥のように眠っていた。身体の大部分を覆う包帯とあちこちから延びている管が痛々しい。
ただ、不安になるほど青白かった顔色が元に戻りつつあるのを見て、やっと人心地が付いたように思う。
私はベッドサイドの椅子に腰かけ、彼の負傷していない方の手を取った。以前とは別人のように冷たく乾燥していて、生気を感じない。
このまま永眠してしまわないよう、私は彼の手を握る指に力を込める。
「……早く戻ってきてください。あなたには、訊きたいことがたくさんあるんです……」
届いていると信じて祈るような言葉をかけていたら、
「あ! いたいた」
聞き覚えのある声がかかった。見れば、病室の入口に野ウサギとベリトが立っていた。
「看護師に聞いたらここだって言うから。入っていい?」
どうぞと促すと、野ウサギはベリトを引きずるようにしながら、大股で入室してきた。
「あの、怪我の具合は……」
「全然問題ないよ。痛いっちゃ痛いけど、傷自体はそんなに深くなかったんでね。経過良好につき、明日退院だってさ」
「それは良かったです。あと、昨日は守ってくれてありがとうございました」
私が感謝の言葉を伝えると、野ウサギはしみじみと嘆息する。
「あんたって、本当に良い子だよね。最初はただの生意気な小娘かと思ってたけど、精神的に成熟してるんだわ。それに引き替え、このクソガキは……」
そう言うと、彼女は隣のベリトを肘で小突いた。
「おらっ、謝れ、ボケ」
「もー、勘弁してくださいよ、野ウサギさん。これでも反省してるんです。それに僕、凌遅さんから既にきつい制裁受けてるんですから……」
ベリトはばつが悪そうな顔をして、額をさすっている。今更、彼を詰ってもどうしようもない。それに昨日の幕引き役を務めたことで禊は済ませているので、こちらから言うことは何もなかった。
「大丈夫ですよ。ベリトさんも、昨日は大変だったでしょう」
そう言葉をかけつつ、私はふと思い出して、ポケットに入れっぱなしにしていた車のキーを返した。
彼は何とも言えない表情でそれを受け取ると、「ええ、それはもう……」と苦笑し、昨日の事後処理がいかに大変だったか熱弁し始めた。
終始明るいトーンで喋っていたが、かなりしんどかったらしい。聞いているだけで疲れたし、思っていたよりも組織の内部が複雑だということも伝わってきた。
「――そんなわけで、本っ当に死ぬかと思いました。もうね、現場を落ち着かせてエレベーターに乗った後の記憶が飛んでます。おまけに、何故かベルフェゴールさんから“君、バエル代表と非公式に接触しようとした?”とか詰められて最悪でした。何のことだかさっぱりですし、因縁付けられてムカついたんで、“誰かさんの子供じみた私的制裁の尻拭いが大変で、それどころじゃありませんでしたけど?”って返しときました」
「ぎゃはは! よく言った! でもあんた、組織のNo.2にそんなゴリゴリ盾突いて大丈夫かよ?」
楽しそうに質問する野ウサギに、ベリトはけらけら笑いながら答える。
「大丈夫です。思いっきり睨まれましたけど、それだけでした。ベルフェゴールさんは連日の不摂生で体力なさそうですし、口論とか絶対苦手なんで僕と対面でやり合いたくないんだと思いますよ。あと、あの人も一応、組織全体の利益を考えて動いてますから、バエル代表のお気に入りの一人で利用価値の高いこの僕を処分するとは考えられません」
鼻息荒く断言し、彼は続ける。
「と言うか、元はと言えばバーデン・バーデンの処女さんを暗殺しようと企むこと自体、大問題じゃないですか。まあ、あんまり大事にするのもアレなので控えますが、いよいよの時はバエル代表に密告してやろうと思ってます」
これを聞いた私は良い機会だと思い、質問を投げてみた。
「ベリトさんは本部の内情に詳しいんですよね。もしかして、私がLR×Dにスカウトされた理由もご存じじゃないですか」
するとベリトは平然とうなずく。
「ええ、知ってますよ。おおよそのところはね」
「だったら――」
ところが、彼は私の言葉を遮るように続ける。
「……うん、僕もね、本音を言えばぶっちゃけたいです。ただ、これを明かしたのがバレたら、確実に首が飛んでしまうんですよ。物理的にね……」
「は? ちょっと待って。No.2を問題にしないあんたがそこまで言う、ってことは……」
野ウサギのコメントに、ベリトは眉を曇らせた。
「……はい、そういうことです。どうぞ悪しからず……」
なるほど。代表の至上命令ということか。もしくはもっと強大な影響力を持つ者の圧力だろうか。
しかし、そう簡単に引き下がるわけにはいかない。
ベリトは話したくてうずうずしているのが目に見えている。そこで「ヒントだけでもいただけませんか」と食い下がったところ、「うーん……まあ、ヒントくらいなら……」と口角を上げた。
「バエル代表はある理由から、貴女に大きな期待を寄せています。組織の中で起こることのほとんどが、貴女の成長の糧になるように仕組まれています。貴女が目撃した“数々の死”のいくつかにも、別の側面があったりする……のかも知れません」
何とも遠回しで歯痒くなるが、ベリトもこれが明かせるギリギリなのだろう。私は勢いに任せて核心を突く。
「これだけは絶対に知りたいので率直に訊きます。バエルって誰なんですか。どこで私の存在を知ったんですか」
「あー、すみません。それはさっきの“言えない理由”に直結してます。どうか、ご勘弁を」
ベリトは芝居がかった仕草で頭を抱え、もどかしげに嘆息を漏らした。
「じゃあ、彼は私が知っている人……会ったことがある人ですか」
この問いに、ベリトは一瞬躊躇った後、「はい」と首肯した。
「僕がお答えできるのはここまでです。どうしても気になるなら、凌遅さんに訊いてください。多分、それで大抵のことはわかると思いますよ。どこまで教えてくれるかは彼の胸三寸ですが、この方、本部の意向を忖度したりしませんし、基本的に嘘を吐かないので」
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