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子供じゃない 3
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今日、ようやく涼太のお預けが解除される。
・・・長かった、マジで。
謀ったかのように、明日はふたりとも休みだし、もうこれは朝までコースだな・・・。
「今日!今日は何があってもヤるからな!絶対予定入れんなよ!」
「あーもう!うるっせぇ!わかってるよ、マジで朝からしつけー・・・」
まだ眠そうに顔を洗っている涼太にまとわりついて、何度も確認する。
「俺もう出るから。いってらっしゃいのキス!」
「~~~!ほんっと朝からうっぜぇ!」
涼太は苛立ちながらも、ちゅ、と唇を合わせてくる。
すぐに離れた涼太の唇を追って、噛み付くようにキスをしながら、腰に手を回し引き寄せる。
「ふぁ、・・・まっ・・・んぅ・・・」
「ほんとに我慢してたんだからな!」
キスで蕩けた涼太に言い聞かせるようにぎゅっと抱きしめて、仕事に向かった。
仕事を終えて、急いで家に帰ると涼太は夕飯の準備をしていた。
・・・よかった。こういう時、決まって邪魔が入ったり、涼太の気まぐれで先延ばしになったりするからな。
今日は大丈夫そうだ。
「すき焼きって、なんか久しぶりな気する」
「青、好きだろ?一ヶ月我慢したから、ご褒美」
目が合うと、恥ずかしそうな顔を誤魔化すように涼太は口をきゅっと結んで目を逸らした。
めっちゃかわいすぎるだろ、それ・・・。
すき焼きなんかいらないから、早く涼太に触れたい。
とはいっても、せっかく用意してくれたんだから食べないと・・・。
いや、でも・・・
「涼太」
「んー?」
俺は、涼太が冷蔵庫から取り出そうとしている肉のパックを取り上げて戻し、ドアを閉める。
「オイ、肉入れないとすき焼きになんねーだろ」
「すき焼きの前に・・・ダメ?」
首にそっと手を添わせると、大袈裟なくらいビクッと肩を上げる涼太。
「あ・・・イヤ、これは・・・その、期待してるとかじゃなくて!おまえがいきなりっ、触ってくるから・・・」
顔を真っ赤にして涼太は言い訳をする。
「ヤリたかったのは、俺だけじゃないってわかって、俺は嬉しいけど?」
「・・・・・・うん」
涼太は、こくん、と頷いて、俺が差し出した手に指先だけのせた。
その仕草が可愛くて堪らなくて、俺は涼太の手首を掴んでそのまま自分のベッドまで連れていき、貪るように口付ける。
「あ、お・・・んっ、・・・っ・・・」
俺の下敷きになった涼太の手に胸を押し返されて、唇を離す。
「は・・・はあっ、ちょ、息できねぇだろ!」
苦しくて涙目になる涼太。
「ごめん。余裕ねぇから」
もう一度深く舌を絡めながら、涼太のベルトを外して下着ごと脱がせようとすると、涼太は少し抵抗して、すぐに諦めたようにされるがままになった。
俺は、露わになった涼太の中心に唇を寄せようとして、涼太の太腿に何かがある事に気付く。
「え・・・、これって・・・タトゥー?」
「・・・・・・だっせぇとか言うなよ!」
涼太は握った手の甲で恥ずかしそうに口元を隠す。
涼太の白い腿をぐるっと一周したチェーンのデザインで、それに沿うように内腿に『blau』の文字。
もしかして、これを隠すための一ヶ月・・・?
