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レイシアの旅4

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ジェイドと別れ街を出発してから5日。ここまでは何事も無く旅は進んでいる。
一応ウィンディには常に私の傍に居てもらい他の精霊達には神殿から出てくる神官達を見張って貰っている。
神官達も馬鹿ではない。私が向こうの動きに気付いている事を勘づいているだろう。
「何で私がお尋ね者みたいに逃げなくちゃいけないのよ!」
言っても仕方の無い愚痴を思わずウィンディに言ってしまう。
『レイシアったら荒れてるわねぇ』
くすくす笑われた。
「だってしょうがないじゃない。折角自由を手に入れたと思ったのに。国の加護はしてるって言ってるのに一体これ以上私に何を求めるのよ。強欲は身を滅ぼすわ」
神殿が私に何を求めているかは分かっている・・・だから私は絶対に神殿に行く訳にはいかない。

「・・・・・・・・・」
『・・・・・・・・・』
さっきから私以外の気配がチラホラする。凄い手練だわ。きっと私が愛し子でなければ気づかないレベル・・・。
でも不思議と嫌な感じはしないのよね・・・。
「敵では無い・・・のかしら?」
私は小声でウィンディに話しかける。
『そうね・・・でも油断しちゃダメよ』
「分かってる」
心の中で光の精霊に呼び掛ける。
『呼んだか?』
光の精霊が頭の中に語り掛けてくる。
「ちょっと目眩しと結界かけて欲しい」
『ふむ、分かった』
この目眩しは私を私として認識している人には余り効果はないのだが、私がここにいると認識していない人には絶大な効果を発揮する。
今つけて来てる奴を巻くのは無理だけど神官達には見つかりにくくなったはずだ。
精霊の加護があるって言ったって私自身は普通の人間だ。あっちもコッチも気を張っていたら倒れてしまう。
結界を張っているから森の中を進んでも魔獣や獣に襲われる事も無い。
神官達を相手にするよりは獣達を相手にしている方がマシだと判断して(愛し子が人間を傷付ける訳にはいかないし)今まで避けていた危険な森の中を進む事にした。
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