22 / 151
第3章
19 次、会う時にあなたを殺す
しおりを挟む
嫌な記憶が蘇り、気持ちが落ちていた時、甘やかな声が耳に届いた。
「やっほ~。デンたん」
見れば案の定、ヴィネが早足で近付いてくるところだった。
「りょおちんから話は聞いてるよ。今日はよろしくね」
彼女は大きな紙袋を提げていた。聞けば今日の着替えだそうだ。私物なので趣味が合わないのは勘弁とのことだったが、落ち着いたデザインの服でほっとする。
病室に戻り着替えを済ませる間、ヴィネはベッドサイドのロッカーに保管されていた私のドレスとクラッチバッグ、小物などを紙袋に詰めていた。途中、クエマドロから譲られたブレスレットに関心を示したようだったが、すぐさま「もっとカワイイの買ってあげるね」と斬って捨てていた。
「それにしてもヴィネがちょこっと席外してる間に、何でそんなことになっちゃうんだろ。災難だったね。おまけにりょおちん、助けに入っただけのはずなのに、なんでデンたんより重傷かな」
私が「日頃の行いじゃないですかね」と零すと、ヴィネは腹を抱えて笑った。
「行こ。車、すぐそこだから」
外は私達が初めて会った日と同じように晴れていた。ここに来て、先ほどまで滞在していた医療施設は、スクェア・エッダ内にあるメディカルエリアの一画だったことがわかり驚いた。
しかも一般客が利用するスペースとはしっかり隔絶されており、顔を合わせなくて済むよう配慮されているらしい。改めてこの施設の広大さを思い知らされる。
私はヴィネが示したシルバーの軽自動車に乗り込み、助手席に腰を下ろす。
何やら違和感を覚えてシートを探ると、小さな金属が指に触れた。摘み上げれば、黒い石のついたピアスだった。
「あ、それきっと“ちゅりりん”のだ」
後部座席に荷物を積み終わったヴィネが言った。誰かと思えば、さっきロビーで邂逅した金髪のあだ名だという。また誤解が生まれそうな可愛らしいニックネームだ。
「朝一で今日の予定聞かれて、デンたんを迎えに行くって言ったら、連れてけって。何の用か訊いても教えてくれないし、自力で帰るって言うから乗せてきたんだけど。ホントにしょうがないな」
ヴィネはやれやれとぼやきつつ、それをワンピースのポケットにしまった。
「仲、いいんですか」
「そう見える?」
車を発進させ、ヴィネは片眉を上げた。
「ちゅりりん、観客からのウケはいいんだけどね。ほら、見た目通りのキャラだし。でも下心見え見えで距離感バグってるから、ヴィネ的にはナシかな」
同感だ。
「じゃあ──」
私はこの機会に訊いてみることにした。
「──バエルって、どんな人ですか」
「りょおちんから聞いたの?」
私がうなずくと、ヴィネは納得したような表情になった。
「いっぱい聞いた?」
「いえ、名前だけ」
彼女はふんふんと首肯し、オーディオの音量を少し下げると、知っている限りの情報を教えてくれた。
HN──バエル。LR×D代表。
設立当初からの会員の一人で、処刑人の活動を統括し調整を行うコーディネーターでもあると言う。
現在は管理者としての活動を主軸にしているが、フットワークが軽いタイプで広範囲の業務をカバーしており、どんどん活動領域を広げているそうだ。ヴィネは彼のアシスタントを務めていた時期があり、可愛がってもらっていたらしい。
「何て言うかね、普通のおじちゃんだよ。その辺、いくらでも歩いてそうな」
「人殺しの集団をまとめてる人がですか」
私が八の字を寄せると、
「そういうもんだよ」
ヴィネは言った。
「悪人がみんな悪人らしかったら、もっと世界は平和じゃない?」
「…………」
私は颯爽とハンドルを切るヴィネを観察した。レトロなワンピースとさり気なく揺れる花のピアスが、端正な容姿によく映えている。そういう類いの雑誌モデルならすぐにでも務まりそうだ。
一見柔和だが神秘的で底知れない彼女は、確かに深淵に淀む“趣味のサークル”LR×Dを体現している。その意味では、周牢のキャラは良心的と言えなくもなかった。
「りょおちんも意外なとこいっぱいあってね」
運転手が言った。
「ある意味、普通なのは顔だけ」
「ああ、それ以外はどう考えてもどうかしてますもんね……」
苦笑を浮かべる私に、「そうじゃなくて」とヴィネは続けた。
「超人だから、あのヒト」
