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美形ハーフの経験値 1
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目の前に広がる光景。
これが夢だと思いたい。
「おっまえ・・・いい加減にしろ!」
俺は、ゴミと脱ぎ散らかした服の隙間にちょこんと座るシウに怒鳴りつける。
「うるさい。まだ座れる」
怒っている俺をチラッと見て、すぐにスマホゲームの画面に夢中になるシウ。
なんでたった2週間でまたゴミ屋敷に戻ってるんだよ!
イライラしつつ、片っ端からゴミを拾い、脱ぎ捨てられた服を洗濯機に突っ込みスタートボタンを力一杯押す。
「こんなんじゃハウスキーパーが必要だな。ガキの頃から稼いでるんだから金はあるだろ、雇え」
「無いよ金なんか。全部 向こうに置いてきた」
「はあ!?なっ・・・じゃあどうやって日本に来たんだよ」
「しばらく生活するぐらいは持ってきた。最悪、日本のハラボジ(じいちゃん)とハルモニ(ばあちゃん)がいるし。困ったら頼れって言ってくれてる」
コイツ・・・何考えてるんだ?ただのバカ?
親父に聞いても、シウが前の事務所を辞めた理由も、ウチに来た理由も教えてくれない。
まさか、何にも考えず心のままに生きてます、なんて言い出さねーだろうな。
「ハウスキーパーなんていらない。マネがやればいいでしょ。ね、バディ」
だから、いつお前のバディになったんだっつーの!
「お前、向こうでどんな生活してたんだ」
「ヒョンが・・・キスクサ、えと、寮?で、ヒョンが全部・・・」
つまりは、アイドル寮で先輩達が面倒をみてくれていた、と言いたいのか?
韓国では、同じグループのメンバー同士が一緒に生活して24時間事務所の監視付きだと聞くが・・・。クアイルの中で1番年下だったシウはきっと、メンバーから甘やかされて来たんだろう。
「マネがスケジュール詰めるから、部屋がこんなになる。俺は悪くない」
スマホから目を離すことなく、しれっとクレームですか。さすが元トップアイドルは態度の悪さもトップクラスだな。
「俺が片付けてやるのはこれで最後だ!もう二度と様子なんか見に来ないからな!」
俺は額の血管が破裂するんじゃないかと思うくらい苛立ちながらも、ゴミをまとめて玄関へ出す。
商品じゃなかったら、その綺麗な顔、ぐっちゃぐちゃに歪ませてやるのに・・・!
それまでずっとゲームをしていたシウは、スマホを耳に当て、どこかに電話をかけている様子。
「・・・ヨボセヨ~(もしもし)、社長?」
え!親父?
「万里がハウスキーパー雇えって。でも俺お金ない。社長出して。・・・・・・・・・・・・うん、待ってて」
シウが、俺の前にスマホを差し出して来る。
「代われって言ってる」
渋々スマホを受け取って自分の耳に当てる。
「なんですか?」
『シウの管理、できてないのか?ウチからの露出もまだなのに、今からそんなんじゃ先が思いやられるな』
「仕事はやってます。プライベートまで面倒みれないですよ」
『ハウスキーパー代など出す余裕、ウチには無い。シウが自分で稼げるようになるまで、お前が面倒みろ』
は・・・?
「それくらい出せるでしょう?経費で落とせば・・・」
『お前の借金、半分にしてやってもいい』
半分に?・・・てことは、再デビューまでの4ヶ月半コイツの部屋を掃除するだけで300万がチャラに・・・
「わかりました。やります」
『決まりだな。櫻子には私からも言っておく。荷物は自分で取りに行けよ』
荷物?
「何の荷物ですか?」
『お前の荷物に決まってるだろう。24時間、シウの管理するんだから。虫除けにもなって丁度いい、シウに目をギラつかせてる女共がいるらしいからな。忙しいんだ、切るぞ』
「え、え、ちょ、親父!俺、住み込みでなんて一言も・・・」
スマホからの反応は無い。
「嘘だろ・・・」
あまりのショックに、スマホを握った手が勝手に下に落ちる。
「話、終わった?じゃあ返して」
シウが俺の手からスマホを抜き取り、顔の前でブンブンと手の平を振ってくる。
「ケンチャナ(だいじょぶ)?おーい、マネ?」
なーにが、ケンチャナ?だ!誰のせいでこうなってると・・・!
大人をナメるのもいい加減にしとけよ!
