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第1章
9 人類の天敵 ② ⚠
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「君は俺を経験豊富な快楽殺人者だと思っているようだが」
少しの間の後、隣は淡々と述懐した。
「シリアルキラーの主眼はあくまで殺害行為に置かれているそうだ。俺が好きなのは解体作業であって、殺し自体は大して好きじゃない。だから俺は快楽殺人者じゃない」
「いつも愉しそうに殺すくせに」
「それは誤解だ」
詰る私に、顔色一つ変えず凌遅は弁じる。
殺人は面倒な上、疲れるのでできれば省きたい工程である。しかしあいにく誰も自分の希望するレベルの新鮮な死体を持っていない。予備品もあるにはあるが、それらは他の処刑人のお下がりがほとんどで、死亡後、時間が経ち過ぎていたり、著しく損傷していたりするため、並べた時に鮮やかな色味が出ない。故に自分で殺すしかない。
仮に素材を目の前で始末し即座に提供してもらえるのであれば、今後自分が誰かを殺めることはなくなるだろう。殺害行為の最中、愉しそうに見えていたとしたら、じきに素材が手に入ることへの単純な期待と興奮によるものに他ならない。
何をいけしゃあしゃあと。ならば何故、せっかくの死体を持ち帰らないのだ。苦労して手に入れたのに割に合わないではないか。
私の糾弾に対して、凌遅は「持ち運びが困難だと判断し、切り捨てただけ」と釈明した。
「――ところで」
なおも噛みつかんとする私に、隣は神妙な様子で言った。
「こんなに解体が好きな俺が何故、君をバラさずにいるかわかるか」
質問の意図が見えず少々当惑したが、そんなのは知れたことだ。
「精神的に追い詰めて遊んでいるだけでしょ」
言い捨てると、思いも寄らない言葉が返ってきた。
「素質があると思ったからだよ。あの日、自宅の居間でバラバラになった人間を目の当たりにした君は、とても愉しそうだった」
何を言われたのか理解するのに時間を要した。自覚がなかったせいではない。あまりに人を食った話だったからだ。
「これでも眼識には自信がある。君は間違いなく俺達と同じ種類の人間だよ」
凌遅は前方を見据えたまま嘯いた。
「社会を脅かす極悪殺人集団と……?」
私が鼻を鳴らすと、彼は珍しく声を立てて笑った。
「そんな御大層なものじゃない。殺し屋の真似も多少はするが、LR×Dは共通の目的のために集まった会員同士がその成果をシェアする場だ。いくらでもある“趣味のサークル”と何ら変わりないんだよ」
馬鹿な。どこの世界に快楽殺人を趣味の一形態として容認する国があるだろう。
「何を言って……どうかしてる……」
「そうかな。例えばフラワーアレンジメント、君はあれをどう思う?」
話の飛躍について行き損ない、思考停止に陥る私を余所に隣は主張する。
「俺は、あれを楽しめるのは俺と似た嗜好を持った人間だと思う」
根拠を問えば、「生きものの“死体”を切り刻んで飾りつけているから」らしい。得心できずにいると、自分の創作意欲に基づき、何かの命を糧に作品を作っているのだから同じだとつけ加えられた。
「大方の人間は基本的にもの言わぬ植物や繁殖力の強い動物なら、何だかんだ理由をつけていくら殺しても構わない、仕方ないってスタンスだよな。それを容認しているのに何故、人だけ駄目なんだ。こんなに繁栄しているのに、不平等だと思わないか」
何という極論だ。
私はクリスチャンではないし、宗教的価値観を引き合いに出すつもりもない。だが、
「人を動植物と同等に考えるのは無理があります。第一、殺人は犯罪です。それに他の生きものの命を奪うのは生きる上でやむを得ないことだからであって……」
「他の生きものの命を奪う理由が、必ずしも生命維持に直結するとは限らないよな」
私の主張を遮るように凌遅が言った。
「人間は自分達にとって都合の悪い生きものを害虫や害獣、雑草というグループに分類して、やれ駆除だ個体数の調整だと日々排除しまくっている。それどころか、毛皮や牙欲しさに絶滅危惧種を捕殺したり、表現欲求に基づいて植物を切り刻んだり、やりたい放題だ。おまけに知っているか? 鳥類史上最多の生息数を誇ったリョコウバトを絶滅へ追い遣ったのは、乱獲とスポーツハンティングって名の虐殺行為が原因だ。これも君の考える“やむを得ないこと”に入るのか」