ヴィネ曰く、凌遅は非常に“器用”らしい。どの程度かは定かでないが、そのあまりの万能振りから観客はもとより組織内でも一目置かれた存在だと聞かされれば、後は推して知るべしだろう。
そこへ持ってきて、もやしっ子で詭弁家で、解体好きの快楽殺人者か。キャラが立ち過ぎだ。
「あとね、一番ヤバイのが、りょおちんのお料理スキル」
ヴィネがにわかには信じがたい情報を付加した。
「基本的には何でも作れるみたいだけど、ヴィネのお気に入りは聖護院大根とお揚げの炊いたんかな」
「まさかのおばんざいですか。超ド級の偏食家なのに、振り幅がデカ過ぎますね」
私のコメントがツボったらしく、ヴィネは一頻り笑ってから、「今度作ってもらうといいよ。そしたらヴィネも呼んで」と結んだ。
「何なんですかね、あの人……」
私の口から意図しない言葉が零れ出た。
「あの人の根底にあるのは、誰かをバラバラに削ぎ落して並べたいって欲求だけで、どう考えたって普通の人間とは相容れない……未だに腑に落ちないんですよ。そんな人がどうして、私を助けたりしたんだろうって」
人でなしのくせに。
「え、わからない?」
珍しく真顔でヴィネは言った。
「デンたんのこと大事だからだよ」
「まさか……」
私が一笑すると、ヴィネは続けた。
「まあ、上の指示だからってのもあるとは思うよ。でもそれだけじゃないはず。だってさ、デンたんを初めて運んで来た時、りょおちん言ってたもん。“この子は特別な子なんだ、今後どっちに向かうか少し楽しみなんだ”って。これまでも処刑人候補を連れてきたことはあったけど、そんな風に言わない人だったから、ちょっとびっくりしたんだよね。だからピンと来たんだ。このコはりょおちんにとって、本当に大切な存在なんだなって」
私は目を伏せた。否定したいはずなのに、言葉が見つからない。
「ヴィネにとってもデンたんは大切だよ」
歌うように隣が言った。
「何か妹みたいでほっとけないんだよね」
こちらは素直に受け入れられた。彼女のことはもうすっかり認めているのだなと感じる。友人と呼ぶにはあまりにも歪な関係だが、一緒にいて楽しいと思う。
どうせなら、もっと別な形で巡り会えればよかったのに。
「そうだ。せっかくだし、このままお買い物行こ。ちょっと遠出してもいい? こないだオープンしたショッピングモールがあってね、ヴィネちょっと気になってたんだ。デンたんの退院祝い、そこで買っちゃおう」
ヴィネが楽しげに提案し、私は「はい」と応じた。幸い、骨折以外は軽傷で我慢できないほどの痛みではない。気晴らしもいいだろう。
「欲しいものあったら遠慮なく言って」
それならまず靴が欲しい。最初に支給されたものが足に合わなくてつま先が痛い。夜会のパンプスもそうだが、普段からスニーカーを履きなれている人間に先の尖った靴は一苦労だ。今履いている借り物も当然ながら具合が悪い。
それから眼鏡も新調したい。暴力的な教育係が私の顔を掴んで壁に叩きつけた時、ツルがわずかにずれてしまったきりだからだ。
ヴィネが続ける。
「それとね、本部がデンたんの口座作ってくれたよ。こないだの報酬も入ってるって」
聞けば、携帯端末にプリインストールされている例の決済アプリと紐付けられているらしい。
「個人的に買いたいものがある時は自由に使ってね。まあ、デンたんは一人で外出できないし、ネットショッピングもチェックが入っちゃうから、あんまりのびのびとは使えないかもだけど、蓄えはあるに越したことないからね」
エンジンが心地好く吹け上がる。手首ではハートが揺れる。自分は懐柔されかけていると、もうすでに気付いている。
私は目を瞑り、深呼吸する。妙な開放感に満たされ、今は父への言い訳しか浮かんでこない。
だけどそれも今日と明日の二日だけだ。
忘れない。忘れてないよ。自分が何をするべきなのか。
一刻も早く心を決めよう。それとなく武器を買おう。例えばアイスピックのような先の鋭いものがいい。それを握り締めながら彼を待とう。山姥のように。蠍のように。
凌遅──次、会う時にあなたを殺す。
車は徐々に町へと近付いていく。
「やっほ~。デンたん」
見れば案の定、ヴィネが早足で近付いてくるところだった。
「りょおちんから話は聞いてるよ。今日はよろしくね」
彼女は大きな紙袋を提げていた。聞けば今日の着替えだそうだ。私物なので趣味が合わないのは勘弁とのことだったが、落ち着いたデザインの服でほっとする。