力いっぱいシウの腕を掴んでソファの上に突き放す。
「痛い!ケガしたらどうしてくれるんだよ」
「知るか。調子に乗りすぎだクソガキ。生意気言えないように、ブチ犯してやるから覚悟しろ」
これが夢だと思いたい。
「おっまえ・・・いい加減にしろ!」
俺は、ゴミと脱ぎ散らかした服の隙間にちょこんと座るシウに怒鳴りつける。
「うるさい。まだ座れる」
怒っている俺をチラッと見て、すぐにスマホゲームの画面に夢中になるシウ。
なんでたった2週間でまたゴミ屋敷に戻ってるんだよ!
イライラしつつ、片っ端からゴミを拾い、脱ぎ捨てられた服を洗濯機に突っ込みスタートボタンを力一杯押す。
「こんなんじゃハウスキーパーが必要だな。ガキの頃から稼いでるんだから金はあるだろ、雇え」
「無いよ金なんか。全部 向こうに置いてきた」
「はあ!?なっ・・・じゃあどうやって日本に来たんだよ」
「しばらく生活するぐらいは持ってきた。最悪、日本のハラボジ(じいちゃん)とハルモニ(ばあちゃん)がいるし。困ったら頼れって言ってくれてる」
コイツ・・・何考えてるんだ?ただのバカ?
親父に聞いても、シウが前の事務所を辞めた理由も、ウチに来た理由も教えてくれない。
まさか、何にも考えず心のままに生きてます、なんて言い出さねーだろうな。
「ハウスキーパーなんていらない。マネがやればいいでしょ。ね、バディ」
だから、いつお前のバディになったんだっつーの!
「お前、向こうでどんな生活してたんだ」
「ヒョンが・・・キスクサ、えと、寮?で、ヒョンが全部・・・」
つまりは、アイドル寮で先輩達が面倒をみてくれていた、と言いたいのか?
韓国では、同じグループのメンバー同士が一緒に生活して24時間事務所の監視付きだと聞くが・・・。クアイルの中で1番年下だったシウはきっと、メンバーから甘やかされて来たんだろう。
「マネがスケジュール詰めるから、部屋がこんなになる。俺は悪くない」
スマホから目を離すことなく、しれっとクレームですか。さすが元トップアイドルは態度の悪さもトップクラスだな。
「俺が片付けてやるのはこれで最後だ!もう二度と様子なんか見に来ないからな!」
俺は額の血管が破裂するんじゃないかと思うくらい苛立ちながらも、ゴミをまとめて玄関へ出す。
商品じゃなかったら、その綺麗な顔、ぐっちゃぐちゃに歪ませてやるのに・・・!
それまでずっとゲームをしていたシウは、スマホを耳に当て、どこかに電話をかけている様子。
「・・・ヨボセヨ~(もしもし)、社長?」
え!親父?
「万里がハウスキーパー雇えって。でも俺お金ない。社長出して。・・・・・・・・・・・・うん、待ってて」
シウが、俺の前にスマホを差し出して来る。
「代われって言ってる」
渋々スマホを受け取って自分の耳に当てる。
「なんですか?」
『シウの管理、できてないのか?ウチからの露出もまだなのに、今からそんなんじゃ先が思いやられるな』
「仕事はやってます。プライベートまで面倒みれないですよ」
『ハウスキーパー代など出す余裕、ウチには無い。シウが自分で稼げるようになるまで、お前が面倒みろ』
は・・・?
「それくらい出せるでしょう?経費で落とせば・・・」
『お前の借金、半分にしてやってもいい』
半分に?・・・てことは、再デビューまでの4ヶ月半コイツの部屋を掃除するだけで300万がチャラに・・・
「わかりました。やります」
『決まりだな。櫻子には私からも言っておく。荷物は自分で取りに行けよ』
荷物?
「何の荷物ですか?」
『お前の荷物に決まってるだろう。24時間、シウの管理するんだから。虫除けにもなって丁度いい、シウに目をギラつかせてる女共がいるらしいからな。忙しいんだ、切るぞ』
「え、え、ちょ、親父!俺、住み込みでなんて一言も・・・」
スマホからの反応は無い。
「嘘だろ・・・」
あまりのショックに、スマホを握った手が勝手に下に落ちる。
「話、終わった?じゃあ返して」
シウが俺の手からスマホを抜き取り、顔の前でブンブンと手の平を振ってくる。
「ケンチャナ(だいじょぶ)?おーい、マネ?」
なーにが、ケンチャナ?だ!誰のせいでこうなってると・・・!
大人をナメるのもいい加減にしとけよ!
力いっぱいシウの腕を掴んでソファの上に突き放す。
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