想像を超える涼太の行動に、度肝を抜かれたと同時に、笑いが込み上げてくる。
「ふっ、はは、あはははは・・・、涼太、マジでなんなの?こんな、はははっ、・・・やべえ、どこのヤンキーだよ」
「うるっせぇ!これしか思いつかなかったんだからしょうがねぇだろ!」
『blau』ドイツ語だ。和訳すると『青』
チェーンと『青』・・・。笑えるくらいダサい。
どこまで天然なんだよ。
・・・長かった、マジで。
謀ったかのように、明日はふたりとも休みだし、もうこれは朝までコースだな・・・。
「今日!今日は何があってもヤるからな!絶対予定入れんなよ!」
「あーもう!うるっせぇ!わかってるよ、マジで朝からしつけー・・・」
まだ眠そうに顔を洗っている涼太にまとわりついて、何度も確認する。
「俺もう出るから。いってらっしゃいのキス!」
「~~~!ほんっと朝からうっぜぇ!」
涼太は苛立ちながらも、ちゅ、と唇を合わせてくる。
すぐに離れた涼太の唇を追って、噛み付くようにキスをしながら、腰に手を回し引き寄せる。
「ふぁ、・・・まっ・・・んぅ・・・」
「ほんとに我慢してたんだからな!」
キスで蕩けた涼太に言い聞かせるようにぎゅっと抱きしめて、仕事に向かった。
仕事を終えて、急いで家に帰ると涼太は夕飯の準備をしていた。
・・・よかった。こういう時、決まって邪魔が入ったり、涼太の気まぐれで先延ばしになったりするからな。
今日は大丈夫そうだ。
「すき焼きって、なんか久しぶりな気する」
「青、好きだろ?一ヶ月我慢したから、ご褒美」
目が合うと、恥ずかしそうな顔を誤魔化すように涼太は口をきゅっと結んで目を逸らした。
めっちゃかわいすぎるだろ、それ・・・。
すき焼きなんかいらないから、早く涼太に触れたい。
とはいっても、せっかく用意してくれたんだから食べないと・・・。
いや、でも・・・
「涼太」
「んー?」
俺は、涼太が冷蔵庫から取り出そうとしている肉のパックを取り上げて戻し、ドアを閉める。
「オイ、肉入れないとすき焼きになんねーだろ」
「すき焼きの前に・・・ダメ?」
首にそっと手を添わせると、大袈裟なくらいビクッと肩を上げる涼太。
「あ・・・イヤ、これは・・・その、期待してるとかじゃなくて!おまえがいきなりっ、触ってくるから・・・」
顔を真っ赤にして涼太は言い訳をする。
「ヤリたかったのは、俺だけじゃないってわかって、俺は嬉しいけど?」
「・・・・・・うん」
涼太は、こくん、と頷いて、俺が差し出した手に指先だけのせた。
その仕草が可愛くて堪らなくて、俺は涼太の手首を掴んでそのまま自分のベッドまで連れていき、貪るように口付ける。
「あ、お・・・んっ、・・・っ・・・」
俺の下敷きになった涼太の手に胸を押し返されて、唇を離す。
「は・・・はあっ、ちょ、息できねぇだろ!」
苦しくて涙目になる涼太。
「ごめん。余裕ねぇから」
もう一度深く舌を絡めながら、涼太のベルトを外して下着ごと脱がせようとすると、涼太は少し抵抗して、すぐに諦めたようにされるがままになった。
俺は、露わになった涼太の中心に唇を寄せようとして、涼太の太腿に何かがある事に気付く。
「え・・・、これって・・・タトゥー?」
「・・・・・・だっせぇとか言うなよ!」
涼太は握った手の甲で恥ずかしそうに口元を隠す。
涼太の白い腿をぐるっと一周したチェーンのデザインで、それに沿うように内腿に『blau』の文字。
もしかして、これを隠すための一ヶ月・・・?
想像を超える涼太の行動に、度肝を抜かれたと同時に、笑いが込み上げてくる。
「ふっ、はは、あはははは・・・、涼太、マジでなんなの?こんな、はははっ、・・・やべえ、どこのヤンキーだよ」
「うるっせぇ!これしか思いつかなかったんだからしょうがねぇだろ!」
『blau』ドイツ語だ。和訳すると『青』
チェーンと『青』・・・。笑えるくらいダサい。
どこまで天然なんだよ。
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