「…………」
「だとしたら、普遍的に殺しは必然ということになる。抹香臭いヴィーガニズムを振りかざしたところで根底は変わらない。“生きることは殺すこと、殺さなければ生きていけない”。君自身が言った殺生不可避の理論だよ。それはこちら側の思想を間接的に肯定することに繋がらないかな」
私が窮するのを見て取った凌遅はすかさず畳みかけた。
「俺は人間の暴挙を非難しているわけじゃない。むしろニュートラルな感覚として受け入れる立場だ。そもそも、生命維持以外の目的で命を奪うのを異常だと捉えるから混乱するんだよ。君も花を摘んだことがあるだろう。余暇のための殺しは、日常的に行われているじゃないか」
「だとしても……」
私は言い返した。
「人殺しを趣味にするのはやっぱりどうかしています」
「何故だ」
何故、だ? 絶句する私を後目に凌遅は続ける。
「自然界において同族殺しは広く見られる現象だそうだ。大した話じゃない。人間も然りだ。その証拠に、テロも堕胎も通り魔も心中も、大昔からなくならないだろう。必要が生じた時、誰もが誰かを殺し得る。俺達にとって、それが遊び事ってだけの話――」
「ふざけないでよ!」
たまらず、私は吼えた。
「何でそうなるんですか。あなたの話は暴力的なこじつけじゃないですか。自分が殺された時、身内や親友、恋人を殺された時も同じことが言えるんですか。たとえ長寿を全うした死だって、受け入れるのはつらいのに……それを見ず知らずの人間に、大切な人を“趣味で殺した”なんて言われて、納得できるわけないでしょう!」
言葉と共に込み上げる憎悪に神経がざらつく。
「……確かに、そういう捉え方もあるな」
皮相的な一言で議論を投げた凌遅を追及しようとしたら、彼は言った。
「――けど俺は、“趣味で殺した”そいつに共感できる」
ああ、そうか。私は今更のように思い知った。
この人は別の次元を生きている。自分に彼を理解することは叶わない。そして彼にも“常人”を解することはできないのだ。
「普通の人間は、そんな風に考えないんですよ」
それでも私は話をつむぐ。
「多くの人が平和な生活を望んでいるからこそ、ある程度の安全を保障されて暮らしていられるんじゃないですか。皆が疑心暗鬼に陥ったり、所構わず武装したりせずに済んでいるのだって、そういう最低限の……暗黙の了解のおかげじゃないですか」
「君の言う“普通の人間”が作った暗黙の了解が、俺の生きる上で都合よく機能していることは間違いない」
運転手はどこを見ているのかわからない目の端で私の“必死”をわずかに掬うと、事もなげに同調した。
「だが、それに俺の価値観を合わせる云々はまた別の話だ」
「どれだけ歪めば気が済むんですか……」
私は首を捻り、サイドウィンドウに額を押しつけた。
説得しようなどと思ったわけではない。隣でハンドルを握る男が遺伝子レベルで常識を欠いているのはわかりきっている。
ただ受け入れたくなかっただけだ。これから長い時間を共有するかも知れない相手が、“人類の天敵”であるということを。
「“人間の誤りの主な原因は、幼少期に身についた偏見である”らしい」
桜が群生する道を進みながら、凌遅はデカルトを引用する。
「無理に俗識を捨てろとは言わない。時間をかけて刷り込まれたんだ、そう簡単に抜けるものじゃないしな。でもこの環境の中でそれを保ち続けるのは、苦しいだけだと思うよ」
殊のほか優しい言い振りが忌々しかった。思い遣りなど、血の一滴ほども持ち合わせていないくせに。
「何様のつもりか知らないけど……」
声が震え、言葉にならない感情が頬を伝った。
「私は、あなたの詭弁に惑わされたりしない。あなたと同じ側だなんて、絶対に認めたりしない……」
これまで誰かに対して、こんなにはっきりものを言い切ったことはなかった。今が“日常”なら、少しは負い目を感じたかも知れない。慮る相手がいないことで、逆に胸の内を曝け出せたのだとすれば皮肉なものだ。
「それならそれで構わない」
凌遅は軽く息を吐き、後頭部をヘッドレストに預けた。
「“後で疲れるのは君の勝手”だからな」