病室に戻り着替えを済ませる間、ヴィネはベッドサイドのロッカーに保管されていた私のドレスとクラッチバッグ、小物などを紙袋に詰めていた。途中、クエマドロから譲られたブレスレットに関心を示したようだったが、すぐさま「もっとカワイイの買ってあげるね」と斬って捨てていた。
「それにしてもヴィネがちょこっと席外してる間に、何でそんなことになっちゃうんだろ。災難だったね。おまけにりょおちん、助けに入っただけのはずなのに、なんでデンたんより重傷かな」
私が「日頃の行いじゃないですかね」と零すと、ヴィネは腹を抱えて笑った。
「行こ。車、すぐそこだから」
外は私達が初めて会った日と同じように晴れていた。ここに来て、先ほどまで滞在していた医療施設は、スクェア・エッダ内にあるメディカルエリアの一画だったことがわかり驚いた。
しかも一般客が利用するスペースとはしっかり隔絶されており、顔を合わせなくて済むよう配慮されているらしい。改めてこの施設の広大さを思い知らされる。
私はヴィネが示したシルバーの軽自動車に乗り込み、助手席に腰を下ろす。
何やら違和感を覚えてシートを探ると、小さな金属が指に触れた。摘み上げれば、黒い石のついたピアスだった。
「あ、それきっと“ちゅりりん”のだ」
後部座席に荷物を積み終わったヴィネが言った。誰かと思えば、さっきロビーで邂逅した金髪のあだ名だという。また誤解が生まれそうな可愛らしいニックネームだ。
「朝一で今日の予定聞かれて、デンたんを迎えに行くって言ったら、連れてけって。何の用か訊いても教えてくれないし、自力で帰るって言うから乗せてきたんだけど。ホントにしょうがないな」
ヴィネはやれやれとぼやきつつ、それをワンピースのポケットにしまった。
「仲、いいんですか」
「そう見える?」
車を発進させ、ヴィネは片眉を上げた。
「ちゅりりん、観客からのウケはいいんだけどね。ほら、見た目通りのキャラだし。でも下心見え見えで距離感バグってるから、ヴィネ的にはナシかな」
同感だ。
「じゃあ──」
私はこの機会に訊いてみることにした。
「──バエルって、どんな人ですか」
「りょおちんから聞いたの?」
私がうなずくと、ヴィネは納得したような表情になった。
「いっぱい聞いた?」
「いえ、名前だけ」
彼女はふんふんと首肯し、オーディオの音量を少し下げると、知っている限りの情報を教えてくれた。
HN──バエル。LR×D代表。
設立当初からの会員の一人で、処刑人の活動を統括し調整を行うコーディネーターでもあると言う。
現在は管理者としての活動を主軸にしているが、フットワークが軽いタイプで広範囲の業務をカバーしており、どんどん活動領域を広げているそうだ。ヴィネは彼のアシスタントを務めていた時期があり、可愛がってもらっていたらしい。
「何て言うかね、普通のおじちゃんだよ。その辺、いくらでも歩いてそうな」
「人殺しの集団をまとめてる人がですか」
私が八の字を寄せると、
「そういうもんだよ」
ヴィネは言った。
「悪人がみんな悪人らしかったら、もっと世界は平和じゃない?」
「…………」
私は颯爽とハンドルを切るヴィネを観察した。レトロなワンピースとさり気なく揺れる花のピアスが、端正な容姿によく映えている。そういう類いの雑誌モデルならすぐにでも務まりそうだ。
一見柔和だが神秘的で底知れない彼女は、確かに深淵に淀む“趣味のサークル”LR×Dを体現している。その意味では、周牢のキャラは良心的と言えなくもなかった。
「りょおちんも意外なとこいっぱいあってね」
運転手が言った。
「ある意味、普通なのは顔だけ」
「ああ、それ以外はどう考えてもどうかしてますもんね……」
苦笑を浮かべる私に、「そうじゃなくて」とヴィネは続けた。
「超人だから、あのヒト」
ヴィネ曰く、凌遅は非常に“器用”らしい。どの程度かは定かでないが、そのあまりの万能振りから観客はもとより組織内でも一目置かれた存在だと聞かされれば、後は推して知るべしだろう。
そこへ持ってきて、もやしっ子で詭弁家で、解体好きの快楽殺人者か。キャラが立ち過ぎだ。
「あとね、一番ヤバイのが、りょおちんのお料理スキル」
ヴィネがにわかには信じがたい情報を付加した。
