周りから見たら明らかに両想いなのに当人同士はどちらも自分の片想いだと思っている夫婦の話

夫

「今日は絶対に早く帰って来て下さい！」
と使用人さんに言われた。何故かと聞くと
「奥様に関する事で大事ーなお話があります」
と酷く真剣な顔で言われた。
いや、正直めっちゃ気になり過ぎて仕事手につかないし！！！
何で仕事の前にそんな事言うの？
あー早く帰りたい！！因みにまだ仕事が始まってから10分しか経っていない･･･。


「疲れた･･･」
やっと仕事が終わった！いつもより5倍位は疲れた！でも早く帰らないと！いつもより10倍早く帰る支度をして急いで帰路に着いた。

「ただいま！」
門から玄関までダッシュしたゃったよ。
ぜーぜー言いながら帰りの挨拶をするとディアナが驚いた顔をしながら迎えてくれた。
「おかえりなさいませ･･･今日はこんなに早くお帰りになると私伺っていたでしょうか？」
キョトンとした顔可愛いーーー！
ってそうじゃないだろ！

ふぅー。ちょっと呼吸を整えて。
「いや、なんか使用人さんが大事な話があるから早く帰って来るようにって･･･ディアナ知らなかった？」
「はい、私は聞いていませんわ」
ちょつと困ったような顔をした
ディアナ可愛いーーー！
またこれか！

どういう事かとわたしは私は使用人さん達を見る。するとずらーっと並んだ使用人さん達。

何事かとわたしとディアナは顔を見合せる。

「恐れながら申し上げます！お2人はどうにもすれ違いが多く！我々使用人一同常日頃からお2人の様子にやきもきしておりました！ここらへんで1度お2人にはお話し合いをして頂きたく旦那様には早いお帰りをお願いしておりました！」

代表と思わしき使用人さんがそう叫んだ。
因みにここまだ玄関です。