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夫
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今夜も仕事が終わった後ディアナの実家の侯爵家へと向かう。
私は結局薬に携わる仕事しか出来ないので貰った領地で薬草を栽培し、それを私が薬にして店で売っている。
それは兎も角。今日も貴族の何たるかを義理父さんから学ぶ。
いつもならば挨拶もそこそこに勉強が始まるのだが…。
「あー、ウィリアム君」
「はい」
あっ因みにウィリアムは私の名前です。
何だろう?いつもハキハキ話をする義理父さんがキレが悪いなぁ。
「あー。そろそろどうかな?」
ん?何が?
「何がでしょうか?」
「あーその、そろそろ子供とかね。どうなっているのかと思ってね」
あー、そういう.........。
はっ?えっ?子供?いやいやいや!
いや、うん。夫婦なんだから当たり前だ。うん。
「そうですね、そういう物は授かり物ですしね」
と濁してみる。
なーにが授かり物だよ!
初夜以降そういう事はしていないんだから出来る訳ないよ!
あーでもそうか。子供かぁ。
ディアナの子供…。あれ?天使かな?楽園かもな。
私は想像しただけで天に召された。
その後の勉強には当然のように身が入らなかった。
今日もディアナは寝ている。
私は迎えてくれた使用人に聞いてみる。
「あのー、子供の事なんだけど…」
こうして恥ずかしい相談をしつつ夜は更けていった。
私は結局薬に携わる仕事しか出来ないので貰った領地で薬草を栽培し、それを私が薬にして店で売っている。
それは兎も角。今日も貴族の何たるかを義理父さんから学ぶ。
いつもならば挨拶もそこそこに勉強が始まるのだが…。
「あー、ウィリアム君」
「はい」
あっ因みにウィリアムは私の名前です。
何だろう?いつもハキハキ話をする義理父さんがキレが悪いなぁ。
「あー。そろそろどうかな?」
ん?何が?
「何がでしょうか?」
「あーその、そろそろ子供とかね。どうなっているのかと思ってね」
あー、そういう.........。
はっ?えっ?子供?いやいやいや!
いや、うん。夫婦なんだから当たり前だ。うん。
「そうですね、そういう物は授かり物ですしね」
と濁してみる。
なーにが授かり物だよ!
初夜以降そういう事はしていないんだから出来る訳ないよ!
あーでもそうか。子供かぁ。
ディアナの子供…。あれ?天使かな?楽園かもな。
私は想像しただけで天に召された。
その後の勉強には当然のように身が入らなかった。
今日もディアナは寝ている。
私は迎えてくれた使用人に聞いてみる。
「あのー、子供の事なんだけど…」
こうして恥ずかしい相談をしつつ夜は更けていった。
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