それでも私は生きている 。それでも私は生きて行く。

天野 みろく

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第7章

生物学上の父親

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英語が堪能な父親は保険金を持ってフィリピン🇵🇭で商売する為渡比していた。

フィリピンでは外国人が土地を持つことが出来ない為ビジネスパートナーが必要であった。

やはり女好きな父はフィリピンでも何人か愛人を作り、そのうちの1人をビジネスパートナーに選んだ。

和食とお寿司のお店を始めた。

今でこそ世界的に寿司、和食は人気だけど今から40年以上前に始めたのはかなり先見性があると思う。
ビジネスに関しては才能があったのかも知れない。

お店は順調に売り上げを伸ばし順風満帆だった様だ。

やがて日本にバブル時代到来し、勢いに乗った父は、フィリピンの店を愛人に任せ
ニューヨークに店を持つべくフィリピンを飛び出していった。

が、世の中そんなに甘い物ではなかった。
バブル時は日本人が、米アメリカユニバーサルや、米コロンビア・ピクチャーズなどなどアメリカ企業を次々と買収している時でアジアンヘイト、JAPANヘイトも多い時である。
そんな最中、単なる1人の日本人が寿司屋なんぞ出そう物なら嫌がらせなど沢山あったに違いない。

結果は惨敗だったようだ。

金のなくなった父はフィリピンで細々とやろうと戻っていった。

因みに私達には一切仕送りなどない

フィリピンに戻った父…
自分のお店に着くと愕然とした…

父親『俺の、俺の店が…な、ない…』

フィリピンの国民性だと思うが、ボスがいなくなると勝手なことをし始めるらしい。

金品や売れる物は売られて、お店は燃やされていたらしい。

勿論愛人も全て逃げた後であった。

金の切れ目は縁の切れ目。
訴えたところで何も戻ってこない。なぜなら、全ての名義が愛人の名義だったのだ。

全てがゼロになってしまった父…

母の葬儀にも来ない父はやはりバチに当たったのかもしれない。
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