ラジオからは相変わらず能天気な番組が流れ続けている。車の外は一面の桜色だ。
あたたかい陽射しが気持ちよい春の景色が広がっている。それなのに何故、こんなにくすんで見えるのだろう。
少しの間の後、隣は淡々と述懐した。
「シリアルキラーの主眼はあくまで殺害行為に置かれているそうだ。俺が好きなのは解体作業であって、殺し自体は大して好きじゃない。だから俺は快楽殺人者じゃない」
「いつも愉しそうに殺すくせに」
「それは誤解だ」
詰る私に、顔色一つ変えず凌遅は弁じる。
殺人は面倒な上、疲れるのでできれば省きたい工程である。しかしあいにく誰も自分の希望するレベルの新鮮な死体を持っていない。予備品もあるにはあるが、それらは他の処刑人のお下がりがほとんどで、死亡後、時間が経ち過ぎていたり、著しく損傷していたりするため、並べた時に鮮やかな色味が出ない。故に自分で殺すしかない。
仮に素材を目の前で始末し即座に提供してもらえるのであれば、今後自分が誰かを殺めることはなくなるだろう。殺害行為の最中、愉しそうに見えていたとしたら、じきに素材が手に入ることへの単純な期待と興奮によるものに他ならない。
何をいけしゃあしゃあと。ならば何故、せっかくの死体を持ち帰らないのだ。苦労して手に入れたのに割に合わないではないか。
私の糾弾に対して、凌遅は「持ち運びが困難だと判断し、切り捨てただけ」と釈明した。
「――ところで」
なおも噛みつかんとする私に、隣は神妙な様子で言った。
「こんなに解体が好きな俺が何故、君をバラさずにいるかわかるか」
質問の意図が見えず少々当惑したが、そんなのは知れたことだ。
「精神的に追い詰めて遊んでいるだけでしょ」
言い捨てると、思いも寄らない言葉が返ってきた。
「素質があると思ったからだよ。あの日、自宅の居間でバラバラになった人間を目の当たりにした君は、とても愉しそうだった」
何を言われたのか理解するのに時間を要した。自覚がなかったせいではない。あまりに人を食った話だったからだ。
「これでも眼識には自信がある。君は間違いなく俺達と同じ種類の人間だよ」
凌遅は前方を見据えたまま嘯いた。
「社会を脅かす極悪殺人集団と……?」
私が鼻を鳴らすと、彼は珍しく声を立てて笑った。
「そんな御大層なものじゃない。殺し屋の真似も多少はするが、LR×Dは共通の目的のために集まった会員同士がその成果をシェアする場だ。いくらでもある“趣味のサークル”と何ら変わりないんだよ」
馬鹿な。どこの世界に快楽殺人を趣味の一形態として容認する国があるだろう。
「何を言って……どうかしてる……」
「そうかな。例えばフラワーアレンジメント、君はあれをどう思う?」
話の飛躍について行き損ない、思考停止に陥る私を余所に隣は主張する。
「俺は、あれを楽しめるのは俺と似た嗜好を持った人間だと思う」
根拠を問えば、「生きものの“死体”を切り刻んで飾りつけているから」らしい。得心できずにいると、自分の創作意欲に基づき、何かの命を糧に作品を作っているのだから同じだとつけ加えられた。
「大方の人間は基本的にもの言わぬ植物や繁殖力の強い動物なら、何だかんだ理由をつけていくら殺しても構わない、仕方ないってスタンスだよな。それを容認しているのに何故、人だけ駄目なんだ。こんなに繁栄しているのに、不平等だと思わないか」
何という極論だ。
私はクリスチャンではないし、宗教的価値観を引き合いに出すつもりもない。だが、
「人を動植物と同等に考えるのは無理があります。第一、殺人は犯罪です。それに他の生きものの命を奪うのは生きる上でやむを得ないことだからであって……」
「他の生きものの命を奪う理由が、必ずしも生命維持に直結するとは限らないよな」
私の主張を遮るように凌遅が言った。
「人間は自分達にとって都合の悪い生きものを害虫や害獣、雑草というグループに分類して、やれ駆除だ個体数の調整だと日々排除しまくっている。それどころか、毛皮や牙欲しさに絶滅危惧種を捕殺したり、表現欲求に基づいて植物を切り刻んだり、やりたい放題だ。おまけに知っているか? 鳥類史上最多の生息数を誇ったリョコウバトを絶滅へ追い遣ったのは、乱獲とスポーツハンティングって名の虐殺行為が原因だ。これも君の考える“やむを得ないこと”に入るのか」
「…………」