「基本的には何でも作れるみたいだけど、ヴィネのお気に入りは聖護院大根とお揚げの炊いたんかな」
「まさかのおばんざいですか。超ド級の偏食家なのに、振り幅がデカ過ぎますね」
私のコメントがツボったらしく、ヴィネは一頻り笑ってから、「今度作ってもらうといいよ。そしたらヴィネも呼んで」と結んだ。
「何なんですかね、あの人……」
私の口から意図しない言葉が零れ出た。
「あの人の根底にあるのは、誰かをバラバラに削ぎ落して並べたいって欲求だけで、どう考えたって普通の人間とは相容れない……未だに腑に落ちないんですよ。そんな人がどうして、私を助けたりしたんだろうって」
人でなしのくせに。
「え、わからない?」
珍しく真顔でヴィネは言った。
「デンたんのこと大事だからだよ」
「まさか……」
私が一笑すると、ヴィネは続けた。
「まあ、上の指示だからってのもあるとは思うよ。でもそれだけじゃないはず。だってさ、デンたんを初めて運んで来た時、りょおちん言ってたもん。“この子は特別な子なんだ、今後どっちに向かうか少し楽しみなんだ”って。これまでも処刑人候補を連れてきたことはあったけど、そんな風に言わない人だったから、ちょっとびっくりしたんだよね。だからピンと来たんだ。このコはりょおちんにとって、本当に大切な存在なんだなって」
私は目を伏せた。否定したいはずなのに、言葉が見つからない。
「ヴィネにとってもデンたんは大切だよ」
歌うように隣が言った。
「何か妹みたいでほっとけないんだよね」
こちらは素直に受け入れられた。彼女のことはもうすっかり認めているのだなと感じる。友人と呼ぶにはあまりにも歪な関係だが、一緒にいて楽しいと思う。
どうせなら、もっと別な形で巡り会えればよかったのに。
「そうだ。せっかくだし、このままお買い物行こ。ちょっと遠出してもいい? こないだオープンしたショッピングモールがあってね、ヴィネちょっと気になってたんだ。デンたんの退院祝い、そこで買っちゃおう」
ヴィネが楽しげに提案し、私は「はい」と応じた。幸い、骨折以外は軽傷で我慢できないほどの痛みではない。気晴らしもいいだろう。
「欲しいものあったら遠慮なく言って」
それならまず靴が欲しい。最初に支給されたものが足に合わなくてつま先が痛い。夜会のパンプスもそうだが、普段からスニーカーを履きなれている人間に先の尖った靴は一苦労だ。今履いている借り物も当然ながら具合が悪い。
それから眼鏡も新調したい。暴力的な教育係が私の顔を掴んで壁に叩きつけた時、ツルがわずかにずれてしまったきりだからだ。
ヴィネが続ける。
「それとね、本部がデンたんの口座作ってくれたよ。こないだの報酬も入ってるって」
聞けば、携帯端末にプリインストールされている例の決済アプリと紐付けられているらしい。
「個人的に買いたいものがある時は自由に使ってね。まあ、デンたんは一人で外出できないし、ネットショッピングもチェックが入っちゃうから、あんまりのびのびとは使えないかもだけど、蓄えはあるに越したことないからね」
エンジンが心地好く吹け上がる。手首ではハートが揺れる。自分は懐柔されかけていると、もうすでに気付いている。
私は目を瞑り、深呼吸する。妙な開放感に満たされ、今は父への言い訳しか浮かんでこない。
だけどそれも今日と明日の二日だけだ。
忘れない。忘れてないよ。自分が何をするべきなのか。
一刻も早く心を決めよう。それとなく武器を買おう。例えばアイスピックのような先の鋭いものがいい。それを握り締めながら彼を待とう。山姥のように。蠍のように。
凌遅──次、会う時にあなたを殺す。
車は徐々に町へと近付いていく。
2
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
魔女の虚像
睦月
ミステリー
大学生の星井優は、ある日下北沢で小さな出版社を経営しているという女性に声をかけられる。
彼女に頼まれて、星井は13年前に裕福な一家が焼死した事件を調べることに。
事件の起こった村で、当時働いていたというメイドの日記を入手する星井だが、そこで知ったのは思いもかけない事実だった。
●エブリスタにも掲載しています
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる