【R18】恋人CONTRACT

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番外編(2023.02.25 イベント公開分試読)

番外編「誰も知らない夢」 瀬良・坂見 *R18要素あり

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*こちらのお話はイベントにて頒布しました番外編『Three Couples』に掲載されている本編のサンプルです。
*『恋人CONTRACT』本編の『16「誰も知らない」』から分岐進行するストーリーとなります。(坂見視点)
*序盤から強引なR18シーンが御座いますので苦手な方は閲覧をご遠慮ください。(サンプル以降に挿絵あり)

 夢の中で、とある光景が生々しく再現されることがある。
 今まで何度も見た悪夢。
 真っ白なベッドの海に溺れ、不快な感情に強く苛まれていた。
 俺は今、ホテルの一室で取引先の神沢風賀に抱かれている。チェックインしてどのくらい経ったのだろう。
 早く、この行為が終わってほしい。ただそれだけを願っていた。

 大きな窓から覗く都会の眩しい夜景が嫌になるくらい綺麗に見えた。
 羨ましさと、妬ましさで心が乱される。
 涙ぐんで、その景色は蜃気楼のようにゆらゆらと熱く揺らいだ。
 後背位で突かれ続け、全然気持ちよくなんかなくて――。
 前髪と口内は既に相手の精液で汚され、男の独特な味とニオイが口いっぱいに広がっていた。口の中を満たしているのが、唾液なのか、精液なのか、もうよく分からない。寧ろどうでもよかった。俺はただ、犯され続けて喘ぐことしかできないのだから。
「坂見さん、本当に来てくれるなんてね」
 彼はパンパンと腰を強く当て付けながら笑った。
 絶対に、声なんて出してたまるか。
 神沢の「提案」通り、俺は自らこの場所へ来た。
 取り引きをするため、たった一つの契約欲しさに初めて身体を――。
 この男を心底最低だと思った。だが、こうして彼を孔で受け入れている自分も、もしかしたら同類なのかもしれない。
「うぅ! ぐっ……あ! やだっ」
「やだ? いいんですよ、止めても。このまま丸腰であなたは帰ることになりますが。これまでのお話も、全部無かったということに――」
「っ! す、すみません、止めないで……ください」
 これは、脅しなのか?
 もしそうなったら、俺はみんなに顔向けできない!
 すべて差し出したのに、このまま手ぶらでノコノコと帰るわけには――。
 四つん這いの体勢で握りしめる拳の中には無垢で真っ白なシーツが食い込んでいる。
 唇を噛んでいたらしい。口の中に血の味が広がっていることにようやく気付いた。
「そこまで契約書が必要か。従順ですね」
 そう言うと、神沢は盛りのついた犬のようにバックでうつ伏せになった俺の後ろを激しく突く。
 ローションなんて、ない。唾液だけで適当に馴染ませただけなのだから。滑らかさも何もない。
「あああ! いたい! んぁああ! いやだ……! もうやだぁあ!!」
 神沢の先走り液が潤滑剤となり、コプコプコプと俺の孔から更にありえない音がする。
 こんなにも厭らしい音を響かせている自分自身が恥ずかしくなった。
 もう、いっそ――、死んでしまいたい。 
 屈辱的な醜態を晒してまで、俺は本当にこれで良かったのかな。
 誰か、教えてくれよ。
 お願い。誰か――。
 目の前が犯されている反動で揺れる。
 涙腺が緩むのを感じると鼻が痛くなってきて、熱い涙が溢れ目の前が更に霞んだ。
「すごい締め付け! 坂見さん、俺のものにならない? ふふふっあっはは!」
「だ……だれが」
「そんなこと言って。気持ちよさそうに喘いでるじゃん。最高に気持ちいいオナホだよ」
 ――今なんて言った。
 この行為は勿論、手段だと覚悟していたが。
 そうか、俺は神沢にとって玩具同然。そんな目で、ずっと見られてた……?
 何を期待していたのだろう。
 まさか、本気で自分を優しく愛してくれるとでも思っていたのか。
 俺は、馬鹿だ。
「うっ……んっ……んん」
「あれ、気持ち良すぎて泣けてきちゃった? あっはは! 坂見さん――遅いよ。後悔しても。もう俺の『モノ』なんだから。これからも!」
 挑発的に奥を突き上げられ、激痛に俺は歯を食いしばる。
 頭の中が真っ白になってしまいそうで自我を、意識を、理性を保つので必死だった。
 これからも、なんて冗談じゃない。これが最初で、最後。そうする。そうさせなきゃいけない。
パンッパンッパンッパンッ
「っ!……あっ! ぁあ!」
「はぁあー……。坂見さんのナカに一番最初に種付けしたってみんなに自慢できる」
「うぅ……ああっ、や! だめ……イ……くっ! んんっ!」
 気持ち良くなりたくないのに、身体の中から込み上げてくる快感。
 絶対にイキたくない。
 こんなので、こんな形で。
 呼吸が早くなる。頭がクラクラしてきた。
 神沢も声を漏らしながらピストンする動きが早くなってる。
「坂見さん……中出し、していい?」
 既に余裕のない息遣いで俺に訊いた。
「え……! やだ、ぜったい! あっ! うっ! あああ、イっちゃ、だめ!」
 この人の体液で中をいっぱいにされてしまうのがとにかく嫌だった。それなのに――
「悪い、出すわ、気持ち良すぎ。しっかり種付けしてやる!」
 ジュブッジュブッジュブッ
「あぁああやめて! 怖い! お願いだから!!」
 深く繋がったそこから意地でも逃れたくて前方へ身体を引こうとしたが、しっかりと力強く下半身を固定されてしまい逃げようが無かった。
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