「だとしたら、普遍的に殺しは必然ということになる。抹香臭いヴィーガニズムを振りかざしたところで根底は変わらない。“生きることは殺すこと、殺さなければ生きていけない”。君自身が言った殺生不可避の理論だよ。それはこちら側の思想を間接的に肯定することに繋がらないかな」
私が窮するのを見て取った凌遅はすかさず畳みかけた。
「俺は人間の暴挙を非難しているわけじゃない。むしろニュートラルな感覚として受け入れる立場だ。そもそも、生命維持以外の目的で命を奪うのを異常だと捉えるから混乱するんだよ。君も花を摘んだことがあるだろう。余暇のための殺しは、日常的に行われているじゃないか」
「だとしても……」
私は言い返した。
「人殺しを趣味にするのはやっぱりどうかしています」
「何故だ」
何故、だ? 絶句する私を後目に凌遅は続ける。
「自然界において同族殺しは広く見られる現象だそうだ。大した話じゃない。人間も然りだ。その証拠に、テロも堕胎も通り魔も心中も、大昔からなくならないだろう。必要が生じた時、誰もが誰かを殺し得る。俺達にとって、それが遊び事ってだけの話――」
「ふざけないでよ!」
たまらず、私は吼えた。
「何でそうなるんですか。あなたの話は暴力的なこじつけじゃないですか。自分が殺された時、身内や親友、恋人を殺された時も同じことが言えるんですか。たとえ長寿を全うした死だって、受け入れるのはつらいのに……それを見ず知らずの人間に、大切な人を“趣味で殺した”なんて言われて、納得できるわけないでしょう!」
言葉と共に込み上げる憎悪に神経がざらつく。
「……確かに、そういう捉え方もあるな」
皮相的な一言で議論を投げた凌遅を追及しようとしたら、彼は言った。
「――けど俺は、“趣味で殺した”そいつに共感できる」
ああ、そうか。私は今更のように思い知った。
この人は別の次元を生きている。自分に彼を理解することは叶わない。そして彼にも“常人”を解することはできないのだ。
「普通の人間は、そんな風に考えないんですよ」
それでも私は話をつむぐ。
「多くの人が平和な生活を望んでいるからこそ、ある程度の安全を保障されて暮らしていられるんじゃないですか。皆が疑心暗鬼に陥ったり、所構わず武装したりせずに済んでいるのだって、そういう最低限の……暗黙の了解のおかげじゃないですか」
「君の言う“普通の人間”が作った暗黙の了解が、俺の生きる上で都合よく機能していることは間違いない」
運転手はどこを見ているのかわからない目の端で私の“必死”をわずかに掬うと、事もなげに同調した。
「だが、それに俺の価値観を合わせる云々はまた別の話だ」
「どれだけ歪めば気が済むんですか……」
私は首を捻り、サイドウィンドウに額を押しつけた。
説得しようなどと思ったわけではない。隣でハンドルを握る男が遺伝子レベルで常識を欠いているのはわかりきっている。
ただ受け入れたくなかっただけだ。これから長い時間を共有するかも知れない相手が、“人類の天敵”であるということを。
「“人間の誤りの主な原因は、幼少期に身についた偏見である”らしい」
桜が群生する道を進みながら、凌遅はデカルトを引用する。
「無理に俗識を捨てろとは言わない。時間をかけて刷り込まれたんだ、そう簡単に抜けるものじゃないしな。でもこの環境の中でそれを保ち続けるのは、苦しいだけだと思うよ」
殊のほか優しい言い振りが忌々しかった。思い遣りなど、血の一滴ほども持ち合わせていないくせに。
「何様のつもりか知らないけど……」
声が震え、言葉にならない感情が頬を伝った。
「私は、あなたの詭弁に惑わされたりしない。あなたと同じ側だなんて、絶対に認めたりしない……」
これまで誰かに対して、こんなにはっきりものを言い切ったことはなかった。今が“日常”なら、少しは負い目を感じたかも知れない。慮る相手がいないことで、逆に胸の内を曝け出せたのだとすれば皮肉なものだ。
「それならそれで構わない」
凌遅は軽く息を吐き、後頭部をヘッドレストに預けた。
「“後で疲れるのは君の勝手”だからな」
ラジオからは相変わらず能天気な番組が流れ続けている。車の外は一面の桜色だ。
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